『日本一のマグロ船から学んだ!評価される仕事をするフォロワーシップの極意』

ブログ 人生観

晴天の昨日は東京へ。
 
朝一番に敦賀を発ち、秋葉原で開催された日本原子力発電労働組合「中級組合員研修」に出席してまいりました。
 
会場に着くと、久々に会った労組本部役員や職場組合員の顔はお元気そうで何より。
 
開会後、午前中は、本部執行委員長による挨拶から始まり、電力総連組織内国会議員である「浜野よしふみ」参議院議員(国民民主党)による基調講演と意見交換。
 
浜野議員におかれましては、エネルギー・原子力政策の現況や国会財政に関しては積極財政の必要性などをお話しいただいたうえ、日本原電の各職場に対し、力強いエールを送っていただきました。
 
ご多用の折、お越しいただいた浜野議員に心より御礼申し上げます。
 
午後は外部講師による研修を受けた後、組織内議員である寺門定範(さだのり)東海村議会議員と私にも活動報告の時間をいただき感謝。
 
私からは、敦賀市政のトピックスや議会での一般質問のご紹介に加え、マイプラント「敦賀2号」に対する思いをお伝えしました。
 
まさに、活動の原点は「地域と職場の声にあり」。
 
一日を通じ、東海・本店・敦賀の各事業所で汗して働く皆さんと、顔と心を合わせる良い機会となりました。
 
そして、良い機会となったもうひとつの理由は、先にありました外部講師の研修。
 
『日本一のマグロ船から学んだ!評価される仕事をするフォロワーシップの極意』をテーマに、人材コンサルタント株式会社 ネクストスタンダード代表取締役社長 齊藤正明氏より、グループワークも交えながらご講義いただきましたが、このお話しが「目からウロコ」のことばかり。
 
頭にはタオルの鉢巻き、青の吊りカッパを着用し、マグロ漁船員さながらのスタイルで登場した齊藤先生のお話しは大変面白くも「なるほど」と思うことの連続で、約2時間、受講する組合員の後方にて聞き入ってしまった次第です。
 

【マグロ漁船員スタイルで講義される齊藤先生】
 
北里大学で水産業を学び、民間企業の研究所に勤務した後、現在は独立してコンサルタント会社を経営する齊藤先生ですが、「人生を変える」きっかけとなったのが、タイトルにある「マグロ漁船」。
 
研究所に勤めていた際、ある日突然、上司からの「マグロ漁船に乗って、マグロのすべてを見てこい!」の命令(断るという選択肢はなかったそう)。
 
「マグロの鮮度保持の開発を一気に進めるため」という業務上の理由だったそうですが、台風シーズン真っただ中にマグロ漁船に乗ることになり、マグロ漁船に対するネガティブな印象と緊張を抱えながら、大分から赤道まで片道10日、約40日間の航海に。
 
齊藤さんが乗ったマグロ漁船は、当時日本に約500隻程度あった中でも毎年トップクラスの売り上げを誇る船で、漁業関係者から「日本一の船」と呼ばれたこともあったそうですが、とにかく労働環境は過酷。
 
漁師の1日は、朝6時から始まり、船を走らせながら、東京から富士山までの距離(約100㎞ほどと聞き驚愕しました)もある長い縄(「はえ縄漁船」と呼ばれる由縁)を正午くらいにかけて海に流す。
 
マグロが掛かるのを待つ間だけ、3時間程の仮眠をとった後、午後3時から縄を巻き上げる作業を行い、作業が終了するのは翌朝3時。
 
そしてまた、朝6時から同じ作業が始まるという、考えただけで地獄のような肉体労働環境な訳ですが、さらに台風に直撃すると波の高さは6mにも及ぶ中での作業とあっては、ただでさえ船酔いする私なら「死んだほうがまし」と思ったことでしょう。
 
しかし、そんな環境の中にあっても、船員(9名と言っていた)は皆んなニコニコ、20メートルほどの船の中で和気あいあいと過ごすそこには、船長のリーダーシップと秘策、船員ひとり一人がイキイキと働ける仕組みがあったことに感銘。
 
例を挙げれば、まずは「お互いを褒め合う文化」があり、「1人ひとりの居場所」があったこと。
 
そして、自分が置かれている現状を計測(数値化)することで、個々の成長を「見える化」(同じ作業でもタイムアタック、スキルマップ作成)すること。
 
また、船長の役割は、船員に「仕事は難しいから楽しく」と思わせる(良い意味での「騙す」)こととあり、これに関しては、ゴルフは約10キロも歩き、既定打数内で打つ難しいものだが、なぜかお金を払ってでも練習し、プレー当日、どんなに朝が早くてもさっさと起きることができるのは、それが楽しみだから。
 
仕事もそうなればしめたものであること。
 
その他にも、「仕事に大義はあった方が良いが、なくても良い」(仕事をゲームっぽくすることは可能)、「難易度調整をすること」に関しては、上司がやってくれれば楽しく、やってくれない場合も自分で調整すれば楽しくできる。
 
なすがまま(成長しないまま)の仕事はつまらないが、調整すれば、人生の質はかならず上がるなど。
 
文字づらですと上手くお伝えできないのがもどかしいところですが、齊藤先生の臨場感ある話ぶりに、共感と感銘を受けた次第です。
 
長期間の航海を終えて陸に戻ってきた齊藤先生は、考えが一転。
 
「また乗りたい、漁師になりたい!」というほどの心境の変化のもと、元の会社を退職し、マグロ漁船の体験で得た「組織のあり方」を伝えるべく、起業し現在に至ったとありました。
 
こうして拝聴した齊藤先生のお話から得たことをまとめると、組織のリーダー(船長)や中核を担う人は、相手に対し想像力を働かせ、どんな気持ちでいるのかを把握すること、長所を見出して組織の中に居場所をつくってあげること、相手に「負けてあげること」を通じて敬意や感謝を伝えること、そして、自分自身は置かれている状況を把握し、冷静に分析すること。
 
タイトルのとおり、学んだのは『評価される仕事をするフォロワーシップの極意』。
 
受講した組合員の皆さんが各職場に戻って実践いただくことを期待するとともに、僭越ながら、既に「仕事は難しいから面白く」をモットーとする私としても、「目からウロコ」と学んだことを今後の人生に生かしてまいります。
 

【研修を終え、昨晩遅く敦賀に到着。夜に浮かぶJR敦賀駅はやはり絵になるカッコ良さでした。】

師走の如く、12月定例会は早や中盤

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本日はまずお知らせから。
 
12月9日(火)から11日(木)にかけて行われました、敦賀市議会12月定例会「一般質問」の模様が嶺南ケーブルネットワーク(議会チャンネル)にて再放送されています。
 
昨夜から始まっているため、一手遅れてのお知らせとなりますが、以下に放送スケジュールを添付いたします。
 
おくつろぎの時間帯になろうかと思いますが、ご覧いただければ幸いです。
 

【私の放送は、16日(火)と21日(日)となります】
 
議会の方は、一般質問を終え、昨日は各常任委員会を開催。
 
私は、所属する産経建設常任委員会に出席いたしました。
 
今定例会において、本委員会に付託された議案は少なく2件。
 
以下の議案について審査しました。
 
◉第105号議案 敦賀市黒河農村ふれあい会館の設置及び管理に関する条例の一部改正の件
◉第112号議案 敦賀市水道給水条例の一部改正の件
 
第105号議案に関しては、同会館の指定管理者による管理を停止し、市の管理に変更するための改正。
 
平成12年に同会館を設置した当初は市が運営していたものを、5年後(だったかと)には地域を指定管理者としてこれまで運営してきましたが、自主事業の開催が難しくなったことなどを理由に市の管理に戻すものの、実体的な管理としては地域に委託の形で行うことになること(市の費用負担約75万円は変わらず)。
 
また、市の管理にすることで、同会館の設置目的にある「自然との触れあいや実体験を通じて農林業を理解する都市部住民との交流を図り、市民の健康増進及び連帯感醸成の拠点とする」ため、しっかりと取り組んでいくとの考えを確認しました。
 
私もいくつか質疑をする中で、今回の管理方法見直しは、いわば“発展的”なものと受け止め、本改正案に賛成した次第です(委員会としても全会一致で原案のとおり認めるべきものと決定)。
 
続いて、第112号議案は、給水区域のうち、岡山町1丁目と同2丁目が町名地番変更により「岡山町」となったことを受け、表記を変更するもの。
 
質疑はなく、前議案と同じく全会一致で原案のとおり認めるべきものと決定し、委員会を閉じた次第です。
 
常任委員会を終えた後は、広報広聴委員会に出席。
 
「議会だより」次号の校正確認と11月に開催した「議会報告会」のまとめに向けた確認を行いました。
 
今回、市内9つの公民館で開催、参加合計は89人ということであり、会場でも多くのご意見をいただいたほか、アンケートでも大変貴重なデータが得られたものと受け止めるところ。
 
同委員会の皆さんとしっかりまとめをし、来年度より良いものになるよう協議していきたいと考えます。
 
さて、1日にはじまった12月定例会もはや中盤を過ぎ、残り10日。
 
来週には、国の補正予算を受けての追加議案も提出される予定となっていますので、後半も心して臨む所存です。
 

【昨日、両委員会に持参したのはこのタブレットひとつ。人間慣れるもので、今では「これさえあれば大丈夫」に。】

「市立敦賀病院の人的基盤について」一般質問を終える

ブログ 敦賀市議会

令和7年第4回(12月)定例会の一般質問最終日の昨日は、残る4名が登壇。
 
大谷吉継公を通じた敦賀の魅力発信や農業従事者の減少、地域に根差した医療人材の確保策について、それぞれ質問されました。
 
最終登壇者となった私は、「市立敦賀病院の人的基盤について」質問。
 
主には「人」に焦点を当て、病院事業管理者ならびに病院事務局長と真剣な議論のもと、職場環境の改善や看護師や医師、救急現場などの体制整備、さらには働き方、医療DX(テレロボットの活用など)に至るまで、考えや課題の共有を図るとともに、真摯かつ全般的に前向きな答弁が得られたと受け止めるところです。
 
本日のブログでは、自身の質問のやり取りについて、嶺南ケーブルネットワーク(RCN)議会チャンネルの録画から文字起こししたものでご報告いたします。
 
少々長くなりますが、ぜひご覧いただければ幸いです。
 
やまたけ質問 『市立敦賀病院の人的資源について』
 
【質問趣旨】
現在、市立敦賀病院においては、第3次中期経営計画に掲げた令和10年度までの黒字化を目標に取組を進めているものの、令和6年度の決算状況及び令和7年度の現状を踏まえると、目標どおりの黒字化は極めて厳しい状況にあります。また、公的医療の責務を果たすための基盤的コストである人件費に関しては、人事院勧告に伴う給与改定などにより増加する一方、病院経営の根幹を成すのは「人」であり、士気の維持に加え、ロイヤリティー(忠誠心や愛着)をもって従事いただけるか否か、つまりはその「基盤」をどう活かすかが、今後の敦賀病院の経営を左右する極めて重要な論点と考えます。
ついては、現状の体制や職場環境実態を踏まえ改善を図っていくことが、ひいては市民から安心で頼られる地域の中核病院であり続けることにつながると考え、以下質問いたします。
 

【昨日の質問の様子(RCN録画画面より加工引用)】
 
【質問やり取りの要旨】
※(お断り)答弁を受けての更質問までは記載していません
 
Q1:経営指標の一つである職員給与費対医業収益比率の令和6年度実績は68.3%となっており、先の9月定例会では、人件費の増加が経営に大きな影響を及ぼしているとの見解を示していますが、その要因ならびに現有職員体制(職員数や配置等)、職員の働き方、貢献度に対する評価をお伺いします。
A1:職員数は、正規職員が445名。育児休業などを取得する職員が増加しており、実働時間が減少している。このため会計年度任用職員の採用やアウトソーシングを行っている。職員は非常に忙しい環境の中、市民の命と健康を守るという使命のもと、日々献身的に業務に従事している。経営面の意識も非常に高く持ってくれている。職員の貢献度は極めて高いものと評価している。
 
Q2:職員給与費対医業収益比率の令和10年度目標(56.6%)が持つ意味合い(なぜこの数字か)、達成に向けてどう取り組む方針なのかお伺いします。
A2:第3次中期経営計画では、徐々に医業収益が増加すると想定し、令和6年度から10年度の各数値を見込んだ結果、令和10年度の職員給与費対医業収益比率の数値目標を56.6%とした。しかしながら、現在は人件費が増加し、医業収益も微増の状況につき、数値目標と大きい誤差が出ていることから、本年度に中期経営計画を見直し、新たな数値目標を設定したいと考えている。
 
Q3:②の目標達成に向けては、まずは医業収益を増加させることにより相対的に人件費割合を下げることであり、人的資源の効率化や人事処遇改善(負側の)は行わないとの方針で良いか、考えをお伺いします。
A3:職員の削減や処遇の改悪については、現在考えていない。まずは医業収益の増加に向けて、患者数の増加に取り組む。
 
Q4:持続可能な医療提供体制を確保する観点に加え、職員が士気高く、市立敦賀病院で働くことに誇りややりがいを持っていただくために実施すべきこととは何か、現在取り組んでいることも含め、考えをお伺いします。
A4:職員個人の開発的動機と組織の環境づくりを整えることが必要と考えている。環境づくりについては、病院の方針を共有し、それぞれの業務が病院の方針にどう結びつくかを確認する場を設けることが必要。スキルアップの機会も提供し、職員の成長を支える支援と、その努力が認められる風土づくりが必要と考えている。ESの場を通じて、お互いを褒め合うなどに取り組んでいる。
 
Q5:看護師の確保に関し、令和4年度から令和7年度(現時点まで)の年度内における離職者数、中途を含む新規採用者数の実態をお伺いします。
A5:令和4年度:離職18/採用18、令和5年度:離職22/採用18、令和6年度:離職26/採用18、令和7年度:離職6/16
 
Q6:主に若い世代の離職割合が多いと認識しますが、離職された方に理由は確認されているのか。確認されているのであれば、主な理由をお伺いします。
A6:主な理由は、転職、結婚、転居、育児であることは確認している。
 
Q7:看護部においては、就業規則にある制度(育児部分休業)の取得が一部制限されるため、それにより子育てと仕事の両立が成立せず、ご自身のライフスタイルやライフステージに合った働き方を諦めざるをえず離職を選択される方、あるいは権利としての制度が取得できないことへの不満などにより離職する事例が複数あるとのことですが、そうした事実は確認されているのかお伺いします。
A7:育児の部分休業について、就業規則上は、子どもが小学校就学前まで取得可能だが、子どもが4歳になったら復職して欲しいと職員にお願いをした。離職については、部分休業から会計年度任用職員に代わった職員がいることは確認している。
 
Q8:⑦の事例(制度の取得制限)が事実である場合、独自ルールをなぜ設けなければならなかったのか理由をお伺いします。その扱いは病院内のどなたの判断で、どの役職者までが把握されているのかお伺いします。
A8:取得期間の短縮については、当時の幹部の判断によるもの。理由としては新型コロナウイルスの対応による必要従事者の増や夜勤従事者の減少により、職員数が不足する事態があったためお願いをした。
 
Q9:こうした運用は、貴重な看護人材を自ら失うことに直結することから、すぐにでも改善すべきと考えますが、これを受けての対応についてお伺いします。
A9:取得期間の短縮は好ましいものではないと、看護の中での判断に至っている。指摘のとおり、一部制限をお願いしている部分休業の取得期間については、小学校就学前までとし運用していく。
 
Q10:本年10月1日からの本館3階病棟49床の休床により、看護師の夜勤体制が2名から3名体制となり、夜勤回数の減、72時間ルールの遵守につながったと認識するものの、依然として夜勤可能勤務者が少ないこと、夜勤の業務負担が大きい状態にあります。現在、ご尽力いただいている夜勤勤務者の確保状況と併せて、看護チームの一員として患者さんの日常生活や診療の補助に関わる周辺業務を担っていただく看護補助者に夜間も担っていただくなど、看護師の業務負荷軽減策を講じるべきと考えますが、考えをお伺いします。
A10:看護職員、看護補助員の採用を積極的に実施している。看護補助者については、令和6年4月と令和7年4月を比較すると5名増員している。しかしながら、看護補助者の雇用に関しては、夜が22時30分までとなっており、中々夜勤可能な補助者が不足している状況にある。今後、改善できないかというところはしっかりと対応していく。
 
Q11:救急医療体制に関し、断らない救急を徹底し、医療圏の救急患者を積極的に受け入れる役割を果たすためには、現在の常勤救急医1名(+非常勤の救急医1名)では脆弱であるとともに、夜間を含め、他の医師への超過勤務負担が否めない状況にあります。救急医について、まずは来年度において現有人員の確保がされているのかお伺いします。
A11:来年度からは常勤の救急医が派遣は継続されない見込みとなっている。従って、現有人員の見通しは立っていない状況。
 
Q12:加えて、敦賀病院とは2次救急と3次救急の違いはあるものの、公立小浜病院では救急医が5人配置されているとのことであり、搬送者数から見ても「偏在」状態にあると認識します。ニーズに応える適正配置、内科・外科医師の負担軽減につなげるためにも、常勤救急医の増員を求めますが、関係大学や福井県へ派遣の要望を通じ、増員の見通しは立っているのかお伺いします。
A12:救急需要の実態から見ても、救急医の人員配置に偏在が生じているとの指摘は率直に受け止める。当院は3次救急に準じたミニ3次救急だが、そういう救急医療を続けて行っている。救急対応は、内科系、外科系医師が兼務する現在の体制というのは、医師の善意と献身に支えられている側面が強い状況にある。負担軽減の観点からも、常勤の救急医の増員が不可欠であると認識しており、派遣については毎年、最重要事項として福井県に強く要望を続けている。関連大学にも訪問し、派遣の要望を続けている。救急医が少ないという派遣原資がそもそも少ないという問題に直面しており、来年度の派遣の見通しも立っていない状況であるが、現在の体制にて、救急患者の受け入れには支障がないよう対応してまいる。
 
Q13:働き方に関し、まずは適正な労働時間管理が重要ですが、中期経営計画にある「勤怠管理のIT化による適正な労務管理」や「効果的なタスクシフトの実現」の対応状況について伺う。
A13:勤怠管理システムを導入し、労働時間管理の適正化を図っている。これらのデータも活用し、業務の平準化やタスクシフトに取り組んでいる。
 
Q14:なお、一部の職域においては、慢性的に時間外勤務が多く、「帰れない風土」があると聞く。事業管理者のリーダーシップのもと、病院全体として、職場風土の改善(メリハリワークの励行など)に取り組むべきと考えますが、考えをお伺いします。
A14:風土を変えるためには、組織的なアプローチと職員個人の意識改革の両面が必要。まず私(病院事業管理者)自身が、「帰れない風土」の是正に本気で取り組む姿勢を示すことが重要であり、長期間労働が常態化している部署への私自身の直接介入を行う。また、定期退勤を妨げる要因を整理した上で、要因の解決を図る。誤った意識を変え、「帰れない風土」一掃したい。職員が心身ともに健康で、安心して働き続けられる病院へと風土を変えていくことを、経営の最重要課題の一つとして全力で取り組む覚悟である。
 
Q15:働き方改革に関し、鍵を握るひとつは、中期経営計画にも掲げる「ICTの活用」ですが、導入・取組状況と挙げている効果をお伺いします。
A15:当院ではRPA(ロボティック プロセス オートメーション)がある。パソコン上の作業を自動化するシステムで効率化、職員の負担軽減を図ることができる。自動化範囲は今後拡張する予定。電子カルテ生成AIや動画作成AIの導入も進めている。
 
Q16:地域内の医療供給体制維持に向けては、限られた医療資源の中で、引き続き役割分担や連携強化を進めていくこととの考えが示されていますが、まずは慢性期の患者をいかに他の病院で診ていただけるか、それによって病院経営の効率化、人的資源の有効活用につながると考えますが、考えをお伺いします。
A16:当院では、ニーズに合わせて慢性期も担っている。今後も周辺の医療機関と協議を進め、連携の強化、機能分担はこれから推進していきたいと考える。
 
Q17:人材の確保に向けて、大学や高校、養成学校へ訪問して「当院の魅力」を伝えているとありますが、敦賀病院の「魅力」とは何かお伺いします。
A17:多様な医療を経験できること。このことにより、自身の目指す専門医療を深めながらも幅広いスキルの習得ができる。さらにキャリア形成のための資格取得や学会参加に対する支援が充実していることが挙げられる。また、地域との距離が近く、地域に直結していることを実感できる医療現場であることも魅力であり、この地域の医療を守るという使命感が職員の中に共有されている病院であるということも魅力と感じている。
 
Q18:先般(11月21日)、敦賀病院においてもデモが開催された「患者さんを笑顔にするテレロボット医療現場DX」(敦賀市立看護大学でも講演)に関し、その趣旨であった、看護師の業務においても新たなテクノロジーをどう活用できるか、ロボットが入り込むことによって無機質になるのではなく、人が関わったほうが良いことに看護師の力を注げるという観点から、むしろ血の通った看護になるという点など、デモに対する受け止めをお伺いします。
A18:テレロボットは、業務負担の軽減、窓口での患者さんの案内役としての機能はすぐにでも実践できる。高齢者に人気があるのも見たことがある。費用対効果など慎重に考える必要があるが、ロボットが業務を支援することによって、看護師が本来力を注ぐべき、患者さんに寄り添う看護、人にしかできないケアに時間と労力を振り向けられる可能性を広げるものと考える。率い続き、医療DXの活用については推進してまいりたい。
 
Q19:実際、テレポートロボットを活用して、医療の分野で「遠隔面会:集中治療室にロボットツールを入れることも可能」や「遠隔教育:病室・自宅から教室にテレポートできる学校生活参加ロボット(テレロボ)」が利用されている。こうしたことの導入を通じ、敦賀病院でしかできない、入院患者や家族に希望を与えるような医療サービスの提供は、敦賀病院の魅力や選択につながるとともに、医療従事者にとってのやりがいや誇りにつながると考えます。ついては、地域(学校など)と連携を図りながら、こうした医療DXの導入を検討することを提案しますが、考えをお伺いします。
A19:当院でも過去にタブレットなどを活用した遠隔面会や遠隔教育を実践した実績がある。私(病院事業管理者)自身、以前の病院でアバターロボットを利用した医療を経験したことがある。テレロボットによる、遠隔面会や遠隔教育は、入院という非日常にある患者さんやご家族にとって物理的な距離を超えてつながり保つことにつながることを可能にする。そして、精神的な支えや生活の質の向上に大きく貢献するものと思う。この分野は進化がめざましく、今後さらに大きな期待があるものと思っている。今後も患者さんやご家族に希望を与えるようなサービスについては、医療DXを活用しながら、推進を今後考えてまいる。
 
(結びに)
医療の分野に従事される方々は、地域にとって財産であると言えます。現在、経営環境が厳しさを増す中にあっても、引き続き「人への投資」をお願いするとともに、地域の中核病院であり、最後の砦とも言える市立敦賀病院を、地域のみんなで守るとの意識を共有し、知恵を出し合っていくことを申し述べ、一般質問を終わります。ありがとうございました。
 
なお、今回は、病院職場の最前線で働く方々の声、そして、10月に急逝した父の入院(市立敦賀病院に)の際、肌で感じたことをもとに質問いたしましたことを補足いたします。

アクセルとブレーキを同時に踏んでいては車(日本)は前に進まない

ブログ 政治

昨朝は、水曜恒例の名子での辻立ちからスタート。
 
天気予報を見誤り、辻立ちポイントに到着するまでは降雨でしたが、到着した瞬間、雨が上がるという幸運。
 
相方のおかげと、声を掛けての活動となりました。
 

【曇天の中に、時折青空が覗いた辻立ち。相方は間違いなく「もってる男」。】
 
その後は、12月定例会「一般質問」のため議会へ。
 
2日目の昨日は、6名が登壇され、敦賀市のDXとマイナ保険証(マイナンバーカード)の現状や透析患者の負担の軽減、敦賀市のカスハラ対策、西公民館の建設、敦賀市の医療体制、今後の介護福祉の在り方についてなど、多岐に亘る質問がありました。
 
本日最終日は残る4名の質問となり、私はラストバッター。
 
前の方の進み具合にもよりますが、いずれにしても午後の登壇となりますので、お時間あればご視聴いただければ幸いです。
 
さて、こうして開会中の地方議会にも影響するのは、現在、臨時国会で審議されている令和7年度補正予算。
 
国民民主党の玉木雄一郎代表は昨日、ガソリン税暫定税率の年内廃止が実現することなどを踏まえ、「賛成で臨みたい」と補正予算案に賛成する方針を表明したほか、公明党も賛成の方向で調整に入っているとあり、補正予算案は17日の国会会期末までに成立する見通しとなっています。
 
こうした状況も踏まえ、敦賀市議会においても今後動きがあることが想定されますので、その場合はこれにしっかりと対応していく所存です。
 
一方、同じく国政においては、さまざまな税制について議論がされるところ。
 
12月9日に行われた玉木代表の定例会見では、自民党との税制についてのやり取りがあったとし、いわゆる年収の壁の引き上げについては先方から一定の考え方が示されたとあり、まさに今、ともに峠を乗り越えていこうという、峠の途中にあること。
 
それぞれ立場はあるが、何とか原点に立ち返って、物価高騰で苦しむ国民の手元にもう少しお金を残すということ、そしていわゆる働き控えをなくして成長に資するような労働供給の制約を取り除いていくこと、この2つの目的を達成するために、何とか知恵を出し合って峠を乗り越えていきたいとの発言がありました。
 
また、高市総理は否定したものの、与党内で検討されているとある「高校生の扶養控除縮小」に関しては、明確にやめていただきたい。
 
年収の壁の引き上げにより、所得税の負担を軽くしようということを政府与党とも協議をしているという中で、所得税の負担を重くしよう(増税)という議論を一緒にやってしまうと、結局アクセルとブレーキを一緒に踏まれて、嬉しさも半分とか半分以下になってしまうと思いますし、経済的な波及効果も限定的なものになってしまいます。
 
高校生の扶養控除を縮小しても500億円ぐらいの財源しか出てこないことから、(国民の皆さんへの)メッセージ性も大切に「アクセルとブレーキを同時に踏まないように」配慮をしてもらいたいし、このことは昨日も自民党の小野寺税調会長に強く求めたところ。
 
高校生の親の皆さんに適用されている扶養控除は維持し、むしろ我々は16歳未満の子どもがいるご家庭に、かつて適用されていた年少扶養控除を復活させて、手当と控除の両方で子育てを支えていくということで整合性をとっていくことを求めていきたいと思っている。
 
人によっては、聞こえの良い政策に映るかもしれませんが、国民民主党の考えはこういうことで一致をしています。
 
なお、アクセルとブレーキを同時に踏んでばかりいては、車(日本)が前に進まないのは、この30年あまりで身をもって経験したこと。
 
1991年式スープラ(トヨタ)を22年間乗り続けたことで有名、愛車家で知られる高市総理であれば、前に進める術を知っているものと期待する次第です。

令和7年第4回(12月)定例会「一般質問」はじまる

ブログ 敦賀市議会

杉本達治元福井県知事の辞職に伴う知事選挙について、福井県選挙管理委員会は12月8日、令和8(2026)年1月8日告示、同25日投開票とする日程を決めました。
 
これを受け、敦賀市では、ポスター掲示場設置等委託料や投票所入場券印刷経費など選挙の事前準備費用700万円を、昨日付けで予算の予備費充用を行う旨の報告あり。
 
おそらく、県内各市町においても同様の対応がされているのかと思いますが、県政の混乱に加え、選挙本番の費用と合わせて使われる税金は巨額であり、これらは「生きた金」と言えるのか、複雑な心境になるところです。
 
さて、昨日から始まった敦賀市議会12月定例会の一般質問。
 
初日は7名の議員が登壇され、学校給食、災害に強い敦賀市をつくるための安全・安心対策、HPVワクチン接種、熊対策、休日の部活動の地域展開、元暴力団事務所の購入、市立敦賀病院の経営についてなど、各議員の視点からの質問がありました。
 
記載した項目は一部であり、他にも関心のあるテーマが取り上げられましたが、気になるのはやはり、自身の質問と重複する項目。
 
この日の最後、有馬茂人議員が質問した「市立敦賀病院の経営について」では、診療報酬改定がされるも物価やエネルギー価格の高騰、医師・看護師の人件費増額などにより、11.7億円の経費増額となっていること。
 
これにより、令和7年度の経常収支は、約13〜14億円程度の赤字となる見込みであり、令和8年度も同様の状況となる予想。
 
令和6年度決算では資産の部で約107億円、負債の部で約79億円となっており、令和6年度の決算状況が続くと、令和9年度には負債が資産を上回る「債務超過」に陥ることなどが明らかになりました。
 
また、市長部局としては、この先の病院建設のための基金を別に置くのか、既存の基金に病院分として積み立てるのか、積立額をいくらにするのかを検討するとした上で、一般会計から市立敦賀病院への基準内・基準外繰出分を見込むと20〜25億円/年となることから、中期財政計画に適切に反映していくとの考えが示されました。
 
なお、今定例会の一般質問では、5名が市立敦賀病院の件を取り上げますが、二日目の今日は2名(北條正議員、吉田隆昭議員)が質問されます。
 
昨日に続き、どういった切り口で意見されるのか、しっかりと拝聴する所存です。
 
連日繰り返しとなりますが、皆様におかれましては、お時間ございましたら敦賀市議会インターネット中継やYouTubeチャンネル、あるいは嶺南ケーブルネットワーク(RCN)議会チャンネルにてご視聴いただけますようお願いいたします。
 
 →「敦賀市議会インターネット中継」はこちら
 →「敦賀市議会YouTubeチャンネル」はこちら
 

【RCN議会チャンネルの画面。一般質問は、明日11日(木)まで行われます。】

研究開発や人材育成の基盤として不可欠な「試験研究炉」

ブログ 原子力

敦賀市議会12月定例会は、今日から一般質問。
 
先般お伝えしましたとおり、11日(木)までの3日間に17名が登壇いたします。
 
各議員の質問項目を以下に再掲いたしますので、議場傍聴あるいはご視聴(敦賀市議会インターネット中継、YouTube配信、嶺南ケーブルネットワーク放送)いただければ幸いに存じます。
 
 →「令和7年第4回敦賀市議会定例会 一般質問 発言通告一覧」はこちら
 
さて、昨日の続きのようになりますが、「もんじゅ」サイト(福井県敦賀市)を活用し、原子力分野の新たな研究開発や人材育成の中核的拠点となっていくことを目指して検討が進められている「試験研究炉」について。
 
中性子ビーム利用を主目的とした新たな試験研究炉として、計画の詳細設計段階以降における実施主体として日本原子力研究会開発機構(以下、JAEA)が選定され、JAEAと協働して原子炉設置を支援する主契約企業として三菱重工業と契約締結までを終えているところ。
 
研究用原子炉は、RI製造、燃料・材料照射等にも利用されるとともに、学術研究や産業利用に関わる幅広い研究、施設や装置の利活用を通じた人材育成等が行われることから、私自身、今後大きな期待を寄せていることは昨日述べたとおり。
 
なお、研究用原子炉で扱われる放射線の特性は、工業、医療、農業、先端的な科学技術、環境保全、核セキュリティ等の様々な分野で利用され、物質の構造解析や機能理解、新元素の探索、重粒子線やα線放出、RI等によるがん治療を始めとして、これまで国民の福祉や生活水準向上等に大きく貢献しているうえ、今後も利活用による発展が見込まれています。
 
一方、大きな懸念は、わが国におけるこうした研究施設等の基盤的施設・設備が減少の一途を辿っていること。
 
「令和6年度版原子力白書」によれば、研究炉や臨界実験装置は、最も多い時期には約20基が運転していましたが、令和6(2024)年3月末時点で運転中6基、停止中2基の計8基にまで減少
 
福島第一原子力発電所事故以降に全ての研究炉が運転を一旦停止し、新規制基準への対応が行われたものの、JAEAが管理・運用している原子炉安全性研究炉(NSRR)、JRR-3、HTTR、定常臨界実験装置(STACY)の4基については運転が再開され、「常陽」は令和8(2026)年度半ばの運転再開が計画されています。
 
また、京都大学研究用原子炉(KUR)、近畿大学原子炉(UTR-KINKI)の2基についても運転を再開しているものの、京都大学は令和4(2022)年にKURの運転を令和8(2026)年5月までに終了することを発表しています。
 
また、民間企業の研究炉である東芝エネルギーシステムズ株式会社東芝教育訓練用原子炉(TTR-1)及び東芝臨界実験装置(NCA)、ならびに株式会社日立製作所日立教育訓練用原子炉(HTR)では廃止措置が進められている状況にあります。
 

【我が国の研究・臨界実験装置の状況(「令和6年度版原子力白書」より引用)】
 
前述のとおり、研究炉や放射性物質を取り扱う研究施設等の基盤的施設・設備は、研究開発や人材育成の基盤となる不可欠なものですが、高経年化や新規制基準への適合性から、利用可能な基盤的施設・設備等は減少しており、「原子力白書」においても、その強化・充実が喫緊の課題としています。
 
そのため、国、JAEA及び大学は、長期的な見通しのもとに求められる機能を踏まえて選択と集中を進め、国として保持すべき研究機能を踏まえて基盤的施設・設備の構築・運営を図っていく必要があること、また、それらの基盤的施設・設備は、産学官の幅広い供用の促進や、そのための利用サービス体制の構築、共同研究等の充実により、効果的かつ効率的な成果の創出に貢献することが期待されるとあり、まさにこの「期待」がもんじゅサイトに建設する新試験研究炉にかかっていると言えます。
 
つまり、新試験研究炉は、「わが国」の持続的発展のために必要不可欠なものであることから、KURの運転終了なども念頭に、一日も早く、切れ目なく整備せねばならないものと考える次第です。
 
結びに、ノーベル化学賞に選ばれた京都大学の北川進特別教授は、授賞式前の会見でこう仰っていました。
 
「多くの人が言うように、基礎研究には長い時間がかかります。この基礎研究の支援援助には25年ほど見込む必要があります。」
 
本日述べた試験研究炉然り、日本が科学立国に返り咲くためには、基礎研究の重要性を国が理解し、国が積極的に援助・投資すること。
 
緊縮財政の名のもと、すぐに成果や効果が出ないと(誰かさんの「2番じゃダメなんですか」を思い出します)、このまま学術研究予算削減を続けていては、優秀な日本の研究者・技術の国外流出に歯止めがかかる訳がないことから、こうしたノーベル賞受賞者らの声に、国は真摯に耳を傾け、対応を講じていただきたいと切に願う次第です。
 
※投稿後、追加

【参考:大学の研究費を減らす日本(国民民主党本部資料より抜粋引用)】

高速増殖炉もんじゅ「ナトリウム漏えい事故」から30年

ブログ 原子力

平成7(1995)年12月8日。
 
今から30年前の今日は、試験運転中の高速増殖原型炉もんじゅで「ナトリウム漏えい事故」が発生した日。
 
これにより、原子炉を手動で緊急停止し、事故発生の翌日、12月9日以降の調査結果、原子炉格納容器内にある中間熱交換器から出ている2次系配管(出口配管)のナトリウム温度計が破損、漏えいしていたことが判明。
 
サイクル機構(当時)においては、破損温度計以外の温度計の調査、流力振動水試験等の模擬試験および解析による調査を行い、破損原因は、配管内を流れるナトリウムの流体力により、さや細管部に振動(流力振動)が発生し、さや段付部に高サイクル疲労が生じたため破損に至ったとされ、これは、メーカーの温度計さや管の設計に問題があったとの判断に至りました。
 
なお、漏えい事故では、発生から6時間後の9日午前2時5分に5人の職員が現場確認のため配管室に入り、ビデオ撮影したものの、それを隠していたことが大きな批判を浴び、連日テレビや新聞に取り上げられる社会問題に。
 
当時、日本原電に入社して5年目、同じ敦賀半島の敦賀発電所で勤務していた私にとってもこの事故はセンセーショナルであり、原電からもんじゅに出向に行かれていた方からのお話とも併せ、壮絶な現場対応であったことを思い返す次第です。
 
その後、もんじゅは運転再開のための本体工事を平成19(2007)年に完了し、平成22(2010)年5月6日に2年後の本格運転を目指して運転を再開したものの、同年8月には炉内中継装置落下事故が発生。
 
平成24(2012)年に再稼働する予定でしたが実現することなく、平成28(2016)年12月21日に組織的な問題を理由に、原子力関係閣僚会議において廃止が正式決定され、以降、廃止措置工事を続け、今に至る。
 
これが、もんじゅに関する一連の経過となります。
 
なお、廃止判断がされる前には、地元をはじめ、敦賀市議会からは「核燃料サイクル政策に係る国の責任ある対応を求める意見書」提出により、国においては、そうした立地地域の思いや意見を十分に踏まえた上で、核燃料サイクル政策の目的を果たせるよう、長期的な視野に立ち、取り組むことが肝要であるとの考えを伝えたことを書き置く次第です。
 
しかしながら、意見書の思いに国が応えることなく、結果、平成28(2016)年12月21日に原子力関係閣僚会議にて「もんじゅの廃止」が決定。
 
その際、今後の取扱いについてはこう書かれています。
 
「このような状況を勘案し、『もんじゅ』においてこれまでに培われてきた人材や様々な知見・技術等を、将来の高速炉研究開発において最大限有効に活かす観点からも、これまでの『もんじゅ』の位置付けを見直し、『もんじゅ』については様々な不確実性の伴う原子炉としての運転再開はせず、今後、廃止措置に移行するが、あわせて『もんじゅ』の持つ機能を出来る限り活用し、今後の高速炉研究開発における新たな役割を担うよう位置付けることとする。」
 
 →「もんじゅの取扱いに関する政府方針」(平成 28年12月21日 原子力関係閣僚会議)はこちら
 
加えて、同日、同じく閣僚会議発出の『高速炉開発の方針』では、「高速炉開発は、長期にわたるプロジェクトであり、将来を見据えた一貫性のある継続した取組が欠かせない。国内のすべての関係者が、本方針を踏まえ、それぞれの責任を自覚して役割を果たしつつ、 相互の連携を強化することによって、着実に高速炉開発を進めていくことの重要性を改めて強調したい。」とありました。
 
 →「高速炉開発方針」(平成28年12月21日 原子力関係閣僚会議)はこちら
 
以降、(高速炉)『戦略ロードマップ』(平成30年12月21日 原子力関係閣僚会議)では、「7.地元自治体との協働」として次の記載。
 
「今般の政策の見直しによって、今後『もんじゅ』の廃止措置に取り組むとともに、『もんじゅ』を含む周辺地域において高速炉研究開発を実施していくが、説明会を開催するなどこれらの経緯・取組について政府として丁寧に説明し、地元の理解を得られるよう最大限取り組んでいく。また、地域雇用・経済の観点を含め、地元がともに発展するよう、政府として最大限に応えていく必要がある。このため、今般の「もんじゅ」に係る政策変更に伴い、地元に大きな影響が生じないよう、また地元が共に発展していけるよう、必要な地域振興策等に政府として取り組むこととする。」。
 
そして直近では、『第7次エネルギー政策』(令和7年2月)の「Ⅵ.カーボンニュートラル実現に向けたイノベーション」の(2)原子力の項に「高速増殖原型炉もんじゅについては、安全の確保を最優先に、着実かつ計画的な廃止措置に責任を持って取組を進めるとともに、国は地元の協力を得ながら、福井県敦賀エリアを原子力・エネルギーの中核的研究開発拠点として整備していく。」と明記されています。
 
こうした30年間、一連の過程を経て今がある訳ですが、中核的研究開発拠点の中心的役割を担う、もんじゅ敷地内に建設予定の「試験研究炉」は、昨年“推定活断層”なるものの指摘により先は見えず、停滞感が否めない状況にあります。
 
30年前の事故、社会問題となった教訓は決して忘れてはいけないことであることはもちろんとして、廃止決定の際、国が地元と約束したことも同じく忘れてはならないことであり、さまざま約束したことについて、一日も早く実現に向けた道筋、見通しが得られるよう、国が責任と役割を果たしていくことは言うまでもないこと。
 
もんじゅで目指した「夢の原子炉」によって、わが国の原子燃料サイクルの一翼を担うはずだったのが敦賀であり、今後もその役割を引き継ぐとともに、この後建設される試験研究炉には、国内外の研究者が集い、ここで学んだ技術者たちが世界で活躍する。
 
また、ここで研究された製品が世界に貢献し、人々を救う。
 
私自身は、もんじゅを巡るこれまでの歴史を胸に刻みつつ、この先敦賀がそうした拠点となるものと、ポジティブに捉え取り組む所存です。
 

【日本海の荒波と高速増殖炉もんじゅ(2022年12月 やまたけ撮影)】

2026年は楽しみ満載の「スポーツイヤー」

オリンピック ブログ

今日は二十四節気の「大雪(たいせつ)」。
 
この前の節気が「小雪」でしたので、文字通り「雪」が小から大へと変わる。
 
北風が吹いて雪が激しく降り始める頃という意味で「大雪」とされるとあります。
 
雪に関しては、既に一度、うっすら白くなった敦賀ですので、まさに節気と気候がピッタリ合っている訳ですが、次の節気は12月22日の「冬至」。
 
いよいよ今年最後の節気となります。
 
と言いつつ、話を来年のことに移しますが、昨日はサッカーの2026年ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会の組み合わせ抽選で、日本(FIFA世界ランキング18位)が1次リーグF組に入り、オランダ(同7位)、チュニジア(同40位)と同組になったことが大きく報道されていました。
 
なお、残る1チームは、ウクライナ(同28位)、スウェーデン(同43位)、ポーランド(同31位)、アルバニア(同63位)の4チームによる欧州プレーオフBの勝者。
 

【FIFA W杯抽選会の模様(産経新聞WEBより引用)】
 
名だたる世界の強国を相手に、日本が目指す「優勝」の二文字に近づけるのか。
 
期待高まる「FIFAワールドカップ2026」の開催は、2026年6月11日~7月19日。
 
私自身、サッカー経験はないものの、「キャプテン翼」(世代なもので)の世界が現実になるかの日本の活躍を楽しみにするところです。
 
こうして、サッカーW杯にはじまり、来年はスポーツの国際大会イヤー。
 
ご存知の通り、早速年明けすぐに開会するのが「2026冬季オリンピック・パラリンピック」。
 
イタリア北部(ミラノ、コルティナ・ダンペッツォなど)で開催され、オリンピックが2月6日~22日、パラリンピックが3月6日~15日の日程となります。
 
次に、パラリンピックと並行して開催されるのが、「2026年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」。
 
2026年3月5日から17日にかけて、東京、アメリカのヒューストンとマイアミ、プエルトリコのサンフアンの4都市で開催される予定となっています。
 
吉田正尚選手の起死回生のホームランや打撃不振に喘ぐ4番村上宗隆選手が放ったセンターオーバー、そして大谷翔平選手の「憧れるのをやめましょう」の言葉から劇的な優勝を飾った前回大会を思い出すだけで涙腺緩むところですが、またあの感動を味わえるかと思うと、今からワクワクするところです。
 

【参考までにWBCの組合せも(WBC公式HPより引用)】
 
こうして2月から7月までは、「世界最高峰」のスポーツ観戦という楽しみがある2026年ですが、ワクワクしているのは私だけではないよう。
 
通信教育を手掛ける株式会社ユーキャンが、20代~60代の男女403名を対象に、2026年のトレンド予測調査を実施したところ、2026年注目の出来事には、1位「WBC」(25.6%)、2位「イタリア冬季オリンピック」(23.8%)、3位「FIFA W杯」(17.9%)となったとのこと。
 

【ユーキャンHPより引用】
 
調査で上位3つがすべてスポーツ関連の話題ということで、それぞれ前回大会での感動と盛り上がりを思い返しながら、日本勢への期待がさらに高まっている。
 
そんな状況を表しているかと思うところですが、併せて思うのは、老若男女を問わず「スポーツの力」は大変大きいということ。
 
「国際スポーツイヤー」となる2026年を前に、スポーツが国や地域をひとつにし、活力を与えることを思えば、「メッカ」となる競技がある敦賀の取り組みにもヒントがあると考える次第です。

都怒我・角鹿・敦賀の地名の謎に迫る

ブログ 敦賀の歴史・文化

今朝の福井新聞にはやや残念な記事。
 
毎年1月の第3日曜に開催される、敦賀の冬の風物詩で国指定重要無形民俗文化財となっている「夷子(えびす)大黒綱引き」について、運営団体の「敦賀西町の綱引き伝承協議会」は来年の開催見送りを決めたとのこと。
 
夷子大黒綱引きは相生町内の「西町」で400年以上続く伝統行事で、漁業関係者の「夷子方」と農業関係者の「大黒方」に加えて見物客も綱を引き合い、夷子方が勝てば豊漁、大黒方が勝てば豊作とされ、当日は多くの観客も集まり賑わうところ。
 
見送りの理由は、大綱作りや運営に必要な協賛金集めに当たる人手の確保が困難なためとありましたが、伝承協議会の事務局長さんからは無念とお詫びの言葉に続き、「貴重な敦賀の文化財を守りたいという気持ちは我々としては強いので、地元西町の皆さんはじめ関係者とともに継承の仕方や運営体制を考えていきたい」とありました。
 
敦賀のこうした伝統行事を守っていただいていることに感謝申し上げた上で、地元や協議会にすべてを委ねるのではなく、地域を問わず市民皆でつないでいくことが必要な時代になっていることから、自らが協力することも踏まえつつ、再来年の再開を切に願う次第です。
 
さて、文化や歴史に関する話題を続けますが、自身が所属する気比史学会では、基本月1回、知育・啓発施設「ちえなみき」の2階をお借りしての「ミニ歴史講座」を開催しています。
 
直近では、11月30日(日)に開催しており、その際はテーマを『記紀の世界と敦賀』、『都怒我(つぬが)・角鹿(つのが)・敦賀(つるが)の地名の謎に迫る』をサブタイトルに学んだところです。
 

【ちえなみき2階のディスプレイに表示した当日の資料表紙。写真は、敦賀駅前に立つ“都怒我阿羅斯等像”】
 
まず、敦賀の地名の由来については、敦賀市ホームページに掲載の「市の紹介(あゆみ)」にこう書かれています。
 
“敦賀の地名の由来にはいくつかありますが、『日本書紀』には、崇神天皇の時代に朝鮮半島から「都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)」がこの地に渡来したことにちなんで「角鹿」と呼ばれるようになったとあります。必ずしも史実かどうかはわかりませんが、古くからの大陸との関わりを思わせる、興味深い説話です。”
 
なお、「敦賀」という字に改められたのは和銅6(713)年。
 
“必ずしも史実かどうかはわかりませんが”とあるのがポイントであり、講座では、役員でもある発表者より、古事記や日本書紀、敦賀市史などを丁寧に読み解いた上で、〝都怒我阿羅斯等は個人名ではなく称号であることから、地名の由来としては不自然”と指摘(実は、敦賀市史にも同様の趣旨の指摘があります)。
 
「角鹿」の由来について、古事記にある異説や別の地形説(敦賀半島が角のように見える)もご紹介されつつ、ご自身の見解として「新説」を述べられるなど、大変興味深くも探究心高まるお話をお伺いすることができました。
 
※「新説」は説得力のあるものであり発表したいところですが、ご本人の了承を得ていないのでここでは差し控えます。
 
他の参加者と一緒に、私も興味津々で拝聴した訳ですが、古事記には、「(要約)気比大神が皇子(応神天皇)に与えたイルカの血が臭かったので血浦(ちぬら)と名づけ、それが角鹿になったとの記述もある」とのこと。
 
こうして地名ひとつとっても奥が深く、諸説あるところを探究していくことがまた、地域史の再発見、深掘りになった次第であり、今後も楽しみながら学んでいければと思います。
 
なお、講座の概要は、気比史学会のFacebookにも投稿されていましたが、多仁照廣先生からは次のようなコメントがありました。
 
(以下、多仁先生コメント)
敦賀の地名についての検討視覚で欠けているのが「鶴賀」です。鶴を獲って朝廷に献上する場所から鶴賀といわれ、美称にするのに敦賀としたと考えることも必要です。ラクーン(潟)が広がりそこには丹頂鶴が飛来していたことが考えられます。舞鶴市の鶴賀はそうです。醍醐寺文書に敦賀から鶴が献上された文書があります。もっとも文書名は忘れましたが。
 
これに別の方からは、「敦賀の地名語源に丹頂鶴は関係ないでしょう。語源説にもなりません。」などと反論のコメントあり。
 
専門家でも意見の分かれる「敦賀の地名の由来」。
 
多説あったほうが面白いと思うのは、私のような素人の考えか。
 
いずれにしても、次の「敦賀市史」改定の際には、大議論になりそうです。
 

【会場の「ちえなみき」。冬に暖色カラーであたたかみを感じました。】

議会(議員)の「品位」とは何か

ブログ 政治

議会(議員)の「品位」とは何か。
 
敦賀市議会に関する条例を見るに、まず「敦賀市議会基本条例」(平成23年3月16日条例第8号)にはこうあります。
 
(議員の政治倫理)
第15条 議員は、高い倫理的義務が課せられていることを深く自覚し、敦賀市議会政治倫理条例(平成18年敦賀市条例第21号)を遵守し、品位の保持に努めなければならない
 

【「敦賀市議会基本条例」の前文ならびに目的(敦賀市例規集より抜粋)】
 
また、「敦賀市議会政治倫理条例」では以下。
 
(政治倫理基準の遵守)
第3条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
(1)市民の代表者としてその品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと。
 <中略>
(6)市職員の公正な職務執行を妨げ、その権限又は地位による影響力を不正に行使するよう働きかけないこと。
 
唐突に「品位」に関し書きましたのは、昨日のニュースにて、驚くやら呆れるやらの事案を目にしたから。
 
その事案とは、埼玉県三郷市議会が3日、市長らに対して繰り返し暴言を吐き、議会の品位を損ねたなどとして、無所属の議員の除名処分を可決したとあり、当該議員は市役所の窓口で市職員らに、「お前ら」呼ばわりの暴言を吐いた上、議場では市長を睨みつけるなど、威力業務妨害容疑で11月、県警に書類送検。
 
市議会事務局によると、当該議員は9月に議会から辞職勧告を受けたものの、議員活動を続けていましたが、3日の処分可決により、地方自治法に基づき失職。
 
不服があれば県知事に申し立てができるものの、本人は次の市長選に出馬すると明言しており、開いた口が塞がらないとはまさにこういうことと、他議会のことながらため息しか出ないところであります。
 
これだけ極端な例としても、他人のふり見て我がふり直すの気持ちが大事な訳ですが、調べてみると、三郷市議会も平成24年に「基本条例」を制定し、運用しているものの、敦賀市議会にある(上記、第15条)「議員の政治倫理」の条文はありませんでした。
 
敦賀市議会の諸先輩が「政治倫理」に重きを置き、制定したことの意味合いを考えるとともに、あらためて議会(議員)が「品位」や「秩序」ある言動をすることによって、理事者や市民の皆様との信頼やリスペクトし合う関係が構築できるものと認識する次第です。
 
さて、同じく「品位」に関することになろうかと存じますが、地元福井県では、複数の県職員に送ったメッセージがセクハラに当たると認め、12月4日付で杉本達治知事が辞職届を提出。
 
知事は、辞職届の提出後、記者団の取材に「不祥事により任期半ばでの退職となり、県民の皆さまに心からおわびする」と改めて謝罪しました。
 
福井県議会は同日の本会議で、辞職に全会一致で同意。
 
新聞記事には、県議会の同意を受け、杉本知事は任期途中の辞職を改めて謝罪した上で、「北陸新幹線小浜・京都ルートの早期認可・着工、福井アリーナの整備、原発の使用済み核燃料の県外搬出といったさまざまな課題がある。一致して力を発揮し、解決に向けて進めていただくことを心から祈念申し上げる」とあいさつし、議場を後にしたとありました。
 
知事選は来年1月8日告示、同25日投開票の日程で行われる公算が大きいとあるものの、杉本知事辞任の影響は図り知れず。
 
とりわけ政治家が発するひとつの言葉、ひとつの行動、ひとつの表情、そしてひとつのメールやSNS投稿がこうした事態を呼ぶことを強く念頭に、自分としてはいずれも常に、「品位に照らして問題はないのか」を判断基準に置き、活動にあたる所存です。
 
とはいえ、皆様方におかれましては、お気づきの点があれば、些細なことでもご遠慮なくご指摘いただけますようお願いいたします。
 
「指摘を受け入れる勇気」はありますので。。。

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