福島第1原子力発電所の処理水「海洋放出」について

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東京電力福島第1原子力発電所で汚染水浄化後に残る放射性物質トリチウムを含んだ処理水の処分に関し、政府が「海洋放出」を選択する方針を固め、月内にも関係閣僚による会議を開いて決定するとのニュース。
 
福島第1原子力発電所の敷地内に保管されている処理水の処分方法を巡っては今年の2月20日、経済産業省「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」の報告書にて、処理水を蒸発させる「大気放出」と「海洋放出」を現実的な選択肢として提示。
 
そのうえで放射線を監視しやすい「海洋放出」の方がより優位な方法だとの見方を示していました。
 →→→公表された小委員会報告書はこちらから
 
この処理水の問題については、このままのペースで増加し続ければ、保管タンクの容量が令和4年夏頃には満杯になることに加え、海洋放出には、設備工事や原子力規制委員会の審査が必要で、放出を開始するまで2年程度要するとされていることから「待ったなし」の状況となっていることは、これまでの報道にある通りであります。
 
一方、海洋放出には風評被害を懸念する漁業関係者からの懸念が強く、梶山弘志経済産業相は9月のインタビューにて「風評被害対策を継続的にやっていく前提で、政府が責任を持って決断していく」と述べていたほか、今後は、風評被害対策の具体化に向け、政府は新たな会議体を設置するとされています。
 
ここで、ひとつこのグラフをご覧ください。
 

 
これは、先に記載した小委員会報告書に示された、保管タンクに貯蔵されている全てのALPS処理水の処分を毎年継続した場合と自然放射線による放射線影響の比較となります。
 
ご覧のように、水蒸気放出及び海洋放出について、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)」の手法を用いて放射線影響の評価を行った結果、仮にタンクに貯蔵されている全てのALPS処理水の処分を毎年継続したとしても、いずれも自然放射線による影響(2.1mSv/年)の「1000分の1以下」であります。
 
こうした科学的な情報により、影響レベルの大小をイメージしていただき、しっかりと情報発信をして行くことが、風評への影響を抑えるために重要と考える訳であり、報告書でもそのことが示唆されています。
 
また、海洋放出については、国内外の原子力施設においてはこれまでも、トリチウムを含む液体放射性廃棄物が冷却用の海水等により希釈され、海洋等へ放出されていることや福島第一原子力発電所では、放出管理の基準値は、年間22兆Bqと設定されていましたが、国内の原子力発電所から1サイト当たり、約316億〜83兆Bq/年(福島事故前3年平均の実績)放出されており、処分量との関係でも実績のある範囲内での対応が可能であると考えられています。
 
さらに、放出設備の取扱いの容易さ、モニタリングのあり方も含めて、海洋放出の方が確実に実施できるということも利点の一つであります。
 
では、世界各国はどうしているのかと言えば、これも小委員会報告書にて示された以下の図をご覧ください。
 

【同報告書:図6.国内外の原子力施設からのトリチウムの年間放出量について】
 
言わんとすることは、もうお分かりいただけると思います。
 
海洋放出は日本だけが特例として行うものではなく、世界標準としての処理方法であり、もうひとつ言わせていただければ、お隣の韓国からとやかく言われる筋合いもないこともご理解いただけるものと思います。
 
もちろん、こうした件に関しては個人個人のお考えもありますので、考えを押し付ける訳ではありませんが、こうして解説させていただくことで、ニュースや新聞で報じられることと現実の照らし合わせを少しでもしていただければと思うところであります。
 
「処分開始の時期や処分期間については、こうした時間軸や風評への影響を踏まえて、関係者の意見を聴取し、政府が責任を持って決定すべきである。その際、国民理解の促進を図り、具体的な風評被害対策を示すことが重要である。」との小委員会提言を受け、現在のプロセスに移行していることに加え、科学的且つ合理的に判断することの重要性、そして何をおいても福島第一廃炉作業を着実に進めることこそ福島復興への最も大事な足掛かりとなるとの視点のもと、私自身、その現実を少しでも知っていただけるよう活動にあたっていきます。

北海道寿都町及び神恵内村の判断に、国民の一人として敬意を表します

ブログ 原子力

この2日間は、我が国の原子力政策における大きな課題である「核燃料サイクル」の前進に向けて、二つの進展がありました。
 
ひとつは、7日にありました日本原燃のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場(青森県六ヶ所村)の安全対策が、原子力規制委員会にて新規制基準に適合しているとする「審査書案」を了承したこと。
 
これは事実上の「審査合格」を示し、今後、一般からの意見公募などを経て正式合格となる予定です。
 
そして、もうひとつは、昨日8日、北海道寿都町が町議会の判断も踏まえ、原子力発電所で生じる高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定プロセスの入り口に当たる文献調査への応募を決めたこと。
 
数万年もの間、放射能を持ち続ける高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋設して安全に隔離保管する「最終処分法」が制定されてから約20年を経ての実質上、本格的な動きとなります。
※平成19年の高知県東洋町は応募したものの、その後住民の反対により断念。
 
これに関しては、埋設処分の安全性研究の内容や冷静な議論を求めて、8月14日の自身のブログでも考えを記載しておりますので、参考まで以下ご覧いただければと存じます。 →→→外圧なき「高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定」議論を望む
 
この文献調査に関しては、同じく北海道の神恵内村が調査への請願を採択しており、この北の大地の2町村の判断に対し心より敬意を表するところであります。
 
参考までに、この地層処分を実現していくためのプロセスは次の図のようになっており、この「文献調査」は、法律に基づく3段階の処分地選定調査の第1段階に当たるものです。
 

【経済産業省 資源エネルギー庁ホームページより】
 
また、地層処分の仕組みや地域の科学的特性については、一人でも多くの方に関心を持っていただき、理解を深めていただくことが必要とし、国においては「科学的特性マップ」(2017年7月公表)により、地層処分を行う場所を選ぶ際にどのような科学的特性を考慮する必要があるのか、それらは日本全国にどのように分布しているかといったことを分かりやすく示しており、その地域特性区分(分類基準)は以下のようになっています。
 

【同じく経済産業省 資源エネルギー庁ホームページより。もちろん北海道の両町は「緑色」に該当しています。】
 
こうした考え方やプロセスを経て、地域の意向と対話重視で進めるものであり、自治体の首長や知事の反対があれば無理に進めない、つまりこの文献調査においても最終処分の建設と直結するものでないことを理解しておくことは、特定の地域のみならず、全国の複数の地域から応募されることにつながり、実現の可能性の枠を広げるという観点からも重要なことと考えます。
 
こうした中、8日未明には、同じ寿都町内に住む77歳の男性が片岡町長宅に放火未遂とのニュース。
 
幸いにも町長が直後に気づき消し止めたことで大事に至らず安堵しましたが、恐らくこの日の判断を不満に思った感情的行動であり、絶対にあってはならないこと。
 
裏を返せば、こうした感情的行動や誹謗中傷を受けることも覚悟のうえで、「何が国益に資するのか」、「次世代に課題のツケ回しをしない」との崇高な信念を持って毅然として行動を続ける片岡町長を始め、寿都町議会、住民の皆さんには重ねて敬意を表します。
 
これについては、請願を採択した神恵内村に対しても全く同じ気持ちであります。
 
冒頭述べましたように、原子力発電所から出る高レベル廃棄物の最終処分の問題は、長年の国家的課題であり、「トイレなきマンション」などと揶揄され続けてきたもの。
 
その課題解決に向けては、まだ小さな一歩かもしれませんが、この小さな二つの町と村が判断したことは、とてつもなく大きいもの。
 
私たちは同じ国家に暮らし、課題を共有するものとして、決して傍観者になるのではなく、自分ごとに置き換えて、中立で正しき知識のもと冷静に今後の議論・動向を見守るべきであります。
 
皆さまにおかれましては、その点何卒ご理解いただき、過度の恐れや誹謗することなく、冷静な議論の進展にご協力いただけますよう宜しくお願いいたします。

「敦賀発電所の歩み」写真展にて、半世紀の歴史を思う

ブログ 原子力


【日本原子力発電(株)敦賀発電所1号機建設工事の状況(同社ホームページより)】
 
日本初の商業用原子力発電所である敦賀発電所1号機が1970年3月14日に営業運転を開始してから、今年で50年を迎えています。
 
同社においては、立地の選定から写真にある建設工事時代を含め、この間、地域の皆さまのご理解とご支援をいただいたお陰でこの節目の年を迎えられたとの思いを込め、本町2丁目商店街にある「ふれあいギャラリー」において、「敦賀発電所の歩み」写真展(サブタイトルは、〜げんでん敦賀発電所50年 安全を守り 地域とともにこれからも〜)を開催しています。
 
写真展では、敦賀発電所1号機、2号機の建設当時の状況や主に西浦地区の風景などの写真やビデオなど約30点を展示。
 


 
私も拝見させていただいたのですが、見たことのある建設工事の状況に加え、驚いたのは敦賀半島の道路や町並み。
 
ネタばれになるため、展示物をすべて掲載することは致しませんが、2枚目の写真を始め、展示されている建設前の半島の様子を拝見するに、未舗装は当たり前、今はトンネルで通行出来る鷲崎の峠道を整備する模様や立石には道路らしきものすらなかったことなど、大変興味深く見させていただきました。
 
道路に関して言えば、今年の3月に悲願の「敦賀半島トンネル」が完成し、これまで美浜を通過しないと行けなかった白木地区と浦底がつながりましたが、これも「原子力災害制圧道路」との位置づけがあることから、敦賀半島全体の道路整備の歴史は、原子力とともに歩んできた約半世紀とともにあると言っても過言ではないかと思うところです。
 
先日、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の文献調査に北海道の「寿都町」が応募を検討していることが明らかとなり、調査が決まれば20億円を交付するという国の制度に対し、「札束で頬をたたくやり方」と批判する声もありましたが、果たしてその表現は正しいのでしょうか。
 
国民生活や経済活動にも大きく影響するエネルギー政策に関し、とりわけ国全体の課題であり、「国策」として進めていかなければならない事項に対し、そこに協力していただける自治体に対してインセンティブがあるのは、ある種当然ではないかと私は思います。
 
私の立場でこれ以上述べるのは控えますが、冒頭にありましたように「日本初の商業用原子力発電所」建設を受け入れていただいた敦賀市、さらには西浦地区が、写真で見て分かるような形で生活インフラ整備が進むなど、地域の発展につながっていることを実感した次第であります。
 
ふれあいギャラリーを出ると、「国道8号空間整備事業」で広く綺麗になったアーケード歩廊に戻ってきたシンボルロードモニュメントがあり、ちょうど日本原電のプレートが貼られているモニュメントのタイトルは、銀河鉄道999の「友の眠る星」。
 →→→「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」シンボルロードモニュメントの詳細はこちらから
 
説明には、「トチローは息を引取ったが、彼の心は親友の乗るアルカディア号の心となった。」とあります。
 

 
この地に生まれ、育てていただいた敦賀発電所1号機は、大きな役割を果たし、今は廃止措置に入っています。
 
しかしながら、この先建物や設備の姿は無くなろうと、愛着を込めて呼ばれる「敦1(つるいち)」の存在自身と、発電所の建設・運転・保守に携わられた関係者の皆さんの魂や思いは、次の時代を担う人々の心に受け継がれています。
 
アルカディア号がその後、キャプテン・ハーロックの手のもと鉄郎の危機を救ったように、原子力に携わるものもその「心」をもって、直面する危機を乗り越えることこそが、先人たちの思いに応えることと、このモニュメントに思いと決意を重ねました。
 
この写真展の開催期間は「本日23日まで」となっています。
 
紹介するのが遅れたうえに恐縮でありますが、時代の移り変わりを感じていただくとともに、これまでとこれからの原子力発電、そして敦賀のまちのことを少しでも考えていただける契機になればと、是非足を運んでいただければ幸いに思います。

外圧なき「高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定」論議を望む

ブログ 原子力

先日、「原爆」をイメージさせる「原発」ではなく、「原子力発電所」と正しく呼ぶことを述べましたが、もうひとつ「核のごみ」や「トイレなきマンション」と揶揄されることも以前から気にしているところ。
 
ここでいう「核のごみ」とは、原子力発電所から出る「高レベル放射性廃棄物」を表しており、その廃棄物を最終処分する場所の選定などが未だ決まっていないことから、「トイレなきマンション」と呼ばれ、原子力発電を今後も活用することに対するネックであると指摘されている訳であります。
 
現実は現実でそういうことなのでありますが、何やら汚れた悪いイメージを持つ「ごみ」ではなく、ここでも私は言葉の使い方に拘り、正しく「高レベル放射性廃棄物」と使っているところ。
少し長いのですが、以降もそのように引用させていただきますことご容赦いただきたく。
 
さて、その高レベル放射性廃棄物でありますが、これまで最終処分の方法などに関しては、廃棄物を封入したガラス固化体を地下深くに埋設する方法に関して、日本原子力研究開発機構が地盤の比較的硬い「岐阜県瑞浪市」、逆にゆるやかな「北海道幌延町」にて長年に亘り調査研究を重ね、地層埋設処分の実現性について成果を上げてきているところです。
 
私も幾度か瑞浪市の東濃地科学センター(瑞浪超深地層研究所)を見学させていただき、深度500mまで坑道を掘り進め、各大学などとも連携のうえ地道な地層研究を進めてきた姿を確認してきたところです。
 →→→視察の詳細を記載した、以前のブログをリンクします。
 

【深度300m地点の坑道(昨年、敦賀市議会で訪れた時の写真)】

【坑道の全体レイアウト概略図】
 
このような研究を踏まえ、国が平成29年に最終処分の適地を示した「科学的特性マップ」を公表し、原子力発電研究整備機構(NUMO)においては「地域社会と共生する安全な放射性廃棄物の地層処分を実現する」との使命に従い、地層処分に関して国民の皆さんとの話し合いを通じて理解を深めていくため全国の各拠点での説明会開催を継続するなどの取り組みを進めてきているところ。
→→→原子力発電環境整備機構(NUMO)のホームページはこちらから
 
ここまで、前置きが長くなりましたが、このような経過や背景があるなか、昨日は光が差し込むようなニュース。
 
最終処分場選定に向けた文献調査に北海道の「寿都(すっつ)町」が応募を検討していることが明らかになりました。
先ほどの「科学的特性マップ」を公表して以来、初めての応募につながる可能性を持つ自治体の動きとなります。
 
同町では今月下旬に町民との意見交換会を開いたうえで、9月中旬にも応募するかどうかを決めることにしているということです。
 
これを受け、まず高レベル放射性廃棄物について、「持ち込みは慎重に対処すべきであり、受け入れ難い」とする条例を既に制定している北海道は、鈴木直道知事が13日に発表したコメントの中で「私としては、条例を順守しなければならないと考える」との考えを示しています。
 
次に梶山弘志経済産業相は同じく13日、「条例があるのも十分に承知をしている」としたうえで、「次に進むかどうかというのはまた別の段階になる。文献調査はあくまでも文献調査だ」との考えを示しました。
 
また、「寿都町を始めとした複数の基礎的自治体から問い合わせを受けている」と述べ、関心のある自治体が寿都町以外にもあると明らかにしたうえで具体名は「コメントできない」と述べておられます。
 
この最終処分場の問題については、13年前に前向きな考えを発表した高知県東洋町の場合には、反対派が押し寄せるなどして調査の受け入れ断念に至った例があります。
沖縄の辺野古基地にも見られるよう、判断を行うのはあくまでも当該地域の住民の皆さんであり、それ以外の外圧が自治体の意思決定に干渉することはあってはならないことと思う次第。
 
高レベル放射性廃棄物は、万年単位にわたって放射線を出し続けるのは事実でありますが、地上の施設で人間が管理するよりも地下300メートル以深の安定した岩盤中に埋めて隔離する方が、確実性かつ合理性で勝ることは、フィンランドでは既に処分場の建設が始まり、スウェーデンでも建設地が決まっていることが物語っています。
 
最終処分場の選定は、NUMOによって、約20年を要する3段階の調査で進められます。
今回の文献調査は、その第1段階で、既存の地質調査資料や歴史文献などを対象としています。
 
「核のごみ」、「トイレなきマンション」との揶揄をいつまでも続けていては、既に発生している高レベル放射性廃棄物の扱いを将来世代に先送りすることになり、それこそ現代世代の責任において判断、解決をしなければなリません。
 
国のエネルギー政策に深く関わる課題であるということは、国民全員の課題でもある本件に関して、他人ごとと思わず、冷静且つ科学的視点をもって議論の動向を見守っていただけますようお願いいたします。

「原爆」を想像させる「原発」の呼称は使用するべからず

ブログ 原子力

核兵器廃絶と恒久平和を願う「原爆の日」に述べるのは相応しくなかろうと、昨日は書くのを控えましたが、逆にこの日に因んでどうしてもお伝えしたいことがありますので、本日はその前置きのもとお読み取りいただければと存じます。
 
それは、「核兵器」とは真逆の「原子力の平和利用」を目的とした「原子力発電」の呼称に関してです。
 
私の記憶の中でしかないものの、以前は言葉の持つ意味合いを踏まえ「原子力」と「原発(げんぱつ)」とが新聞社によって入り混じっていた印象がある訳ですが、恐らく福島第一原子力発電所の事故を境に、そのような考えなど無かったかのように、今では「原発」と呼ぶのが当たり前となっている現実があります。
 
随分前のことですが、「原発」と呼ぶのは、日本人にとって悪の「原爆」とイメージを被せるが如く用いる左翼用語であること、よって原子力発電に携わる者は、正しく「原子力発電」或いは「原子力」と呼ぶべしと教えられたことが鮮明に記憶されおり、以降、その教えは私の中に根付いています。
 
先に述べた通り、今では左派系は勿論のこと中道、右派系報道機関までもが「原発」を統一用語のように用いていること自体、私としては嘆かわしいことでありますが、その言葉を巡りこのような事例がありました。
 
昨年の敦賀市議会選挙後に、とある新聞社の政策アンケートがあり、その設問のひとつに「敦賀原発3、4号の増設を進めるべきか」との問いがありました。
 
私は、自身の回答書を送付するにあたり、先に述べた教えと信念に基づき、「敦賀原発という呼び方は存在しない。正しく、事業者が使用している「敦賀発電所3、4号機」若しくは「敦賀3、4号機」に設問を修正し掲載すべき」との意見を添え修正を求めたところ、実際、選挙後に掲載された新聞記事の設問は「敦賀3、4号機」と表現されていました。
 

【当時の新聞切り抜き。少し見難いのですが、左上の設問をご覧ください。】
 
この事例を思えば、アンケートを作成された記者さん個人、新聞社さんがどこまで意識をしてか知らずか「原発」を使っているのかでありますが、指摘に習い修正(特に反論、逆質問もなし)されたことを思えば、そこまでの拘りを持って使っている訳ではないものと考えると同時に、意識せずとも「使ってしまっている」、つまりは既に「標準語」として浸透しつつあることに対し危機感を覚えた次第であります(まんまと左翼の作戦に嵌ってしまっている)。
 
そこまで敏感にならずとも「原子力発電」を略したら「原発」やろ?とのご意見も聞こえてきそうでありますが、言葉ひとつも思想やイデオロギーに関わるものであることから、今後もこの点に関しては信念を持って「原子力発電」、「原子力」と表現すべきと呼び掛けていきたいと考えます。
 
この言葉の使い方に関して言えば、昨日、平和記念式典が行われた「広島」を「ヒロシマ」と呼ぶのは、何を意図しているのか。
 
「長崎」は「ナガサキ」、「沖縄」は「オキナワ」、そして「福島」は「フクシマ」。
 
何か共通点のある、都道府県名をカタカタ表記すること、或いはその背景にあるものに対し大いなる違和感を感じるのは私だけではないでしょう。
 
話しを元に戻しますが、あの「原爆」までもを反対運動の作戦として使うこと自体が、私にとっては許されることでありませんので、このブログを呼んで考えに賛同いただける方におかれましては是非とも、「原発」ではなく「原子力」、「原子力発電」と呼んでいただくとともに、日本人として違和感のある言葉に対してはご注意されますよう切にお願いいたします。

日本原燃「六ヶ所再処理工場」の事業変更許可申請が許可される!

ブログ 原子力

昭和30年に制定された「原子力基本法」。
 
第一条の「目的」にはこう記されています。
 
『この法律は、原子力の研究、開発及び利用(以下「原子力利用」という。)を推進することによつて、将来におけるエネルギー資源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図り、もつて人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目的とする。』
 
エネルギー資源に乏しい日本が、ゆたかな国民生活や経済成長を目指すために必要不可欠である、安定した電気の供給のため選択されたのが「原子力」であり、現時点においても本法律が存在する以上、我が国の将来を見据え、国家観を持って判断された先人の魂は今なお生き続けていると理解しています。
 
昨日、将来におけるエネルギー確保という観点から実現すべき「原子燃料サイクルの確立」を目指すうえで大きな鍵を握る、日本原燃の使用済み核燃料「再処理工場」が約6年半に亘る原子力規制委員会の審査を経て、事業変更許可申請の許可を得ました(簡単に言うと「審査に合格」)。
 
「再処理」とは、貴重なウラン資源をより有効に利用するために、原子力発電所の使用済燃料から再利用できるウランとプルトニウムを取り出すシステムのことであり、青森県六ヶ所村にある日本原燃がしゅん工を目指し取り組んでいるもの。
 

【青森県六ヶ所村にある日本原燃】

【日本原燃の事業説明(ホームページより)】
 
今回合格した再処理工場は、2014年1月に新規制基準への適合性に係る事業変更許可申請を行い、これまで審査会合の場において安全性向上対策について議論を重ねてきており、審査においては、火災・爆発対策や地震・津波対策、外部火災対策、竜巻対策(最大風速100m/sを想定)、火山対策などの「設計基準」に加え、臨界事故や水素爆発への対策など「重大事故等」に対し、何と21回もの一部補正(見直し)をされ、ここに至ったものであります。
 
この日の許可は、再処理工場のしゅん工、その後の安全な操業に向けて大きな一歩になるものであり、関係者の皆さまのこれまでの努力に心から敬意を表するものであります。
 
再処理工場がしゅん工し、MOX燃料工場が完成すると、ウラン濃縮から再処理、MOX燃料加工、廃棄物管理までの環(サイクル)が完結し、『準国産エネルギー』の安定供給に大きく近づくことになります。
 
石油・天然ガスなどの化石燃料は、一回燃やしてしまうと二度と燃料として利用することはできません。
これに対してウラン燃料は3~4年間使うことができ、さらに再処理することで繰り返し利用することができます。
 
多くの原子力発電所で利用されている軽水炉では、主にウラン235からエネルギーを取り出していますが、ウラン238が中性子を吸収すると、ウラン238の一部がプルトニウムに変化します。
このプルトニウムとまだ使えるウラン235を再処理して取り出し、ウラン燃料やMOX燃料(Mixed Oxide Fuel)の原料として使えるようにするのが再処理工場の役割です。
 
つまり、再処理工場は「準国産エネルギー資源の創出の場」であるといえます。
 
再処理により回収したウランやプルトニウムを軽水炉で利用することにより1~2割のウラン資源節約効果が得られ、さらに将来的にプルトニウムの転換効率に優れた高速増殖炉(もんじゅは廃止措置に入っていますが)でプルトニウムを利用することができれば、利用効率は格段に向上すると期待されています。
 

【(出典)鈴木篤之「原子力の燃料サイクル」より】
 
つまり、冒頭に述べた「原子力基本法」の目的である「将来におけるエネルギー資源を確保し」との目的につながるものであり、我が国のエネルギー政策においても大きな役割を果たすものであることは言うまでもありません。
 
こういった話しをしますと、「あなたは原子力発電所に勤めているからそう言うのでしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、国際情勢や現在の状況を客観的に捉えた考えとして、今もこの先も使えるエネルギー資源を使わないことの非効率性と、その非効率が及ぼす影響は国民生活や経済、さらには国力の低下にもつながりかねないリスクであることすれば、至極真っ当な考えである思う訳でありまして、その点は「賛成」「反対」の二項対立ではなく、是非とも皆さまにも冷静にお考えいただきたく思うところであります。
 
日本原燃は令和3年度上期の工事終了を目指すものの、昨日の会見で増田社長は「これからが大事。安全審査で約束した事項を現場の工事に反映させ、安全に安定して操業するのが使命」と述べられています。
 
「原子力基本法」の第二条(基本方針)にはこうあります。
 
『原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。』
 
役割を果たすためには、この先超えなければならないハードルはまだまだあるものの、法律の趣旨に則り、何をおいても「安全第一」の事業運営が不可欠。
 
日本原燃の審査合格を踏まえ、今一度、先人たちの思いと法の精神を深く念じ、我が国が「原子力を選択した意味」を忘るることなく信念を持って取り組む所存です。

原子力人材の将来と「もんじゅサイトを活用した試験研究炉」

ブログ 原子力

6月定例会も後半戦に入った昨日は、予算決算常任委員会から議会運営委員会、議員説明会、さらには広報広聴委員会と続きました。
 
予算決算常任委員会においては、本定例会に提出された補正予算に関し、各分科会長からの報告、討論を踏まえ採決が行われ、全議案について原案通り認めるべきと決しました。
 
補正予算については、最終日29日の本会議にて予算決算常任委員会委員長からの審査結果を報告した後、採決の運びとなります。
 
さて、上記委員会審査と併せ、昨日の目玉は議員説明会。
 
内容は、文部科学省からの「もんじゅサイトを活用した試験研究炉に関する調査の概要について」の説明。
 
本件に関しては、突然決定された「もんじゅ廃炉」の後の平成28年12月、原子力関係閣僚会議における「もんじゅの取扱いに関する政府方針」により、「将来的には、もんじゅサイトを活用し、新たな試験研究炉を設置する」、「我が国の今後の原子力研究や人材育成を支える基盤となる中核的拠点となるよう位置付ける」との位置づけのもと、これまで外部委託により「新たな試験研究炉のあり方に関する調査」が行われてきているもの。
 
令和元年度までの外部委託調査結果については、本年5月20日に文部科学省の審議会(原子力科学技術委員会 原子力研究開発・基盤・人材作業部会)において報告がされており、令和2年度中には概念設計に着手、令和4年度中に詳細設計開始とのスケジュールまで示されているところ。
 
昨日の説明会では、ここまでの調査結果概要の説明に加え、質疑までが行われました。
 
もんじゅ敷地を活用した試験研究炉に関しては、私もこれまでの一般質問でも取り上げている他、福井県が進める「嶺南エネルギーコースト計画」との絡みや、先の国の審議会報告などの内容を注視してきたところでありますが、私も強く望む「原子力人材育成と産業利用」と背景にもある「地域振興」との兼ね合いから、大変シビアで難しいテーマであるとつくづく感じているところでもあります。
 
この日は、基本的な発電用原子炉と試験研究炉の違いや国内の試験研究炉の現状説明のうえで、本題の「もんじゅサイトを活用した新たな試験研究炉に関する検討状況」について報告がされました。
 
ちなみに、ここでは詳細説明まではありませんでしたが、研究炉については、学生など原子力人材の育成という用途、物質の性質を調べる基礎研究や放射線を使った医療、産業技術開発などの産業利用用途などがあり、京大研究炉では探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワから持ち帰った微粒子の解析も行われるなど、まさに「原子力の平和利用」がされていることを補足させていただきます。
 
そのうえで、とりわけ注視すべきは、我が国の原子力人材育成と試験研究炉の現状。
 
これは私も以前から調べてきていることでもある訳ですが、原子力に係る人材は東日本大震災以降、大学院を含めて国内で原子力を専攻する学生は減少の一途を辿っている他、教員の減少と高齢化も深刻化していることに加え、現在4施設の稼働のみとなっている人材育成を支える試験研究炉に関しては、各大学が保有するその多くが建設から40年以上経過するなど高経年化が進んでいることや新規制基準への対応が困難となっていること、さらには国立大学法人に対する運営費の減少(研究費への影響)や使用済み燃料の問題などにより廃止の方針を示す研究機関もあることなどから、今後の運転再開予定は多くて8施設(現在稼働中を含む)となっており、将来に向けても大変危惧されるべき状況となっています。
 
代表的に取り上げられる京大複合原子力科学研究所(大阪府熊取町)の湊・京大理事からは「国が原子力や放射線の人材育成・研究が不可欠と考えるのならば、使用済み燃料の引受先を含めて政策を示して欲しい。京大だけではなく、国の将来像に係る問題だ。」と訴えているように原子力人材の育成と大学研究炉の将来については、政府としても早急に方策を示していく時期にある(2019年9月14日の読売新聞記事より)とされています。
 

【京都大学研究用原子炉(KUR)炉室 @同大学ホームページより】
 
話しがかなり拡散してしまいましたが、そういった国内の状況もある中で新たに検討されているのが、この「もんじゅサイトを活用した試験研究炉」であり、国の危機意識や本気度が示されるべきであろうと考えるところです。
 
文科省の資料によれば、「我が国全体の研究基盤が脆弱化する中、将来的にもんじゅサイトに設置する試験研究炉には、西日本における、研究開発・人材育成の中核的拠点としての役割が期待される」とあります。
 
私は、これまた議会でも発言している通り、原子力研究と言えば「東の東海村(茨城県)、西の敦賀」となり、「今後国内で原子力を学ぶ学生さんは必ずや敦賀の地を踏み、技術者として敦賀から世界に羽ばたく」ようなビジョンを持って進めるべきと強く考えるところであります。
 
なお、こうして学生さんを始め、国内の原子力研究者、さらには国外からも技術者が集うようなまちになれば、自ずと交流人口や定住人口も増え、国際会議なども開かれるようになれば尚のこと、地域振興の一助にもなるものと考える次第であります。
 
現段階においては、「役割が期待される」に留まった文科省の考えでありますが、この先調査が進むにつれ、「役割と位置付ける」との国の力強い考えが示されるよう、引き続きこの課題には注視のうえ対応にあたる所存です。

地元の声や職場の思いはどこから届いたのか?

ブログ 原子力

昨日は、地元福井選出(比例北陸信越)であり、連合福井が推薦する斉木武志議員が、衆議院 経済産業委員会にて「日本原電」をテーマに質問されるとの情報を得たことから質疑の模様を視聴させていただきました。
 
同じ日本原電の発電所が立地する地元同士との枕詞を述べられつつ、茨城県選出の梶山経済産業大臣と交わした質疑の内容のポイントは以下の通り。
 
①日本原電は、定款により原子力で手足を縛られている企業であり、原子力発電所を何としてでも動かそうとしており、敦賀2号審査での書き換え問題の「改ざん」のような、どんな手を使ってでも、リスクを犯してでもという話しになる。これは原子力でしか生き残る道がない企業として当たり前のことかも知れないが、縛りとなっている定款を変えて柔軟な選択肢を与えることが大事であり、経産省からも指導してはどうか。
日本原電も株主が良いと言えばやると言っている。
 
②敦賀3、4号増設の「空き地」がドライキャスク置場になるのでは無いか。中間貯蔵という名の最終処分場になるのではとの懸念が地元にはある。
 
③電力需要は既に低下し、今後もその低下傾向が進むという中で、敦賀3,4号の電気は受電会社である関西電力も北陸電力も「買わない」と言っている。コスト感のない増設は止め、1,600億円を投じて出来た「空き地」には「水素発電所」を建ててはどうか。
 
④日本原電は、国策民営として原子力をやってきた会社、国策としてリニューアルを促し、今度は電源開発や日本原燃と合併も視野に入れるべき。
 
私の議事メモベースにつき、詳細は国会議事録にて精査するとしまして、概ねこのような内容でした。
 
梶山大臣は、「仮定の話に考えを述べることは避ける」、「民間会社の経営に関わることであり答弁を控える」とのことで、明確な答弁はほぼなかったと認識しています。
 
私はこの斉木議員の質問を客観的に聞いていて、原子力産業に勤める当事者であるということを除いたとしても正直、違和感を覚えました。
その違和感とは次のようなことです。
 
◉議員が質問の裏取りとしてヒヤリングされたのであろう、発言の中で出てくる「地元の声」、「日本原電が良いと言っている(①の部分)」、「関電や北電は買わないと言っている(③の部分)」は、日本原電に勤め、地元敦賀に住む私の耳には全く入って来ておらず、むしろ聞こえてくるのは真逆の声(再稼働や新増設への期待など)であること。
◉敦賀2号審査での書き換えの事実はあったものの、恣意的な「改ざん」と断定(決め付けて)し、あたかも悪いことをする企業だと発言していること。
◉議員は連合福井の推薦を受けた国民民主党福井県連の代表であり、即ち「働く者の声を国政の場に伝える」立場でおられる訳ですが、本件に関して電力関係者、とりわけ原子力発電所の最前線で働いている者の思いや受け止めなどを汲み取られていない。つまり、発言された内容は「どこから聞いた、誰の声なのか」ということ。
◉一民間企業である日本原電の定款を、国が介入して変えさせるべきと言っていること。
◉敦賀3,4号の敷地は、今なおメンテナンスも行っている「増設予定地」であり、「空き地」ではない。
◉そもそも論として、国策を論ずるべき立場にあり、少資源国である日本が取るべきエネルギー政策「ベストミックス」における原子力の位置づけがあるものの、現実論としての政策転換がない中で、コスト論で原子力を排除していること。
 
先ほど述べたように議事精査のうえ、違和感の部分については再整理したいと思いますが、私も連合福井推薦議員の一人であり、原子力立地の地元議員として、斉木議員に真意を確認する権利はあろうかと思いますので、その旨心に留め今後対応していきます。
 
ちなみに敦賀市の最上段の政策である「総合計画」において「原子力とは今後も共存」としていることや、これまでの市議会の質疑でも「原子力があったうえでの産業の副軸化」と答弁されていることこそが「最たる地元の声」ではないかということも機会を捉え、議員にお伝えしたいと考えます。
 

【敦賀発電所3,4号機増設予定地全景(2017年11月撮影)←日本原電HPより】

原子の灯から半世紀、Fukushima50に思う

ブログ 原子力

1970年3月14日に日本原子力発電敦賀発電所1号機が営業運転を開始してから、昨日で50年。
 
半世紀前のこの日、原子の灯が大阪万博にも送られ、我が国における新たなエネルギーの時代が幕を明けました。
 
1972年生まれの私にとって、また入社当時から敦賀発電所1号機の保修業務に携わってきた立場として、「敦1(つるいち)」は、親友でもあり、親でもあり、同志でもあるような、単なる原子力施設や職場を通り越した存在でした。
 
そして、敦1に関わる人。
原電の先輩は勿論のこと、関連・協力企業の皆さん、メーカーの皆さん、携わる全ての人が敦1を大切にし、担当する設備を愛車や我が子のように可愛がる姿を見て育った私の中には、自然と強いマイプラント意識が芽生え、廃炉となった今でもその思いと育ててもらった感謝の気持ちは続いています。


 
そんな日に思いを馳せながら観た「Fukushima50」

 
故郷に背を向けなければならなかった方々、故郷を守るために命を張ってプラントを守った方々、原子力発電の黎明期から続く先人達の思い、自然の脅威、原子力に携わる自分、そして今。
 
様々な思いが交錯し、感情を抑えることが出来ませんでした。
 
ここで、これ以上感想を述べることはしません。
只々、「死の淵を見た男」吉田所長の思いとは何であったのかを常に自問自答し、原子力に携わるひとりとして役割を果たすのみであります。

福島第一原子力発電所「処理済水」の処分方法について

ブログ 原子力

以前にも投稿しました福島第一原子力発電所の処理済水(原子力規制委員会ではトリチウム水ではなく処理済水との言い方に努めている)の処分方法に関わる問題については、日本記者クラブ取材団が同発電所を取材したことを受け、昨日の新聞各紙で大きく取り上げられていました。
 

 
ALPS 処理水の処分方法については、経済産業省資源エネルギー庁の「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」において、科学的な安全性を大前提に、技術的に実現可能な処分方法として、地層注入、海洋放出、水蒸気放出、水素放出、地下埋設について検討を行い、その結果、①希釈して海に流す海洋放出、②蒸発させる水蒸気放出、③海洋放出と水蒸気放出の併用の3案に絞られています。
 
既に処理済水を海洋放出するにあたっては、放出基準を十分に下回ることを原子力規制委員会も確認しているところでありますが、上記の小委員会資料によれば、仮にタンクに貯蔵されているALPS処理水を1年間で処分を行ったとしても、海洋放出で0.000052~0.00062mSv/年、水蒸気放出で0.0013mSv/年となり、自然放射線による影響(2.1mSv/年)の千分の1以下のレベルであるということをご理解いただければと思います。
 

 
比較論で言えば、世界各国の原子力施設においては、福島第一を大きく上回るトリチウムを放出(例えば韓国:馬鞍山原子力は年間で約20倍の液体放出)しているものの、安全上の問題は発生していません。
 

 
すなわち、この問題に関しては、放射線影響について問題ないとしたうえで、小委員会でも述べている通り、関係者、国民の皆さん、報道機関への「情報不足」により、「風評被害」が拡大することのないよう、安全に関わる「科学的事実」を丁寧に説明することが重要としています。
 
原田前環境大臣が「海洋放出しか方法がない」と述べたように、国や政治家からの発信はもとより、皆が関心を持って「事実を知る」ことこそが、この問題を前進させ、ひいては福島の風評被害、さらには国益に資すると考えることから、自身も引き続き、その思いを持って行動していきたいと考えます。

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