「浜野よしふみ」議員が6年前に指摘していた外務省の「ポジショントーク」

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恒例の水曜朝の辻立ちは、22歳の若手組合役員と。
 
天気にも恵まれ、穏やかな彼と話していると「あっ」という間に時間が過ぎましたが、息子と同世代の彼から元気ももらうとともに、彼等の将来のためにも頑張らねばと、気持ちを込めた次第です。
 
原子力職場で働く「彼等の将来」の意味には、次期第7次エネルギー基本計画に向けた見直し論議など、国の政策を真っ当なものにしていくことが大きいところかと思いますが、これを歪めてきたのではないかとの疑念がある「自然エネルギー財団」のエネルギー政策への関与(他国の干渉)に関しては、昨日、財団の事業局長が会見し、中国とはつながっていない、混乱を招いたため再エネタスクフォースの委員を辞任するとのこと。
 
もちろん、これで幕引きなど到底許されるものではなく、資料に中国国営企業のロゴが入っていたことは表層的なものであって、その背景に何があるのかが本質的な問題であるところ。
 
なお、この問題を遡ると何と、電力総連組織内国会議員である、国民民主党の浜野喜史(よしふみ)参議院議員が早くから国会で取り上げていたことが確認されました。
 
決定的なのは、平成30(2018)年3月23日の参議院経済産業委員会。
 
河野太郎外務大臣当時、同省の「気候変動に関する有識者会合」が「エネルギーに関する提言」が取りまとめたものの、同有識者会合のメンバー9名のうち3名が、今回問題となっている「自然エネルギー財団」の執行メンバーであったことを指摘。
 
浜野議員からは、外務省ならびに世耕弘成 経済産業大臣(当時)との質疑を踏まえ、明確に次の点を意見。
 
◉(有識者会合からの提言は)今の政府の政策を否定するような提言だと思う。
集められた有識者は非常に偏った構成。9人中3人が孫正義氏が会長をお務めの自然エネルギー財団の執行メンバーである。こういうメンバー構成を見た時に、まさに立場を決めてしまった上でのポジショントークをやっておられるのは外務省の方なのではと思ってしまう。
◉
外務大臣、外務省としてやってはならないと自ら仰っておられるポジショントークをされてるとか思えない。
◉失礼ながら唖然とした。このメンバーでは、バランスよく専門家を選んだとはどうしても理解できないと申し上げておく。
 

【平成30年3月23日の参議院 経済産業委員会で質問する「浜野よしふみ」議員(YouTubeより)】
 
上記質問の模様は、6分半程度のYouTubeチャンネルにまとめられていますので、ぜひ以下のリンクよりご覧ください。
 
 →YouTube「浜野よしふみ国会レポート」はこちら
 
外務省の事務方は、外務省としての見解ではないと釈明するなど苦しい説明をしているのが分かりますが、であったとしても、その後も適正な人選か否かの調査・確認もせず、偏ったメンバー構成を続けたことが問題ではないか。
 
外務省や今回の内閣府のタスクフォースだけでなく、恣意的な人選でエネルギー政策が捻じ曲げられている可能性が、数年前から経産省や財務省など、各府省で行われてきた可能性を示唆しており、意思決定のあり方としての問題として政府全体で遡って徹底調査すべきと考える次第です。
 
連日繰り返しとなりますが、調査結果が明らかになるまで、自然エネルギー財団を政策決定に関わらせてはならないことはもちろん、他国の影響を受けていると疑われる人や組織を我が国の政策決定に関わらせるべきではありません。
 
一国のエネルギー政策は、国家安全保障や国民負担にも直結する重要な案件であり、冒頭にあった「彼等の将来」のためにも、国民民主党とともに現実的で公正なエネルギー政策を推進していきます。
 
結びに、これほど重大な問題であるのに対し、野党第一党や左派政党がダンマリを決め込んでいるのは何故か。
 
皆様にはぜひ、その点もお考えいただきたいと思う次第です。

国民民主党が「再エネ賦課金停止法案」を参議院に提出

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国家の根幹に関わることとして昨日取り上げた、自然エネルギー財団の事業局長が提出した経産省での説明資料に中国国営企業ロゴが入っていた問題。
 
斎藤健経済産業大臣は「中立的な立場の有識者資料になぜ入っていたのか事実関係を確認する。特定企業の影響を強く受けているとの懸念が払拭されるまで当該団体から意見を聞く事は控える」と発言しましたが、同様の問題が確認された内閣府や金融庁においても同様、徹底究明をお願いするところ。
 
また、再エネに関しては26日、太陽光発電設備の導入トラブルを巡り、総務省行政評価局が自治体の4割超で設備導入に起因するトラブルを抱えていたとする初の調査結果を公表しました。
 
未解決のトラブルを抱えた割合も2割弱に上り、総務省は違反状態を放置した発電事業者への交付金の留保など必要な措置を取るよう経済産業省に改善を勧告する異例の事態となっています。
 
こうして様々な問題が露呈する再エネに関しては、急速な普及拡大に向けて平成24年から開始した「固定価格買取制度」の影響が大きいと考えますが、この費用を賄っているのは「再エネ賦課金」(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)。
 
しかも、国民ひとり一人が支払う電気代に合わせて徴収される「再エネ賦課金」は年々上昇しており、2024年度の同賦課金は、※前年比約2.5倍に跳ね上がり、高騰する見通しとなっています。
 
(投稿後追記)
※正確に申し上げると、2024年度の再エネ賦課金単価3.49円/kWhは、前年度(2023)単価1.4円/kWhの約2.5倍となり、前々年度(2022)単価3.45円/kWhとほぼ同水準に戻ったことになる。
 
持続的な賃上げを促進していかなければならない断面において、可処分所得が減る方向に水を差すようなことは厳に避けるべきであるとともに、そもそも相当な国民負担となっている再エネ賦課金自体、抜本的な見直しをしていかなければならない訳ですが、そうしたなか、国民民主党は26日、「再エネ賦課金停止法案」を参議院に提出しました。
 
法案の概要・原文は以下の通り。
 
 →「再エネ賦課金停止法案」原文はこちら
 

【法案を提出する玉木代表以下、国民民主党の参議院議員団】
 
これは、国民民主党が参議院選挙で公約に掲げた「電気代の高騰対策として再エネ賦課金の徴収停止」を実現するものであり、電気代が高騰している中で家計や事業者の負担を軽減するため、再エネ賦課金の徴収を一時停止し、電気代を引き下げることをめざすものであります。
 
国民生活に資する本法案には、是非とも各党ご賛同のもと早期の成立を願う次第です。
 
なお、本件に関し、エネルギー・経済政策の観点から、国民民主党の大塚耕平 代表代行(参議院議員)はこうした考えを述べています。
 
「再エネ賦課金で太陽光や風力を導入しても、これらの設備のサプライヤーの大半は中国になっている。日本国民の皆さんに負担頂いてる『再エネ賦課金で日本の再エネを普及させたら結局その事によって発展する企業は中国』にある。こういう悪循環・不条理を私達はなんとか正したい。
 
冒頭のロゴ問題然り、中国との結び付きを後押しする議員や企業・団体が見え隠れする中で、抜本的に制度を見直していく。
 
本質論は、国家安全保障にあることを忘れてはなりません。

エネルギー分野に特定の外国企業の内政干渉はあり得ない

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昨朝は週頭街宣。
 
まさに「熱伝導」とばかりに、一昨日の国民民主党県連大会であった、川合孝典代表(比例・参議院議員)の挨拶内容をそのままお伝えしました。
 
街頭を終えると知人の方から「霧雨のなか、つるが薬局前での辻立ちご苦労様でした」とのメッセージ。
 
「見てくれてたんだ」と心あたたかくなりましたが、こうしてお声掛けいただく方への感謝を忘るることなく、川合議員同様、今後も信念をもって活動に励む所存です。
 

【いつも胸ポケットに入れている「こくみんうさぎ」に加え、昨日は久々にパペットも登場。いずれも支援者の思いが込められた大切なものです。】
 
さて、エネルギー政策と安全保障は国の根幹を成すものと、これまで何度も申し上げておりますが、その点から看過できない重大な問題が発生しています。
 
再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースで民間構成員が提出した資料に中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題で、経済産業省と金融庁の会議体でも、同様に中国企業のロゴ入り資料が提出されていたことが分かりました。
 
資料を提出したのは財団法人「自然エネルギー財団」事業局長の大林ミカ氏で、経産省と金融庁は25日、大林氏側から「資料を差し替えたい」と連絡があったとして、資料をいったん非公開とした上で「事実関係について資料提出者に説明を求めていく」としています。
 
この報を受け、単に資料を差替えて済む問題ではないと思っていたところ、国民民主党 玉木代表がXにて以下ポスト。
 
「今 問題の自然エネルギー財団の意図が、日本のエネルギー政策に影響を与え、ベースロード電源である火力や原子力を廃止に追い込み、不安定な再エネを増やすことで、*ASGを通じた中国やロシアからの電力輸入に頼るよう仕向けることだとしたら、国家安全保障に関わる重大問題です。徹底調査すべきです。
 
*ASG(アジアスーパーグリッド)とは?
アジア各地に豊富に存在する太陽光、風力、水力などの自然エネルギー資源を、各国が相互に活用できるようにするため、各国の送電網を結んでつくりだす国際的な送電網のこと(自然エネルギー財団HPより)
 
また、同党の竹詰ひとし参議院議員(比例・電力総連組織内国会議員)も同じくXで、「明日26日、再エネ賦課金徴収停止法案を参議院に再提出します。内閣府の再エネタスクフォースは河野大臣の肝入りだと推察しますが、エネルギー安全保障の観点から現実的で偏らないエネルギー政策を訴え続けます。エネルギー分野に特定の外国企業の内政干渉はあり得ません。」とポスト。
 
お二方の言う通りで、これは極めて重大な問題と受け止めるところです。
 
「自分の国は自分で守る」
 
国民民主党の基本政策のひとつであるこの言葉の意味は、単に国家防衛のみならず、エネルギー安全保障を含めたものであり、徹底究明をお願いする次第です。

何事も「現実的に」と感じた一日

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元日の能登半島地震では、大津波警報の発令直後にNHKの女性アナウンサーが「今すぐ逃げること!」と強い命令口調で叫ぶように呼び掛けたことに賛否の声があったところ。
 
同局のアナウンス室では、東日本大震災の経験をもとに、災害時には「自分だけは大丈夫」という正常性バイアスが働くことを踏まえ、2023年秋に強い命令口調で避難を呼び掛けるマニュアルを策定。
 
その後も豪雨災害や地震のたびにアナウンサー自身が被災地を訪れ、被災者からの聞き取りで実際の避難につながった言葉を探っていったとのこと。
 
こうした経過を経て、緊急時には「ですます調」を止めたことは「現実的」な改善と受け止める次第ですが、呼び掛けひとつにも探求するプロ根性を見た次第です。
 
さて、「現実的」と言えば、昨日は東京で開催された母体の「原電総連新春賀詞セミナー」に出席。
 
国民民主党 エネルギー調査会長の浅野哲(さとし)衆議院議員(茨城5区)をお招きし、「当面のエネルギー政策」について講義いただきました。
 
国内外における原子力政策の動向や国民民主党のエネルギー政策の変遷についてご紹介いただいたうえで、地政学的リスクなども踏まえ、今後も「現実的な」エネルギー政策の実現に向け取り組むと、力強く述べられました。
 

【まっすぐ前を見て、ご自身の考えを述べられる浅野哲衆議院議員】
 
日立労組ご出身で、現在、経済産業委員会を中心にものづくり支援や中小企業支援、IT化・デジタル化の推進などに取り組む浅野議員は、日本が持続的に発展する意味においても重要なのは安価で安定した電気だと真剣に考えておられる、我々にとって本当に心強い存在。
 
今後引き続いての連携をお願いする次第です。
 
また、賀詞セミナーに続いて開催された「賀詞交歓会」(年頭のご挨拶のみ)では、主催者を代表し岩本原電総連会長、会社側を代表し村松原電社長の挨拶に続き、組織内議員として、寺門東海村議会議員と私もお時間を頂戴。
 
私からは、日頃のご支援への御礼と能登半島地震発生以降の状況共有、敦賀における原子力の位置付けなどについてご紹介しました。
 

【私からもひとことご挨拶】
 
来週16日に東海村議会議員選挙の告示を迎える寺門議員からは、東海第二発電所の再稼働を巡る東海村議会における対応動向を中心にご報告いただいたほか、ご自身の決意を述べられました。
 
同じ組織内議員の立場として、これまでも連携とご指導をいただいている寺門議員。
 
こちらも「現実的な」視点で道筋をつけていくに欠かせない存在であることは言うまでもありませんので、私自身、出来うる限りの「熱伝導」でともに戦う思いであります。
 

【決意の一端を述べられる寺門議員。祈必勝!】
 
こうして賀詞交歓会を終え、皆さんと再会を誓いつつ会場を後に。
 
帰りの東京駅構内を歩くと、北陸新幹線福井・敦賀開業カウントダウンボードが「64」を示していました。
 
前回東京に来たときは100を切ったところでしたので、月日が経つ早さを感じつつ、能登半島地震の発生により、この開業を敦賀のみならず、被災地の復旧・復興につながる北陸全体の効果にすべきものと、自身の考えにも変化が生じていることを認識したところ。
 
被災地のことを思うあまり、何事も消極的になるのではなく、消費行動をはじめ地域全体の経済を回していくことが被災地支援の意味において重要であることは、これも東日本大震災から得た「現実的な」教訓であり、そうした視点をもって対応していくことを自分に言い聞かせながら帰路についた次第です。

わが国の「3E」に資する「原子力再稼働」

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週末の大雪に伴い、石川県を中心に発生した停電については、関係者の皆様の必死の復旧作業により、今朝の段階で10戸未満にまで減少。
 
12月21日(木)10時〜12月26日(火)9時に発生した述べ約17,670戸の停電に対し、北陸電力株式会社および北陸電力送配電株式会社では「非常災害対策本部」を設置のうえ対応された訳ですが、改めて献身的且つ迅速な業務遂行に敬意を表する次第です。
 
一方、福井県では、関西電力高浜発電所3号機が定期検査の最終段階である調整運転に入り、27日0時現在で75%出力に到達したところ。
 
今後も順調に100%出力到達(その後は定格熱出力一定運転へ)のうえ、冬期の電力需給に貢献されることに、こちらも安全運転を守る現場の皆さんを始め、関係者の皆様に敬意を表するところです。
 
さて、こうして私たちの生活や産業活動と切っては切れない「電気」ですが、日本エネルギー経済研究所が12月20日に発表した、2024年度のエネルギー需給見通しでは、一次エネルギー国内供給は、対前年度比0.6%減となり、3年連続で小幅な減少が続く見通しとのこと。
 
内訳を見ると、化石燃料については、石炭が対前年度比0.5%増、石油が同1.6%減、天然ガスが同8.3%減。
 
再生可能エネルギー(水力を除く)は、同3.3%増で一次エネルギー国内供給の7%を占め、原子力については、計16基が再稼働し同36.0%増となる見通しとあります。
 
エネルギー起源CO2排出量は、3年連続で減少し、2024年度は9億900万トンで、同26.4%減となるものの、2013年度比では26.4%減と、“野心的”に掲げた「2030年度に2013年度比45%削減」の目標には及ばず、排出量削減進捗は遅れると見ているとも。
 
なお、原子力発電に関するシナリオとしては、2024年度末までに、
 
・現在再稼働しているプラント12基のみが稼働する「低位ケース」
・16基が稼働する「基準シナリオ」
・17基が稼働する「高位ケース」
・既に新規制基準適合性審査が申請された計27基がすべて稼働する「最高位ケース」
 
を想定し評価したところ、経済効率性では、化石燃料の輸入総額が、「高位ケース」では、「基準シナリオ」比1,300億円節減、「最高位ケース」で同9,100億円節減されるとの試算結果とのこと。
 

【原子力発電量の影響(基準シナリオ比)・・・原子力産業新聞掲載を引用】
 
特に、ウクライナ情勢に伴う地政学リスクに鑑み、原子力発電のシナリオに応じたLNG輸入量については、「基準シナリオ」に比して、「高位ケース」で140万トン減、「最高位ケース」では960万トン減となると見込んでいる。
 
また、CO2排出量については、同じく、「高位ケース」で400万トン減、「最高位ケース」では2,800万トン減となると見込んでいます。
 
同研究所では、「個々のプラントの状況に応じた適切な審査を通じた再稼働の円滑化が、わが国の3E(経済性、環境適合、エネルギー安定供給)に資する」と結論付けていますが、こうして数字を見れば貢献度は明らか。
 
本日の原子力規制委員会で正式なスタンス(停止命令に対する)が示されるであろう東京電力柏崎刈羽原子力発電所を始め、日本原電東海第二発電所など、遅々として進まないBWR(沸騰水型)プラントの再稼働はもとより、ポテンシャルを有しながら停止状態にある原子力発電所を眠らせたままでは国益に失することは言うまでもありません。
 
「原子力か再エネか」の議論は不毛であり、「原子力も再エネも」進めていくことが重要との考えは、幾度もこのブログでも書いてきましたが、やはり鍵を握るのは「原子力再稼働」。
 
一日も早く、前述の「最高位ケース」に進むことを期待して止みません。
 
もちろん、3Eの前には、第一義である「S(Safety:安全)」の文字がつくことを申し添えたうえで。

COP28で「敦賀」の取組みが紹介される

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ドバイで開催されている「国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議」(以下、COP28)。
 
日々の協議やセッションの内容に注視しているところですが、何とCOPのような国際会議の場で「敦賀」の取組みが紹介されるという肝心な記事を見落としていました。
 
原子力産業新聞によれば、COP7日目となる12月6日、「電力部門ならびに排出削減困難なセクターにおける原子力の活用」をテーマに開催されたトークセッションに日本から東京大学公共政策大学院の有馬純特任教授と日本原子力産業協会の植竹明人常務理事が登壇。
 
有馬教授からは、日本では「原子力か、再生可能エネか」の二項対立的な議論があるが不毛だとの前置きに続き、グリーン水素製造にあたっては「再生可能エネルギーを唯一の選択肢とするのではなく、原子力も活用するべき」との考えが示されました。
 
そのうえで、植竹常務理事からは、関西電力が10月から敦賀市で開始した「水素トラッキング」を紹介。
 

【「水素トラッキング」を紹介する植竹常務理事(原子力産業新聞より引用)】
 
これは、「原子力由来」の水素を原子力発電所の発電機冷却に利用しつつ、製造から利用に至るまでの一連の流れの追跡(トラッキング)を実証するもので、原子力由来水素を原子力発電所で利用する日本国内初の取り組みのこと。
 
有馬教授の言う「グリーン水素製造に原子力を活用」を体現しているのがまさに、関西電力と敦賀市が進める取り組みになろうかと思いますが、以前に私も市議会一般質問の中で、RE100トラッキングシステム(どこから、何由来の電気かを追跡するシステム)を用いて「地場の原子力の電気を使って水素製造しては」と提案した案件だけに、こうして国際会議の場で紹介されたことを嬉しく感じた次第です。
 
なお、地場といえば、本来供給したいのは日本原電敦賀発電所2号機の電気。
 
これが整えば、真の「地産地消の原子力水素」になる訳であり、このことに期待をするところですが、その敦賀発電所2号機においては本日、明日と原子力規制委員会による現地調査が行われます。
 
あの「有識者会合」による現地調査から10年以上が経過してようやく行われる「敷地内破砕帯」に関する調査。
 
現在進められる審査、さらには再稼働に向けて極めて重要な現地調査になろうかと思いますので、選挙ではありませんが、ここは「組織の総力を挙げて」対応いただき、科学的根拠に基づく説明、立証が果たされることを願って止みません。
 
話しがやや脱線しましたが、昨日の自身の活動に話題を移しますと、朝は恒例の辻立ち(息子と同世代の若手組合役員とともに)、夜はパナソニック オートモーティブシステムズ労組若狭支部にて活動報告の機会を頂戴しました。
 
活動報告会では、お仕事上がりのところ、多くの役員さんにお集まりいただいたうえ、率直なご意見、質問を賜りありがたい限り。
 
会でも申し上げたよう、私の役割のひとつは、こうして顔と顔を合わせてお話しすることで「政治を身近に」感じてもらうこと。
 
政治への信頼はそこから生まれるとの思いから来るものですが、引き続き、特定の労働組合や地域に関わらず、一人でも多くの方に思いを伝えていく所存です。
 

【活動報告会の模様。定時後の参加、誠にありがとうございました。】

「若狭原電紀行」にて敦賀半島を巡る

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アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催されている国連の気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)。
 
岸田首相は1日、首脳級会合で演説し、温室効果ガスの排出削減対策の取られていない石炭火力発電所の新規建設を「終了する」としたうえで、「徹底した省エネと、再エネの主力電源化、原子力の活用などを通じたクリーンエネルギーの最大限の導入を図る」と表明したとのこと。
 
国際会議においては日本の取組みに理解を求めつつ、国内では「野心的」ではなく粛々と、環境、経済成長とエネルギー安全保障が両立する政策を進めていただきたいと強く願うところです。
 
さて、昨日からは、「現実的」な視点でエネルギーを考える「若狭原電紀行」の皆さんと行動をともにしています。
 
「若狭原電紀行」とは、東日本大震災以降の原子力に対する不安や風評を払拭、さらには原子力の理解につなげるため、全国の原子力関連施設(主に発電所立地地域)の見学をしながら、地域各団体とのワークショップや意見交換などを通じて各地の文化に触れ、情報発信する企画を開催し続けている、団体というよりはツアー。
 
私は、昨年に続き、2回目の参加となりますが、今回もエネルギー分野の有識者や原子力関係、金融機関にお勤めの方など、様々な方面から集った9名にて工程を進めました。
 
2泊3日工程の初日は、日本原電の敦賀発電所から日本原子力研究開発機構「もんじゅ」、同じく日本原電の敦賀総合研修センターを見学。
 
敦賀発電所では、敦賀原子力館での概要説明に続き、現在審査が進められている敦賀発電所2号機敷地内破砕帯調査現場、敦賀3,4号機建設予定地を回り、破砕帯調査現場では、今月予定されている原子力規制委員会の現地調査を前に、地層表面の確認をしている様子を、3,4号予定地では、ここに革新軽水炉が建設されることをイメージしつつ、いずれも大規模な調査、開発が行われていることをご覧いただきました。
 

【敦賀発電所2号機敷地内破砕帯調査現場】

【敦賀3,4号機建設予定地】
 
また、その後は「もんじゅ」にて、高速増殖原型炉の設計や現在進める廃止措置工事の状況について説明を受けるとともに、プラントが一望できる展望台より全景を拝見。
 
敦賀総合研修センターでは、原子力人材育成の取組みや同センターの設備紹介に続き、フルスコープシュミレーターを用いた福島第一原子力発電所の事故模擬ではまさに、ブラックアウトで中央制御室が真っ暗のなか鳴り響く警報など、リアルな体験ができたことに感嘆の声をいただいた次第です。
 

【教育用シュミレータの説明を聞く様子(フルスコープではありません)】
 
こうして一日目は、私もコーディネートする中で、敦賀半島の原子力施設をともにしましたが、一部時間をオーバーするほど熱心に、質問や意見が挙がったところです。
 
昨年と同様、宿泊先の高浜町の旅館まで移動し、現在を迎えており、二日目は大飯町漁協でのワークショップや関西電力大飯発電所の見学を予定していますが、私は、本日東京で予定があるため、ご一行とは、宿の出発に合わせてお別れ。
 
誠に残念ではありますが、道中の安全を祈る次第です。
 
こうして、昨年に続き参加した「若狭原電紀行」。
 
広い視点をもって、日本のエネルギーと原子力を考える皆さんとは、生まれた関係を大切に、引き続き連携させていただければと存じます。

欧州大陸で衰えつつある「脱炭素」の勢い

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写真は、熊本県阿蘇の大地を覆う無数の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)。
 
最大の地域は東京ドーム25個分、約20万枚もの巨大パネルが並ぶ状況に、地元住民や自治体からは景観破壊で世界文化遺産登録が危ぶまれるとの声が挙がっており、雄大な阿蘇の景色が様変わりしてしまったことに憤りを感じるところです。
 
2012年に国の「再生可能エネルギー固定価格買取制度」が始まると、設置計画が次々と出始め、「阿蘇くじゅう国立公園」の周辺10ヶ所ほどの場所にメガソーラーができたとのことですが、この太陽光発電について。
 
昨日の新聞記事によれば、太陽光発電施設の投資物件売買サイトへの売却依頼が急増し、今年1~6月は前年同期比約2.3倍となったことが分かったとのこと。
 
送電容量の関係から、再生可能エネルギーの発電事業者に一時的な発電停止を求める「出力制御」が今年過去最大となり、事業継続の不安が高まったとみられ、2019年では54件だった売却依頼件数が、2020年は240件、昨年は686件と年々増加傾向にあるとも。
 
つまりは、採算が取れないと判断するやさっさと市場から撤退する事業者がこれだけ存在するということかと思いますが、このような状況を見るに、第6次エネルギー基本計画において、再エネ比率36~38%(2030年)とする「野心的な」目標自体、達成する見込みは極めて低く、ましてや再エネの「主力化」をめざすとする政策自体を見直さねばならない、直感的に考えるところです。
 
そうしたなか、キャノングローバル戦略研究所の杉山大志研究主幹は、政治的視点からこう述べています。
 
英国のリシ・スナク首相が、英国の脱炭素政策(ネットゼロ)に誤りがあったので方針を転換すると9月に演説して反響を呼んでいる。この演説はもっと重要な内容を含んでいる。具体的な政策について述べただけではなく、首相がこれまでの英国政府の誤りを指摘し、今後の方針を明確に述べたからだ
 
欧州大陸でもこれまでのような脱炭素の勢いは衰えつつある。ドイツは「エネルギーベンデ(転換)」というスローガンの下、最も急進的なエネルギー政策を取ってきた。脱炭素推進だけでなく、脱原発も同時に進めてきた。だが、これまで頼ってきた安価なロシアの天然ガスが入手できなくなり、エネルギーコストが高騰し、エネルギー集約産業は苦境に立ち、産業空洞化に拍車がかかっている。
 
欧州大陸では既に右派ないし右派中道政権が次々に誕生しており、さらに広がりを見せるかもしれない。そうすると、欧州でも脱炭素の見直しは進むことになるだろう。
 
日本政府は今も脱炭素一色である。だが気が付けば旗を振っていた欧米諸国が全く違うことになっているかもしれない。リスク管理としては、動向を注視する必要があるだろう。これは企業についても言えることだ。
 
そして日本として脱炭素一色のままでよいのか、エネルギー政策のあり方も再考すべきである。まずはスナク英首相に学んではどうか。日本政府は脱炭素で「グリーン成長する」という、経済学の初歩を無視した主張を展開し、コストがかからないフリをして国民を欺いてきた。日本も過去の過ちを認め、コストについて精査し国民に正直に語るべきだろう。
 
仰ることはごもっともと深く頷くところですが、これを示すのが、次期「第7次エネルギー基本計画」。
 
国際情勢が変化しつつあるのであれば尚のこと、日本だけ「夢物語」のままではいけません。
 
「望みなどの、身分不相応に大きいさま」を意味する「野心的な」政策から早く目を覚まし、今後は真に現実的なエネルギー政策論議に進ことを期待して止みません。

エネルギーも議会もキーワードは「より身近に」

エネルギー ブログ 敦賀市議会

議会が休会の昨日は、広報広聴委員会を開催。
 
「議会だより」次号に関することや、11月16日に開催する今年度の「議会報告会」について、活発に議論しました。
 
1期目の後半2年は委員長を務めた私ですが、今期は委員として参画。
 
委員会では、各委員のご意見を尊重しつつ、主に経験則からの意見をさせていただきました。
 
市民の皆さんにとって、議会をより身近に感じていただくため、この広報広聴活動は大変重要との思いをもって参画しておりますが、過去の慣例に固執することなく、小さくとも新たな視点を取り込んで、改善を続けていければと思います。
 
さて、議会と同じく、「固い」、「難しい」といったイメージを解き、分かりやすい広報広聴活動を行っているのは、エネルギー・原子力の世界。
 
ちょうど、原子力産業新聞ウェブ版を見ると、電気事業連合会(以下、電事連)が、電気の安定的な供給確保の必要性とカーボンニュートラルの取組を紹介する2種類の新テレビCMの放映を10月1日から開始したとの記事が掲載されていました。
 
構成は「持続可能な電気の供給」篇と「効率的な電気の利用」篇(各30秒)の2本立てで、昨秋に制作したテレビCMに続き、若手女優の今田美桜さんを起用。
 
今回は、「エネルギーから、明日をおもう。」というキャッチコピーのもと、明治時代と現代の教師に扮した2人の今田さんが、各篇CMで、「持続可能な電気の供給」、「効率的な電気の利用」をテーマに、教室の黒板やプロジェクターを使って、過去と現在の電気の価値や使われ方の違いを説明しています。
 
実際の内容は、言葉より映像にてということで、以下のリンクよりご覧ください。
 
 →電気事業連合会 CM特設サイトはこちら
 

【電事連 CM特設サイトページより。今田美桜さんに説明されると妙に説得力があると感じるのは私だけでしょうか?】
 
なお、2つのCMを通じ、「私たちの暮らしに欠かせない電気を、より身近に感じもらう」のが狙いとのこと。
 
エネルギーも議会も、キーワードはやはり「より身近に」ですね。
 
結びは自分のことで恐縮ですが、昨夕は、いつもの粟野交番前ではなく、木崎の交差点にて街頭活動を行いました。
 
市役所通りと新旧木崎通りが交差するこの場所では2回目でしたが、格段に多い交通量のなか、車中からお声掛けいただけたりと嬉しい限り。
 
暗くなるのが一段と早くなってきましたので、最後は安全運転の呼び掛けをし活動を終えましたが、各所での街頭活動の目的は、自分ごとというより、政治や議会に少しでも関心を持っていただきたいとの思いの方が強いのかと。
 
こちらも「より身近に」をキーワードに、今後も引き続き頑張ります。
 

【18時前にはこの暗さ。交通安全の支障にならないよう注意して活動いたします。】

2025大阪・関西万博に向け「水素ロータリーエンジン」が完成!

エネルギー ブログ

「やまたけブログ」を通じてお便りをいただいたり、その後お付き合いさせていただくことになったりと、人間関係が広がる切掛けの場ともなっていることをありがたく感じてきましたが、7月末にも1通のメールが届きました。
 
その方は、私のブログ(2021年5月23日投稿:2025大阪万博へ「敦賀から羽ばたく水素の翼」)をご覧いただき連絡をされたという、大阪枚方市にある日東工作所の社長さん。
 
 →「2021年5月23日 やまたけブログ」はこちら
 
実はこの日東工作所さんは、近畿経済産業局(以下、近経局)が「水素でつくる未来社会『水素×ドローン』〜2025大阪・関西万博の空へ〜 (関西スマートエネルギーイニシアティブ)」と題し、関西地域の中小企業等の力を集結して、地球にやさしい「水素の翼(ドローン)」を2025大阪・関西万博でお披露目させることを目指す「HyDrone(ハイドローン)プロジェクト」で「水素ロータリーエンジン」の開発を任されている会社。
 
水素を燃料とする高出力、高航続距離のドローンを開発する「ハイドローンプロジェクト」は、近経局との官民連携プロジェクトであり、平成31年度には、敦賀市が掲げる「ハーモニアスポリス構想」先導事業の敦賀市産業間連携推進事業費補助金において、株式会社日東工作所による「高効率水素エンジン利用ドローン研究開発」を採択。
 
その後、同社による開発が進められてきたところですが、社長からのメールによれば、「敦賀市さんの応援で水素ロータリーエンジンが実用の域まで完成が出来ました。」とのこと。
 
また、このことが、7月18日の日刊工業新聞第1面にカラーで紹介されたことやyahooニュースで取り上げられたことまでご報告いただいた次第。
 
yahooニュースの詳細は、以下リンクよりご覧ください。
→「日東工作所が開発した『水素ロータリーエンジン』の実力」(令和5年7月20日:yahoo掲載)はこちら
 
記事には、「日東工作所は、小型発電機用の水素ロータリーエンジン(RE)を開発した。燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を燃料とし、排気量80ccで1分間に3600回転、4時間弱の連続運転に成功した。動力試験で1キロワットを超える出力を得られており、小型発電機やマイクロモビリティー駆動に使えるという。発電機メーカーなどに今回のREシステムを提案し、早期の実用化を目指す。」とありましたが、社長のメールには「エンジンですのでまだまだ改善をしていきます」との言葉がありました。
 
こうして並々ならぬ意欲をもって、中小企業が新たな技術に挑戦し、見事に完成させたことはまさに、「下町ロケット」を彷彿させるところですが、こうした開発に敦賀市が関わりを持ち、支援できたことを嬉しく思えた次第です。
 
(参考)以下リンクをご覧ください。日東工作所は、独自の技術を持つスゴい会社でした。
 →日東工作所のホームページはこちら
 

【大阪万博会場で飛ぶ水素ドローンのイメージ(出典:近経局)】
 
社長のメールの最後には、「取り急ぎ、ご報告と3年間の敦賀市へのお礼にて失礼致します。」とありました。
 
私なんぞにご丁寧にご報告いただき、こちらこそ感謝ですが、ここからさらに乗用水素ドローンとして完成させていくに、まだまだあろうハードルを乗り越え、2025年には「水素ロータリーエンジン」を動力に、大阪の空を飛ぶことを願い、エールを送らせていただきます。
 
なお、準備の遅れが懸念される2025大阪・関西万博に関しては、2日に西村経産相が、「抜本的な体制強化を行い、建設への支援を経産省の総力を挙げて取り組みたい」と省内の会議で述べ、運営を立て直す方針を示すとともに、海外パビリオンの建設を後押しする保険も創設するなど、異例の陣容で対応を急ぐとのこと。
 
私にとって大阪での万博といえば、敦賀発電所1号機及び美浜発電所1号機が「原子の灯」を会場に送り届けた、53年前の「1970大阪万博」ですが、この時と同様、2025年もまさに「新たな時代」を迎える象徴的なイベントになることを期待する次第です。
 
最後に、前述の3年前のブログにも記載しました、渕上隆信前敦賀市長が記者会見で仰られた言葉を再掲します。
 
「(当時)50年前の大阪万博では原子力の灯を届けましたが、次の万博には『敦賀から羽ばたく水素の翼』をキャッチフレーズに敦賀から水素の翼を送り届けたいというふうに考えております。」
 
半世紀を経て開催される万博においても、「敦賀」の名が刻まれんこと切に期待いたします。

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