次世代革新炉は「成長産業」なり

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「ヒューストンの歓喜ならず」
 
注目のサッカーのワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦。
 
日本代表は6月29日正午(日本時間30日午前2時)から、米テキサス州ヒューストンで、“サッカー王国”ブラジルに臨みましたが、アディショナルタイムに逆転を許し1-2で惜敗。
 
初の2回戦進出はならず、1回戦で姿を消しました。
 
これに森保監督は、この4年間について「日本サッカーは歴史が繋がって、間違いなくレベルが上がってきていると思います。」とあった上で、「世界一を目標にして、日本は絶対に目標をはっきりすればそこに辿り着けると思います。世界一を目指して、日本のために頑張りたいと思います」と、再び世界一を目指して戦っていきたいとの言葉がありました。
 
以前にテレビのインタビューで森保監督が仰っていたのは、Jリーグ創設当時、初代チェアマンの川渕三郎氏が「日本の目標は、2050年までにワールドカップで優勝すること」と掲げたことを挙げ、目標は高いところになければならないと。
 
川渕語録には、「時期尚早と言う人間は100年たっても時期尚早と言う。前例がないと言う人間は200年たっても前例がないと言う」ともありますが、今大会での日本代表の戦いを見て、早晩、現実のものになるであろうと、勝手な確信と期待をする次第です。
 
さて、「世界と戦う」という観点で共通するのが、産業競争力。
 
これに関し、政府は6月24日の経済財政諮問会議で「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の骨子案を示し、戦略17分野における62の「主要な製品・技術等」毎の官民投資ロードマップを策定。
 
各戦略分野において、①国内の経済安全保障等の様々なリスク低減の必要性、②海外市場の獲得可能性、③関係技術の革新性等の観点から、官民投資を優先的に支援することとし、主として2040年度までの官民合計投資額の現時点での想定規模(数字が現時点で明確でないものも含め、今後さらに精緻化)を示した上で、全体を合計した官民投資額は、現時点で2040年度までの累計で370兆円超を想定するとの発表がありました。
 
また、今夏策定の日本成長戦略を改訂していく中で、主要な製品・技術等の追加を随時行っていくとも。
 
この中で、“資源・エネルギー安全保障・GX・次世代革新炉”の分野において、「次世代革新炉を成長産業」と位置付け、2040年度までに官民合わせて5兆円を投資し、約11兆円の経済波及効果を想定。
 

【第8回経済財政諮問会議(2026年6月24日)資料より抜粋引用】
 
資料の中で、次世代革新炉は、2050年には年間1,000億ドル規模の世界市場に成長すると見込まれ、次世代革新炉への建て替えを進めることが、我が国のエネルギー安全保障や安定・脱炭素電源の確保に寄与するとし、サプライチェーンや人材など産業基盤の劣化、投資環境・事業の予見性向上などの官民投資促進に向けた課題に対し、対応策として、サプライチェーンの製造能力強化や、産官学による原子力人材育成の司令塔整備、グレーデッドアプローチに基づいた予見性の高い規制・審査制度の構築などに取り組む旨が示されました。
 
現時点においては、革新炉開発の分野で世界に遅れをとる日本ですが、何をおいてもまずは、国内の持続的な電力安定供給とエネルギー安全保障を確固たるものにすること、そして、我が国の原子力技術、叡智を集約し、もう一度、世界に誇る原子力開発を進めること。
 
次世代革新炉は「成長産業」なり。
 
ワールドカップと同様、目標を定め、オールジャパンで世界一を目指す。
 
そうした気概が沸々と湧いてくる次第です。
 
(参考)併せて、地方にも関わる「資料7 地域未来戦略の政策パッケージ」も必見であることから、以下、第8回経済財政諮問会議の資料一式をリンクいたします。
 
 →「第8回経済財政諮問会議」資料一式はこちら

原子力発電所の建て替えは、2050年代までに「約11基〜14基分必要」

ブログ 原子力

まずは、以前に「お知らせします」とお伝えしていたことから。
 
今週10日(水)から12日(金)にかけて行われる敦賀市議会の一般質問について、市議会ホームページ(HP)に「発言通告一覧」が掲載されましたので、以下リンクよりご覧ください。
 
 →令和8年第2回敦賀市議会定例会 一般質問「発言通告一覧」はこちら
 
今回の質問者は17名。
 
お時間のある方はぜひ、議場傍聴などお越しいただけますようお願いいたします。
 
 →本会議のテレビ放映番組表、インターネット配信等リンクはこちら
 
さて、こちらは「一次情報を確認してから」としていた、今後の原子力発電の見通し、将来像について。
 
昨日の福井新聞には紙面を割いて掲載されていましたが、5日に行われた、正式には「経済産業省 第49回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会」(長い…)。
 
いわゆる「原子力小委員会」ではこの日、①原子力政策に関する最近の動向について、②「今後の原子力政策の方向性と行動指針」の改定案について の大きく2点が議題に挙げられ、それぞれ事務局からの説明、委員間での協議があったところでです。
 
なお、資料によれば、先日お伝えした今後必要となる原子力発電所の建て替え(リプレース)・新増設(実際、このワードは使われていませんが)の基数に関しては、以下のとおり記載。
 
◉将来の建て替えの必要性について一定の仮定の下で試算すると、2040年代までに約220~550万kW(約2基〜5基)、2050年代までに2040年代分も含め約1,270万kW~1,600万kW(約11基〜14基)分の原子力発電所の建て替えが必要である。
◉更に、2060年代以降も同様のペースで設備容量の低下が見込まれること、将来の電力需要が想定以上に増加する可能性もあることから、安定供給確保に万全を期すため、少なくともこれらの設備容量分の建て替えを見据え、本指針の取組を推進する。
 
また、この根拠となる設備容量の算出に関しては下表をご覧ください。
 

【参考:原子力発電の将来の設備容量について(2026年6月5日 原子力小委員会資料より抜粋引用)】
 
このような考えに至るには、蓄積してきた背景があり、そのポイントとしては次の3点が挙げられています。
 
◉第7次エネルギー基本計画において再生可能エネルギーや原子力を最大限活用していく方針が示された。
◉原子力小委員会でも、長期にわたる原子力への投資、原子力産業基盤の維持、人材の育成・確保の観点から見通しや将来像を示す必要があるとの意見もいただいた。
◉既存炉の活用だけでは2040年以降に大幅に供給力が低下していくことも踏まえ、行動指針において、原子力発電の見通しや将来像を提示する。
 
昨日の福井新聞でも、敦賀3、4号機や美浜4号などを視野に「県内計画 見通し立たず」とありましたが、それはそのとおりであり、原子力小委員会においても、
 
民間事業者が巨額の設備投資に踏み切るためには投資回収の予見可能性が不可欠。新たな発電所の建設が確実に進むよう、必要な制度支援措置を早急に具体化するとともに、目標年度ごとに必要となる原子力設備容量や基数の見通しを国の責任でロードマップの形で明示することを求めたい。
2040年を超える長期の見通しと、原子力利用に欠かせないサプライチェーンの確保に向けた具体的で強いシグナルの提供がなければ、裾野の広い原子力産業全体を維持・発展をさせることはできず、20年はかかる新たな原子力発電所の設置と長期的に安定した運転には至らない。
 
などの意見が挙がっています。
 
私の考えはこれまで再三述べているとおりですので割愛しますが、既に国主導で取り組まれていることを含め、今後はこういった懸念、課題をクリアするために必要な施策が早急に進められることに期待する次第です。
 
結びに、断片的でなく、やはり総合的に理解するに必要なのは「一次情報」。
 
今回の原子力小委員会に関し、以下に資料一式をリンクしますので、関心ある方はご覧いただければ幸いです。
 
 →「第49回 原子力小委員会」(2026年6月5日)資料一式はこちら

発言通告を終え、質問順は「10番」

ブログ 原子力 敦賀市議会

経済産業省・資源エネルギー庁は2日、総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)基本政策分科会を開催し、中東情勢を踏まえた対応を議論。
 
エネルギー安全保障の重要性が再認識される中、会合では資源・燃料調達や電力の安定供給の方向性を確認した上で、委員からは原子力政策の進展加速を求める声が相次いだとありましたが、5日に行われた、同じく経産省の審議会(※おそらく原子力小委員会)において、原子力発電所のリプレースに関して、2040年代までに最大5基、50年代までには14基程度とする具体的な数値目標を示したとのこと。
 
一次情報を得ようと経産省のホームページ(HP)を見るに、原子力小委員会の議事や資料掲載まではされていないため、記載は新聞情報でしかありませんが、40年代までに原子力発電所(100万キロワット級)5基分に相当する550万キロワットの電力が不足するとの試算が示されていることを踏まえれば当然進めていくべき電源開発であり、諸外国と比べれば「遅かりし」とはいえ、予見性の観点からも数値目標を明確にしたことを歓迎する次第。
 
と同時に、2040年代までの最大5基には当然、敦賀3、4号や美浜4号が入ると思われ、具現化に向けて期待が高まるところです。
 
さて、そうした現実路線の話題に力がこもる中、令和8年第2回(6月)敦賀市議会定例会の3日目は午前11時に一般質問の発言通告を締切。
 
午後1時からは、敦賀市議会“恒例”の、質問順を決めるガラポン抽選を実施し、結果私は「10番目」となりました。
※出番は、2日目11日(木)の午後になろうかと。
 

【デジタル化が進んでもここはアナログの「ガラポン抽選」】
 
なお、私の今回の質問項目は、市内事業者等にヒヤリングを重ねるほか、敦賀の今後にとって必要と思うことなど以下3点で構成。
 
1.中東情勢を踏まえた市内事業者支援について
2.高レベル放射性廃棄物最終処分について
3.敦賀市総合運動公園のあり方について
 
従前同様、発言通告書に記載の「発言趣旨」も併せてご紹介いたします。
 
<やまたけ一般質問の発言趣旨>
 
1.中東情勢を踏まえた市内事業者支援について
米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃をきっかけに勃発したイラン紛争は3ヶ月が経過し、現在、ホルムズ海峡の封鎖など、中東情勢の変化に起因した原油価格高騰の影響などから、原材料価格やエネルギーコストが広範に上昇する状況となっている。
こうした状況を踏まえ、経済産業省をはじめ各省庁が「中東情勢関連対策ワンストップポータル」を設置するなど、国を挙げて支援・対応を行なっているものの、情勢の長期化により、その影響が敦賀市内にも出始めていると考える。ついては、とりわけ市内事業者の支援について、市として今後いかに対応していくべきかに関し、以下質問する。
 
2.高レベル放射性廃棄物最終処分について
政府においては、「第7次エネルギー基本計画」において「原子力の最大限活用」を掲げ、原子力小委員会では、次世代革新炉の開発・設置に向けた議論が進められているが、今後、原子力政策を進めるにあたり、クリアしなければならないのは、高レベル放射性廃棄物最終処分をはじめとしたバックエンドの課題である。
全原協では昨年度、本バックエンドの課題について検討する検討委員会を立ち上げ、本年5月には「高レベル放射性廃棄物最終処分に係る提言書」をもって、高市総理に直接面談されたことに対し最大限の敬意を表するところ、本提言書に込められた意味合いと本市の認識について、以下質問する。
 
3.敦賀市総合運動公園のあり方について
敦賀市総合運動公園においては、近年、ウェルネス広場の設置、今年度はゲートボール場の一部をアーバンスポーツ施設、多目的広場は改修に着手するなど、時代の変化や利用者ニーズに応じた機能向上が図られる一方、これら事業(計画)は「敦賀市総合運動公園個別施設計画」等に照らし、計画性を持って進めているとは言い難い状況と認識するところである。
また、新たに付加されつつある価値や機能を踏まえれば、今後は、単なる各種スポーツをする施設の集合体ではなく、本運動公園が目指すところ、コンセプトを新たに置き、計画的に管理・運営していくことが市政発展にも寄与するとの考えに基づき、以下質問する。
 
以上
 
また、今回の質問者は17人(正副議長を除く20名中)。
 
全議員の質問項目については、「発言通告一覧」が敦賀市議会HPに掲載されましたらあらためてお伝えいたします。

『エネルギー安全保障と安全性を高めた原子力の最大限の活用』について 〜福井県原子力平和利用協議会「第55回定期総会」が開催される〜

ブログ 原子力

原子力発電をはじめとする「原子力平和利用の推進」を目指し、そのためには住民に原子力を正しく理解してもらうことが重要であり、その輪を拡げることを活動の大きな柱とする「福井県原子力平和利用協議会(以下、原平協)」。
 
昨日は、原平協の「第55回定期総会」がニューサンピア敦賀で開催され、出席いたしました。
 
会場狭しと、多くの方が集った総会ではまず、河瀬一治会長(元敦賀市長)のご挨拶に続き、池澤俊之敦賀市副市長、力野豊福井県議会議員からの祝辞に続き、議案に関しては、令和7年度の活動実績や収支決算、令和8年度の事業計画や収支予算を承認した後、電力事業者からの報告として、関西電力、日本原電、原子力機構、北陸電力より順次、それぞれのトピックスや課題について報告をいただいたところです。
 
その後は、セッティングを変え、第二部の記念講演会。
 
講師は、私自身、以前より大変尊敬する北海道大学名誉教授の奈良林直(ならばやしただし)先生。
 
『エネルギー安全保障と安全性を高めた原子力の最大限の活用』をテーマに、約70分のお話を関心高く拝聴した次第です。
 

【講演される奈良林先生】
 
詳細までは割愛しますが、各項(スライド)のタイトルだけでも内容がお分かりいただけるかと思いますので、以下記載いたします。
 
1.再エネは主力電源になり得ない
・わが国は既に世界の太陽光発電大国なのにCO2排出係数は世界の中位(CO2削減の効果小)
・水力+原子力のノルウェーのCO2排出係数13g/kWhに対し、日本は534g/kWh
・太陽光や風力は他の電源を必要とする
・太陽光で100%電気を供給するというが、稼働率はたったの13%しかない
・出力が変動する太陽光・風力のシステムコストは高い
・変動再エネの過度な普及は国民負担を増大させ、財政破綻
第7次エネルギー基本計画(再エネ比率38%)の壮大な無駄
・メガソーラーによって、わが国の年平均気温は世界の3.8倍
 
2.世界一高い電気代とわが国の産業の淍落
・世界一高い、日本の産業用電力料金
・わが国の太陽光パネルシェア激減(中国のシェアが1位)
・わが国の基幹産業である自動車産業ですら危うい
・一人当たりGDPの順位が低下(2020年で日本23位、韓国27位)
「再エネの主力電源化」はやめて、「原子力の最大限活用」に舵を切れ
 
3.原子力発電所の新規制基準による安全対策とリスク低減
・福島第一原子力発電所事故の教訓を基に採られた、世界一の安全対策を国民にお知らせしなければならない
国は原子力推進のため立地地域に積極策をとるべき
・三菱重工SRZ1200の特徴
・GEベルノバ日立のBWR-X300の快進撃
・国内の原子力関連機器のサプライチェーンの復活は、国内の新増設・リプレースが必須
 
4.原子力発電所の新規制基準による女川原子力発電所などの安全対策
(割愛)
 
5.世界の潮流は小型モジュール炉(SMR)、わが国は革新軽水炉
・COP28で原子力の3倍増に23カ国が賛同
原子力推進は世界の潮流、原子力を止めたドイツはダーク
・米国ではAIやITサーバの急激な普及で原子力発電3倍化
・先進原子炉国際会議(ICAPP2024)で奈良林先生が大会名誉会長
・パッシブ冷却による簡素化・安全性の向上
・WH(ウエスティング・ハウス)社製AP1000の自然冷却システム
・中国は華龍1号(100万kW級)やAP1000を多数建設、さらにSMRで石炭消費削減すると明言
・100万kWの出力・負荷追従可能な革新モジュール炉
 
6.活断層が動くリスクは安全対策で1万分の1に低減。ましてや原子炉建屋の下のヒビは非常に古く、動く可能性は極めて低い
活断層有無の審査に「悪魔の証明」を入れたのは、「原子力ゼロ」を目指した菅直人元首相
・確率論的断層変位ハザード解析(PFDHA)により副断層による断層変位を計算
・原子炉建屋(PWR)建物直下の構築物の評価解析では、応力ひずみは変位量30cmであり、格納容器は損傷しない
・断層変位の同時影響を避けるよう配慮したアクシデントマネジメント(可搬型ポンプ、代替補機冷却、PCVベント)を考慮した場合の海水冷却源の全喪失(LUHS)の炉心損傷頻度は、アクシデントマネジメントを実施しない場合と比べて、リスクは1万分の1に低減する
 
最後、「まとめ」だけ、資料を抜粋引用いたします。
 

【ご講演資料の最終スライドを抜粋引用】
 
結びには「嶺南地区に必要なのは敦賀2号の早期再稼働と、複数基の新設」とあり、敦賀2号のいわゆる“破砕帯問題”当初から、毅然と正論を主張し続けてこられた先生の思いが、ここに込められているものと強く受け止めたところ。
 
なお、「悪魔の証明」(devil’s ploof)とは、ある事実や物が「存在しない(ない)」ことを完全に証明することは、理論上ほぼ不可能であるため、無理難題を要求することを悪魔に例えたローマ法の古代でも否定された非科学的な論理であり、原子力規制委員会に対しても新規制基準から削除し、最新の「サイエンスで評価すべき」と引き続き求めていくとの言葉に、至極共感するとともに頼れる大きな存在と感じた次第です。
 
その後の懇親会では、先生ともしばし歓談することができましたが、あらためて奈良林先生の今後ますますのご活躍を心から祈念いたします。
 
なお、こういう機会に接することができるのも原平協のおかげ。
 
原平協ホームページによれば、昭和46年ごろ、関西電力の大飯1・2号機新設計画への反対派の運動が激しくなり、ついに町長のリコール騒ぎにまで発展した際、こうした状況を見て、それまで個別に行動していた福井県嶺南地方の推進派のなかの有志が、「安全確保を前提条件として、組織だった推進運動を展開すべきではないか」と話し合い、昭和47(1972)年1月30日に設立したのが、同協会の設立経緯。
 
私が生まれたのが翌月2月7日につき、ちょうど同じ年。
 
日本の原子力黎明期から、その礎を築いたのはここ敦賀、そして福井県嶺南地域であると言え、そのことを誇りに思いつつ、半世紀を超え、連綿と原子力への正しい知識と理解を深める活動を続けられている原平協の皆様に敬意と感謝を申し上げるとともに、私も微力ながらお役に立てればと思います。

石田嵩人 福井県知事が敦賀市内の原子力施設を視察される

ブログ 原子力

ゴールデンウィーク(GW)明けの昨日は、街頭活動からスタート。
 
予報によれば、日中の気温は25℃まで上昇するとあって、朝の日差しは強く、上着を着ていると汗ばむほどでしたが、雲ひとつない青空はやはり気持ちの良いもの。
 
約30分の街頭演説中、GW期間中にあったことでも話してるのでしょうか、ワイワイと元気に登校する中高生の姿は楽しげ。
 
私にとっても明るく、爽やかな朝となりました。
 

【とはいえ、ご通行中のお車には「頑張りすぎない」ことなどを呼びかけました】
 
さて、終日青空が広がった昨日、一番の話題は、石田嵩人(たかと)福井県知事が、敦賀市内の原子力施設を訪れたこと。
 
石田知事におかれては、先の4月13日に関西電力の高浜、大飯両原子力発電所を視察し、安全対策などを確認され、1月の知事就任後初めて、県内の原子力発電所をご覧になったところでしたが、これに続き、昨日は米澤光治敦賀市長との面談の後、日本原子力発電の敦賀発電所、日本原子力研究開発機構のもんじゅを視察されました。
 
視察に先立ち行われた敦賀市長との面談では、議員宛に送付された議事概要によれば、冒頭市長より、意見交換ならびに一緒に敦賀発電所やもんじゅなどを視察する機会を持てたことへの感謝の言葉に続き、敦賀市は原子力と50年以上の関わりがあり、立地する敦賀1号機、2号機、ふげん、もんじゅと、全て炉型が異なり、廃止措置も進む上に、新しい研究炉や商業炉の計画もあり、全国的にも珍しいところである旨ご挨拶。
 
これに対し、石田知事からは、米澤市長をはじめ敦賀市の皆さまに対し、日頃からの県政へのご理解への謝辞があった上で、原子力発電所の立地地域として様々な困難に直面しながらも、半世紀以上にわたり、エネルギー政策、エネルギーの安定供給に多大なる貢献をされてきたことに、改めて敬意と感謝を表されました。
 
その上で市長から、敦賀3、4号機増設計画を含む次世代革新炉の開発・導入に向けた課題解決によって、事業者にとっても、立地自治体のまちづくりにとっても予見性が高まること、原子力防災や周辺の道路整備、原子力リサイクルビジネス、試験研究炉や嶺南地域の産業や地域医療に至るまで大きく5点について。
 
知事からは、お話はしっかりと伺ったとし、今後もこうした切実な課題に対して、県と市町がしっかりと緊密に連携して対応していきたいと考えるのでよろしくお願いしたい旨の言葉がありました。
 
その後は、敦賀発電所では、2号機で実施している地盤に関する追加調査現場、1号機の廃止措置作業や3、4号機建設予定地なども確認され、知事からは「しっかりと安全対策をした上で調査している印象を受けた」との感想が(福井新聞記事より)。
 
また、もんじゅでは、4月28日に再開した中性子遮へい体などの取り出し作業の様子を見学したほか、1995年にナトリウム漏れ事故があった配管室なども見て回ったとのこと(同新聞記事より)。
 
こうして視察を終えた知事からは、報道陣の取材に対し、「事業者の安全に対する姿勢を直接確認することができた。安全確保を大前提とした上で(立地)地域振興をどう進めるか、県としてもできることをしっかりやっていく思いが強まった。」と述べられました。
 
これで県内原子力事業者の発電所をすべて確認された石田知事。
 
決して上から目線で申し上げる訳でないことをご容赦いただいた上で、4月、そして今回の視察で知事が感じられたのは「百聞は一見に如かず」ではなかったかと。
 
自ら現場に足を運び、ご自身の目で確認されるその姿勢に敬意を表するとともに、今後はそのご経験をフルに生かし、県政そして国のエネルギー・原子力政策に対し、毅然と対応いただくことを切に期待する次第です。

KAKKIN福井「エネルギー施設視察研修(2日目)」〜中国電力 島根原子力発電所を視察〜

ブログ 原子力

前日の雨から一転、島根県松江市は青空が広がる気持ちの良い天気に。
 
昨日のブログでお伝えしたよう、KAKKIN福井「エネルギー施設視察研修」は2日目を迎え、メインイベントと言える中国電力 島根原子力発電所を視察してまいりました。
 
一行は、ホテルを8時30分に出発し、バスにて直線距離で約8kmの発電所へ。
 
市街地から発電所へと向かう道中、遠くに松江城を望む風景に、城下町として育んできたであろう歴史に思いを馳せたところです。
 
視察に関しては、まず島根原子力館に。
 
バスでかなり登ったと感じましたが、それもそのはず原子力館の海抜は150m。
 
島根原子力発電所はもちろん、日本海や宍道湖(しんじこ)、城下町松江の街並みを一望できる位置にある、一風変わった形の建物は、島根出雲の社(やしろ)をイメージして建てられたそう。
 
早速ホールにご案内いたくと、正面のスクリーンに映し出された「歓迎 KAKKIN福井の皆さま」「ようこそ島根原子力館へ」の言葉が嬉しい限り。
 

 
館長代理ならびに発電所より総務担当の方に対応いただき、まずはじめに、島根原子力発電所の状況や安全性向上対策などについてご説明いただきました。
 
説明では、島根原子力発電所は日本で5番目の原子力発電所として島根県松江市鹿島町に建設され、1号機は、国産第1号として1974年3月に営業運転を開始し、2015年4月30日をもって営業運転を終了、2017年7月から廃止措置作業に着手しています。
 
また、2号機は1989年2月に営業運転を開始し、東日本大震災以降、約13年の時を経て、昨年1月10日に営業運転を再開。
 
本年2月より、約7ヶ月を掛けての第18回定期事業者検査を実施中。
 
さらに、改良型沸騰型(ABWR)の3号機は、2006年10月より建設工事を開始し、建設としては終了。
 
現在は、新規制基準適合性審査中で、中国電力としては2030年の稼働を目指すとありました。
 
このように、ステップの異なる3つのプラントを保有しているのは、全国でも島根原子力発電所のみかと思いますが、まさに原子力発電所の“生涯”、そしてまた“新たな一生”が始まろうとしているものと、感慨深く思った次第です。
 
その後、原子力館内をご案内いただき、いざ発電所構内へ。
 

【原子力館内の1シーン】
 
これは全国どの発電所でも同様ですが、厳重な出入管理のもと入構し、今回はバスの車中から構内をご説明いただく形。
 
なお、出入管理所から発電所までも広大な敷地であり、火災の延焼防止対策として、後背斜面(山)にコンクリートで固めた緩衝帯は約5kmに及ぶと聞き驚いたところ。
 
ようやく見えた発電所は3基ともに、淡いイエローとブルーの縦ストライプに統一され壮観。
 
途中、高台にバスを停め、構内全景、防潮堤や3号機で進められる安全性向上対策などについて説明を受けました。
 
構内は写真撮影が禁止されているため、視覚でお見せできないのが残念ですが、大型クレーンが立ち並ぶ中にあって、見るからに整理整頓がされた現場は、しっかりとした品質と安全管理が徹底されているものと、ここは元保修員としての直感として感じたところです。
 
また、福島第一原子力発電所事故を踏まえ、電源車などの配置は言うに及ばす、電源に関してはガスタービン発電機3基(発電所とは地中ケーブルで接続)を設置するほか、水源については、トラブルが発生した際に必要な水量に十分な余裕を持たせた約5万トンを貯水槽などに保有しているとあり、独自の安全性向上対策が講じられていることも知れた次第です。
 
こうして発電所構内の視察を終え、出入管理所を出た後は、運転員のシュミレーター訓練施設を見学。
 
原子力館近くに設けられた訓練施設には、2号機用、3号機用のフルスコープ(実機と同じ制御盤)シュミレータがあり、この日は両方にて運転員が訓練する姿が。
 
とりわけ3号機用は、ABWR特有の大型ミミック盤で、プラント全体の状況が一目で分かるもの。
 
ちょうど、プラント「スクラム」、「タービントリップ」状況を模擬しての訓練中で、けたたましく鳴る警報の中、冷静に計器などを読む運転員の姿が印象に残りましたが、聞くところによれば、3号の所有はまだ、建設メーカーである日立のものとのことで、実際、現在の制御室には、日立の技術者2名と中国電力の方2名で監視をしているとのこと。
 
この先にある、新設プラントとしての「稼働」に向けて、今の段階から訓練を積む姿を頼もしく思うとともに、心の中でエールを送った次第です。
 
視察はこれですべての行程を終え、原子力館へ。
 
全体を通しての質疑では、私からも2点ほど質問いたしましたが、最後まで大変丁寧に対応いただいた中国電力の皆さまに心から感謝申し上げます。
 
最後、バスに乗車する前に、急ぎ撮影した写真はこちら(ここからの撮影はOKとの確認を得て)。
 

 
右から1号機、2号機、左手にある3号機は残念ながら隠れていますが、この3プラントを大切に、管理運営にあたっておられるすべての方々に敬意を表します。
 
そして、「いかなる国の核兵器、核実験に反対するとともに、原子力の平和利用を推進する」との理念をともにするKAKKIN福井の皆さま、大変お疲れさまでした。
 
視察で得たことを糧に、私自身、今後も積極的に活動に参画してまいります。

KAKKIN福井「エネルギー施設視察研修(1日目)」〜島根県防災部と原子力防災について意見交換〜

ブログ 原子力

昨日より、KAKKIN福井の「エネルギー施設視察研修」に参加。
 
島根県松江市に来ています。
 
なお、聞きなれないかと存じますが、略して「KAKKIN」と称する「核兵器廃絶・平和建設国民会議」の設立経過については以下のとおり。
 
核兵器廃絶運動に関しては、1954年3月1日に発生した第五福竜丸ビキニ被災事件の後、日本国内での原水爆禁止に向けた機運の高まりを受け、原水爆禁止署名運動全国協議会が結成され、全国で2000万もの署名を集めたものの、早々に共産党がこの運動を仕切るようになり、その活動は本来の趣旨から外れた反米闘争強化路線となり問題視。
 
そのような状況下の1961年11月15日、核兵器禁止平和建設国民会議(核禁会議)は「いかなる国のいかなる理由による核兵器も許さない」「特定政党および政治勢力の干渉と支配を受けない」「人道主義を基調とする」という立場に立つ学者・文化人・民間団体・婦人団体・労働組合等が結集し「再び核兵器が使用されることのない平和な社会の建設」を目指し結成。
 
そして、2014年1月に、名称を「核兵器廃絶・平和建設国民会議(KAKKIN)」と変更して今日に至っています。
 
・自由と民主主義を育て、守り、人間の尊厳を最重視する。
・社会正義の追及によって公正、安全な社会の実現を目指す。
・左右の全体主義に反対し、特定イデオロギー及び政治勢力の支配をうけない。
・いかなる国の核兵器、核実験に反対するとともに、原子力の平和利用を推進する。
・平和建設の意思を堅持し、日本の平和、世界の平和に寄与する。
 
の運動理念を掲げ、運動を推進しているKAKKINに、私も以前から考えをともに活動に参画する次第であり、今回の研修にも参加した次第です。
 
エネルギー施設視察研修に関しては、福井県各地からの参加者17名。
 
朝、福井を発ち、岡山乗り換えで特急やくもに揺られて約6時間(敦賀から)。
 
近そうで遠い、島根県松江市には午後3時前に到着。
 
その後早速、島根県議会議事堂別館に移動し、原子力防災に関する意見交換会を開催。
 
島根県からは県防災部長、防災部原子力安全対策課 原子力防災対策室長にご臨席いただき、まずKAKKIN福井から福井県内の原子力施設の動向について説明した後、島根県からは島根原子力発電所の再稼働に至るまでの経過や原子力防災に関する取組状況についてご紹介いただきました。
 

【意見交換会にて配布された資料】
 
機微な内容もあるため、詳細に触れることは控えますが、日本で唯一、県庁所在地に原子力発電所がある島根県。
 
島根原子力発電所と県庁は直線距離で約8kmにつき、何かあっても短時間で移動が可能なことから現地事務所は置いていないことや、人口60万人の県でUPZ(5〜30km圏内)圏内の約45万人が避難をするためには他県に受け入れていただくことが欠かせないと、早い段階から隣県と連携を図ってきたなどのお話が印象的でした。
 
そうした関係から、例えば鳥取県や鳥取県側の周辺2市と中国電力が結ぶ安全協定についてもやや特異的な事項(立入調査の実施や原子炉の運転停止を含む「適切な措置」を講ずることを求めることができる等)があったため、質疑の時間では私から質問したところですが、極めて高度な協議、調整の上で得た結果とのご回答に納得。
 
その他にもKAKKIN福井のメンバー側から積極的な質疑もあり、有意義な機会になった次第です。
 
大変お忙しい中、また丁寧にご対応いただきました島根県防災部の皆さまに心より感謝申し上げます。
 
ありがとうございました。
 
あいにくの雨につき、日本夕日100選に選定されている宍道湖の景色は見れませんでしたが、昨晩は松江市に宿泊し、本日は島根原子力発電所を視察することになっています。
 
懸命な努力によって再稼働を果たした2号機をはじめ、稼働を待つ3号機を有する同発電所。
 
昨日同様、今日もしっかりと視察してまいります。

東京管内の電力需給改善に大きく貢献する「柏崎刈羽原子力発電所6号機」の営業運転開始

エネルギー ブログ 原子力

中東情勢の影響によるホルムズ海峡周辺の通航制限等に伴う、原油やナフサ等一部素材の調達の不安定化により、様々な製品への影響が出ており、バス・トイレ関連商品に関しては次のような報道が。
 
“TOTOが4月13日に公式サイトにおいて「一部の部材不足により弊社の受注システム上での注文が適切に行えないため」として、システムバス・ユニットバスの新規受注を一時的に見合わせていると発表した”
 
また、LIXILについても“10日に公式サイトで、今後の情勢変化よっては、生産や受注の調整・制限を行う可能性や、価格改定を行う可能性があると発表した”とありましたが、一次情報の確認が大事と、各公式サイトを見るにい、TOTOでは同13日の(中東地域情勢)第2信の冒頭にまず「現在、通常通り生産・出荷は継続しております。すでに納期回答を行っているご注文につきましては、予定通り出荷させていただきますので、ご安心の程お願い申し上げます。」との言葉がありました。
 
その上で、「一部の部材不足により弊社の受注システム上での注文が適切に行えないため、やむを得ず一時的に現在の受注方法での受注見合わせを行っております。」、続いて「サプライヤーを始め関係各社とも協力の上、一日も早く通常通りの注文をお受けさせていただくべく、他の受注方法の検討含め鋭意努めているところでございます。」とあり、やはり報道とはどこかニュアンスが異なるもの。
 
なお、TOTOでは15日の第3信においても2信と同じく、「現在、通常通り生産・出荷は継続しております。すでに納期回答を行っているご注文につきましては、予定通り出荷させていただきますので、ご安心の程お願い申し上げます。」とした上で、「また、4月20日(月)から段階的に新規受注のお受付けを再開すべく、サプライヤー始め関係各社にも順次説明をしながら早急に準備を進めております。」とありました。
 
意図してか否かは分かりませんが、言葉ひとつの抜き差し、切り抜く箇所の違いによってニュアンスが変わります。
 
一連の中東情勢による影響に関しても、どこか「◯◯不足」「▲▲が高騰」など、不安を煽るかの報道が見受けられますので、こうした報道を鵜呑みすることなきよう、前述のとおり、一次情報の確認により正確な状況把握に務める所存です。
 
一方、同じく中東情勢の影響が懸念されるエネルギーに関しては、昨日朗報がありました。
 
それは、東京電力ホールディングス(以下、東京電力HD)が、原子力規制委員会より柏崎刈羽原子力発電所6号機(以下、柏崎刈羽6号機)の使用前確認証、使用前検査合格証の交付を受け、午後4時00分に営業運転を再開したこと。
 
これに東京電力HDは、安全に終わりはなく、引き続き、発電所で働く全員が心を一つに、現場重視のワンチームの取組を拡大し、安全性の向上に不断に取り組むこと、新たな知見が得られた場合には、適切に活かすとともに、地域に根差した事業者として、ご意見をお伺いしながら、新潟県内の安全・安心な暮らしのための基盤整備や地域経済の活性化に取り組み、地域との共生に取り組んでまいると同社ホームページでプレス。
 
私自身、この営業運転開始を心より嬉しく思うとともに、今回の再稼働は、独立性と透明性を確保した厳しい安全基準に応え続けてきた成果であり、現場で懸命に働く皆さまのたゆまぬ努力と、原子力の安全性確保に対する強い決意の証であると受け止め、最大限の敬意を表する次第です。
 

【営業運転までのプロセス(東京電力HD 柏崎刈羽原子力発電所ポータルサイトより抜粋引用)】
 
なお、営業運転が現実のものとなったことにより改善されるのが“電力需給”。
 
柏崎刈羽6号機が再稼働する前の昨年10月に発表した東京電力管内の電力需給の見通しでは、今年7月から9月にかけて、10年に1度の厳しい暑さを想定した場合には、供給の余力を示す「予備率」は、いずれの月も電力の安定供給に最低限、必要とされる「3%を下回る」と予想されていましたが、先月の国の発表では、同6号機が営業運転した場合は電力の供給状況が改善し、同期の予備率はいずれの月も「4%以上」になると予想されていました。
 

【2026年3月27日開催の経済産業省 第5回 次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会提出『2026年度の電力需給見通しについて』(資源エネルギー庁資料より抜粋引用)】
 
こうして、原子力発電所1基(定格電気出力:136万kw)の運転再開により、エリア予備率で2.2%もの改善が図られ、首都圏における電力の供給状況が改善するとともに、この夏の安定供給に大きな貢献を果たすこととなります。
 
こう考えればやはり、資源に恵まれないわが国は、エネルギー安全保障の観点から将来にわたり安定的にエネルギーを確保し、持続可能な供給体制の構築に向け、着実に取り組む必要があり、そのためには、特定の電源や燃料源に過度に依存しない、バランスの取れた電源構成を目指しつつ、国産電源である原子力や再生可能エネルギーなどを最大限活用する事が不可欠であると確信するところです。
 
結びに、東京電力HDが昨日発表したプレス文の最後にはこうありました。
 
当社の経営、安全の原点は、福島第一原子力発電所事故の反省と教訓です。この反省と教訓を胸に刻み、引き続き、安全最優先の発電所運営を行ってまいります。
 
この考え、思いは東京電力HDのみならず、全国の原子力発電所に従事する者に共通すること。
 
安全を何よりも最優先する考えのもと、私自身も引き続き、原子力発電の理解促進に努めてまいります。

南鳥島における文献調査に関する「村民説明会」が開催される

ブログ 原子力

東京都小笠原村に所属する小笠原諸島の島「南鳥島(みなみとりしま)」。
 
本州から約1,800km離れた日本の最東端で、日本列島東側の太平洋を南北に走る日本海溝を隔てた唯一の南鳥島は、現在一般住民(民間人)はおらず、防衛省(海上自衛隊)や国土交通省(関東地方整備局および気象庁)の職員が常駐しているのみで民間人は立入禁止。
 
観光目的で訪問することもできない島。
 
地震学者曰く、「南鳥島は、火山の噴火や地震がない太平洋プレートの上に載っている島」だそう。
 
その南鳥島といえば、海洋研究開発機構が今年2月2日、地球深部探査船「ちきゅう」が南鳥島沖の海底約5600メートルの海底から、レアアース(希土類)を含んだ泥の採取に成功したとの発表があったところ。
 
今後、精製試験などを重ね、2028年3月までに経済性評価を行う予定とありましたが、この分野のスピードは早く、日米両政府は19日に予定する高市首相とトランプ大統領の首脳会談で、レアアースなど重要鉱物の調達先を拡大する貿易協定に向けた行動計画をまとめる方針を固めたとあり、南鳥島沖のレアアースの共同開発を確認する方向でも最終調整に入ったと報じられています。
 
いずれの取り組みも、輸出制限など経済的威圧を強める中国への依存から脱し、日米が合同でサプライチェーンの強化を図ることが目的であることは言うに及びませんが、日本の領土に存在する、こうした貴重な資源に期待を寄せる次第です。
 
その南鳥島を巡り、東京都小笠原村の父島で昨日行われたのは、原子力発電所で発生した「高レベル放射性廃棄物(※1)の最終処分」に関する村民説明会。
 
※1 経済産業省では「特定放射性廃棄物」と表記
 
こちらは、3月3日に経済産業省が同村に対し、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた第1段階である「文献調査(※2)」を、南鳥島で実施するよう正式に申し入れたことを踏まえて行われたもの。
 
※2 文献調査は、処分地選定に直結するものではなく、調査を受け入れていただいた市町村の地質等に関する文献・データを調査分析して情報提供することを通じて、市町村でこの事業について議論を深めていただくためのものであり、いわば、対話活動の一環です(経済産業省HPより)。
 
説明会は2回、いずれも非公開で行われ、父島の住民約2千人のうち計約240人が参加。
 
説明会に出席された住民からは、風評被害を懸念する声が上がった一方、電力需要の高まりを指摘し「原子力は必要だ」とする意見もあったとのこと。
 
なお、高レベル放射性廃棄物の最終処分(地層処分)に関しては、原子力発電環境整備機構(NUMO)のホームページで以下のように分かりやすく説明されています。
 
<NUMOホームページより引用>
 
エネルギー資源に乏しい日本では、原子力発電で使い終わった燃料のうち95%から97%は燃料としてもう一度利用できるため、リサイクルして再び燃料として使うことにしています。
 
一方で、リサイクルした後に残る廃液は、再利用できないことに加えて強い放射線を出します。
 
私たちは、これを安全に処分できるようガラスと混ぜて固めたものを、地下深くの安定した岩盤に閉じ込めて処分するための事業に取り組んでいます。この処分方法を「地層処分」といいます。
 

 
地層処分の詳しくは、以下NUMOホームページをご覧ください。
 
→NUMOホームページはこちら
 
報道などではよく「核のごみ」と称されますが、正しくは「高レベル放射性廃棄物」であり、どこか負のイメージを抱かせる呼び方はやめていただきたいと以前から思うところですが、今回申し入れた「文献調査」を小笠原村が受け入れた場合、全国4例目となります。
 
国は、約20年かけて行われる3段階のプロセスを踏まえ、最終処分場1カ所を選定し、地下300メートルより深い岩盤に埋める「地層処分」とする計画を立てており、この問題を解決するのは原子力発電所の立地如何を問わず、電力消費地を含めた日本全体で考える「現世代の責任」であります。
 
小笠原村では、父島の南約50キロにある母島でも21日に村民説明会が開かれる予定とあります。
 
こうした計画を進めるにあたり、何より重要なのは住民の皆様のご理解。
 
まずは静かな環境で、科学的な視点のもと開催されることを切に期待する次第です。

敦賀発電所1号機が「56歳」の誕生日を迎える

ブログ 原子力 政治

昨日の敦賀市議会は各常任委員会を開催。
 
所属する産経建設常任委員会では、付託された4件について審査しました。
 
①第23号議案 敦賀市火入れに関する条例の一部改正の件(産業経済部)
②第24号議案 敦賀市公設地方卸売市場条例の一部改正の件(産業経済部)
③第25号議案 敦賀市営住宅管理条例の一部改正の件(建設部)
④第27号議案 市道路線の認定の件(建設部)
 
議案の詳細は、以下リンクよりご覧ください。
 
 →敦賀市議会ホームページ「令和8年第1回(3月)定例会について」はこちら
 
委員会では、それぞれの議案について質疑を行った後、討論、採決に進み、結果全件「可決」した次第です。
 
3月定例会のほうはこれから終盤。
 
来週は特別委員会と予算決算常任委員会(当初予算採決)、再来週24日には最終日を迎えますので、最後の採決に向けて会派内での協議、調整を進めてまいります。
 
さて、話は変わり、今日3月14日は、日本原子力発電(株)の敦賀発電所1号機(以下、敦1)が営業運転を開始(1970年3月14日)した日。
 
実は毎年この日にご紹介している訳ですが、今日を発電所の誕生日とすると、敦1は「56歳」となります。
 
私(54歳)が生まれた時には既に運転していた敦1は、わが国初の商業用軽水炉として運転を始め、1970大阪万博会場に原子力の灯(電気)を送ったことで有名であり、まさに原子力の黎明期、そして高度成長期の電力供給を支えたプラント。
 
2015年4月27日に運転を停止し、現在は廃止措置工事を進めるところでありますが、私自身、新入社員時代からさまざまなことを学んだ「先輩」であり「兄貴」のような存在であり、社員はもとよりメーカー、協力企業の皆さんからも「つるいち(敦1)」の愛称で親しまれたプラントとの思い出は数知れず。
 
誕生日にちなみ、長きに亘り日本のエネルギー政策に貢献されたことへの敬意と感謝を表するところです。
 

【2020年12月に敦賀駅交流施設オルパーク2階で開催された「敦賀発電所の歩み」写真展(げんでんふれあいギャラリー)にて撮影】
 
敦賀発電所1号機と歩んだ半世紀の歴史は、以下ブログにも記載していますので、併せてお読み取りいただければ幸いです。
 
 →①2020年8月23日ブログ『「敦賀発電所の歩み」写真展にて、半世紀の歴史を思う』はこちら
 →②2020年12月12日ブログ『「敦賀発電所の歩み」写真展に半世紀の歴史を思う』はこちら
 
なお、これまでも述べているとおり、近年の急速な生成AI普及による世界的な電力需要(データセンターなど)の増大、昨今の中東情勢を起因とした燃油・エネルギー価格高騰などを鑑みれば、資源が少ないわが国において、国産あるいは純国産エネルギーの割合を高めていくことは極めて重要なこと。
 
政府が「原子力の最大限活用」を掲げる中、政党の中で明確に、原子力発電所のリプレースや新増設の必要性を訴え続けているのが国民民主党ですが、ちょうど明日15日(日)は、福井県連として3回目となる「タウンミーティング」(内容は以下チラシを参照ください)を開催いたします。
 
今回のゲストは、石川1区選出の「小竹かい」衆議院議員。
 
27歳の若き政治家とフランクに意見交換していきたいと思いますので、少しでも興味や関心のある方はぜひ、お気軽に参加いただければ幸いです。
 

 
結びに、本日は欲張って3つの話題を取り上げたため、まとまりのないブログになりましたことご容赦ください。
 
それでは皆様良い週末を。

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