半沢が言うごもっともな「ネジ」の話し

ブログ 政治

首を長くして待っておられた方もさぞかし多いことと思いますが、日曜の夜にNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が戻ってきました。
 
コロナ禍で撮影がままならず、6月7日放送の「決戦!桶狭間」をもって休止していましたが、それから2ヶ月半ぶりとなる再開。
 
主人公の明智光秀を演じる長谷川博己さんは、戦国の乱世とコロナによる国難に見舞われた現代を重ね、「今こそ麒麟にきてほしい」と呼び掛けたとのこと。
 
また、「これまで演じてきたシーンの台本を見直してみました。すると、今のコロナ禍による混沌とした世の中と戦国の乱世が重なってきた」とも述べられたとのことであり、まさに昨日のブログでも紹介した元亀の争乱ではありませんが、先行き不透明、何が起こるかわからない戦国時代と重ね合わせる中にあって、明確なビジョンと信念をもって進むことが大事なことと教えてくれているように感じた次第。
 
ドラマに関して、かくいう私は、この時間帯の家庭内チャンネル争いでは劣勢につき、放送時間帯にライブで観ることは叶わず、毎回録画により観ている派。
 
第22回「京よりの使者」はまだ観れておりませんが、じっくり観るのを楽しみにしておきたいと思います。
 
テレビ番組続きで恐縮ですが、日曜の夜のもうひとつの看板番組といえば、9時からの「半沢直樹」。
 
視聴率20%を超える数字がその人気ぶりを表していることに加え、「倍返しだ!」のみならず、半沢が毎回語る言葉は「半沢語録」となり、twetterなどでトレンド入りするなど、もはや社会現象と言っても過言ではないほどになっています。
 
こちらも、原作である池井戸潤の作品を読み倒した私としては、もちろん小説と重ね合わせ、毎回欠かさず観ています。
 
ちなみに、半沢直樹は、ニーズが合致しているため家庭内チャンネル争いはありません(笑)
 
東京中央銀行に対し、子会社である東京証券(半沢が出向)が「ケンカを売った」第1部に続き、現在は、第2部に入り、経営不振の帝国航空の債務を融資銀行は「放棄せよ」という国土交通大臣と「再建を目指すべき」とする半沢要する東京中央銀行の戦いとなっており、こちらも熱を帯びてきているところです。
 
さながらコンセプトは「悪徳政治との対決」でありますが、白いジャケットに高圧的な態度と物言いをする白井国土交通大臣のモデルは、「2番じゃダメなんですか」時代の蓮舫議員と言われており、そう思って観れば、ギャフンと言わせたという心理になるのも自然現象と言えるでしょう。
 
先ほどの「半沢語録」に関して、昨晩の放送の中で私の記憶に残ったのは「ネジ」のこと。
 
債権放棄の指示に従わない銀行に対し、白井大臣が「アンタたちは、企業の中のひとつのネジに過ぎない。黙って従え!」との痛烈な罵声に半沢が反論した「ネジひとつ欠けても飛行機は飛べない。それと同じで社会のために尽くしているネジの存在を軽く扱う政治家は許さない」との言葉(メモした訳ではないので、言い回しは違ってるかも)。
 
私も原子力発電所で保守管理の仕事をしていたので、丁寧に手入れをし、1本1本入念な締め付け管理がされて機器の性能維持が出来ていることは重々認識のうえ、半沢が言う機械部品としての「ネジ1本の大切さ」はもとより、人に置き換え「企業や社会を構成し、支えているひとり一人を大事にするのが政治の役割だろ!」との言葉には、思わず「そうだ!」と声を挙げてしまいました。
 
この回は結局、国の力に屈し、当然「債権放棄」を飲むと思っていた銀行各社が「拒否」するというドンデン返しで、白井大臣の思惑と面目は丸潰れ、その後の政治生命すら危ぶまれる事態となり、スカッとした気持ちとなった訳ですが、時代劇風のストーリーに加え、こうしてズバッと社会風刺的な言葉がそれぞれの胸に響くところが人気の理由なんでしょうね。
 
さて、先ほどの「ネジ」の話しにある「政治の役割」とは何も国政のことだけでないのは言うまでもないこと。
 
「そうだ!」と声を挙げるばかりでは半沢に叱られますので、政治に携わるもの、地方議員のひとりとしてその役割を果たしていきたいと思います。
 

【今日で8月も終わり。稲穂の実り具合からは秋を感じます。】

過去に学び、未来に期待し、今を生きる

ブログ 敦賀の歴史・文化

強い台風9号の影響か、昨日は湿気ムンムンの暑さ。
 
顔を合わせば、「いつまで続くんでしょうね」が合言葉のようになっているこの残暑ですが、気付けば8月も明日で終わり。
 
風物詩の行事は無くとも、次に訪れる季節は「食欲・文化・スポーツ」の「秋」。
 
予定外のことばかりの今日この頃ですが、せめて季節の移り変わりは予定通りに、秋の訪れを待ちたいものです。
 
さて、私の方はと言えば、9月1日から始まる定例会に向け、資料の読み込みや考えの整理などを進めているところですが、昨日の午後は、以前から楽しみにしていた気比史学会さん主催の「市民歴史講座」に参加。
 
敦賀の歴史と市民を結びつける役割を果たし続けてこられている気比史学会さんは、結成から今年で43年目を迎えており、冒頭の糀谷好晃会長のご挨拶では「コロナ禍で悩んだが、こんな時こそ文化力を発揮したいとの思いで開催することとした」との言葉がありました。
 
この市民歴史講座は、毎年テーマ設定がされ4〜6講の構成で開催されてきている訳ですが、今年は「元亀争乱から450年」と題し、元亀の争乱を中心に各地に残る城跡や戦国時代の周辺地域の様相などを手掛かりに、何度も覇権争いの戦禍を乗り越えてきた敦賀の歴史を探るというもの。
 
ここまででも興味津々な訳ですが、第1講の昨日は、「元亀 義景戦記 〜うつけ信長を侮った朝倉義景〜」と題し、一乗谷朝倉氏遺跡資料館館長の水野和雄氏による講義を拝聴。
 

 
水野先生は、朝倉氏の研究における第一人者であり、平成4年に放送された大河ドラマ「信長」で越前の朝倉義景が手を震わせながら切腹するという恥辱的なシーンを見て以降、「朝倉の復権」を人生のテーマに取り組んでいるとの紹介もあり、その切っ掛けと思いの強さに驚いた次第。
 
講義のほうは、「はじめに」として、そもそもの朝倉氏と一乗谷についての紹介がされ、
◉朝倉孝景(初代)から始まり、5代の義景で朝倉家は途絶えた。
◉一乗城下町は、昭和45年に特別史跡指定。1471年〜1573年(信長により焼滅)まで推定人口約1万人の城下町であった。
◉日本で最初に戦国大名の館が明らかになった。
◉日本考古学史上初めてトイレ遺構が確定された。
◉大国越前の一乗谷は、全国に名だたる城下町であった。
など、越前朝倉は当時日本に誇る名であったことが分かりました。
 
本題の「元亀争乱」に関しては、先生によれば「やんちゃ坊信長が仕掛けた元亀争乱」と呼ぶ、元亀年間(1570〜1573)に越前、近江の国を中心として繰り広げられた朝倉義景・浅井長政vs織田信長・徳川家康の戦いの軌跡を総称したもの。
 
天筒・金ヶ崎の合戦、姉川の合戦、志賀の陣での和睦、利根坂での敗走、朝倉氏の滅亡と続く戦国ストーリーはただでさえ大変興味深いことに加え、先生の豊富な知識から語られる朝倉と織田のそもそもの戦いの論理の違いなど、その背景に至るまで聞けば、なお面白く話しに引き込まれました。
 
◉朝倉11代に亘る戦国大名への道のり。
◉元亀の争乱は織田信長が仕掛けた。
◉朝倉、浅井同盟説の再検討。両者の同盟説は成立しない。
◉朝倉と織田の戦いの論理の違い。帝王学を学んだ朝倉(例えば大将は戦に出ない)に対し、当時の常識に囚われない織田(積極的に戦に出る)。
◉比叡山焼討ち、余呉・木之本の放火など、信長は約20万人を殺したとされており、最も日本人が日本人を殺した人物と言われている(NHKも大河ドラマに登場させて良いのか最後まで悩んだとのこと)。
◉最後は「一乗の谷焼滅」。義景は、越前大野六坊賢松寺で自刃(41歳)。
◉追って「小谷城落城」。信長、本丸の浅井長政を攻め、自刃させる(29歳)。
 
主な流れとしてはこういったところでありますが、敦賀に関して言えば、何と言っても争乱初期(元亀元年4月25日)の「手筒・金ヶ崎城合戦」。
浅井の離反による劣勢を感知した信長が命からがら逃げ、秀吉が殿(しんがり)を務めた「金ヶ崎の退き口」は有名であり、この殿役で功績を認められた秀吉が後に天下を取っていく歴史の転換にもなった場所が、この敦賀にあることはやはり自慢のひとつですね。
 
ちなみに殿は明智光秀が務めたとの説もあり、まさに戦国期の手柄争いも壮絶であった様子が伺えます。
 
講義はその他にも、戦国時代の女性たち、NHK大河ドラマの影響(肖像画のうそホント)など、眼から鱗の先生のお話しを聞区ことが出来ました。
 
これもちなみにですが、見る人のイメージを固定化させる肖像画に関して言えば、我々世代では当たり前の「聖徳太子」は1万円や教科書で誰でも知っているものと思いきや、真実か否かに疑念が生じたことから、現在では教科書や紙幣から取り除かれ、子ども等には太子のイメージはなくなってきているのだそう。
 
今、先生が注目しているのは明智光秀の肖像画だそうで、大河ドラマに登場するのか否か、私も興味を持って見ていきたいと思います。
 
そんなことも含め、やはり歴史は面白く、その人間模様や背景、ひとつの判断を起点とした失敗や成功など学ぶべきことが詰まっています。
 
気比史学会が掲げる言葉、「過去に学び、未来に期待し、今を生きる」は私も大切にしている言葉。
 
そして、史学会の糀谷会長は機関紙の中で述べられた「歴史に学び、歴史を作る志」の心意気も大変共感するもの。
 
私自身、こうした歴史を学ぶ機会に出会えたことに感謝するとともにし、この二つの言葉を胸に置き、今後も学びを続けながら、転換期にあっても進むべき方向や判断を見誤らない軸となる考えを身につけ、実践していきたいと思います。

「夢」を「実現」に変える力!官民連携ワークショップ!

ブログ まちづくり

安倍首相が辞任を表明。
 
持病の潰瘍性大腸炎が再発したとし、官邸で行われた記者会見で「国民の負託に自信を持ってこたえられる状態でなくなった以上、首相の地位にあり続けるべきではないと判断した」と述べられ、つい先日、歴代最長の首相在職日数を更新したところではありましたが、平成24年12月の第2次内閣発足から約7年8カ月で幕を閉じることとなりました。
 
首相は、新型コロナウイルス対策を進める中で辞任することについて「国民に心よりおわびを申し上げる」と謝罪したうえで、残された課題として北朝鮮による日本人拉致事件とロシアとの北方領土交渉、憲法改正を挙げ、「拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みだ」と語られました。
 
拉致問題について答弁される際には、目にうっすらと涙を浮かべているように見え、ご自身のライフワークでもあるこの問題を前進させられなかったことを無念に思う気持ちが滲み出ているものと受け止めた次第です。
 
長きに亘り、持病をコントロールしながら、我が国のリーダーの任を務め上げられたことに対して、心から「お疲れ様でした」の声を掛けさせていただきたく思います。
 
さて、昨日の午後以降は、この電撃的なニュースで持ち切りとなった訳ですが、私の方は、お昼休みは職場での「活動報告会」、夕刻は各議員宛にご案内をいただいた「新幹線開業に向けた官民連携ワークショップ」の様子を拝見しに伺いました。
 
活動報告会に関しては、母体の日本原子力発電(株)敦賀総合研修センターにて初開催をし、10数名のセンター員の方に参加いただきました。
 

 
実は、以前に職場の異動があり、今はこの研修センターにお世話になっているということで、私にとって一番身近な職場の皆さん。
 
この日もいくつかご意見を頂戴しましたが、今後も気軽にお話しをする中で意見収集に努めていきたいと思います。
 
ワークショップに関しては、この日が第1回目ということで、テーマを「一体型観光資源活用検討会」と題し、官民合わせて約30名の方が出席のもと開催。
 
10時から16時の予定で開催されていた訳ですが、私が伺ったのは終わり際の15時。
 
締めだけ覗くような形になり申し訳ないなぁと思いながら会場の松原公民館1階ホールに入ると何のその、グループワークが佳境でまさに縁たけなわ状態の盛り上がりを見せていました。
 
5つに分かれたグループを回らせていただくと、市役所側は観光部、経済経済部、都市整備部、企画政策部の部長さんが率先して参加されていたほか、まちづくりに携わる民間側もNPO法人のTHAP(タップ)さんやミライエ運営委員会の皆さんなど知った顔も多く見られ、最後のプログラムとなる「つるが未来新聞」づくりのフィニッシュに向け、ラストスパートといった感じでした。
 
その後、グループごとの発表、そして最後には参加者全員が一言づつ感想を述べる時間まで設けられ、そこまで拝見させていただき、私は退席しました。
 

【輪になり感想を述べる参加者の皆さん】
 
プログラムを確認すると、オープニングでの「目的の共有」から始まり、ワールドカフェ、ブレーンストーミングなどの流れで開催されたものであり、和気藹々、皆さんが明るく笑顔で話し合っている姿が特に印象に残りました。
 
私も労働組合の役員時代には、参加者の立場であったり、主催する側としてであったり様々な研修に参加をしてきましたが、やはりこうしたワークショップ形式で参加者全員が打ち解け、自由に意見が言える雰囲気があってこそ、成果が得られるというのが実体験としてあります。
 
そうした意味で、第1回のこのワークショップは、「目的の共有」と「実行者としての自分」などの言葉も多く聞かれ、成功であったのではないでしょうか。
 
元気なまちづくりには、「よそ者、若者、バカ者」が必要と言われますが、この「バカ者」というのは、言葉を変えれば「夢を語れる人」ということと理解しています。
そもそも「夢」無くば、実現するもの自体がありませんもんね。
 
そういった意味において、ワークショップの発表にあった5つの「夢」もそうですし、大人が「夢を語る」ことは、子どもや若者から見ても魅力的に感じるでしょう、そして、そんな「夢あるまち」にこそ、人は自然と集まってくるものと私は考えます。
 
たった1時間でしたが、昨日は多くの刺激を頂戴しましたので、私も負けてはいられません。
 
自身も勿論「提案者」としての自覚をもって、「夢あるまち敦賀」に向け、ひとつでも多くのことが実現するよう引き続き頑張ります!

議員説明会にて角鹿小中学校校舎建設状況などを確認

ブログ 敦賀市議会

福井県は27日、新たに13人の新型コロナ感染を発表。
 
一日の感染者発表数としては、4月3日の12人を上回り過去最多、県内累計では190人となりました。
 
同日、杉本知事は緊急記者会見を開き「福井県感染拡大警報」を発令、特に昼のカラオケ喫茶(昼カラ)を利用された高齢者の感染者が多いことから、特定地域のカラオケを伴う飲食店の昼間(6時から17時)の休業を要請すると明らかにしました。
 
併せて、カラオケ喫茶での感染は「クラスター発生」との認識を示しており、引き続き調査にあたるとしています。
 
敦賀市を始め、嶺南の各市町は「昼カラ休業要請」特定地域に含まれていませんが、本市の医療体制を守るためにも、ここは最も警戒すべき「嶺北と嶺南のダブル感染波」を発生させないとの認識を強くもった行動と感染予防に努めることを呼び掛けたいと思います。
 
さて、話しは変わり敦賀市議会。
 
24日に続き、昨日は終日議員説明会を開催。
午前と午後に分け、以下の項目について市の担当部より説明を受けました。
 
【説明案件】
(1)第7次敦賀市総合計画基本構想及び中期事業計画(案)について
(2)角鹿小中学校校舎新築工事の進捗状況について
(3)敦賀市立小中学校学習用端末購入の件について
(4)敦賀市児童生徒の死亡事案に関する調査委員会について
(5)現地説明会(午後)
 ①角鹿小中学校校舎新築工事の進捗状況等について
 ②人道の港敦賀ムゼウムの準備状況及び館内説明について
 ③誘客多角促進事業について
 
全ての内容まではご紹介出来ませんが、トピックスだけ以下に記載します。
 
(1)の総合計画に関しては、これまでの審議会での議論を経て策定された「基本構想」に加え、これをもとに今年度下期に議論をされる「中期事業計画」の内容について説明を受け、質疑が交わされました。
質疑の場においては、掲げた基本理念と戦略の関係性、従前計画からの継承性や戦略に対する重要成果指標(KGI)の内容など「そもそも」の部分に加え、具体的な部分では、「まちへの自負心を育む」ため小中のみならず高校生を含めた連携が必要ではないか、観光面で地域資源をどう活かすのかなどについて、市の考え方を確認するとともに、今後の策定に向け修正を求めました。
 
本件については、市の最上位にある重要な計画見直しであり、意見する機会や時期が限られることから、自身の一般質問でも触れていきたいと考えています。
 
(2)の角鹿小中学校に関しては、県内初の「小中一貫校」としての開校を目指し、設置準備委員会による検討を始め、現在は新校舎の建設が鋭意進められているところ、これまでの経過並びに現状の説明を受けました。
総務部会、PTA部会など4部会においては、約3年間に亘る検討を経て、既に校名や制服などの取扱いなどを決定、現在は4校の先生により協議検討されているとのこと。
校舎建設においては、平成29年に基本設計を終え令和元年より工事着手、コロナ禍もあってやや遅れ気味であったところ、工程圧縮の見直し対応がされ、現在の進捗率は32.3%で計画を僅かに上回るところまで挽回、今年度末の移転に向け、鋭意工事が進められます。
 
午後は、工事現場を視察させていただき、パース図でしかなかった部分についてイメージすることが出来たほか、酷暑の中、安全に作業されている現場の雰囲気を感じられ、大変有意義な時間となりました。
 
本計画は、校舎の新築以降もサブアリーナ、メイングラウンドの整備までがされ、総合落成は令和4年度末。
 
長丁場の工事となりますが、子供たちの喜ぶ顔を楽しみに、安全第一での作業をお願いする次第であります。
 


【角鹿小中学校校舎の工事現場風景】

【吹き抜けの中庭のイメージ。こんな空が見えると良いですね。】
 
その他、説明会の項目にあった(3)及び(5)③は9月定例会の議案に関するもの、(4)は条例や委員・個人のプライバシーに、(5)②は正式開館前の段階であることに配慮をし、詳細説明並びに写真掲載などは控えることといたします。
 
敦賀市においては、北陸新幹線敦賀開業という大きなテーマに向け、様々な計画が実施に移り変わる時期となっていますが、このようにまちづくりの将来に関わることも鋭意策定、整備が進んでいることから、その政策や投資する費用が期待する成果に見合うものであるかの視点をもって、今後とも隅々まで目を配ることが出来るよう活動にあたっていきます。

日々の継続を力に

ブログ

新型コロナウイルスのせいか、明るい話題が少ない世の中のような気がしますが、そんな中で「きな臭い話し」のままであって欲しいことが2点。
 
ひとつは、国際情勢の中における米中関係。
 
既に経済制裁や南シナ海を巡り、いわゆる「摩擦」が続いている訳ですが、25日には中国国防省が、人民解放軍の北部戦区が実弾演習のために設定した飛行禁止区域に米軍のU2偵察機が同日侵入したと非難する声明を発表したことに続き、26日朝には中国軍が内陸部の青海省と沿岸部の浙江省からそれぞれ中距離弾道ミサイルを1発ずつ、南シナ海に向けて発射したとの報道。
 
青海省から発射された「東風(DF)26」は、米軍基地のあるグアムを射程に収めることから「グアム・キラー」、浙江省から発射された対艦弾道ミサイル「DF21D」は「空母キラー」と呼ばれているとのことであり、いずれも海南島とパラセル(中国名・西沙)諸島の間に中国軍が設定した演習海域に着弾したとのこと。
 
この弾道ミサイル2発の発射は、「他国の軍が南シナ海に接近するのを拒否する中国側の能力を向上させるのが狙い」だと指摘したうえで、米側が南シナ海で艦艇や軍用機の活動を活発化させていることへの対応だとの見方を示しています。
 
一方、ポンペオ米国務長官は26日、中国による南シナ海での人工島の造成と軍事拠点化や、東南アジアの周辺諸国への威迫行為に関与した複数の中国人に対し、ビザの発給を制限すると発表したほか、米商務省もこれに関連し、中国企業24社に対して輸出禁止措置をとると発表するなど「きな臭さ」は確実に増していると言えます。
 
覇権を狙うかのような中国の振る舞いに対し、大統領選挙も控え対中政策に関してもヒートアップする米、これに加えた同盟国の動きなど、日本にとっても勿論「我がこと」として捉えなければならない大変重要な「きな臭い話し」については、引き続きウォッチしていくことととします。
 
もう1点は、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に関し、先日文献調査の応募を検討していると表明された北海道寿都町に纏わる話し。
 
先般の表明においては、応募の判断を9月中にしていきたいとの意向を示していましたが、26日に行った町議や地元産業団体との意見交換後に会見した片岡町長は、「手応えは厳しい。9月中の判断はまず無理だろうと思う」と述べ、延期する方針を示したとのこと。
 
ただ、これに関して町長は、「考えが伝わっていない。もう少し時間を掛けたい」としたうえで、「文献調査から勉強して、自分達で判断出来る」と応募について改めて意欲を示されています。
 
一方、町内の水産加工業者に「商品を買わない」といった趣旨のメールなどが届いているとして「やめてほしい」と訴えたほか、「脅迫じみたものが毎日のようにくると、業者はおびえる。議論ができない」などとも述べており、本来、当該自治体が判断すべきことに「外圧」が関与するあってはならないことであり、こういった世の中の風潮に対し、私は「きな臭い」と考えるところです。
 
本件については、以前にも述べました通り、国のエネルギー政策に関わり、国民全体の課題であることから、こちらも「我がこと」とし考え、行動していきたいと思います。
 
こうして見てみると、身近でない、遠いことと思いきや、世間で起きていることの大半は、実は巡り巡って「自分ごと」に通ずると思えます。
 
気付けば、この「やまたけブログ」の投稿も「500」を超える回数となりました。
 
敦賀のまちのこと、市政や活動内容を皆さんにお伝えするとともに世の中の出来事を「自分だったらどうするか」と考えておくことは、ある種、政治に携わるものとしての訓練でもあり、その積み上げが思考回路としての「力」になるのかなと思います。
 
継続は力なり。
 
この先もそういった思いと日々の発見を「楽しむ」ことは「ゆたかな人生」につながるものと思い、今後も書き綴っていくこととします。
 
やや暑苦しい内容、文章ではありますが、今後ともお付き合いのほど宜しくお願いいたします。
 

【写真は、旧北陸本線「樫曲トンネル」。どんな時代にも必ずや明るい出口はある。】

9月定例会に向けた議会運営委員会を開催

ブログ 敦賀市議会

昨日のブログにてお伝えしました、敦賀市職員24名に対し、新型コロナウイルス感染症接触確認アプリ「COCOA」から「通知」が届いた件に関しては、PCR検査の結果、全員「陰性」との結果の報告を受け、ひとまず安堵しました。
 
しかしながら、新たに33名の職員に対し通知が届いていることが明らかとなっており、こちらについてもPCR検査における「全員陰性」の結果を願うところです。
 
ちなみに、一般的な取扱いとしては、「通知」が届いたとしても、本人の体調や症状などを踏まえて保健所がPCR検査の実施有無を判断するところ、ここは行政職員ということに鑑み「全員検査」とし、検査のほうもスピーディーに行うなどの対応がされているとのこと。
 
また、今回の市職員に対するアプリからの通知に関しては、陽性者との接触(1m以内で15分以上)があったとされる当該日の各人の行動履歴からすると明らかに該当しないケースも見受けられるとの状況を踏まえ、市からは県を通じて国に対し、「アプリの通知」について調査を行うよう依頼しているとのこと。
 
こういったケースは全国的にも珍しいとのことですが、行政だけに限らず、民間企業であっても一度に大量に同一職場に勤務する方に通知が来れば、「機能麻痺」や「機能低下」を生じることから、この点については、国が推奨しているアプリの「信頼性」にも通ずることを念頭に原因解明いただけるよう望むところです。
 
報道によれば、新型コロナの感染拡大に関する最新の知見では、陽性反応が出た患者のうち、高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすい一方、40代以下は無症状か軽症の人が多いとの専門家の分析結果などをもとに、感染症法上の指定感染症に指定され、患者に入院勧告とする「2類相当」の現在の医療体制制度について、感染者のうち入院は重症者に特化し、無症状者や軽症者は宿泊施設か自宅療養とする方向で見直すことが検討されるとのことであり、限られた医療人的資源、物的資源を維持すべく、科学的根拠に基づく政府の判断と対応に期待したいと考えます。
 
新型コロナの話題は尽きませんが、敦賀市議会においては、来月1日からの9月定例会に向け、昨日は議会運営委員会を開催。
 

【委員会会場は、コロナ対策により全員協議会室を使用】
 
会期日程、議案、運営方法などを確認しました。
 
日程に関しては、昨年から決算審査を9月定例会にて行ったところ、膨大な決算資料を予算決算常任委員会の全体会・分科会1日で審査するには、議会側も理事者側も時間的にも体力的(集中力含む)にも厳しいものであることを経験したことを踏まえ、事前協議により今定例会においては、全体会と分科会それぞれ1日設け審査することとした関係から、従来より1日追加をし、計32日間となっています。
 
補正予算に条例改正などの議案に上記の決算審査が加わり、中身もボリュームもある今定例会となりますが、「政策の成果は数字に表れる」との言葉を念頭に、貴重な税金が効果的且つ効率的に支出されたか、市の発展につながる施策であったかの視点をもって、自分なりの精一杯の準備のもと審査・審議にあたりたいと考えます。
 
会期は9月1日から10月2日、一般質問は9月9日から11日までの3日間となっています。
 
コロナ禍により、「是非、議場までお越しください」とはお声掛けしづらい状況でありますが、生のやり取りをケーブルテレビやインターネットにてご視聴いただければと存じます。
 
議会の状況は、これまでと同様にブログにて発信していきますので、お付き合いのほど宜しくお願いいたします。

新型コロナ対策等に係る議員説明会が開催される

ブログ 敦賀市議会

安倍第2次内閣が発足して以降の連続在職日数が「2799日」となり、これまでの最長であった佐藤栄作元首相を抜き、歴代最長記録となりました。
 
7年8ヶ月に及ぶ長期政権に「ひとつ一つの課題に全力で取り組んでいるうちに、あっという間に経ってしまったというのが正直な気持ち」と安倍首相自身が述べられた通り、この間、国内外を巡る様々な大きな課題に直面してきたことは事実かと思います。
 
解散を選択することがなければ、首相の任期は来年9月末まで残り約1年1ヶ月となり、在職日数も優に3000日を超える訳でありますが、「政治においては、その職に何日間在職したかではなく、何を成し遂げたかが問われる」との、これまた首相の言葉通り、真に国家の繁栄に向けた国政運営に取り組んでいただくことを切に願うところです。
 
さて、同じ政治でもこちらは市議会。
 
昨日午後は、議員説明会が開催され、敦賀市の新型コロナウイルス感染症対策など3件について、担当部より説明を受けました。
 

 
1点目は、「敦賀市指定管理者制度運用ガイドラインの制定」について。
 
本件については、きらめき温泉リラ・ポートの運営などを巡り問題となった指定管理者制度の適切な取扱いを目的に、市としても指定管理者の選定や評価などをガイドラインに定めるということで、一度6月6日にも素案の説明を受けたもの。
 
昨日は、前回あったコメントを踏まえた修正版が提示され、概ね了解が得られました。
 
2点目は、「敦賀市庁舎建設工事工期延長」について。
 
建設工事中の市庁舎に関しては、これまでも何度か紹介してきたところでありますが、新型コロナの影響はここにも及んでおり、インドネシアで製造されている基礎・躯体工事に必要な「型枠材」が工場の稼働率が著しく低下したことにより、本工事への納入も「約1.5ヶ月遅れ」となっていることを踏まえ、工期を延長せざる得ないとの説明がありました。
 
このことについては、前6月定例会の場においても懸念されていたことではありましたが、このタイミングで市としても正式に判断をされたとのこと。
 
冬季に係る外部・外構仕上げ工事期間を平時の半分と見込んだことにより、今年度末の竣工は来年8月末に、供用開始は令和4年1月にずれ込む予定との説明がありました。
 
これに係る繰越予算措置などを含め、詳細については9月定例会にて審議することとなります。
 
最後3点目は、「新型コロナウイルス感染症対策」について。
 
冒頭、片山副市長から、厚生労働省の接触アプリ「COCOA」による通知が23日に11名、昨日24日13名の計24名の市職員に対してあり、現在全員自宅待機のうえ、県とも調整のうえPCR検査を受ける予定であること、これを踏まえたに市対策本部会議を昨日午前中に開催したとの報告がありました。
 
その後、全般的な市の感染症対策として、体制、市職員・庁舎や教育・保育施設の対応、市立敦賀病院における医療体制、今夏の海水浴場等の対応に関しての説明がされ、質疑が交わされました。
 
私も質問・意見させていただきましたが、複数の議員からも意見があったように、最も重要と感じたのは、発症者が確認された場合の対応として市は「状況を見て慎重に対応する」との考えが示されるだけであり、具体的に「こうなったらこうする」との具体的な対応方針が示されなかった点。
 
もちろん、定量的な評価だけで判断すべきものでないことは理解するところですが、第1波の経験を生かしたケーススタディ、感染者発症時におけるシュミレーションなどにより、例えば職員の分散勤務や交替勤務のタイミングや公的施設の利用制限に対する考えについては、一定の対応方針を定めておくべきというのが私の考えであります。
 
この点については、6月定例会の場において「万全を期して次に備える」との思いを持って自身も一般質問したことでもあり、先に述べた市職員のPCR検査結果なども踏まえ、市民への感染拡大防止と行政機能の維持の観点から、迅速且つ的確な対応がされるよう確認していきたいと考えます。
 
13時30分から始まった説明会は、終わってみれば17時10分。
 
最後のコロナ対策に最も時間を要しましたが、これまでの実績と今ある課題・問題点をこの時点で把握出来たことは良かったと受け止めます。
 
今日は、9月定例会に向けた議会運営委員会が開催されると同時に議案配布がされることとなっています。
 
コロナ禍が続く中での議会に変わりありませんが、課題認識をしっかり持って対応にあたっていきます。

スポーツの力もコロナを乗り越える原動力

ブログ 新型コロナウイルス

気づくと溜まるのは書類ということで、昨日はある程度カテゴリー分けをしながらの資料整理。
 
これから必要なものも多分にあるため「断捨離」という訳にはいきませんが、これは廃棄、これは確認すべき課題などと言いながら分類しているとやはり、自然と頭の中も整理されるというもの。
 
今週は、議員説明会や9月定例会前の議会運営委員会などが目白押しであり、さらに思考整理のうえ対応していきたいと考えます。
 
日の落ち掛けた頃、こちらも大事な健康管理のため、野坂の麓を軽くジョギング。
 
気付けば稲刈り間近の稲穂は夕陽に照らされ金色、空は夕焼けに飛行機雲と、「田舎の宝物」の景色に心も洗われつつ汗を流しました。
 

【思わず振り返り撮影した野坂の田園と夕焼け空】
 
さて、私の軽運動つながりで恐縮ですが、ニュースや新聞誌面を見ると、一時とは比べ物にならないほどアマチュア・プロ問わずスポーツの記事が満載となってきています。
 
プロ野球やJリーグなどリーグ戦形式のものに加え、昨日は、陸上のゴールデングランプリ。
 
オリンピック会場の東京・国立競技場で開催されたこの大会では、桐生祥秀選手が男子100mを10秒14で、女子1500mでは田中希美選手が14年ぶりに日本記録を更新する4分5秒27で優勝するなど、コロナ禍で大会開催が極めて少ない中、しかも無観客の環境にあっても高いパフォーマンスを発揮するアスリートのモチベーションには驚くばかりであります。
 
ちなみに、田中選手の出した記録は、恥ずかしながら陸上部で中長距離選手であった私の高校時代のベストタイムとほぼ同じです(言いたかっただけですのでスルーのほど)。
 
先般の高校野球ではありませんが、スポーツが与える感動や元気というのはどの競技であっても関係なく、素晴らしいもの。
 
本日8月24日は、東京パラリンピックまであと1年になるそう。
 
「こんな状況でオリンピック開催なんか無理だ」とお考えの方も多くいらっしゃるかと思いますが、人生を懸けて準備をし、開催を望むアスリート、そして競技する姿から得られる感動や前に進む力、とりわけこの世界中がコロナ対応をしている今を思えば尚のこと、ここは簡単に諦めてはいけないものであり、「どうすれば開催出来るか」考え得る最善の方法を検討していくべきと思うところであります。
 
そう考えれば、規模は違えど身近なスポーツであっても同じことであり、競技者ひとり一人には「懸ける思いや努力の成果を発揮する場」、保護者にとっては「子の成長を見守る」という、かけがえのない貴重な場であることを認識しておかなくてはなりません。
 
この敦賀で言えば、この夏に行われる予定であった小学生から高校生までが一同に会す「野球フェスティバル」を始め、秋には、トラックやフィールドの改修を終えた敦賀市総合運動公園陸上競技場の「こけら落とし」になる予定であった「敦賀マラソン大会」も中止となっています。
 
行政が主催するものについては、慎重に判断せざるを得ないことは重々認識のうえで、高校野球やオリンピックと同様、これからは「どうすれば開催出来るか」の視点で考えていくことが重要なことと考えます。
 
この点に関しては、6月定例会で一般質問した「イベント」と同じく、「コロナを乗り越える原動力」になるとの思いを持って、引き続き取り組んでいきます。

「敦賀発電所の歩み」写真展にて、半世紀の歴史を思う

ブログ 原子力


【日本原子力発電(株)敦賀発電所1号機建設工事の状況(同社ホームページより)】
 
日本初の商業用原子力発電所である敦賀発電所1号機が1970年3月14日に営業運転を開始してから、今年で50年を迎えています。
 
同社においては、立地の選定から写真にある建設工事時代を含め、この間、地域の皆さまのご理解とご支援をいただいたお陰でこの節目の年を迎えられたとの思いを込め、本町2丁目商店街にある「ふれあいギャラリー」において、「敦賀発電所の歩み」写真展(サブタイトルは、〜げんでん敦賀発電所50年 安全を守り 地域とともにこれからも〜)を開催しています。
 
写真展では、敦賀発電所1号機、2号機の建設当時の状況や主に西浦地区の風景などの写真やビデオなど約30点を展示。
 


 
私も拝見させていただいたのですが、見たことのある建設工事の状況に加え、驚いたのは敦賀半島の道路や町並み。
 
ネタばれになるため、展示物をすべて掲載することは致しませんが、2枚目の写真を始め、展示されている建設前の半島の様子を拝見するに、未舗装は当たり前、今はトンネルで通行出来る鷲崎の峠道を整備する模様や立石には道路らしきものすらなかったことなど、大変興味深く見させていただきました。
 
道路に関して言えば、今年の3月に悲願の「敦賀半島トンネル」が完成し、これまで美浜を通過しないと行けなかった白木地区と浦底がつながりましたが、これも「原子力災害制圧道路」との位置づけがあることから、敦賀半島全体の道路整備の歴史は、原子力とともに歩んできた約半世紀とともにあると言っても過言ではないかと思うところです。
 
先日、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の文献調査に北海道の「寿都町」が応募を検討していることが明らかとなり、調査が決まれば20億円を交付するという国の制度に対し、「札束で頬をたたくやり方」と批判する声もありましたが、果たしてその表現は正しいのでしょうか。
 
国民生活や経済活動にも大きく影響するエネルギー政策に関し、とりわけ国全体の課題であり、「国策」として進めていかなければならない事項に対し、そこに協力していただける自治体に対してインセンティブがあるのは、ある種当然ではないかと私は思います。
 
私の立場でこれ以上述べるのは控えますが、冒頭にありましたように「日本初の商業用原子力発電所」建設を受け入れていただいた敦賀市、さらには西浦地区が、写真で見て分かるような形で生活インフラ整備が進むなど、地域の発展につながっていることを実感した次第であります。
 
ふれあいギャラリーを出ると、「国道8号空間整備事業」で広く綺麗になったアーケード歩廊に戻ってきたシンボルロードモニュメントがあり、ちょうど日本原電のプレートが貼られているモニュメントのタイトルは、銀河鉄道999の「友の眠る星」。
 →→→「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」シンボルロードモニュメントの詳細はこちらから
 
説明には、「トチローは息を引取ったが、彼の心は親友の乗るアルカディア号の心となった。」とあります。
 

 
この地に生まれ、育てていただいた敦賀発電所1号機は、大きな役割を果たし、今は廃止措置に入っています。
 
しかしながら、この先建物や設備の姿は無くなろうと、愛着を込めて呼ばれる「敦1(つるいち)」の存在自身と、発電所の建設・運転・保守に携わられた関係者の皆さんの魂や思いは、次の時代を担う人々の心に受け継がれています。
 
アルカディア号がその後、キャプテン・ハーロックの手のもと鉄郎の危機を救ったように、原子力に携わるものもその「心」をもって、直面する危機を乗り越えることこそが、先人たちの思いに応えることと、このモニュメントに思いと決意を重ねました。
 
この写真展の開催期間は「本日23日まで」となっています。
 
紹介するのが遅れたうえに恐縮でありますが、時代の移り変わりを感じていただくとともに、これまでとこれからの原子力発電、そして敦賀のまちのことを少しでも考えていただける契機になればと、是非足を運んでいただければ幸いに思います。

風力発電事業計画に係る環境審議会を傍聴

エネルギー ブログ

現在、敦賀市の周辺では新たに2つの風力発電事業計画があり、令和2年7月28日からは影響評価法に基づき、事業者が作成した「計画段階環境配慮書」が広告・縦覧されてきたところです(市役所の環境廃棄物対策課や東浦公民館などにて縦覧)。
 
2つの計画とは、ひとつが、敦賀市と南越前町に係る鉢伏山周辺の「鉢伏山風力発電事業(仮称)」、もうひとつが、越前市と南越前町に係る藤倉山周辺の「福井藤倉山風力発電事業(仮称)」であり、鉢伏山は中部電力、藤倉山はJR東日本エネルギー開発株式会社が事業者となっています。
 
私も以前に、縦覧されている「計画段階環境配慮書」を確認したところ、「事前調査を進めるにあたっての配慮事項」を示す、いわば計画の第1ステップとなるその書類は大変分厚く、かなり広範囲に亘って記載されているため、要点を確認するだけとなりましたが、法に基づき慎重に手続きが進められていることは理解出来ました。
 
この「配慮書」に関しては、公告・縦覧のみではなく、市の環境審議会にて内容が審議されることとなっており、これまで2回の審議会が開催されてきています。
 
過去2回は所用と重なり傍聴出来ずにいましたが、昨晩開催された第3回目について、ようやく審議の状況を傍聴することが出来ました。
 
環境審議会は、学識経験者6名、区長連合会など関係機関の代表者6名、そして公募による住民の代表者3名の計15名で構成され、任期は令和2年5月から2年。
 
会場の消防庁舎3階の講堂に入ると、上記の審議会委員の皆さんを始め、20名弱の傍聴者がいたことに関心の高さを感じました。
 

 
この日の第3回では、前回までの委員会において挙げられた意見、質問に対する事業者見解を確認したうえで、それぞれの計画に対する答申案取り纏めまでの審議が行われました。
 
実は、鉢伏山側の事業想定区域内では、既に方法書の段階まで進んでいる「南越前・敦賀風力発電事業(仮称)」というものがあり、それとの関係性などについても質問がありましたが、当該事業については、事実上「撤退」しているとし、今後、行政や関係機関と協議を行いながら対応を検討していくとの回答がされていました。
 
また、意見・質問は、超低周波音や風車の破損事故、森林伐採や景観、鳥類魚類への影響、地域振興策、地域住民への対応に至るまで幅広い視点で挙げられており、あの分厚い配慮書を相当読み込まれたうえ、考え得るリスク想定をされたであろう審議会委員の皆さんの審議に臨む姿勢に感心した次第。
 
この計画に関しては、もちろん大きな視点で捉えれば、再生可能エネルギーの導入拡大により、温暖化対策やエネルギー自給率の向上につながるというものであり、委員の皆さんが指摘されたような点に十分配慮をしつつ、私自身は基本「推進」の立場にて今後の検討状況を確認していきたいと考えます。
 
そのうえで、もうひとつ大事な視点は、最後(廃棄処分)まで責任をもって事業運営をしてくれる「信頼ある事業者」であるかどうかだと思います。
 
太陽光発電で顕著に見られる大規模な開発による森林破壊、台風などで吹き飛ばされ周辺に被害を与える太陽光パネル、そして固定価格買取制度や採算の兼ね合いにより無残に放置される状況など、どれもこれも、その事業を営む方の「資質」によるものと考えます。
 
今回計画されている2社は、いずれも社会的信頼ある企業の看板を背負っているため、その辺は問題ないかと思いますが、原子力と同じく、とりわけ「廃止措置」に至るまでの考えが適切であるかについては、今後、自分なりに確認をしていきたいと思います。

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