足利一門桃井氏について ー越前・若狭に残された足跡ー

ブログ 敦賀の歴史・文化

今朝はそうでもありませんでしたが、寒暖の差があった昨日は、早朝に草木の先や花、車の窓ガラスに露がついていました。
 
季節は進み、二十四節気では今日から「白露(はくろ)」。
 
前述のとおり、露が結び、白く光って見えるという時季で、秋分の前日9月21日(土)まで。
 
日中はまだまだ暑い日がありますが、どこか涼しげな、節気の文字を思い浮かべてみるのも良いのではないでしょうか。
 
さて、そのような季節の変わり目の昨日は、気比史学会が主催する「第40期 敦賀市民歴史講座(第3講)」を市立図書館3階研修室にて開催。
 
桃井(もものい)氏研究の第一人者である松山充宏先生(射水市新湊博物館学芸係長)をお招きし、「足利一門桃井氏について ー越前・若狭に残された足跡ー」をテーマにお話しいただきました。
 
会場には約65名の聴講者にお集まりいただきましたが、YouTubeなどでも人気の先生とあって、遠くは長野や大阪からも遠征して来られた方もおられ、関心の高さを感じた次第です。
 

【他府県からの遠征もいただき開催された市民歴史講座】
 
時は南北朝時代、講座のメインで登場する「桃井直常(ただつね)」は、松山先生の著書によれば『鬼神の如き堅忍不抜の勇将』と称するほどで、節義を通した人格や求心力をもって、「※観応の擾乱(かんのうのじょうらん)」をはじめ様々な合戦で活躍。
 
桃井直常ら本宗家のみならず、桃井氏は東北から九州まで足跡を残した姿から、神出鬼没の一族とも言われています。
 
※観応の擾乱
室町幕府草創期の南北朝時代、日本史上最大の兄弟争いと言われる。室町幕府初代将軍「足利尊氏」・重臣「高師直(こうのもろなお)」が、足利尊氏の弟「足利直義(ただよし)」と争った内乱。この兄弟争いは室町幕府を二分し、日本全土を巻き込む争いへと発展。はじめは力を合わせて幕政の安定を目指した兄弟は、泥沼の戦いの末に足利直義の死という悲劇的な結末を迎えます。また、観応の擾乱は、南北朝の動乱を長引かせる要因にもなりました。
 
なお、松山先生が高校生時代から研究してきた、一族の動向・史跡・伝承までを網羅した桃井一族の伝記の決定版でもある著書は以下掲載の通りですので、ぜひご覧になっていただければと存じます(市立図書館にも1冊あります)。
 

【松山先生著『桃井直常とその一族』】
 
本家の足利尊氏に従い、鎌倉幕府滅亡以降続く争乱に参戦した桃井直常は、越中・若狭・伊賀守護を歴任し、引付頭人にも抜擢され室町幕府を支え、「観応の擾乱」が勃発すると足利直義の強力な与党として、北陸から京都・関東を縦横無尽に駆け二度も将軍を京都から追放した猛将として知られる訳ですが、時には幕府、時には反幕府方として、全国各地で活躍した直信・直弘・盛義ら多士済々の一族たち。
 
越前・若狭との関係では、幕府が直常を若狭守護に補任された際には、太良荘に禁制発給、明通寺(小浜市)に礼状送付したことや、敦賀では、金ヶ崎城に立てこもっていた南朝軍が、麓の敦賀津に陣を設けた際、直常の軍勢が攻め寄せ、南朝軍を金ヶ崎城に撤退させたとあります。
 
また、桃井一族で越前田中荘に生まれた桃井直詮(なおあきら)は、中世芸能「幸若舞(こうわかまい)」宗家である「幸若家」の祖とされ、幸若家の一流が敦賀に住み、屋敷跡は今も「幸若遺跡庭園」として残されていることも紹介されました。
 
「幸若舞」は、『人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり』の舞にあるよう、かの織田信長が愛したことでも有名で、そうした文化の足跡が敦賀にあったことを改めて学びました。
 
回遊式の築山林泉庭園である遺跡庭園は現在、三島の天理教にあり、敦賀市指定名勝ともなっていますので、機会あらば足を運んでいただければと。
 
さらに、越前との関係では、江戸時代末に越前福井松平家に仕えた橋本左内の肖像画に、桃井氏の家紋「五七の桐」が入っていることから、桃井直詮の子孫を称することなども紹介され、意外なつながりがあったことも学んだ次第です。
 
話しを「直常」に戻しますと、最後は越中(富山)で戦況不利となり、飛騨へ撤兵後、行方不明になったとあり、このことが『太平記』の締め括りになっているとも。
 
こうして、質疑を含めた2時間があっという間に過ぎてしまいましたが、激動の南北朝時代と、膨大な桃井一族の動向・史跡・伝承を軽快な語り口で、分かりやすく且つ丁寧にご講義いただきました松山先生に心より感謝申し上げます。
 
     
【熱のこもったご講演をいただいた松山先生】
 
結びに、先生がお勤めの旧新湊地域(越中:富山県)は、古代より氣比神宮を通じ、敦賀との関係が深いまち。
 
また、射水市新湊博物館に展示されている『高樹文庫』の所蔵品(敦賀湾と琵琶湖をつなぐ運河計画:疋田舟川の測量図等)を11月には敦賀市立博物館がお借りし展示されるともあり、今回の講座ならびに歴史を通じて、両市の関係がより深くなることを祈念する次第です。

B議案第5号「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」

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先日、そして昨日と福井新聞には大きく、使用済み燃料の県外搬出に向けた関西電力のロードマップ(工程表)の見直しが必要になったことを遺憾とする記事が掲載されており、経済産業省で6日、杉本達治知事と面談した斎藤健経産相は「大変重く受け止めている。福井県に実効性ある工程表を示すよう関電を厳しく指導していく」と発言したとのこと。
 
そもそも、ロードマップ見直しが必要となった原因は、前提条件としていた、主な搬出先である青森県六ケ所村の再処理工場(日本原燃)の2024年上期完成が遅延したことにあり、これに関しては昨年10月に同じく、杉本知事と面談した当時の西村康稔経産相が、再処理工場の完成も含め、「国が前面に立って主体的に取り組み、総力を挙げて指導していく」と約束していたことからすれば、責任の所在がさも事業者だけにあるかの国側の姿勢を疑問に思うところです。
 
関電は福井県に対し、本年度末までにロードマップを見直すと約束した上で、期限内に実効性のある計画を提示できない場合は「(40年超運転の)美浜3号機、高浜1、2号機の運転は実施しないという不退転の覚悟で臨む」と述べていますが、貴重な電源と引き換えにせざるを得ない状況を「何リスク」と呼べば良いのでしょうか。
 
なお、日本原燃の審査に関しては昨年、耐震評価の前提となる「地盤モデル」を新たに作成することなどから遅延した経過があり、バックエンド側にも原子力規制委員会が横たわっていることを再認識する次第です。
 
さて、敦賀市議会のほうは昨日、令和6年第3回(9月)定例会が開会。
 
10時に本会議を開会し、諸般の報告から市長提案理由説明、理事者より各報告案件、条例改正や補正予算、決算議案など計12件について説明から質疑までを行いました。
 
トピックスとしましては、第53号議案「敦賀市子ども医療費の助成に関する条例の一部改正の件」において、これまで未就学の子どもについては医療費を全額助成する一方で、小学生から高校3年生相当までの子どもについては一部自己負担としていたものを、令和7年4月から小学生以上の子どもについても自己負担金を廃止することなどが挙げられます。
 
今定例会に市長より提出された議案は、市議会ホームページにすべて掲載されていますので、以下リンクよりご覧ください。
 
 →「令和6年第3回(9月)定例会 議案一覧」はこちら
 
また、議員提出のB議案第5号として「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」も提出され、提出者である三田村崚議員(峻正会)より議案説明の後、質疑を行いました。
 

 
ほか2名の賛成者を携え提出された議案の説明では、ハラスメントのない敦賀市役所市、敦賀をめざすとの思いが述べられた後、「日本国憲法が保障する個人の尊厳の趣旨を踏まえ、敦賀市議会議員間のハラスメント及び議員から市職員に対するハラスメントを防止することで、議員と職員にとって良好な環境を確立し、業務の適正、効率化と市民から信頼される議会の実現に資することを目的とする。」との趣旨、各条文の意味合いが述べられました。
 
これに対し、有馬茂人議員(市政会)からは、本議案提出のプロセスや議長の責務について、大塚佳弘議員(公明党)からは議会におけるハラスメントの現状認識(提案者の)など、今川博議員(市民クラブ)からは、提出に至ったきっかけや今定例会に提出した理由、私からは既にある政治倫理条例や基本条例と本条例の関係性やハラスメントの事実関係を客観的に確認する体制、相談窓口設置などについて質疑。
 
プロセスに関しては、議員の一人ひとりが認識をもって取組むことが重要な案件であるだけに、議案提出前に議会内で合意形成を図ることを行わなかったのは何故かとの問いに対し、以前に草案を各会派、議員に配布しているが意見がなかったことをもって合意形成を図ったと考えているとの答弁がありました。
 
本会議での質疑は3回までしかできないため、私もこれ以上はできませんでしたが、政治倫理条例との関係ひとつをとっても、提出者と「考えが相違」するなど、各条文においてもそうした部分が多々あり、今後の議案審査の中で、丁寧且つ深掘りの議論をした上で「議会としての合意形成」が図れるのか否か。
 
質疑の後、本議案の審査は「議会運営委員会」に付託されました。
 
今のところ、9月19日(木)の一般質問終了後に行われる予定となっていますので、そこでの議論を注視する次第です。

本日より令和6年第3回(9月)敦賀市議会定例会

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9月3日のことになりますが、東北電力の女川原子力発電所2号機(BWR、82万5千キロワット)で燃料装荷を開始。
 
同日に原子力規制委員会から、燃料装荷に必要な試験使用承認書が交付されたことを受け、午後3時に開始した燃料装荷は、1週間程度を掛けて完了させる見込み。
 
同2号機での燃料装荷作業は2011年2月以来13年7カ月ぶりとのことで、プロセスが順調に進めば、BWR(沸騰水型)として東日本大震災以降初めての再稼働となります。
 
これに関するNHKのネットニュースを見ると、まずタイトルに “原子炉に核燃料入れる作業開始”とあり、なぜ正しい用語「燃料装荷」を使わないのか。
 
また、結びには、「女川原発2号機は、核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きた東京電力 福島第一原発と同じ、BWR=「沸騰水型」と呼ばれる型の原子炉で、再稼働すれば東日本大震災のあと初めてとなります。」とあり、ここでも敢えて「メルトダウン」を用い、福島第一原子力発電所事故とリンクさせるような報道をする意図は何なのかと、一人で憤るところです。
 
女川原子力発電所は元々高台に設置されていることもあり、東日本大震災の際にも安全に停止したうえ、周辺住民を敷地内に避難させたプラントです。
 
これほど電力需給がひっ迫し、国民負担や経済活動への支障となっていることからすれば、とりわけ東日本のベースロード電源が確保されることは何より歓迎すべきことであり、東北電力がホームページのコメントで「当社としては、引き続き、安全確保を最優先に、一つひとつのプロセスにしっかりと対応するとともに、地域の皆さまに当社の取り組みを丁寧にお伝えしながら、再稼働に向けて全力で取り組んでまいります。」とあるよう、私としても再稼働に向けた今後の着実な工程進捗を見守り、応援する次第です。
 
さて、敦賀まつりが終わり、秋の気配とともに始まるのが、令和6年第3回(9月)敦賀市議会定例会(以下、9月議会)。
 
8月31日のブログで、ちょうど1週間前の告示日に開催された議会運営員会のことを書きましたが、理事者からの提出議案に加え、本日の開会日には議員提出議案(B議案)「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」が提出される予定となっており、これらについて慎重審査、審議に臨むところ。
 
また、9月議会は前年度決算審査があることから、会期日程も10月9日までの34日間とやや長丁場になっておりますが、気を引き締め、副議長として公平公正はもちろんのこと、円滑な議会運営に努める所存です。
 
なお、議会の模様は①嶺南ケーブルネットワーク(RCN)議会チャンネル(ch093)、②敦賀市議会インターネット中継、③議場傍聴など、様々な媒体でご視聴が可能ですので、ぜひご覧いただけますようお願いいたします。
 

【↑過去の本会議はもとより、議員一覧からの選択、用語での検索も可能となっていますので、ぜひご利用いただければと。】
 
傍聴は本会議のみならず、もちろん常任委員会・特別委員会も可能です。
 
「委員会中心主義」とする敦賀市議会としては、委員会での質疑や討論もご覧いただければと思いますので、こちらもどうぞご遠慮なくお越しいただきたく存じます。
 
本日は、8時40分からの議会運営員会に始まり、9時30分より全員協議会、10時に本会議開会となります。
 
一人でも多くの方に関心をもって注視いただければ幸いです。

氣比神宮「例大祭」と「敦賀まつり」のフィナーレ

ブログ 敦賀の歴史・文化

北陸道総鎮守 越前國一之宮の「氣比神宮」。
 
地元敦賀では皆さん、親しみをこめて「けいさん」と呼んでいますが、由緒沿革によれば、
 
伊奢沙別命(いざさわけのみこと)は、笥飯大神(けひのおおかみ)、御食津大神(みけつおおかみ)とも称し、2千有余年、天筒の嶺に霊跡を垂れ境内の聖地(現在の土公)に降臨したと伝承され今に神籬磐境(ひもろぎいわさか)の形態を留めている。上古より北陸道総鎮守と仰がれ、(〜中略〜)文武天皇の大宝2年(702)勅して当宮を修営し、仲哀天皇、神功皇后を合祀されて本宮となし、後に、日本武尊を東殿宮、応神天皇を総社宮、玉姫命を平殿宮、武内宿禰命を西殿宮に奉斎して「四社之宮」と称した。<氣比神宮HPより>
 
とあります。
 

【北陸道総鎮守「氣比神宮」(写真は本宮)。敦賀のシンボルであり、心の拠り所。】
 
勅して六柱の神々を合祀したのが大宝2(702)年8月4日(旧暦)で、新暦に引き直すと9月4日。
 
昨日は、この日に合わせて連綿と行われてきた、年に一度の重儀(最も重要)である大祭(例祭)が執り行われました。
 
702年から続く例大祭はなんと、今年で1322年。
 
この例大祭に、議会からは中野史生議長とともに参列させていただき、1300年を超える歴史と伝統の重さを感じながら、神前にて深く拝礼した次第です。
 

【光栄なことに玉串奉奠まで。心を託して神に捧げました。(写真提供者の方ありがとうございました)】
 
また、例大祭に合わせて開催の「敦賀まつり」最終日は「山車(やま)巡行」。
 
正午ごろ、戦国絵巻を再現した絢爛豪華な山車6基がずらりと氣比神宮の大鳥居前に並び、勇壮な姿を見せた後、大勢の観客に見守られながら、中心部の大通りを進みました。
 
全盛期の幕末には、大小50基近くあったとされる山車。
 
戦災で大半が焼失し、当時のまま現存するのは3基で、住民有志によって復元された3基と合わせ6基となっていますが、こうして大切に保管され、晴天の中でお披露目されたことを嬉しく思う次第です。
 
なお、この山車に使用されている「水引幕」は、敦賀駅2階コンコースの柱に展示されていますので、機会があればじっくりご覧になっていただければと。
 
そして、敦賀まつりのフィナーレを飾るのは「民謡踊りの夕べ」。
 
市内各地から本町通りに集結した人数は、何と約2,000人。
 
ひばりケ丘町からも約30名が参加し、敦賀とてもすきすき、すてな踊り、大敦賀行進曲と敦賀の代表的な曲に合わせて、私も踊りを楽しみました。
 
昨年も参加をし、この時はコロナ禍から明けた市民の皆さんの喜びやパワーを感じたところですが、今年も本町通りを埋め尽くす踊りの隊列は圧巻。
 
対向する列で踊る多くの知人と手を振り合ったり、声を掛け合ったり、また沿道には若い方からお年寄りの方まで多くの観客もおられ、まさに踊りを通じて生まれる一体感を感じたところです。
 

【本町通りを進む踊りの列。列は、白銀交差点から氣比神宮前交差点まで続きます。】

【私もチームひばりケ丘の一員として、華麗?に踊ってきました。】
 
台風10号襲来の心配から始まりましたが、その後はお天気回りも良く、4日間を通し、お子さんからお年寄りまで、老若男女を問わず、市民総ぐるみで盛り上がった「敦賀まつり」。
 
先日も述べたよう、お祭りこそ、地域コミュニティであることはもとより、「敦賀っ子」の原点であり、この「市民力」こそ「敦賀発展」の源とも感じた次第です。
 
結びに、お祭りがこうして盛況裡に開催できたことは、企画から準備、運営に携わられた全ての関係者の皆様のご尽力あってのことであり、この場を借りて、心より感謝申し上げます。

労多くして益なしの「自衛隊明記論」

ブログ 政治

今月1日には能登半島地震発生から8ヶ月を迎え、発生直後から行われてきた自衛隊の災害派遣が先月31日、終了しました。
 
自衛隊によると、派遣期間は240日以上で、東日本大震災を上回り過去最長とあり、陸上自衛隊の隊員さんからは、「被災者の方々に対して一日でも安全安心で生活していただけるよう、日々手助けができるようという思いで活動して参りました」との言葉。
 
また、甚大な被害を受けた石川県珠洲市の泉谷満寿裕市長は、「本当に長期間に亘ってご尽力いただき、感謝の念に堪えません」とコメントしたほか、現地を去る隊員らを見送る住民からは「ありがとう」の言葉とともに涙ぐむシーンもあり、この間の両者の苦労、そして生まれた絆や信頼に感動した次第です。
 
一方、先月26日には、中国軍の情報収集機「Y9」1機が同日午前11時29分から約2分間、長崎県・男女群島沖の領空を侵犯。
 
防衛省が中国の軍用機による領空侵犯を確認したのは初めてとのことで、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したほか、日本政府は中国政府に厳重に抗議し、再発防止を求めました。
 
防衛省統合幕僚監部の発表によれば、領空侵犯の「恐れ」がある外国機に対して航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した回数は、2023年度で何と669回。
 
2022年度の778回から109回減ったものの、推定を含め中国が22年度比96回減の479回で全体の約72%に上り、次いでロシア機が対象とのこと。
 
「令和5年版 防衛白書」を見ると、こうしたわが国周辺の安全保障環境がいかに厳しいものであるか、緊迫したものであるかが、数字としても読み取れる訳であり、エネルギーと同様、国の根幹に関わる外交防衛の分野においても「“超”現実的」な対応が必要と考える次第です。
 
 →「令和5年版 防衛白書」はこちらから
 

【わが国周辺の安全保障環境(令和5年版 防衛白書より抜粋)】
 
その対応のひとつが「憲法改正」にありますが、そうした中、自民党総裁選に向けて、各候補あるいは党内での憲法改正論議が話題に挙がるところ、自民党の「自衛隊明記論」を衆議院の憲法審査会で度々、「労多くして益なし」と指摘し続けてきた、国民民主党の玉木雄一郎代表が、以下のX(旧Twitter)ポスト(投稿)していました。
 
このことをご紹介するのは、国民民主党をPRしたいからではなく、憲法改正の際に最終的な判断者となる皆様にも、どの考えが「現実的」なのかお考えいただく際のご参考になればと思い、掲載することをご理解いただきたく。
 
<以下、玉木代表のXポスト>
 
先日発表された自民党の憲法改正実現本部「ワーキングチームにおける論点整理」を見ました。てっきり、憲法審査会の議論を踏まえたアップデートされた条文案でも出てくるのかと期待していましたが、まだ「論点整理」の段階。2018年の「改憲4項目」の発表からもう6年の月日が経ち、憲法審査会も何国会もやって、この程度の論点整理なのかと、残念な気持ちです。
 
その中身も相変わらずです。まず、9条2項に関して、2018年の「自衛隊明記論」は、論点整理ペーパーにもあるとおり、「自衛権行使の範囲の合憲性に関する議論には踏み込まない」妥協の産物としてまとめたものであるため、仮に憲法改正が実現しても、自衛隊の「組織としての違憲性」は解消されても、自衛隊の「行為としての(自衛権行使の)違憲性」が解消されない内容となっています。このことは、憲法審査会で何度も指摘してきたとおりです。
 
そもそも「自衛明記論」は、ペーパーにも書いてあるとおり、「9条1項・2項の条文及びその解釈を維持」する内容なので、改憲しても今と何も変わりません。具体的な法的効果がない条文です。その方針を、「自衛隊明記については「条文イメージ(たたき台素案)」という形で既に議論が決着」したとして、そのまま踏襲するとしたことは残念です。
 
それでも、あえて「自衛隊明記案」の意義を見出すとすれば、内閣総理大臣が自衛隊の最高式監督者であることを明記することでシビリアンコントロールを明確にすることですが、これは行政組織のあり様に関する規定となるので、9条の改正というよりも、第5章の「内閣の章」に位置付けるべきものとなります。
 
そもそも、戦後続いてきた自衛隊を巡る憲法論の中心は、自衛隊という実力組織が、憲法9条2項が禁止している「戦力」に当たるのか当たらないのかという条文解釈をめぐる神学論争でした。残念ながら、自民党の「自衛隊明記論」は、この神学論争に終止符を打つことができない内容です。
 
いわば「労多くして益なし」の改憲案です。何より、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め」る自衛隊の皆さんの強い責任感に報いるものになっていません。
 
改憲後もなお、「解釈の迷宮(ラビリンス)」から抜け出すことのできない改憲案にどれほどの意義があるのか、理解に苦しむところです。
 
自民党総裁選挙では、表層的ではない本質的な憲法議論を期待します。
 
<引用終わり>
 
来年は、戦後80年を迎えます。
 
国民民主党が掲げる政策の第一は、「自分の国は自分で守る」。
 
解釈論でやり過ごしてきた時代に終止符を打ち、至極当たり前のことを憲法で定めることができるか否か。
 
先に述べた周辺の安全保障環境を考えれば、待ったなしの論議に注視し、自分の考えも明確にする所存です。

SNSで生まれる「相互理解」

ブログ 人生観

雨を覚悟していた、昨朝の週初め街宣。
 
予報が外れて歓迎するのはこういう時で、雲に覆われつつも、雨には降られることなく無事に街頭活動を終えることができました。
 
またこれまでは、30分も話していると汗が背中を滴る暑さが続いてきましたが、昨日は暑さも和らぎ、汗を拭くこともなく。
 
最近は、朝散歩で見る風景も徐々に進む稲刈りシーンに切り替わり、「敦賀まつり」に合わせて秋の訪れを感じる次第です。
 

【野坂山と稲刈り後の風景(2024年8月31日 やまたけ撮影)】
 
さて、最近あった嬉しいことのひとつとして、8月28日のブログでは「一通のお便りと甲子園球場の切手」のタイトルで、市民の方から叱咤激励を頂戴したことをご紹介しましたが、ここ数日は、SNSでのやり取りで嬉しいことが。
 
自身が発信しているSNS媒体には、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINE VOOMと4種類ありますが、この中でも最も拡散性が高いのは「X」。
 
他の3種類と違い、Xの場合は元々「つぶやく」の由来にあるよう、思ったことを都度発信しても構わない(他の3種類もダメではありませんが)ものであることから、以前から利用しているもの。
 
一方、パリオリンピックでも選手への誹謗中傷が取り上げられたよう、匿名で投稿できることなどから「攻撃性」も高く、「バズる」こともあれば「炎上」することもあるというリスクがあり、その辺りは公人として気を使ってポスト(投稿)しているところです。
 
そうしたところ、以前には、エネルギー関連のことでポストした際、批判的と思われるコメントに対し返信したところ、意外やその後、こちらの考えをご理解いただいたうえ、激励の言葉まであり、恐れずに双方向コミュニケーションを図っていくことが大事と感じた次第。
 
8月29日には、敦賀2号の審査書案「了承」を受けてコメントした、福井新聞の記事を紹介ポストすると、ある方から「だからさ、要不要の問題有るにしても基準の問題でしよ?建て直し含めて2号機が必要って話ではないのだから、科学の話をしよう。」とのコメントあり。
 
私の本意が伝わっていないと思い、説明の返信をするとご理解いただけたようで、その方からは以下の返信がありました。
 
(以下、原文のママ)
 
「有益な情報ありがとう御座います。
審査落ち及びその理由から、「電気が足りなくなる、酷い、言いがかり」等の言説が飛び交っていまして、原発推進派の私としても気になっていたので、あの様なリプしました。
おっしゃる通り断層の評価がこの問題の本質であり、そこは科学的に行い安心の上再稼働を行い、電力需要を賄えるしっかりとしたエネルギー供給をお願いしたいです。以上ありがとう御座います。」
 
すると今度は別の方から、「NRA(※1)の審査を外部から監視して適切なものにするよう法律を作るしか無いでしょう。玉木さん(※2)、最近エネルギー問題には投稿少ないですね。」とのコメント。
 
※1:原子力規制委員会
※2:国民民主党代表
 
これにも返信すると、その方からは、
 
「NRAの監視役は必要です。これは国政レベルでやる事。山本議員が国会議員になってガンガンやって頂くのが一番だとは思いますが、、、今のままでは、再処理、革新軽水炉、高温ガス炉、SMR、、、全部彼らが止めますよ。彼らは止めるために仕事してますから。」
 
とあり、私への過分なる言葉への御礼とともに、再返信した次第です。
 
長々と事例紹介をしてしまいましたが、言いたいことは、SNS、特に匿名で投稿できるものは「顔が見えない」ことから、文面だけでは読み取れないことが多々あり、そこをクリアしていくにはやはり、批判を恐れず返信すること、丁寧にやり取りすることと改めて認識するところです。
 
併せて、こうして「双方向コミュニケーション」から「相互理解」が生まれることを嬉しく思う次第です。
 
なお、皆様方におかれましては、先に述べた各種SNSの中でご利用のものがあれば、「山本武志」あるいは「山本たけし」で検索いただき(このホームページのトップにはQRコードも掲載しています)、ご覧いただければありがたく存じます。
 
結びに、敦賀2号審査のやり取りから、最後は日本の原子力規制のあり方にまで発展した際の、私の返信を参考まで掲載いたしますので、この考えにもぜひ「双方向コミュニケーション」で、理解を深めていければと存じます。
 
<以下、Xでの私の返信> 制限140字を(続)でつないでポストしています
 
私のポストをきっかけに、こうしてご議論いただきありがとうございます。また、@h76e さんの私に対する過分なるお言葉にも感謝です。
米NRCの「活動原則」にあって、NRAにないのが「効率性」。規制活動は、それにより達成されるリスク低減に見合ったものであるべき、有効な選択肢が複数ある場合(続)
 
(続)は、リソースの消費が最小限となる選択肢を採るべき、規制の判断は不必要な遅れが生じないようにすべきとの原理があります。つまりは、規制による国民生活や経済活動への影響とのバランスを考慮している点が、日本と大きく違う点と考えます。
ですので、科学技術的な部分に政治が影響を(続)
 
(続)与えるという意味ではなく、原子力規制が「国益」と直結するとの観点から、規制システムの見直しを提起する役割や責務は国会にあると思いますし、国策として「原子力の最大限活用」を掲げるのであれば尚のこと、今こそ必要なことではと考える次第です。
なお、原子力規制の「効率性」に(続)
 
(続)関してはアメリカのみならず、フランスもイギリスも取り入れている、いわば「世界標準」と認識しています。
「効率性」というと「安全を蔑ろにするのか」との声が挙がりそうですが、先に述べた通り、原子力の再稼働が進んでいないことを主要因とした現在のエネルギー危機と(続)
 
(続)稼働が進む、あるいは今後の原子力開発を含め、これによって得られる「国益」を考え、国家観をもって判断するのは「政治」の場でしかないと考えます。
長々と、且つ偉そうに申し上げましたが、私がお伝えしたかったことは以上です。釈迦に説法のような話であったなら聞き流してください(終)
 
本日のブログは以上です。

ふるさとの 輝く未来へ 地域とともに

ブログ 働く仲間とともに

「迷走」を続けた台風10号。
 
次第に勢力を落とし、9月1日(土)12時にようやく熱帯低気圧に変わりました。
 
東海地方から真上に進路を変え、一時は福井県を直撃する見込みであったことから警戒感が高まりましたが、これで少し安堵。
 
但し、気象情報では、別の低気圧が日本海に発生し北陸地方を通過するとあり、2日に掛けて大気の状態が非常に不安定となるとのことから、引き続き注意・警戒しておきたいと思います。
 
さて、この台風10号の行方に敦賀市民が「ヤキモキ」していると、8月31日のブログに書きましたが、昨日は無事に「敦賀まつり」のスタートを飾る「カーニバル大行進」が行われました。
 
なお、北陸随一の長祭りとしても有名な「敦賀まつり」ですが、9月4日までのスケジュールは以下の通りとなっています。
 
足を運んでいただく際の参考に、ご覧いただければと存じます。
 

【敦賀まつり振興協議会作成のチラシ】
 
神楽一丁目通りから相生通りを舞台に開催された「カーニバル大行進」では、敦賀まつり振興協議会によるオープニングパレードを皮切りに、マーチング、パレードの部、ラストは仮装・電飾パレードの部と、学校や企業、団体それぞれが会場を盛り上げ。
 
雨足が強くなり、一時中断もあったものの、小雨が降り続く中でも何のその。
 
皆さん思い思い、練習の成果を披露されている姿に元気をもらった次第です。
 
私はといえば、日本原電、原電エンジニアリングで構成する「原電ファミリー」の一員として「ひょっとこ踊り」に参加。
 
昨年に続き、獅子舞の任を務めました。
 
最近は、敦賀2号機審査のこともあり、市民の皆様にはご心配をお掛けしているところですが、踊っている最中のお声掛け、ドリル会場などでいただいた拍手を嬉しく感じた次第です。
 
そうして思えばやはり、地場で企業を営むものは皆、地域の方に支えられているということを決して忘れてはならないと、改めて思いを強めましたが、原電ファミリーの先導車にあった言葉は「ふるさとの 輝く未来へ 地域とともに」。
 

【カーニバルでの原電ファミリー先導車の掲示】
 
本日以降も、お祭り会場のどこかで「げんでん」のブースを目にされるかと存じますが、社員の思いはこの言葉の通り。
 
昨日のカーニバル大行進でいただいたご声援を糧に、地域社会に貢献できるよう、引き続き取組む次第です。
 

【(おまけ)ひょっとこ踊りを終えて @相生通りにて】

9/7 第40期敦賀市民歴史講座(第3講)を開催します

ブログ 敦賀の歴史・文化

昨日の福井新聞にも掲載された、北陸新幹線敦賀開業前後の敦賀市内の主な観光施設、交通機関の各種数値比較。
 
本年3月16日の敦賀開業から①5ヶ月間、②前年同期における入込客数の比較では、観光施設全体で149.49%(開業2ヶ月時では154.51%)、交通機関では128.32%(同137.34%)で、前回公表した開業2ヶ月時に引き続き堅調に推移しているとありました。
 
なお、観光施設で最も伸び率が高いのは鉄道資料館(205.58%)。
 
また、人道の港敦賀ムゼウムも174.48%、赤レンガ倉庫148.91%と、敦賀の歴史が保存される施設に足を運んでいただいていることを嬉しく感じる次第です。
 
これら施設を所管する市のまちづくり観光部では、今後も引き続き調査を続け、新幹線効果が持続するよう中長期的な経過を確認していくとしており、今日から始まる「敦賀まつり」にも市内外より多くの方にお越しいただき、敦賀の歴史や伝統、つまりは「宝」をご覧いただく、真の「観光」につなげていければと思うところです。
 
さて、歴史に関して言えば、敦賀まつりの盛り上がりも借りながら、今週末は気比史学会主催の「第40期 敦賀市民歴史講座(第3講)」を開催します。
 
今回のテーマは『足利一門桃井氏について 〜越前・若狭に残された足跡〜』。
 
講師には、歴史YouTubeなどでも人気の高い、射水市新湊博物館 学芸係長の松山 充宏氏をお迎えし、以下の通り開催いたします。
 
◉日 時:9月7日(土)14時〜
◉場 所:市立図書館3階 研修室
 

【第3講の開催チラシ(当会副会長作成)】
 
中世の変革期とされる南北朝時代、下野(栃木県)を本拠とし、京都で新たに室町幕府を開いた足利氏は、国内の安定を図るために一門の武将を各国の守護に登用しました。
 
これらの武将のうち、斯波氏・畠山氏・一色氏は幕府を支える守護大名となった一方、吉良氏・石塔氏・上野氏のように、幕府の内紛や政争の影響で守護職を失った家もありました。
 
今回の講座では、守護職を失いながらも将軍の重臣として家名を長く保った桃井氏を取り上げます。
 
上野(群馬県)を本拠とし、伊賀・若狭・越中守護となった桃井直常(もものいただつね)の足跡を中心に、その子孫が北陸地方のうち若狭・越前(福井県)と越中(富山県)に残した伝承を紹介します。
 
敦賀ともゆかりの深い桃井氏。
 
 
「武将」というと戦国時代を思い浮かべますが、「南北朝武将ファン」も多くいらっしゃるとのこと。
 
今回は、南北朝まで時代をさかのぼり、悠久の歴史を振り返りますので、奮ってご参加いただければ幸いに存じます。

令和6年第3回(9月)定例会を前に議会運営委員会を開催

ブログ 敦賀市議会

台風10号の名前「サンサン」は、少女の名前が由来とのこと。
 
元々速度が遅い台風でしたが、東西の高気圧に挟まれ、偏西風にもうまく乗れず停滞している姿に少女のイメージを重ねると、「早く逃してあげたい」との心境になるもの。
 
もちろん、各地に大きな被害をもたらすことなくとの思いを込めてでありますが、台風情報を睨みヤキモキしているのがここ敦賀。
 
敦賀の夏の風物詩、8月16日の「とうろう流しと大花火大会」と同じく、秋の訪れを告げる行事といえば「敦賀まつり」。
 
氣比神宮の例大祭に合わせて開かれるこのお祭りの日程が、今年は9月1日(日)~4日(水)(例年は9月2日〜4日)とあって、とっくに通過していたはずの台風が停滞していることに「ヤキモキ」している訳ですが、北陸新幹線の開業を迎えて初の開催となるほか、伝統の山車巡行や神輿渡御、カーニバル大行進や約3000人が参加する民謡踊りなど、市民総ぐるみの「敦賀まつり」への影響が最小限となるよう祈るところです。
 
さて、こうして募る心配と同時に、台風襲来への警戒を維持するところ、昨日敦賀市議会は、9月6日(金)から始まる令和6年第3回(9月)定例会を前に議会運営委員会を開催。
 
会期日程や市長提出議案、その他議会運営に関わる事項について確認、協議しました。
 
条例改正案や補正予算案などの議案に加え、9月定例会では前年度決算審査を行うため、配布された議案もボリューム満載となっておりますが、決算に関しては「数字から成果を読み取る」との教えのもと、審査の準備に入りたいと思います。
 

【9月定例会の会期日程。34日間の長丁場となります。】
 
また、同委員会では、議会改革の一環としてワーキングで検討を進めてきた「タブレット導入」、「委員会のインターネット配信」について中間及び最終報告がされました。
 
議会活動全体の効率化やペーパーレス化などを目的とするタブレット導入については、今年度予算にも計上をした上で、本年12月定例会から試験運用を予定(同時期に、理事者側も議場にパソコン持込みを予定)。
 
インターネット配信については、まず「予算決算常任委員会(全体会)」をライブ、録画配信することで決定をし、放送機材など放映に向けた準備を進めるとの報告がありました。
 
とりわけ、委員会のインターネット配信に関しては、自身が広報広聴委員長時代に同委員会での協議を経て、議会運営委員会に検討依頼をしたものであることもあり、ひとつ実現に向かうことを嬉しく思うとともに、「委員会中心主義」とする敦賀市議会において、委員会での議論を多くの市民の皆様にご覧いただける環境をつくることで、議会や政治に対するご理解につながることを期待する次第です。
 
この他にも、議員公開情報の見直しや、政務活動費等のホームページ公開などについても確認をしましたので、また今後ご覧いただければ幸いです。
 
このように、敦賀市議会では一歩づつではありますが議会改革を進めるとともに、市民の皆様にとって、透明でより分かりやすい議会に向けて取り組んでいますので、その点に関しても注視いただいた上で、引き続きご意見など賜ればと存じます。

エネルギー安全保障の一翼を担うという揺るぎなき信念

ブログ 働く仲間とともに

台風10号に伴う大雨が続き、雨量の規制値を下回る見通しが立たないとして、JR東海は昨日、東海道新幹線の29日の運転を全線で取り止めると発表。
 
また、本日30日始発から三島-名古屋間で終日計画運休することも発表しています。
 
こうした状況となれば、選択肢は北陸新幹線。
 
X(旧Twitter)を見ると、「東京方面からの迂回客が北陸新幹線に殺到し、敦賀駅の切符売り場に長蛇の列。このままじゃ最終のサンダーバードに乗り継げないから、特急券なしでそのまま乗れと。こういうときのJR西日本の対応しびれる。」とのポスト(投稿)がありました。
 
それ以外にも、乗換改札を開放する様子もポストされるなど、臨機応変に、混雑する乗客をいかにスムーズ且つ安全に移動いただくかに尽くす、JR西日本の皆さんの姿が目に浮かぶ次第ですが、こうしたことも想定し、東京駅と並び整備新幹線最多の「19」もの改札がある意味に納得するとともに、さらに言えば、敦賀以西を小浜・京都ルートで1日も早くつなぐことの重要性、必要性を強く感じるところです。
 
国土交通省においては、北陸新幹線(敦賀・新大阪間)各駅の詳細位置を発表することと合わせ、新規着工に要する経費について、令和7年度事項要求を行うとしていますが、敦賀以西の嶺南各市町がより連携をし、早期着工、早期開業を後押しできればと考えます。
 
さて、私のほうは先週より、定例会ごとに実施している職場での活動報告会を継続。
 
昨日は、ちょうど良いタイミングで敦賀発電所にて開催ということで、市政のトピックスや自身の活動紹介に加え、本格的な論議が展開されている「第7次エネルギー基本計画」見直しの現状、そして28日に原子力規制委員会にて審査書案が了承された敦賀発電所2号機(以下、敦賀2号)審査に対する私の思い、日本の原子力規制における課題等についてお伝えしました。
 

【お昼休みに関わらず、多くの方に集まっていただいた昨日の報告会】
 
お話しした内容は、先般発行した「やまたけNEWS(第21号)」に沿った項目ですが、より具体的な図や写真、審査に関しては、発言された生の言葉などもスライドに盛り込み、思いの丈をお話しした次第です。
 
お聞きいただいた方には暑苦しく感じたかもしれませんが、私にとって、活動報告会の場は「熱伝導」の場でもあり、その熱量を感じていただけたのであれば幸いです。
 
先に「ちょうど良いタイミングで」と書きましたが、その意味は、敦賀2号審査書案が了承された直後に、こうして当該職場の皆さんと顔を突き合わせてお話しすることができたこと。
 
審査はこの後のパブリックコメントを踏まえ、最終決定の運びとなりますが、結果はどうあれ、日本原電としては追加調査のうえ再申請することを明言している訳であり、今後も引き続き、敦賀2号は、わが国のエネルギー安全保障の一翼を担うとの誇りをもって稼働をめざす。
 
そうした揺るぎなき信念を共有する場となったのであれば、これも幸いに存じます。
 
電力関連産業はもとより、冒頭述べたJR各社の皆さんなどインフラ産業をはじめ、各産業や行政の方々にあるのは「信念と誇り」。
 
「もうそんな考え古い」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、献身的に業務遂行されているご尽力があって、昔も今も日本は成り立っている。
 
当たり前のことではありますが、そうしたことへの敬意と感謝を忘るることなく、今なお職場で汗して、真面目に働く方々の姿を思い浮かべ、本日も活動にあたる所存です。

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