福井県原子力平和利用協議会 第53回定期総会

ブログ 原子力

昨日は午前中に議会運営委員会、午後は福井県原子力平和利用協議会定期総会、夜は青少年健全育成敦賀市民会議定期総会に出席と中身の濃い一日。
 
議会運営委員会では、今年度予定しているタブレット導入や議員個人情報の公表などについて協議しましたが、昨今の社会情勢(プライバシー)や議員のなり手不足の関係から、市議会ホームページでの住所表記を現在の番地までから、選択制で町名までに留めることを可としてはとの提案に対し、議論はまとまらず。
 
議員は公人であり、従前通り住所はすべて公表すべきとの原則論は皆同じであるものの、どこまで配慮するのか、また議会として統一ではなく選択制として良いのか、論点はいくつかあるものの、再度会派に持ち帰り、改めて協議することになりました。
 
議会は「言論の府」であり、わが会派内においてもしっかりと協議をした上で、結論を出したいと思います。
 
また、敦賀観光ホテルで開催された福井県原子力平和利用協議会(以下、原平協)の第53回定期総会においてはまず、山口治太郎氏(元美浜町長)から河瀬一治氏(元敦賀市長)に会長が交代。
 
ご挨拶を聞いていても、まだまだお元気な山口氏ですが、高齢を理由に後任にバトンタッチするとのこと。
 
町長時代を含め、原子力発電の平和利用と理解促進に多大なるご尽力をいただいたことに心より感謝申し上げます。
 
後任の河瀬新会長におかれては、敦賀市長と併せ全国原子力発電所所在市町村協議会(全原協)の会長を20年お務めになられた、ご経験と知識はこの上ないお方。
 
国においては、第7次エネルギー基本計画への見直し論議が本格化する大事な時期からの任期スタートをなりますが、今後はますますリーダーシップを発揮され、会を牽引いただけますこと祈念する次第です。
 
総会では、令和5年度の活動実績や収支決算、令和6年度の事業計画や収支予算を承認した後、同協議会で作成した「福島視察研修ムービー」上映会、京都大学 複合原子力科学研究所所長・教授の黒崎健氏を講師に「原子力の魅力と課題・原子力の未来と人材育成」をテーマとした講演会と続きました。
 

【定期総会の様子】
 
ちょうど25日には、佐賀県玄海町議会が特別委員会で、高レベル放射性廃棄物の地層処分地選定に向けた第一段階の調査にあたる、「文献調査」への応募を町に働きかけるよう求める請願を、賛成多数で可決したところですが、上映された「ムービー」ではこの国家的課題にも触れ、「見て見ぬ振りは続けられない」、「今生きる大人の責任で解決する問題であり、他人ごとではなく自分ごととして考えよう」との言葉に大いに共感。
 
そのことも含め、非常にメッセージ性のあるものと感じた次第であり、ぜひ色々な場で放映いただくことを希望するところです。
 
最後に原平協副会長からありました閉会挨拶の中では、山口前会長からあった提案として、原平協では今後、「原発ではなく原子力発電(所)」、「核燃料サイクルではなく原子燃料サイクル」と言葉を正しく使う旨の周知、呼び掛けがありました。
 
これは、私も以前より、直接あるいはブログなどで申し上げてきたことと同じことですが、付け加えると、「核のごみではなく高レベル放射性廃棄物」であり、「老朽化ではなく高経年化」。
 
何が言いたいかと申せば、「原爆」や「核兵器」を思い浮かべるネガティブワードは使わないということ。
 
たかが呼称ひとつではありますが、非常に大事なことであり、これまた大いに共感をし、会場を後にした次第です。
 
原平協は私が生まれた1972年に設立した団体。
 
敦賀、嶺南に立地する原子力発電所とともに、原子力黎明期からの歴史は半世紀を超え、連綿と原子力への正しい知識と理解を深める活動を続けられていることに敬意を表するところ。
 
同協議会の今後ますますの発展を心より祈念申し上げるとともに、私も微力ながらお役に立てればと思います。

保守は名乗るものではなく条文

ブログ 政治

国民民主党や自民、日本維新の会の委員らが憲法改正原案を協議する「起草委員会」の早期設置を重ねて要求するものの、立憲民主党は改憲に否定的な主張に終始。
 
立憲民主抜きの起草委設置には踏み切らない自民の姿勢(委員の意見と反して)も背景にあり、実現は見通せていない。
 
注目してウォッチしている衆院憲法審査会。
 
昨日行われた同審査会をインターネット録画で視聴しましたが、改憲しないことが目的化しているかの立憲民主党の姿勢はさることながら、「岸田総理の任期中に」という日程上の目安がありつつも、遅々として具体的な起草作業に入らない自民の本気度に、私も疑問符がつくところです。
 
審査会では、大規模災害など選挙困難時に国会議員の任期延長を可能にする、いわゆる緊急事態条項の見直しに国民民主党、自民や公明党、日本維新の会も理解を示している状況にありますが、一方、9条(1項で「戦争の放棄」を、2項で「戦力の不保持」と「交戦権の否認」を定める)を巡っても様々な自由討議がありました。
 
ここでは、主に自衛隊の位置付けにおける自民党の改憲案を「労多くして益なし」と例えた、同審査会委員でもある国民民主党 玉木雄一郎代表の考えを紹介いたします。
 
以下、分かりやすく解説されていた玉木代表のXポストを引用掲載。
 

【衆院憲法審査会で発言する国民民主党 玉木代表(写真は、衆議院インターネット審議中継画面をスクショ)】
 
「保守は名乗るものではなく行動」という名言を最近目にしましたが、本日の憲法審査会で私が感じたのは、「保守は名乗るものではなく条文」ということです。
 
たぶん、多くの「保守派」の方は、現在の(自民党)9条改憲が実現すれば、
①自衛隊違憲論が解消される
 (9条2項が否定する「戦力」と位置付けられるようになる)
②自衛隊の権限が拡大する
 (ポジティブリストがネガティブリスト化する)
③「国際法上は軍隊だが国内法上は軍隊ではない」という積年の矛盾が解消する
 (国際法上の位置付けと国内法上の位置付けが一致する)
 
と誤解されておられると思いますが、本日の審議で、①も②も③も実現しないことが明確になりました。
 
この点はずっと指摘してきましたが、本日、議事録に残る形で整理されてよかったです。
 
①や②や③を実現したいのであれば、自民党は、印象論に頼るのではなく、それに相応しい条文案を考え直すべきです。
 
「9条1項・2項の条文及びその解釈を維持」する改憲案では、何も変わらないどころか、矛盾を固定化する「労多くして益なし」の改憲となります。
 
9条の改正をやるなら、
(ア)9条2項の削除や改正、あるいは、
(イ)9条2項を残す場合であっても、9条2項の「例外として」自衛隊及び自衛権の行使を位置付ける(自民党案も維新案も9条2項の「解釈の範囲内」としている。)
 
ことをしなければ、長年続いた違憲論に終止符を打つものにはなりません。ちなみに、国民主党の改憲案は、(ア)と(イ)の両案を示しています。
 
ただ、9条改憲については、安倍政権の下、解釈で一部集団的自衛権の行使まで認めてしまったので、実務上の障害は生じていませんし、そもそも改憲の必要性が低下しています。実際、総理も日米グローバル・パートナーシップの推進に憲法改正は不要だと明言しています。
 
だからこそ、まずは緊要性の高い「緊急時において国会機能を維持するための改憲」に項目を絞って条文化作業を進めていくべきです。
 
本日の審査会の議論を通じて、概ねそうした方向になったと理解しています。
 
必要な条文化作業を速やかに進めていきます。
 
以上が国民民主党の考えとなります。
 
 →2024年4月25日 衆院憲法審査会の録画版はこちら(衆議院インターネット審議中継)
 
国民民主党においては、ここでも党の基本理念に基づき、「対決より解決」そして「現実的な」改憲論を主張しているところ。
 
なお、申し上げるまでもありませんが、憲法改正は国民投票により行われるもの。
 
最終判断者は国民ひとり一人にあることを念頭に、こうした議論経過、各政党の考えを少しでも把握いただくことをお願いするとともに、ブログの中でこうしてご紹介することが、今後、皆様が判断する際の一助になればと思う次第です。
 
 →(参考)国民民主党の「憲法改正に向けた論点整理」はこちらをご覧ください(第9条関係はP35〜)

「JR福知山線脱線事故」から19年

ブログ 防犯/防災

既に報じられている敦賀市職員が現金を着服していた問題。
 
市においては、身寄りのない市民が死亡後に残した現金(遺留金)と市職員の親睦会費の計65万2844円を着服したとして、福祉保健部の男性職員を同日付で懲戒免職処分にしたと発表したほか、米澤市長ご自身は給料の10分の1カ月間減額するための条例改正案を6月議会に提案するとしています。
 
男性職員は私も面識のある方であり、大変驚くとともに残念でなりませんが、いずれにしても市長が記者会見で述べたよう「市政に対する信頼を大きく損なう」問題であり、市においては猛省のうえ、現金管理のあり方など、組織的且つシステム的な再発防止策の徹底を求める次第です。
 
さて、このような不祥事と併記するのは、若干違和感があるのかもしれませんが、19年前の今日発生した重大事故といえば、JR福知山線の脱線事故。
 
兵庫県尼崎市で平成17年4月25日、乗客106人と乗員が死亡し、562人が重軽傷を負った脱線事故発生から19年を迎え、昨日はJR西日本が現場に整備した追悼施設「祈りの杜(もり)」で「追悼のあかり」が実施され、ご遺族やJR西日本社員などが約750本のろうそくに火をともして犠牲者をしのびました。
 
「追悼のあかり」は、遺族らでつくる実行委員会が27年から続け、今回で10回目。
 
安全が軽視されないよう訴える目的もあり、ろうそく入りの紙コップには、JR社員が書いたとみられる「絶対に事故を起こさない」とのメッセージもあり、遺族らが見守る中、「2005.4.25 わすれない」の文字が浮かびました。
 

【浮かびあがった「「2005.4.25 わすれない」の文字(産経NEWSより引用)】
 
この事故の原因には、運転士による速度超過やATS(自動列車停止装置)や速度計の不備、日勤教育などの劣悪な労働環境が挙げられており、JR西日本では、記憶や教訓をどう継承するかが課題とし、大阪府吹田市の同社研修センターの敷地に、事故車両の保存施設の建設を進めているとのこと。
 
同社においては、事故から19年が経過し、事故後に入社した社員は全体の7割近くになったとのこと。
 
自然災害などと同様、こうした事故に関しても「風化させない」ことが重要であり、次世代に事故の記憶や教訓をどう継承していくかは大きな課題。
 
近年のJR北陸線の運行を見るに、悪天候時の運転停止判断など、安全第一の運営に徹している姿勢を感じるところでありますが、今後も事故の経験を忘れることない経営をお願いする次第です。
 
なお、そうした企業理念はどの産業、分野にも通ずること。
 
自身も身を置く、原子力産業に関しても同様、深く念頭に置く次第です。

原子力災害時の住民避難は「効果的運用」を

ブログ 原子力

定期検査中の関西電力 高浜発電所4号機が4月23日夜に原子炉を起動。
 
東日本大震災以前も含めて、関西電力の原子力発電プラント全基が稼働するのは、全11基体制であった2008年12月~09年2月以来となるとのことであり、今夏の電力需給に対しても盤石の体制となることを喜ぶとともに、これを支える現場の皆さんに敬意を表する次第です。
 
原子力発電に関しては、こうして西日本のPWR(加圧水型)プラントの再稼働が進むなか、遅々として進まないのがBWR(沸騰水型)プラントですが、先般ブログでエールを送った東京電力の柏崎刈羽原子力発電所7号機を始め、東北電力 女川原子力発電所2号機や中国電力 島根原子力発電所2号機、日本原電 東海第二発電所の早期再稼働に期待が高まるところ。
 
そうしたなか、昨日は茨城県東海村議会の会派「新政とうかい」の皆さんが敦賀市を訪れ、嶺南Eコースト計画を始めとし行政視察をされ、一部私もアテンドさせていただきましたが、当地に設置される東海第二発電所の再稼働に向けた課題は、原子力災害発生時の「避難計画」。
 
この「避難計画」について、原子力規制委員会は4月22日、原子力災害時に屋内退避する場合の、効果的な運用を明確化するための検討チームを始動し、原子力規制庁および内閣府(原子力防災)の担当官に加え、放射線や原子力防災などの外部専門家、地方自治体の関係者をメンバーとして、今年度内に検討結果をとりまとめる方向で検討を進めています。
 
原子力災害対策指針では、原子力発電所が全面緊急事態となった場合にUPZ(概ね5~30km圏)内の住民は屋内退避をすることとしていますが、屋内退避の解除や避難への切替え等の判断は示されておらず、検討チームは2月14日の規制委で了承された、
 
・屋内退避の対象範囲及び実施期間の検討に当たって想定する事態の進展の形
・屋内退避の対象範囲及び実施期間
・屋内退避の解除又は避難・一時移転への切替えを判断するに当たって考慮する事項
 
の3点を検討課題とし、地方自治体等の意見も踏まえて効果的な運用の考え方や必要な事項をまとめるとしています。
 
原子力産業新聞の記事によれば、この課題に関連して、本検討チームの委員となっている敦賀市の藤村弘明危機管理対策課長は「住民への広報のタイミングや範囲も検討に加えていただきたい。能登半島地震以降、住民の皆さんの意識は高まっている」と指摘し、安定ヨウ素剤の確実な配布についても検討に含めることを要望。
 
規制委は、住民への周知とヨウ素剤配布について、検討課題に含めて必要な議論を行う考えを示したとのこと。
 
続く記事には、内閣府では屋内退避についてのわかりやすいリーフレットを作成し、各自治体に配布するなど、地域住民への理解促進につとめているが、今後とりまとめられる検討の結果をどう周知していくかも重要な課題になるとありました。
 

【内閣府の「屋外退避」リーフレット】
 
 →「屋外退避」の詳細はこちらをご覧ください
 
原子力発電所の再稼働に向けては、個々のプラントの安全性向上対策が整うことに加え、周辺自治体の避難計画策定も条件となるところ。
 
とりわけ首都圏に近く、100万人近い対象者を有する東海第二発電所においては、この計画策定が注視される訳ですが、先に述べたよう、「効果的な運用」に主眼を置いた議論が進むことを期待する次第です。

「浜野よしふみ参議院議員 国政報告会」in敦賀

ブログ 政治

昨朝は恒例の週頭街宣活動。
 
昨日のブログでも取り上げました、熱を帯びる衆院3補選のうち、とりわけ東京15区では選挙妨害が相次ぐ状況になっていることを念頭に置き、通学する中高生を前に、恥じない政治をせねばと「民主主義と選挙」にも触れ、思いを伝えました。
 
なお、選挙に関してはこのような言葉があります。
 
「選挙は勝たなければ仕事(政治)はできないが、勝つことだけを目的化すると初心を忘れてしまいがちになる。だから常に、「誰のため」、「何のために」選挙を戦うのか、我々は自問自答する必要がある。
 
これはちょうど1年前、自身の市議選期間中に書き残していたブログにあったもので、発言元は川合孝典参議院議員(国民民主党)。
 
先の「民主主義と政治」にもつながるものであり、その言葉は私自身、常に胸に置いているところですが、今後もそうした軸、考えの拠り所をしっかりと持って活動にあたる所存です。
 
さて、軸となる言葉を与えていただいた川合議員はUAゼンセンの組織内国会議員で素晴らしい方でありますが、負けていないのが電力総連組織内国会議員(勝ち負けで例えるのは適切でないかもしれませんが)。
 
電力総連には組織内国会議員として、浜野よしふみ議員、竹詰ひとし議員の両参議院議員がいらっしゃいますが、昨晩は、原電総連主催の「浜野よしふみ参議院議員 国政報告会」がサンピア敦賀にて開催されました。
 
18時30分からという、お仕事上がりの時間帯にも関わらず、原電グループの各職場からは約80名の皆さんが参加。
 
冒頭、私もご挨拶の時間を頂戴しましたので、日本原電敦賀発電所2号機(以下、敦2)の敷地内破砕帯問題を巡り、2012年12月に原子力規制委員会の有識者会合が「活断層であることを否定できない」と一方的に結論づけたことに対し、浜野議員が法的根拠のない有識者会合の位置付けなどに関し、国会で追及されたこと、最近では内閣府の再エネタスクフォース元民間構成員が提出した資料に中国国営電力会社のロゴが入っていた件について、国の根幹を成すエネルギー政策に他国の関与がなかったかなど、問題の本質を徹底追究されていることをご紹介。
 
なお、私としては、仮に浜野議員が国会で取り上げていなかったら、あのまま「立地不適格」の烙印を押され、敦2の今は無かったのではと思うところであり、そうした意味からも浜野議員は「敦2の恩人」である旨、思いを伝えた次第です。
 
続いて、主役の浜野議員からは、ご自身の取組みや国政の現況、さらには国民民主党の政策についてご講義いただきました。
 
機微なお話しもありましたので、詳細は控えますが、国民民主党の立ち位置に関しては、よく言われる立憲民主党との連携について、共産党との関係(連携しないこと)を明らかにすること、国の根幹にある安全保障やエネルギー(原子力)政策の考えが合致することがなければあり得ないと明言されました。
 
これは、同党の玉木代表や榛葉幹事長も公言されていることでありますが、現実路線の改革中道政党を貫く考えの表れであり、参加された職場の皆さんとも認識共有が図れたものと感じた次第です。
 

【身振り手振りを交え熱弁をふるっていただいた「浜野よしふみ議員」】
 
報告会終了後は、東京に向かう最終の「しらさぎ」でトンボ帰りされた浜野議員。
 
新幹線敦賀駅のあまりの大きさに「よくこんなん作ったなぁ」と驚かれつつ、やまなみ口(東口)のエスカレータを上がる議員をお見送りした次第ですが、改めまして、国会会期中の大変お忙しいなか、敦賀までお越しいただいたことに心より感謝申し上げます。
 
来夏の戦いに向けては、電力総連ならびに原電総連においては、3期目の挑戦となる浜野議員の推薦決定をしているところ。
 
電力関連産業の課題のみならず、働く者の立場に立った労働政策、国家観を持った安全保障など、中道を行く真っ当な政治を貫き通す「浜野よしふみ」議員。
 
今後ますますのご活躍を祈念するとともに、組織の総力を挙げてお支えすることをお約束いたします。

民主主義と選挙

ブログ 政治

昨日、やまたけNEWSを発行したところ、1件のお電話あり。
 
声のトーンからすると私よりも先輩の男性の方からでしたが、「いつも読んでいる」との前置きの後、災害対策の関係でご意見を頂戴するとともに、約20分ほど市政・国政の政治談義で盛り上がり、最後は「頑張ってや」との声をいただきありがたい限り。
 
NEWSに電話番号を掲載している甲斐があったと嬉しく思ったところですが、仮に私の考えに対する批判の声であったとしても、その受け皿になるのが議員の役割であり責務。
 
民主主義の世界、今後もNEWSやSNSなどの文章、あるいは議論のやり取りで、少しでも考えや認識のすり合わせが出来ればと思います。
 
さて、民主主義といえば、その際たるは「選挙」。
 
同じく昨日は、任期満了に伴う福井県高浜町長選の投開票が行われ、無所属現職の野瀬豊氏が2,586票を獲得し5選を果たしました。
 
ここに野瀬氏の当選をお祝いするとともに、惜しくも敗れはしたものの、3度目の戦いとなった元県議の一瀬明宏氏及び前町議の児玉千明氏の挑戦に心から敬意を表する次第です。
 
なお、投票率は70.72%で、過去最低の投票率だった前回を1.93ポイント上回ったとのこと。
 
三つ巴の選挙で町民の皆さんの関心度も相当高いものと推察していただけに、この数字をどう評価するかですが、ひとまず前回を上回る投票率となったことは良かったと思うところです。
 
選挙に関しては、次第に熱を帯びているのが衆議院の3補選(東京15区、島根1区、長崎3区)。
 
とりわけ、熱を通り越して「過激」な状況になっているのが「東京15区」で、これまでの選挙運動において、他陣営の候補者が街宣車とともに現れ、演説を大音量で遮ったり、演説会場近くの電話ボックスに上がったりするなどの迷惑行為が繰り返されています。
 
こうした行為に対し、警視庁は18日、他陣営の選挙運動を妨害したとして、諸派の代表らに、公職選挙法違反の警告を出したものの、その後も当該陣営の妨害行為は続き、他陣営候補の街頭演説に被せて約50分間にわたりマイクでやじったり、車のクラクションを鳴らしたほか、街宣カーで追いかけ誹謗中傷するなど、その行為はますますエスカレートしている状況にあります。
 
これまでもあった、相手候補へのネガティブキャンペーンなどとは次元の違う行為をまったく理解できないところですが、選挙期間中のしかも候補者自らが行う行為に対し、制止できないのは奇しくも「言論の自由」を守る「民主主義」の世界だから。
 
そうしたなか、昨日は無所属新人、乙武洋匡氏の街頭演説会で陣営関係者とみられる男性を突き飛ばしたとして、暴行容疑で男を現行犯逮捕する事態が発生。
 
先に述べた「民主主義の際たるもの」の位置付けを踏みにじる状況となっています。
 
補選の選挙期間は今週土曜日まで。
 
陣営の皆さんを含め、とにかく安全に、そしてそうした行為に屈することなく選挙戦を戦い抜いていただきたいと、心から願う次第です。
 

【「民主主義の父」吉野作造先生にこの現状はどう映るか。この機会に、氏が主張した「民本主義」があって今の選挙制度、政治があることを思い返したい。(写真は、吉野作造記念館HPより引用)】

「START UP BASE」始動 〜地域づくりは人づくり〜

ブログ まちづくり

クリアな青空とまではいかないものの、天候に恵まれた昨日。
 
午前中は原電総連敦賀総支部の社会貢献活動「シンボルロードモニュメント清掃」、午後は「敦賀防衛懇話会」の役員会議、夜は「敦賀市文化協会総会」と内容の濃い一日を過ごしたところです。
 
それぞれにご紹介したいことがありますが、かれこれ15年以上続く、私にとって思い入れのある「モニュメント清掃」には、お子様連れや若手組合員が多く集い、宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999等、28体の像を磨くとともに、先般設置された「クリアランスポット」(日本原電の東海発電所から出たリサイクル金属により製作)の汚れ落とし、お花への水やりを行いました。
 
1999年の敦賀港開港100周年を記念し設置された、「鉄道と港のまち」そして、原子力発電ともつながる「科学都市」敦賀を意味するこのモニュメント。
 
監修された故松本零士先生にも思いを寄せて、今後も活動の意味合いを共有しながら、皆で大切にしていきたいと思います。
 
さて、そのようななか、どうしても顔を出したかったのは「やまたけNEWS」の作成でいつもお世話になっている会社さんの新事業内覧会。
 
新事業とは、いわゆる「シェアキッチン」で、その名も「START UP BASE(スタートアップベイス)」(以下、スタベ)。
 
同じビルにある空き店舗を改修し、着々と準備を進める様子がinstagramのストーリーなどにアップされており、日に日に仕上がっていく姿を楽しみに拝見してきたところ。
 
関係各所への営業許可申請なども済んだとのことで、いよいよ昨日内覧会が開催されました。
 

【通り沿いに掲げられた「スタベ」の看板(シブイ)】
 
この「スタベ」。
 
お店の説明資料をそのまま転記しますと、
 
<身軽にスタート>
◉お店を始める時は多額の初期投資がかかりますが、スタベは施設使用料のみでOK(水道光熱費も使用料に含まれます)。
◉飲食店営業の営業許可(菓子製造を除く)の条件をクリアした本格的な業務用厨房で、すぐに営業を開始できます!
 
<あなたの店名で営業>
◉あなたのオリジナルの店名で営業していただけます。
◉一般の店舗のようにショップカード、看板やSNSでの宣伝も可能です。
 
<デジタルサイネージで宣伝>
◉店舗の道路沿いにデジタルサイネージを設置(5月設置完了予定)
◉リアルタイムに情報を発信いたします。
 
なお、利用は「1日単位」で、昼と夜の入れ替わりはなし。
 
利用料金はなんと。
◉平日 8:30〜21:30 6,000円
◉金・土・日・祝祭日・祝祭日前日 9,000円  ※いずれも税別
という破格の値段となっています。
 
私がお伺いしたのは昼二番の時間帯でしたが、既に2組のお客さんがおられたほか、instagramを拝見すると一日を通して本当に多くの方が訪れたようで、私も嬉しく思った次第です。
 
なぜこうして紹介するかと言えば、それは地域の「人づくり」のためのスペース、チャンスを提供する場所だから。
 
ここでチャレンジされた方が、違う場所で開業し、そこに新たなお客さんが来る。
 
そうした役割が果たせればと語る、事業主さんの思いに大いに共感するとともに、まさに「地域づくりは人づくり」の考えと合致する場所がこの「スタベ」と思ったところ。
 
正式なレンタル開始は、5月1日からとのことで、同社のwebサイト、SNSにて報告するとのことでした。
 
最後に、「スタベ」のパンフレットにあった言葉を掲載します。
 
この呼び掛けにあるよう、「スタベ」で「一歩」踏み出してみてはいかがでしょうか。
 
ずっとやりたいと、思ってたこと。
どうせ無理だと、思っていたこと。
まずは一歩、踏み出してみませんか?
 
あなたのための小さなお店が、
ご用意できました。
 
(いくつか店舗の紹介写真を掲載しますので、ご参考まで)

【ピンクの階段とのコントラストも鮮やか。夜はまた違った雰囲気になります。】

【入口から見た店内。カウンターの各席にコンセントが付いていて、細かな点まで配慮。】

【奥側から見た店内。暖色灯がやわらかな雰囲気を醸し出しています。】

【厨房最大の売りは「スチームコンベクション(通称スチコン)」。蒸気で揚げ物やご飯まで炊けるという優れもので、試食した唐揚げは大変美味しかったです。】

【お知らせ】やまたけNEWS(第20号)を発行しました

ブログ 活動報告

定例会ごとに発行しております「やまたけNEWS」も20号となりました。
 
敦賀市内は、本日の朝刊に新聞折込みしていますのでご覧ください。
 
また、市外にお住まいの方におかれましては、ホームページ(トップ画面の最下欄)にPDF版を掲載していますので、そちらにてご覧いただければ幸いです。
 
 →やまたけNEWS(第20号)はこちら
 
なお、NEWSに対するご質問、ご意見がございましたら、是非お気軽に連絡ください。
 

【一昨日、昨日と空き時間を縫って町内をポスティング。お会いした方からの「頑張ってね」の声が嬉しかったです。】

敦賀市の「ふるさと納税がなかったら問題」

ブログ

ご覧になった方も多いかと思いますが、昨日の福井新聞「論説」のタイトルは「敦賀のふるさと納税 頼らぬ財政で変化に備え」。
 
ふるさと納税額全国8位(2022年度)の敦賀市で、寄付額に依存しない財政運営に向けた検討が進められている。ふるさと納税制度は不確実な要素が多く、額が安定しないのが理由。国の動向を注視するとともに、市として効率的な財政運営を徹底させ、変化に備えたい。
 
との書き出しから、
 
市の予算で2019年度はふるさと納税がなくてもすべての歳出が賄えていた。しかし、歳入の中で寄付金の占める割合は年々大きくなり、昨年12月時点の2023年度決算見通しでは、市税など毎年見込まれる歳入だけで道路や公共施設の維持管理といった通常経費を賄うのは困難な状態となった。
 
と続き、ふるさと納税のルール改正による影響や地方財政上の扱いへの懸念、電源三法交付金の背景や公共の建物が多い特有の事情が財政に大きな影響を与えていることなどが列記され、結びには、「市は(中略)経費削減に努めるが、従来事業の見直しも考えられるだろう。積極的に情報を公開し、市民の理解を得ながら進めたい。」と括られていました。
 
 →福井新聞論説「敦賀のふるさと納税 頼らぬ財政で変化に備え」(2024年4月18日)はこちら
 
なお、総務省が2023年8月1日に公開した、2023(令和4)年度の「ふるさと納税」自治体別寄付金額で敦賀市は「10位」。
 
いわゆる納税寄付額ランキングにおいて、敦賀市は2022年度の8位から2つ順位を落としたものの、2021年度は9位と「トップ10」入りの常連となっていることは凄いこと。
 
寄付件数は50万1,071件(+1.12倍)、寄付額は87億4,881万円(1.13倍)にも及び、全国から大変多くの方にご寄付いただいたことに心より感謝申し上げる次第です。
 
※( )内は、いずれも前年度比
 

【(参考)令和4年度におけるふるさと納税受入額の多い20団体(総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和5年度実施)」令和5年8月1日 自治税務局市町村税課資料より抜粋)】
 

 
そうしたなか生じているのが「論説」にあった財政状況で、こちらは本年2月の「中期財政計画」説明会の際に市長自ら説明された、「ふるさと納税がなかったら問題」と称されるもの。
 
再掲となりますが、「ふるさと納税がなかったら問題」とは、今現在の敦賀市の財政が「※1 通常歳入」で「※2 通常経費」を賄えず、「ふるさと納税」を充てないとやっていけない状況にあるということ。
 
※1 通常歳入:市税・譲与税等の一般財源、通常経費の特定財源及び電源関係交付金などの歳入
※2 通常経費:毎年実施する通常的な事業にかかる経費
 
一方の「※3 政策経費」については「※4 政策歳入」に加え、こちらも「ふるさと納税」を充てていますが、国費等も活用し大規模プロジェクトの実施は可能としています。
 
※3 政策経費:臨時的な大規模事業にかかる経費
※4 政策歳入:政策経費の特定財源(国や県からの補助金など)
 
この「なかったら問題」については、先の議員説明会で市長より、今後は人件費や物件費が増加する見通しを踏まえつつ、第一段階として、まずは「通常経費」に「ふるさと納税分」を充てずに運営できる状況をめざすとの考えが示されていることも踏まえ、3月定例会の自身の代表質問で大きく以下の点について確認したところ。
 
(質問)現在の財政状況に関して、しばらくは通常経費にふるさと納税を充てざるを得ないことは認識しているが、実際、不足するとされる金額はいくらか
 
(答弁)令和6年度当初予算においては、通常経費にふるさと納税を原資としたふるさと応援基金繰入金を約10億円充当しており、これが不足額になる。なお、中期財政計画上の計画期間において、この不足額は今後さらに拡大する見込みである
 
(質問)ふるさと納税がなくても通常経費の全てを賄えるようにするという、当面の目標の第1段階達成に向けては、歳出削減や事業見直しなどにて対応していくのか、方策を伺う。
 
(答弁)目標の第1段階を達成するためには、議員御指摘のとおり通常経費の見直しが重要であり、政策決定や予算編成のプロセスを一元化して迅速な意思決定が図れるよう、企画政策部に財政課を移してスピード感を持って対応していきたいと考える。具体的な取組内容や達成目標年次については、来年度をめどに財政改善に向けた方針を策定し、お示ししていきたい。
 
いずれにしても、「ふるさと納税がなかったら問題」の解決に向けた方策に関しては、来年度に財政運営方針を策定する中で示されるとのことでありましたが、市長が積極的にこの問題を提起しているよう、(論説も含め)市民の皆さんに対してもオープンになったことは、財政運営の透明性や「見える化」の観点から良かったと思う次第です。
 
いずれにしてもこの問題。
 
決して行政任せにするのではなく、最終的な決定権者は議員、議会側にあるとの責任を強く認識し、自らも知恵を絞らねばと考えるところです。

「百穀春雨」と「北陸新幹線」

ブログ まちづくり 北陸新幹線

今日からは、春の最後の二十四節気「穀雨(こくう)」。
 
4月19日(金)から5月4日(土)までが穀雨の期間で、この後は、いよいよ夏の始め「立夏」となります。
 
穀雨とは「春雨が降って百穀を潤す(百穀春雨)」との言葉通り、この時季に降る雨は様々な穀物を育ててくれる「恵みの雨」であることを意味しています。
 
やや強引かも知れませんが、まちづくりに置き換えると、この穀雨とは新幹線ではないかと。
 
迎えた新幹線によって、様々な分野に賑わいと潤いが広がり、実り豊かな敦賀に成長することをイメージする次第です。
 

【先日撮影した水が張られた近所の田んぼ。田植えの準備も粛々と進んでいました。】
 
さて、その新幹線開業効果により、駅前通りを中心に市内の観光スポットにおいても訪れる方が増加しているところ。
 
開業前より、課題は駅を降りてからの「二次交通」と置くなか、敦賀市内では3月16日の開業以降、各種サービスが始まっています。
 
これに関し、敦賀市のホームページには、以下3点の情報が掲載されていましたので、皆様とも共有したします(詳しくは、それぞれのリンクよりご覧ください)。
 
①バス運賃半額キャンペーン(交通系ICカード利用限定)
 
交通系ICカードでバス運賃をお支払いいただくと半額(大人100円、こども50円)となるキャンペーンを実施中です。
 

【キャンペーンのチラシ(敦賀市HPより引用)】
 
 →敦賀市HP「バス運賃半額キャンペーン」はこちら
 
②ぐるっと敦賀周遊バス臨時増便(土曜・日曜・祝日限定)
 
タイトルのとおり、土曜・日曜・祝日に「ぐるっと敦賀周遊バス」の臨時便を運行しています。

【臨時便のダイヤ(敦賀市HPより)】
 
 →敦賀市HP「ぐるっと敦賀周遊バス臨時増便について」はこちら
 
③Tsuruga Maas Cardの販売(バス・自転車1日共通パス)
 
バスとシェアサイクルが1枚のカードで乗り放題となる1日共通フリーパスを販売しています。こちらは「敦賀旅」にぜひご利用とあります。
 

【キャンペーンのチラシ(敦賀市HPより引用)】
 
 →敦賀市HP「Tsuruga Maas Cardの販売について」はこちら
 
ご紹介は以上となります。
 
観光客向けと思われるかもしれませんが、実際利用してみると、普段のマイカー利用では見えない風景があったりと楽しいものですので、市民の皆さんもぜひご利用いただき、感想やご要望など教えていただければ幸いです。
 
現在、敦賀市では、地域に適した公共交通体系の構築に向けた「地域公共交通計画」を策定中ですが、市民にとっての利便性向上と新幹線開業による観光客の円滑な市内移動との相乗効果が得られるよう構築することが肝要と考えるところ。
 
こうしたことこそが「真の新幹線効果」かと認識するところですが、冒頭に述べたよう、「恵みの雨(新幹線)」を、まちにとっての「百穀の潤い」につなげていかねばと思う次第です。

« 古い記事