2021年も大変お世話になりました。皆さま良いお年を。

ブログ まちづくり

27日から実施していた町内の「年末特別警戒パトロール」は昨晩最終日を迎え、時折みぞれ混じりの強い雨が降る中ではありましたが4日間の任務を終えました。
 
この間、特段大きな問題が無かったことは何よりでしたが、パトロールをしていると、見かけない車や県外ナンバーもチラホラあり、灯りの窓の向こうでは久々の帰省を楽しむご家族の姿が目に浮かぶなど、どこか心満たされる気持ちにもなった次第です。
 
これで私のほうも年内の予定はすべて終了。
 
今日は「大晦日」ですが、もとは旧暦の月の満ち欠けから来る月末の30日を「晦日(みそか)」と呼んでいたことに始まり、その後、新暦では31日まである暦が出てきたことから「毎月の末日」との意味合いに変化をし、晦日の中でも1年を締め括る12月は「大」をつけて「大晦日」と呼んでいるとのこと。
 
恥ずかしながら、幼少の頃から「12月31日=大晦日」としかインプットしていなかった私からすると、今さらながら新たな知識を得たということになる訳ですが、そうした意味合いも思いながら、今日はこの一年を振り返りつつ、来たる新年に向けての準備に充てる日にしたいと思います。
 
先ほど帰省のことを書きましたが、以前にメールで「敦賀駅のホームから改札に向かうあの地下道(実際は地上レベルですが)が昔のままで、思い出が蘇った」と、敦賀を出て長らく県外にお住まいの方からのご意見を頂戴しました。
 
また、昨日も何気にtwitterなどを見ていると、敦賀に帰省した複数の方の投稿に「何も変わってなくて安心した」、「やっぱりこの景色がホッとする」との言葉がありました。
 
実は私も約9年、東京での単身赴任生活を送っておりましたので、地元敦賀に帰ってきた時の「ホッとする」感覚は幾度となく味わってきた訳ですが、やはり生まれ育った郷土というのは、いくつになっても、どこに住んでいてもかけがえのない「心の拠り所」なのだと考える次第です。
 
とかく「変化」を求められる時代にあって、まちづくりにおいても「変化することが目的化」しているかの自治体(敦賀はそうではない)もある昨今ですが、「変わらないこと」言い換えれば「変えてはいけないこと」(面影のようなイメージでしょうか)を大切に持っておかなければならないとも認識したところです。
 
古より交通の要衝として栄え、自然ゆたかで歴史の転換点の地でもあるここ敦賀。
 
激動の歴史の中にあって、先人たちが脈々と受け継ぎ「残してくれたもの」とは何か。
 
一年を締め括る大晦日の日に、今を生きる世代のひとりとして、そんなことも振り返ってみたいと思います。
 
最後になりましたが、このブログをご覧いただいている皆さんにはこの一年大変お世話になりました。
 
皆さんから頂戴した励ましの声やご意見は活動の糧、私にとってはかけがえのない財産であり、この場を借りて感謝申し上げます。
 
この一年、本当にありがとうございました!
 
皆さま方におかれましては、年末寒波の次は年越し寒波と厳しい寒さが続きますが、お身体ご自愛いただき、穏やかな新年をお迎えになられるとともに、来たる年が笑顔あふれる一年となりますようご祈念申し上げ、年末のごあいさつとさせていただきます。
 

【一面白銀のバックにそびえる昨日の野坂山。どの季節も見守ってくれているかのような存在こそ、私にとっての郷土の景色です。】

47年の歴史に幕。バトンは新庁舎へ。

ブログ 敦賀の歴史・文化

こうしてブログを書いていて「ありがたい」と感じるのは、お読みいただいた感想を頂戴することはもちろんのこと、ちょっとした誤字や文章の間違いを指摘いただけること。
 
昨日はその両方の声をいただき感謝。
 
エネルギー政策に対する感想に関しては複数頂戴をし、とりわけ九州管内の火力発電所においては、川内2号機(石油:出力50万kw)、豊前(石油:100万kw)、相浦(石油:85万kw)、新小倉(LNG:180万kwの内60万kw)など多くの発電所が廃止、あるいは廃止を決めており、時代背景やコストの観点からの判断をされていること、またその裏側には職場が無くなる寂しさを抱く現場の思いがあることを改めて認識し、共感した次第です。
 
また、カーボンニュートラルや市場原理による電力自由化を推進するあまり、原子力と同様、火力の技術者確保や技能の維持継承が課題となっていることも事実であり、失ってしまってからでは取り返しのつかない、日本の屋台骨を支える電力関連産業の「人材と技術」をいかにつないでいくかを重要視せねばと肝に銘じた次第です。
 
根底にあるのは、「人材も技術も」国産の比率を高めなければエネルギー安全保障は成り立たないこと。
 
中国製の太陽光パネルに席捲される現状に危機感をもって、私自身は引き続き、現実的なエネルギー政策について一人でも多くの理解者が増えるよう活動していく所存です。
 
さて、エネルギー分野の「継承」とは趣を変えますが、敦賀市役所に目を移すと、28日に現庁舎では「閉庁セレモニー」が行われ、47年間の歴史に幕を閉じました。
 
敦賀市ホームページの“まちかどスケッチ”にも掲載されていましたが、この日は市の幹部が見守る中、庁舎4階講堂にある市章の看板を、渕上市長と田中市議会議長の手で取り外しをされたとあり、その様子を見るに私もどこか感慨深い気持ちになった次第です。
 
市役所新庁舎は年明け、令和4年1月4日から供用開始となります。
 
ホームページには「末永く親しまれ、多くの方々が利用しやすい庁舎となりますよう、職員一丸となって努めてまいります。」との言葉がありました。
 
半世紀ぶりにバトンタッチする新旧庁舎。
 
旧庁舎で育まれた「人材や技術」が、バトンを受けた「新庁舎」でさらに進化、飛躍を遂げ、先の言葉通りの役割を果たされますよう、市議会議員の一人、敦賀市民の一人として大いに期待し、見守っていきたいと思います。
 

【“まちかどスナップ”に掲載されていた昭和49年当時の敦賀市庁舎。周りの風景と合わせ歴史を感じます。】

さらに深刻な来夏の電力需給。電事法改正で誤魔化さず根幹にあるエネ政策の見直しを。

エネルギー ブログ

私ごとで恐縮ながら、ふと昨日「やればできるやん」と思ったこと。
 
議員になってからは毎日続けている本ブログですが、昨日、画面右端の“カテゴリー”にある”ブログ”の回数を見るとちょうど「1000」の数字となっていました。
 
元来3日坊主型の私ですが、約2年9ヶ月続いたということになります。
 
敦賀市議会の先輩議員の中には、もう何十年と続けていらっしゃる方もおられますので、まだまだヒヨッコの域を出ませんが、市政や議会の状況をリアルに届け、議員や政治を身近な存在に感じていただきたいとの思いで始めたことを忘るることなく、今後も継続していきたいと思います。
 
また、こうして拙いブログを読んでいただいている皆さんへは感謝しかありません。
 
ありがたいことに、時折ご激励の声なども頂戴するところではありますが、「やまたけ、それは違うんじゃないか」とのご意見などございましたら是非ご遠慮なく連絡いただきたく存じます。
 
多様なご意見を集約し、反映していくことこそ、政治に求められることと考えますし、私も「聞く力」はあるほうだと思っていますので。
 
さて、節目の1001回目となる今日のテーマは、どうしても気になるエネルギーのこと。
 
経済産業省は27日、電力供給を安定させるため火力発電所の過度の廃止を食い止める方針を明らかにし、“廃止の事前届け出を義務づける”電気事業法改正案を2022年の通常国会に提出することを明らかにしました。
 
火力発電所の維持を促す支援策も講じるとしつつ、同日、2022年夏は北海道、四国、沖縄を除く7地域で、安定供給に最低限必要な供給余力を確保できない見通しを示しました。
 
法改正の具体的内容は、発電所を廃止する電力会社に対して数ヶ月前に経産相への届出を義務づけ、電力供給不足が予想されるときは廃止を踏みとどまってもらうため維持費を補塡する措置も講じるほか一旦休止した発電所の再稼働も促すとあります。
 
また、電力需給の調整機関である「電力広域的運営推進機関」の法的な権限を拡大し、経産相に対して“供給力の確保に向けた措置”をとるよう意見できるようにすることや、経産相は意見を踏まえ、必要に応じて電力各社の供給計画の見直しなどを勧告するとありますが、正直違和感を感じざるを得ません。
 
それは、根本的な問題が、再生可能エネルギー(再エネ)に押されて収益性の下がった火力発電所の休廃止が相次いでいることが、電力需給の逼迫を招いていることにあるからであり、裏を返せば、再エネ導入拡大と電力市場の自由化を無理くりに進めてきた、国の政策に起因するからであります。
 
簡単に申し上げれば、他の産業においても“市場を自由化”することの狙いは、「企業間の価格競争を高め」、「コストを低減する」ことにあると理解するところであり、企業にとってみれば、採算が合わない事業があれば撤退するのは市場の原理として至極当然のこと。
 
しかしながら電力の場合は、市場を自由化したとは言え、例えば旧電力会社が長期間使用した発電所を停止するなどの判断をする場合において国が関与することとなる訳であり、さらに需給が厳しいとなれば「それは困る」とばかりに「停止せぬよう」要請することを意味します。
 
そう考えれば「何のための自由化か」という問いに行き着く訳であり、これでは旧電力会社狙い打ちで経営に縛りや足枷をかけているのと同じことではないかと考える次第です。
 
一方、今冬の需給ひっ迫以上に深刻となる、2022年夏の電力供給の余裕を示す予備率は7月に東京と中部でそれぞれ1.1%となり、最低限必要な3%を確保できない見通しであることに加え、8月は東京と中部が0.9%に下がり、東北、北陸、関西、中国、九州も1~2%台に低下する見込みとあります。
 
これまでの繰り返しになりますが、電力需給ひっ迫に怯え、毎年節電要請ばかりしていては、豊かで安心な国民生活や経済活動が担保されないばかりか、国益を失することにつながるものであります。
 
この最強寒波でも明らかなよう、この需給ひっ迫を救うのは、雪に埋もれた太陽光パネルではなく、再エネの元祖である水力発電や長期間使用した実績ある火力(もちろん最新鋭機も含む)、原子力発電であり、やはり「現実的なエネルギーミックス」を進めることしか日本の生き残る道はないと確信するところであります。
 
こうしたエネルギー事情は、国民ひとり一人に密接に関係ある問題であることから、引き続き少しでも関心をもってご覧いただければ幸いに存じます。
 
なお、超重要な問題であるにも関わらず、再エネ導入拡大に水を刺すようなこの手の話題はあまり報道で取り上げられないのは何故か。
 
そのことを考えれば、公正で公平な政策論議を阻害する要因がどこにあるのかについても答えが見つかる次第です。
 

【写真は、今冬の電力需給ひっ迫を救うため年明けに再起動する姉崎火力発電所(千葉県)。ピンチを救うのは40年超選手だ。】

「戸締まり用心、火の用心」を合言葉に「年末特別警戒」実施中!

ブログ 防犯/防災

いよいよ年の瀬も迫り、今日は官公庁や多くの民間企業でも「仕事納め」。
 
この「仕事納め」に関しては、「仕事納め式」や少し仕事を早めに切り上げての「納会」などが恒例でありましたが、特に「納会」に関しては、一年の締め括りを職場内で慰労し合う、どこかホッとする雰囲気が好きだった私からすると、新型コロナによりほとんどの企業で中止としていることは、やはり寂しい気がするもの。
 
堅い話しで言えば、勤務中に飲食すること自体が企業コンプライアンス上どうなのかと叫ばれる時代の風潮ともあいまって、コロナを契機に、このままこの風習自体も無くなってしまうことも懸念する次第です。
 
一方、歓迎することとして、「仕事納め式」や「納会」があるから最後の日まで出勤しなければならないとの、ある種「縛り」のような考え方を見直すこと。
 
とりわけ、今年のように、27日、28日を休むことができれば大型の年末年始休みとなる場合など、いわゆる「ブリッジホリデー」を積極的に推奨することは大変良い取り組みと思うところですが、昨日ニュースを見ていると、働き方改革の一環で、和歌山県では、ひと足早く24日に県庁の「仕事納め」をし、必要な業務は28日まで続ける一方、職員に年末年始の積極的な長期休暇取得を促すことを目的とした取組みを行なったとのこと。
 
県庁では午後5時から、仁坂知事の訓示を庁内テレビ放送で各部署に流し、「年末年始に英気を養い、来年また県民のために頑張ってほしい」と述べたほか、実際、有給休暇を取得し28日から休みに入るという職員は「しっかりリフレッシュして、新しい気持ちで来年も頑張りたい」と話す様子が流れるなど、まさにこうした意識にもつながることが取組みの効果と感じた次第です。
 
なお、この年末年始も関係なく勤務される職種の方に対しては敬意を表しつつも、働き方改革はやはりトップリーダーの旗振り次第で、より進むものと考えるところです。
 
さて、私ごととなりますが、仕事納めとは逆に、昨晩から始まったのが、町内の「年末特別警戒パトロール」。
 
例年わが町内の年末特別警戒には、27日から30日までの4日間日替わりで毎回約60〜70名の方が参加され、3班体制で2回パトロールにあたっていましたが、今年も昨年に引き続き、コロナ感染に配慮をし、人数も区役員と防災部に限定のうえ、回数も20時からの1回としての実施としています。
 
もちろん、パトロールの合間の楽しみであった「豚汁」に「やかん酒」も無しということで、やや寂しい気もしますが、本来目的は「防犯・防火」の呼び掛けであると気持ちを引き締め直し、拍子木を合図に大きな声で「火の用心!」とパトロールしてまいった次第です。
 

【町内会館前に年末特別警戒体制を設置した様子】
 
今朝もまだ吹雪が続く敦賀市内であり、オミクロン株への警戒ともあいまって、今年もまた例年と違った緊張感がある訳でありますが、皆様におかれましては、何を置いてもこの年末、交通安全の「注意一秒、けが一生」に加え、「戸締まり用心、火の用心」の言葉を合言葉に防犯・防火にご留意のほど宜しくお願いいたします。
 

気温が上がらない「最強寒波」、路面凍結には十分ご注意を!

ブログ 防犯/防災

「今期最強の寒波」の言葉通り、降雪もさることながら、とにかく寒い日が続いています。
 
それもそのはず、敦賀観測所のデータでは、昨日の最低気温マイナス0.2℃、最高気温は2.7℃と差はたったの2.9℃しかなかったことに納得した次第。
 
昨夜からの積雪はそれほどでもなかったようですが、それでも早朝から除雪車の音が聞こえてきており、今日もフル稼働で対応されていることに感謝するところです。
 
昨日も知人(市役所近くのマンションにお住まいの方)のFacebookで、早朝にも関わらず市役所3階の一室だけ明かりが灯っている写真とともに、雪の対応をしている部署ではないかとの投稿を拝見しましたが、まさにその部屋は、位置関係からして道路河川課さんと思われ、以前にお聞きした話しでは、こういった降雪予報となれば体制を組んで庁内待機のうえ、除雪の統括指示や市内の道路状況パトロール、市民からの電話対応などにあたられるとのことであり、こうしている今現在も含め、昼夜分たぬ対応により安全・安心を守っていただいていることに感謝する次第です。
 
除雪に関しては、交通機能維持の観点から主要幹線道路から優先して対応することはお分かりいただいていることと存じますが、業者ごとにエリアを決め、限られた人的・物的資源(除雪車)でフル稼働しているとは言え、どうしても限界というのがありますので、細かな筋道までの除雪に時間が掛かることは何卒ご理解いただけますようお願いいたします。
 
降雪による道路事情については、敦賀市のホームページを見ると、国道8号(下り線 敦賀市疋田(疋田交差点)以南から)で集中的な除雪作業を行うため27日2時45分から6時00分までの間、通行止めとなっているほか、北陸自動車道では上り線(米原方面)敦賀ICから米原JCTまでの間、舞鶴若狭自動車道では下り線若狭美浜ICから敦賀JCTまでの間を除雪するとあります。
 
また、鉄道に関しては。JR小浜線が除雪作業のため、始発から昼ごろまで運転を取り止めると昨日のうちに発表しています。
 
運転再開は東舞鶴駅―小浜駅間が正午ごろ、敦賀駅―小浜駅間が午後2時ごろの見込みとしており、交通機能障害とまでは行かないものの、こうして安全を優先のうえ、前広にアナウンスをされることは、利用者にとっては計画性をもって対応できることにつながるため理解するところであります。
 
この雪に関しては、昨日もお隣石川県の白山市内では、乗用車が道路脇にある電柱に衝突する事故があり、車を運転していた60歳の女性が死亡、鳥取自動車道では大型トレーラーが動けなくなったことを起因とし、約4時間に亘り立ち往生が発生するなど、各地でも事故や交通機能の麻痺となっていることを踏まえ、やはり細心の注意を払っての行動や判断が必要と改めて認識する次第です。
 
昨日から続く「大雪警報」ですが、福井気象台の発表によると、福井県嶺南地方では本日のお昼ごろまで警戒とあります。
 
とは言え、相手が自然だけに予断は許しませんが、とにかく気温が低いことを思えば、特に「路面凍結」には慎重に慎重を期して行動せねばなりません。
 
1秒の油断で、穏やかな年末年始を台無しにすることなきよう、ともに注意して過ごしましょう。
 

【昨朝の我が家前。15時ごろには綺麗に除雪していただき感謝。】

高校生の取組みに感銘を受ける 〜福井県 高校生の原子力に関する意識調査2021より〜

ブログ 原子力

「若い力」が持つ可能性は無限大とは良く言いますが、その言葉の通り、最近、高校生たちの取り組みで感銘を受けたことがありました。
 
少し前の新聞にも掲載されていたのですが、日本原子力文化財団が、全国の高校・高専生がエネルギー・原子力について調査、研究した成果を報告する発表会を東京大学で開催。
 
同財団は、自らの疑問に沿った調査、研究を進めることを通じ、生徒たちに原子力、エネルギーに対する理解を深めてもらうため、高校・高専を対象とした支援事業を実施しており、毎年10校程度の活動を支援しているとのことでしたが、今回オンラインでの参加を含め、10校11チームが約半年間の活動結果を報告のうえ、審査した結果、最優秀賞を受賞したのは「福井県 高校生の原子力に関する意識調査2021」に取り組んだ福井南高等学校(福井市)でした。
 
この福井南高校は、以前に廃止措置中の日本原子力発電(株)東海発電所から発生した廃材を用いた「クリアランスベンチ」を貸与設置した経過もある訳ですが、今回は原子力問題に関心を持った同校の女子生徒3人が、同じ福井県に住んでいて、原子力発電所が立地している嶺南とそうでない嶺北とでは、原子力発電に対する意識やイメージに違いがあるとの仮説を立てたうえで、同じ高校生が原子力や高レベル放射性廃棄物の地層処分をどう捉え、どのような考えを持っているかについて率直な意見を共有したいとの思いを持って、福井県内の高校2年生を対象に大規模な意識調査を行ったもの。
 
この意識調査は、県内外の大学教授らの指導を受けながら10月にインターネットを使ってアンケート方式で行われ、37校1807人から回答を得たこともさることながら、「さまざまな立場からのコメント」として、新聞記者やジャーナリスト、原子力推進側・慎重側双方の識者など23名もの方からの寄稿を掲載しており、大変内容の濃いものとなっています。
 
アンケートでは、原子力に対するイメージは、明るい、暗い、安全、危険、必要、不要など14項目から複数選んでもらう形で尋ねたところ、「必要」「役に立つ」の合計では、嶺南68.8%、嶺北61.2%、県外46.9%となったほか、「安全」の回答率は嶺北2.8%、県外4.1%で1桁台だったのに対し、嶺南は14.0%とあり、原子力発電所との距離と相関関係が見られる結果となったとのこと。
 
また、「原子力発電所を意識した年齢」では、小学生以前と答えたのが全体では4%であるのに対し、嶺南では10%に昇ることや、「危険」のイメージを選んだ割合が80%に対し、「怖い」は0.7%と極めて低く、出身地別でみると、嶺南69.4%、嶺北82.3%、電力消費圏を中心とした県外87.8%とここでも距離との相関があることを興味深く拝見した次第です。
 
なお、意識調査の結果についての詳細は、福井南高校のホームページ「生徒たちの探求活動報告」に掲載されていますので、関心のある方は以下リンクにてご覧ください。
 
 →→→福井南高校「福井県 高校生の原子力に関する意識調査2021」はこちらから
 

【同校ホームページ掲載の「意識調査2021」表紙】
 
私はたまたま冊子版を拝見する機会があったため、「さまざまな立場からのコメント」も拝見させていただきましたが、文字通り「さまざまな角度・視点」から本アンケートに対する細かな分析や原子力や地層処分の考え、さらには高校生の皆さんへのメッセージが記載されており、大変読み応えがありました。
 
紹介したいことは沢山あるのですが、その中でも「高校生に向けたメッセージ」で特に記憶に残った2点だけ紹介させていただきます。
 
1点目は、大手民間会社の福井県担当としてお勤めの方の言葉で、「これからの社会で生きてくる力」としてあった3項目について。
◉「批判的思考力(人を非難したり否定したりする意味ではなく、なぜ?本当?と問い、情報を正しく見つけ、論理的に考える力)」
◉「協働的思考力(自分の意見と違う意見も踏まえ、なんで違うのかな?この人はどう考えたのかな?とその人の裏にある考えを踏まえて議論を前に進める力)」
◉「創造的思考力(具体と抽象を行き来しながら、目標達成への課題と解決策を考える力)」
 
2点目は、公害問題などに取り組まれ、原子力に対しては反対の立場から活動を進めて来られた福井県内の元市議会議員の方の言葉。
 
「最後に、原子力の問題に限らず、高校生の皆さんには、私も含めて他人の意見を鵜呑みにしないようお願いしたい。日頃から新聞やテレビのニュースに目を通し、自ら情報を丹念に読み込んで、自説を持っていってほしい。」
 
これらの言葉は、自分自身にとっても非常に胸に沁みるものとなりました。
 
そして最後に、何と言ってもこの難しく壮大なテーマに取り組まれた3人の高校生の思い。
 
一人は、「地球温暖化は人類共通の課題であり、関係ない人はいない。特に、人生100年時代と言われる将来を生きていく私たちにとっては大問題であり、カーボンニュートラルについて、もっと若者視点で学ぶことのできる環境が必要である。」。
 
一人は、「地域の意識差が明確に表れている結果もあれば、変わらないものもあり、私の中のモヤモヤがひとつ晴れたような気がする。この結果を多くの高校生で共有して対話のきっかけとしてもらいたい。教育で地層処分の問題に触れられる土壌をこれからも創っていきたい。」
 
そして最後の方は、「原子力の話しになると決まって福島というキーワードが出てくる。イメージだけで福島県の人はこう思っているだろうと決めつける場面はよく見てきたし、自分自身も福島の高校生と対話するまではそうだった。これも風評被害だ。周りからの情報だけで判断せず、環境やエネルギーの問題を国民一丸となって議論していく。すぐ答えが出るものではないが、議論で出てくるモヤモヤとした感覚が、この問題を考えるうえで大切だと思う。その感覚こそが『知りたい』の原動力となるのだから。」
 
この3人それぞれの取り組んだことに対する成果、それを踏まえてのご自身の受け止めを聞けば、これ以上言葉を述べること自体が野暮というものでしょう。
 
財団の成果発表会では「嶺南と嶺北の生徒の意識の差を共有し、原子力発電所を知ることで、若者が議論する土台をつくることにつながる」とも述べられたとのこと。
 
冒頭述べたよう、私自身、この高校生たちの考えや取り組みに大きな感銘を受けるとともに大いに学ばせていただいた次第です。
 
こうして客観的視点をもって論理的に考えられるということは、エネルギーの分野のみならず、国内でも不一致課題とされる憲法改正や国家安全保障の問題にも通ずると思うところであります。
 
本当に頼もしい「若い力」は、地域の、いや日本の宝であり、大切に育てていくことに私自身、少しでも力になれればと思う次第です。

年明けオープンに向け新庁舎への引越し作業も佳境

ブログ 敦賀市議会

公的な立場で出席する会議も今年最後。
 
昨日午後は、中郷公民館で開催された「つるが観光賑わいづくり検討会」に市議会産経建設常任委員長として出席。
 
11月の会議で継続協議となった、来年3月20日、21日にプラザ萬象にて開催する「つるが鉄道フェスティバル2022」について、市内の賑わいづくりに向け、会場周辺の駅前などを活用した連携策をどうするかの点について協議を行いました。
 
会議を終えた後は市役所に向かい、自身が所属する会派「市民クラブ」の控室の荷物を新庁舎に運搬。
 
といっても、ほとんど私物を置いていない部屋につき、運搬する荷物もダンボール2個程度な訳ですが、それでも新しい会派控室に入るとどこか新鮮な気持ちとなりました。
 
私なんぞはこの程度で終わりですが、市役所の職員の皆さんは本当に連日大変な作業となっており、昨日も運搬の際すれ違った、台車に何箱も積み上げて移動する若手職員に声を掛けると何と、今日で30往復目だとのこと。
 
それでも若手社員のにこやかな表情からは、新たな庁舎で仕事ができることへの期待感なるものを感じた次第ですが(勝手な私の印象です)。
 
年末年始休みに業者さんが運んでくれる分との住み分けもされているのだと思いますが、こうしてせっせと直営で作業されている職員さんのご苦労を思いつつ、滞りなく引越し作業を終え、年明け1月4日の新庁舎オープンが円滑にされるようお願いするところであります。
 
また、他の職員さんともお話しすると、天気の良い「ここ2日が勝負」とばかりに引越ししているとの声もありましたが、今日から年末に掛けては、強い冬型の気圧配置となり、北日本から北陸、山陰にかけて各地で雪や雨となる模様。
 
先週の寒波も今年最強と言われていましたが、上空に流れ込んできているこの寒気は「この冬これまでで最も強い」とのことであり、特に日本海側では大雪や暴風雪に警戒が必要とされています。
 
とりわけ、ここ最近は北陸自動車道での事故が大変多くなっていることも踏まえ、今季一番の冷え込みに対しては、体調管理のみならず、車の運転には特に注意をして過ごさねばと肝に銘ずるところです。
 
皆さま方におかれましても何卒ご留意いただき、穏やかな年末年始となりますようお祈り申し上げます。
 

【現庁舎の会派控室からの眺め。ここからの景色を見るのも残り僅か。】

東海第二は特重施設申請を許可。福島第一はALPS処理水海洋放出計画を規制委に申請。

ブログ 原子力

12月定例会は閉会したものの、何かと会議続きの昨日は敦賀市議会の広報広聴委員会。
 
と言っても委員長を努める私自身が招集している訳でありますが、委員会では、いずれも年明けに開催を予定しているオンライン放映による「令和3年度議会報告会」ならびにコロナの感染状況を見ながら、現時点では学校に訪問する予定としている「高校生との意見交換会」について、その内容や進め方などの詳細を協議した次第。
 
8名で構成される本委員会ですが、女性議員と男性議員がちょうど4名づつという、おそらく県下でもないであろうジェンダーバランス(男女比のバランス)の取れた形となっているためか、毎回、細やかな点に至るまで活発な協議が行われているものであり、昨日も白熱した議論がされました。
 
委員会終了後、あるベテラン女性議員さんとお話しすると、随分以前(20年ほど前)は、極少数の女性議員に物言わせぬ雰囲気があったものの、それに比べ現在の敦賀市議会は、性別に関わらず公平に、自由闊達な意見ができる雰囲気があると仰っていました。
 
「男女平等参画社会の実現」とは良く言いますが、本来あるべき姿は、そうしたスローガンを意識せずとも皆が行動できる社会であると考えるため、私自身、労組役員時代から取り組んできたテーマであることも踏まえ、引き続き自ら率先して行動していきたいと考えます。
 
さて、こうして会議が続く毎日となっておりますが、常に念頭にあるのはエネルギー、とりわけ原子力発電のこと。
 
情報収集する中で、ここ最近もトピックス満載であり、22日には日本原子力発電株式会社(以下、日本原電)が2019年9月24日に原子力規制員会に申請した「東海第二発電所の特定重大事故等対処施設の設置等に係る原子炉設置変更許可申請」について許可がされました。
 
この対策施設は、原子炉建屋に大型の航空機が衝突するといったテロ行為などが発生した際に、原子炉を冷却する操作などを離れた場所から行うためのもので、福島第一原子力発電所事故を踏まえて設置が義務づけられているもの。
 
今回、東海第二発電所では、特定重大事故等対処施設に係る基本方針や基本設計について許可を受けたこととなり、「沸騰水型」の原子力発電所としては初めてということになります。
 
日本原電は、東海第二発電所の更なる安全性・信頼性向上を目指し、今後、準備が整い次第、東海第二発電所の特定重大事故等対処施設に係る設計及び工事計画認可申請並びに保安規定変更認可申請を行い、これらの審査に真摯に対応するとともに、引き続き、新規制基準に基づく安全性向上対策工事を安全第一で進め、地域の皆さまへの説明を尽くしていくとしており、今後、着実に各工程を進められることを期待したいと思います。
 
また、以前より注視してきている福島第一原子力発電所の多核種除去設備(ALPS)処理水の海洋放出の件について。
 
これに関しては、東京電力ホールディングス(HD)が21日、ALPS処理水を処分する施設の計画を原子力規制委員会に申請したと発表しました。
 
政府が4月に示した基本方針のスケジュールに沿えば、2023年春にも海洋への放出を開始することになっており、規制委員会の認可を経て、22年6月頃に現地で設備の据え付け・組み立てに着手し、23年4月中旬頃の設備設置と使用前検査の完了を目指すとしています。
 
原子力規制委員会は22日の定例会合で、東京電力が審査を申請した福島第一原子力発電所の処理水海洋放出計画について、今後、週1回程度のペースで公開会合を開き、審査を進めることを確認し、本日24日に初会合を開くとのこと。
 
計画では、処理水を海水で薄め、含まれる放射性物質トリチウムの濃度を国の基準値の40分の1未満にして、海底トンネルを通して原発の沖合約1キロで放出するとしており、審査においては、処理水を海水で薄める方法、十分に薄められないなど異常が発生した際の放出停止方法、地震や津波対策などが論点となる模様。
 
申請は当初めざした今年9月頃から約3ヶ月遅れたものの、東電HDは23年春頃とする放出開始目標に変更はないとしており、今後は審査並びに工事を順調に進め、予定通りの海洋放出実施を期待するものであります。
 
こうして国内の原子力発電においては様々な動きがあるものの、足下の電力需給に目を移すと、今冬の極めて厳しい需給ひっ迫に加え、昨日行われた電力広域的運営推進機関の有識者会合では、2022年度夏季に複数エリアで安定供給に最低限必要な予備率3%を下回る可能性があるとの見通しが示されたとのこと。
 
毎年叫ばれる需給ひっ迫から脱するための一番の方策は、確立した脱炭素電源である原子力発電のベースロード比率を高めることにあることは、誰が考えても明らかであることから、そうしたことも踏まえつつ、とにかく安全第一で着実に進むことを願うばかりです。
 
いま欧州で起きていることを反面教師とすれば、日本が選択すべき道も明らかであることから、この点はまた説明させていただきたく存じます。
 

【12月定例会初日に故障した本会議場空調機。そのピンチを救ったのはこの灯油ストーブたちでした。火力や原子力発電ではありませんが、やはりいざという時に役に立つのは実績のある器具であることを痛感。そして感謝です。】

嶺南広域行政組合定例会にて一般質問を行う

ブログ 政治

一昨日の定例会最終日に「議員定数2削減」を決めた敦賀市議会。
 
昨日の福井新聞では、条例改正案を可決するに至るまでの過程の詳報とともに、「取材ノート」(記者から見たコラム)では「市民の目線意識を」のタイトルにて、市議会議員、市民双方に一石を投じる記事が掲載されており、結びにはこうありました。
 
「削減された定数は、次回改選時から適用される。選挙期間だけでなく、常日頃の地域での活動はもとより、本会議での議論にも耳を傾けて投票に備えたい。議会に注目が集まれば理事者側の緊張感も高まる。市政の発展につながるはずだ。」
 
私は、非常に的を得た指摘と受け止めた訳ですが、市民の皆さんには是非こうした視点をもって、議会や各議員の活動に注視いただくとともに、私自身は「選挙のための」或いは「選挙の前だけの」政治屋ではなく、政治家として、真に敦賀市の発展に資すとの思いをもって、365日24時間が活動時間と思い行動していく所存です。
 
あと、本来定数問題とセットで考えるべきは「議員報酬」かとも思いますが、今の敦賀市議会議員の議員報酬は40万7000円(手取りで30万7000円)です。
 
これに関しては、貴重な税から報酬をいただいている訳であり、金額に見合った活動をするのは当たり前のこととして、特に現役世代からの議員のなり手不足問題などを考えると、この報酬額の見直し論議というのも近い将来必要なのではと考えるところですが、まずは何を置いても「そんなに多くの議員は要らない」とされた市民感覚の現実を真摯に受け止め、議会全体としては、より一層の議会改革に努めることが肝要と思うところです。
 
繰り返しとなり恐縮ですが、市民の皆さまにおかれては、政治と生活は切っても切れない関係にあることも念頭に、議会並びに各議員の一挙手一投足に注視をいただけますよう宜しくお願いいたします。
 
さて、話しを変えまして、「敦賀市議会」12月定例会を終えた翌日の昨日は、「嶺南広域行政組合」の定例会が敦賀市立図書館3階研修室にて開催され、私も議員の一人として出席してまいりました。
 
「嶺南広域行政組合」とは何をするところ?と疑問に思われた方は、以前にそのことをブログで説明しておりますので、以下リンクよりご覧いただければと思います。
 
 →→→嶺南広域行政組合のしくみ等を記載した「やまたけブログ」(2021年3月26日)はこちら
 
今定例会のメイン議題は、「令和2年度嶺南行政組合一般会計歳入歳出決算認定」であった訳ですが、一般質問もできるとあって、先週「敦賀市議会の」定例会の合間を縫って発言通告書を提出していたところ。
 
この日の一般質問は3名(小浜市議1名、敦賀市議2名)であり、3人も質問するのは珍しいと言われましたが、私自身は、嶺南6市町の首長や議員(各議会代表)が一堂に会する滅多にない場であることに加え、北陸新幹線敦賀・小浜開業に向けた課題や小浜線利活用問題など嶺南全体で対応すべきテーマが山積している中にあって、自身の考えを提起しない手はないとの思いで、前回定例会に続き、二度目の一般質問をさせていただきました。
 
質問した大項目は以下3点。
 
1.嶺南鉄道整備促進基金活用候補事業の検討状況について
2.嶺南一体のPR戦略について
3.歴史でつなぐ小浜線利活用について
 
詳細までは割愛しますが、総じて言えば、1は限りある基金を具体的な計画のもと活用いただきたい、2と3については、外向けのみならず嶺南の域内住民に対しても展開すべき、とりわけ3に関しては、来年は大正11年の敦賀〜新舞鶴(今の東舞鶴)までの全線開通から100年を迎えることから、その歴史を掘り起こし、沿線で小浜線の維持・保存に取り組む団体とも連携のうえで、地域住民の皆さんに小浜線をより親しんでいただけるような仕掛けをしていくことを提案させていただいた次第です。
 
いずれの項目に対しても比較的前向きなご答弁があったと受け止めるところですが、先に述べたよう、こうして嶺南全体のことを考え、意見できる場は、私の場合ここしかありませんので、与えられた権利を無駄にすることなきよう、以降も大事にしていきたいと思います。
 

【一般質問の3で引用させていただいた「小浜線鉄道遺産を守る会」が発刊している冊子。全線開通から100年もの間、小浜線の維持・保存に努めてこられた先人の思いも広く継承していかねばと思う次第です。】
 
 →→→「知っとるけ?小浜線物語」の詳細はこちらよりご覧ください

定例会閉会。約半世紀の歴史に幕を下ろす。

ブログ 敦賀市議会

令和3年第4回定例会が昨日閉会しました。
 
10時に開会した本会議ではまず、追加提出された第97号議案「敦賀市固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求める件」、第98号から102号議案「敦賀市職員懲戒審査委員会委員の選任につき同意を求める件」の計6件の人事案件について、即決にて可決。
 
また、同じく追加提出の第96号議案「敦賀市一般会計補正予算(第11号)」(非課税世帯等&子育て世帯臨時特別給付金」(非課税世帯は10万円、子育て世帯は残り5万円を現金支給)については予算案件につき、予算決算常任委員会に付託する旨決定。
 
その後は予算決算常任委員会(全体会)を開催し、「非課税世帯等臨時特別給付金(事務費含む)」、「子育て世帯臨時特別給付金(事務費含む)」について、それぞれ支給対象者の要件などに関し詳細質疑を行い、結果委員会として原案通り認めるべきと決しました。
 
ここまでが午前中で、午後からは1時30分に本会議を再開。
 
各常任委員会の審査報告の後(私も産経建設常任委員長として報告)、討論のない議案17件について一括採択を行い、可決。
 
第78号議案「敦賀市一般会計補正予算(第10号)」及び第94号議案「敦賀市一般廃棄物最終処分場建設工事(土木)請負契約の件」については討論があり、第78号議案では、反対の立場で日本共産党敦賀市会議員団の山本貴美子議員、賛成の立場で私が討論を行い、採決の結果、委員長報告の通り賛成多数で可決されました。
 
討論は、反対から先に行われるため、後に行う賛成討論では反対とされる理由を反証する必要がありますが、今回も3点あったうち1点(知育・啓発施設の書籍購入費)しか自身の考えを打ち返すことが出来ませんでした。
 
議会は「言論の府」であり、この討論こそ「決定権者の責務」であると考えることから、この点は今後も重きを置いて対応していきたいと思います。
 
その後、請願1件の審査報告(私より報告)から討論・採決、特別委員会からの中間報告があり、最後は議員提出のB議案第6号として「敦賀市議会議員の定数を定める条例の一部改正の件」について提案。
 
提案者を代表し、市政会の和泉明議員より提案理由説明の後、2名の反対討論、採決が行われた後採決を行い、結果、賛成多数で可決されました。
 
これにより、議員定数は「2名減」、即ち24名から22名となり、次の一般選挙(おそらく令和5年4月の統一地方選挙)からこの定数が適用されることとなります。
 
議員定数に関しては、長きに亘る議員間協議の末、明確な理由を添えて「議会自ら」が出した結論であり、私自身、この考えを提言した立場からも、今後これ以上定数を減らすことは、相当な理由がない限りすべきでないということは、ここで申し上げておきたいと思います。
 
一連の昨日の流れを述べさせていただきましたが、最後まで審査・審議にあたるべく、自分なりのベストは尽くせたかと思う次第です。
 
そして閉会後は、議長席をバックに議員一同で記念撮影。
 
写真をお見せできないのが残念ですが、皆笑顔のナイスショットでした。
 
こうして現庁舎最後の定例会を終え、約半世紀に亘り敦賀市議会の議論を見守り続けてきた本会議場に感謝。
 
年が明ければ新議場でのスタートとなりますが、両方の議場を経験できるタイミングで議員をさせていただいていることにも感謝をし、残りの任期1年4ヶ月を全力疾走する所存です。
 
北陸新幹線敦賀開業を控え、変換点を迎えようとする敦賀ですが、引き続き「敦賀の歴史を誇りに、今ある資源を最大限生かす」とのスタンスのもと活動していきますので、皆さまにおかれましては、今後とも叱咤激励のほど宜しくお願いいたします。
 

【見納めとなる本会議場。約半世紀の歴史に感謝。】
 

【おまけの記念撮影。マスクを外すと太ったような?】

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