B議案第5号「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」

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先日、そして昨日と福井新聞には大きく、使用済み燃料の県外搬出に向けた関西電力のロードマップ(工程表)の見直しが必要になったことを遺憾とする記事が掲載されており、経済産業省で6日、杉本達治知事と面談した斎藤健経産相は「大変重く受け止めている。福井県に実効性ある工程表を示すよう関電を厳しく指導していく」と発言したとのこと。
 
そもそも、ロードマップ見直しが必要となった原因は、前提条件としていた、主な搬出先である青森県六ケ所村の再処理工場(日本原燃)の2024年上期完成が遅延したことにあり、これに関しては昨年10月に同じく、杉本知事と面談した当時の西村康稔経産相が、再処理工場の完成も含め、「国が前面に立って主体的に取り組み、総力を挙げて指導していく」と約束していたことからすれば、責任の所在がさも事業者だけにあるかの国側の姿勢を疑問に思うところです。
 
関電は福井県に対し、本年度末までにロードマップを見直すと約束した上で、期限内に実効性のある計画を提示できない場合は「(40年超運転の)美浜3号機、高浜1、2号機の運転は実施しないという不退転の覚悟で臨む」と述べていますが、貴重な電源と引き換えにせざるを得ない状況を「何リスク」と呼べば良いのでしょうか。
 
なお、日本原燃の審査に関しては昨年、耐震評価の前提となる「地盤モデル」を新たに作成することなどから遅延した経過があり、バックエンド側にも原子力規制委員会が横たわっていることを再認識する次第です。
 
さて、敦賀市議会のほうは昨日、令和6年第3回(9月)定例会が開会。
 
10時に本会議を開会し、諸般の報告から市長提案理由説明、理事者より各報告案件、条例改正や補正予算、決算議案など計12件について説明から質疑までを行いました。
 
トピックスとしましては、第53号議案「敦賀市子ども医療費の助成に関する条例の一部改正の件」において、これまで未就学の子どもについては医療費を全額助成する一方で、小学生から高校3年生相当までの子どもについては一部自己負担としていたものを、令和7年4月から小学生以上の子どもについても自己負担金を廃止することなどが挙げられます。
 
今定例会に市長より提出された議案は、市議会ホームページにすべて掲載されていますので、以下リンクよりご覧ください。
 
 →「令和6年第3回(9月)定例会 議案一覧」はこちら
 
また、議員提出のB議案第5号として「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」も提出され、提出者である三田村崚議員(峻正会)より議案説明の後、質疑を行いました。
 

 
ほか2名の賛成者を携え提出された議案の説明では、ハラスメントのない敦賀市役所市、敦賀をめざすとの思いが述べられた後、「日本国憲法が保障する個人の尊厳の趣旨を踏まえ、敦賀市議会議員間のハラスメント及び議員から市職員に対するハラスメントを防止することで、議員と職員にとって良好な環境を確立し、業務の適正、効率化と市民から信頼される議会の実現に資することを目的とする。」との趣旨、各条文の意味合いが述べられました。
 
これに対し、有馬茂人議員(市政会)からは、本議案提出のプロセスや議長の責務について、大塚佳弘議員(公明党)からは議会におけるハラスメントの現状認識(提案者の)など、今川博議員(市民クラブ)からは、提出に至ったきっかけや今定例会に提出した理由、私からは既にある政治倫理条例や基本条例と本条例の関係性やハラスメントの事実関係を客観的に確認する体制、相談窓口設置などについて質疑。
 
プロセスに関しては、議員の一人ひとりが認識をもって取組むことが重要な案件であるだけに、議案提出前に議会内で合意形成を図ることを行わなかったのは何故かとの問いに対し、以前に草案を各会派、議員に配布しているが意見がなかったことをもって合意形成を図ったと考えているとの答弁がありました。
 
本会議での質疑は3回までしかできないため、私もこれ以上はできませんでしたが、政治倫理条例との関係ひとつをとっても、提出者と「考えが相違」するなど、各条文においてもそうした部分が多々あり、今後の議案審査の中で、丁寧且つ深掘りの議論をした上で「議会としての合意形成」が図れるのか否か。
 
質疑の後、本議案の審査は「議会運営委員会」に付託されました。
 
今のところ、9月19日(木)の一般質問終了後に行われる予定となっていますので、そこでの議論を注視する次第です。

本日より令和6年第3回(9月)敦賀市議会定例会

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9月3日のことになりますが、東北電力の女川原子力発電所2号機(BWR、82万5千キロワット)で燃料装荷を開始。
 
同日に原子力規制委員会から、燃料装荷に必要な試験使用承認書が交付されたことを受け、午後3時に開始した燃料装荷は、1週間程度を掛けて完了させる見込み。
 
同2号機での燃料装荷作業は2011年2月以来13年7カ月ぶりとのことで、プロセスが順調に進めば、BWR(沸騰水型)として東日本大震災以降初めての再稼働となります。
 
これに関するNHKのネットニュースを見ると、まずタイトルに “原子炉に核燃料入れる作業開始”とあり、なぜ正しい用語「燃料装荷」を使わないのか。
 
また、結びには、「女川原発2号機は、核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きた東京電力 福島第一原発と同じ、BWR=「沸騰水型」と呼ばれる型の原子炉で、再稼働すれば東日本大震災のあと初めてとなります。」とあり、ここでも敢えて「メルトダウン」を用い、福島第一原子力発電所事故とリンクさせるような報道をする意図は何なのかと、一人で憤るところです。
 
女川原子力発電所は元々高台に設置されていることもあり、東日本大震災の際にも安全に停止したうえ、周辺住民を敷地内に避難させたプラントです。
 
これほど電力需給がひっ迫し、国民負担や経済活動への支障となっていることからすれば、とりわけ東日本のベースロード電源が確保されることは何より歓迎すべきことであり、東北電力がホームページのコメントで「当社としては、引き続き、安全確保を最優先に、一つひとつのプロセスにしっかりと対応するとともに、地域の皆さまに当社の取り組みを丁寧にお伝えしながら、再稼働に向けて全力で取り組んでまいります。」とあるよう、私としても再稼働に向けた今後の着実な工程進捗を見守り、応援する次第です。
 
さて、敦賀まつりが終わり、秋の気配とともに始まるのが、令和6年第3回(9月)敦賀市議会定例会(以下、9月議会)。
 
8月31日のブログで、ちょうど1週間前の告示日に開催された議会運営員会のことを書きましたが、理事者からの提出議案に加え、本日の開会日には議員提出議案(B議案)「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」が提出される予定となっており、これらについて慎重審査、審議に臨むところ。
 
また、9月議会は前年度決算審査があることから、会期日程も10月9日までの34日間とやや長丁場になっておりますが、気を引き締め、副議長として公平公正はもちろんのこと、円滑な議会運営に努める所存です。
 
なお、議会の模様は①嶺南ケーブルネットワーク(RCN)議会チャンネル(ch093)、②敦賀市議会インターネット中継、③議場傍聴など、様々な媒体でご視聴が可能ですので、ぜひご覧いただけますようお願いいたします。
 

【↑過去の本会議はもとより、議員一覧からの選択、用語での検索も可能となっていますので、ぜひご利用いただければと。】
 
傍聴は本会議のみならず、もちろん常任委員会・特別委員会も可能です。
 
「委員会中心主義」とする敦賀市議会としては、委員会での質疑や討論もご覧いただければと思いますので、こちらもどうぞご遠慮なくお越しいただきたく存じます。
 
本日は、8時40分からの議会運営員会に始まり、9時30分より全員協議会、10時に本会議開会となります。
 
一人でも多くの方に関心をもって注視いただければ幸いです。

令和6年第3回(9月)定例会を前に議会運営委員会を開催

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台風10号の名前「サンサン」は、少女の名前が由来とのこと。
 
元々速度が遅い台風でしたが、東西の高気圧に挟まれ、偏西風にもうまく乗れず停滞している姿に少女のイメージを重ねると、「早く逃してあげたい」との心境になるもの。
 
もちろん、各地に大きな被害をもたらすことなくとの思いを込めてでありますが、台風情報を睨みヤキモキしているのがここ敦賀。
 
敦賀の夏の風物詩、8月16日の「とうろう流しと大花火大会」と同じく、秋の訪れを告げる行事といえば「敦賀まつり」。
 
氣比神宮の例大祭に合わせて開かれるこのお祭りの日程が、今年は9月1日(日)~4日(水)(例年は9月2日〜4日)とあって、とっくに通過していたはずの台風が停滞していることに「ヤキモキ」している訳ですが、北陸新幹線の開業を迎えて初の開催となるほか、伝統の山車巡行や神輿渡御、カーニバル大行進や約3000人が参加する民謡踊りなど、市民総ぐるみの「敦賀まつり」への影響が最小限となるよう祈るところです。
 
さて、こうして募る心配と同時に、台風襲来への警戒を維持するところ、昨日敦賀市議会は、9月6日(金)から始まる令和6年第3回(9月)定例会を前に議会運営委員会を開催。
 
会期日程や市長提出議案、その他議会運営に関わる事項について確認、協議しました。
 
条例改正案や補正予算案などの議案に加え、9月定例会では前年度決算審査を行うため、配布された議案もボリューム満載となっておりますが、決算に関しては「数字から成果を読み取る」との教えのもと、審査の準備に入りたいと思います。
 

【9月定例会の会期日程。34日間の長丁場となります。】
 
また、同委員会では、議会改革の一環としてワーキングで検討を進めてきた「タブレット導入」、「委員会のインターネット配信」について中間及び最終報告がされました。
 
議会活動全体の効率化やペーパーレス化などを目的とするタブレット導入については、今年度予算にも計上をした上で、本年12月定例会から試験運用を予定(同時期に、理事者側も議場にパソコン持込みを予定)。
 
インターネット配信については、まず「予算決算常任委員会(全体会)」をライブ、録画配信することで決定をし、放送機材など放映に向けた準備を進めるとの報告がありました。
 
とりわけ、委員会のインターネット配信に関しては、自身が広報広聴委員長時代に同委員会での協議を経て、議会運営委員会に検討依頼をしたものであることもあり、ひとつ実現に向かうことを嬉しく思うとともに、「委員会中心主義」とする敦賀市議会において、委員会での議論を多くの市民の皆様にご覧いただける環境をつくることで、議会や政治に対するご理解につながることを期待する次第です。
 
この他にも、議員公開情報の見直しや、政務活動費等のホームページ公開などについても確認をしましたので、また今後ご覧いただければ幸いです。
 
このように、敦賀市議会では一歩づつではありますが議会改革を進めるとともに、市民の皆様にとって、透明でより分かりやすい議会に向けて取り組んでいますので、その点に関しても注視いただいた上で、引き続きご意見など賜ればと存じます。

新清掃センター整備・運営事業 建設工事 起工式

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敦賀市内の小中学校は、昨日から1学期後半がスタート。
 
週初めの街頭活動でいつもの粟野交番前に立つと、母校粟野中学校へと、楽しそうに向かう生徒たちの姿に元気をもらいました。
 
なお、既に強い風が吹き始めていますが、街頭演説では、強い勢力のまま「台風10号」が襲来する今週、決して「自分たちは大丈夫」と思わず、備え、行動していきましょうと呼び掛けました。
 
さて、昨日はその後、「新清掃センター整備・運営事業建設工事起工式」に出席。
 
現在の清掃センターは、平成4年度に供用開始してから32年が経過し、延命化を図りながら稼動しているものの、進む老朽化を前に、敦賀市と美浜町にて共同で新清掃センターを整備することとしており、既に設計施工、運営会社との契約を終え、設計が進められていたところ。
 
新清掃センターの建設地は、現清掃センターの隣接地(真下)で、事業方式を「DBO方式」とするもの。
 
「DBO方式」とは、Design:設計、Build:施工、Operate:運営を一括して発注する方式のことで(それぞれの頭文字を取って称す)、新清掃センターにおいては、設計・施工期間を令和4年10月6日から令和9年2月28日、運営業務委託期間を令和9年3月1日から令和29年3月31日の20年間に設定し、長期的な運営を担っていただく形としています。
 
96t/日(48t/24h×2炉)の全連続燃焼式ストーカー炉を有する「焼却施設」、14t/5h(飲食用缶ごみ:2t/5h、ペットボトル:2t/5h、粗大ごみ:10t/5h)の「リサイクル施設」を備えたセンターはさらに、発生熱源を利用して発電も行う環境性能の高い設備となっており、そういった面からも役割を果たすものととして期待がされるもの。
 

【「新清掃センター」のイメージ図(式典で配布されたパンフレットにて)】
 
建設予定地で行われた起工式では、事業主体である敦賀市からは米澤市長、美浜町からは戸嶋町長をはじめ、両市町行政関係者、両議会の方々。
 
事業者側からは、設計・施工監理を担う株式会社エイト日本技術開発様、設計・施工を担当するエヌエヌ環境・日立造船・飛島特定建設工事共同事業体の皆様が出席をし、神事から式まで滞りなく執り行われました。
 
米澤市長からのご挨拶では、新センターへの期待とともに、安全に工事を遂行いただきたいとの言葉があったほか、続く特定建設工事共同事業体代表からは、今後、土木建築工事、機械設備工事、試運転と工程を進めるにあたり、地元のご理解を得ながら着実に進めていくと力強い決意がありました。
 

【ご挨拶される米澤市長】
 
私も市長と同じ思いでご挨拶を聞いていましたが、何をおいても安全第一での建設工事完遂と、その後20年間に亘り、敦賀市・美浜町双方にとって最大限のメリットを発揮するような運営業務を行なっていただくことを切に願う次第です。
 
供用開始は、令和9年3月1日を予定。
 
実は清掃センター周りは、隠れた桜の名所。
 
この桜が、供用開始の門出に花を咲かせてくれるシーンを楽しみに、今後は工事の進捗を見守りたいと思います。
 

【清掃センター周りに咲く桜(2021年3月31日撮影)。名所もしっかり保存いただけるようで安堵。】

もしや自分は保守的存在なのか?

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水曜日の昨朝は、西浦県道での辻立ちからスタート。
 
辻立ちポイントの名子区(ヨットハーバー前)は、8月16日午前10時40分頃、県道から山側へ約50mの地点でツキノワグマの幼獣1頭が目撃されており、市のホームページでも周知されていたところ。
 
それだけに昨日は、周囲に警戒をしつつの活動でしたが、活動をともにしてくれた若手労組役員は写真を見てお分かりのよう元気ハツラツ。
 
お陰様で、明るい笑顔での活動となりました。
 

【元気ハツラツの相方とツーショット】
 
なお、クマ出没に関しては、秋には山ぎわまで食べ物を求めて活動することから、これからのシーズンはさらに警戒、留意が必要と認識する次第です。
 
また、この日はこの後、市議会の広報広聴委員会に出席。
 
11月に開催を予定している「令和6年度 議会報告会」の内容等について協議しました。
 

【10時より開催された広報広聴委員会】
 
「議会報告会」に関しては、これまでの開催実績も踏まえ、市民の皆さんにいかに「参加してみよう」と思っていただけるか、また、参加された方が「有意義であった」と感じていただけるような企画・内容にすることがもちろん大事なポイントであり、自分自身、さまざま意見しましたが、従前やってきたことの考え方や議会全体としての体裁(議員間、委員会間の公平性など)に重きを置くが故、気付けば委員会の中で保守的立場の存在になっていたのではと反省。
 
自身も委員長を務めたことがある当委員会においては、前述の視点で、これまでもマイナーチェンジを重ね、改善してきているとはいえ、参加意欲を掻き立てるに至るまでには、参加者側の視点をもって相当ドラスティックに変化しないといけないものと認識したところです。
 
敦賀市議会基本条例の中で「年1回以上開催」と規定している「議会報告会」。
 
市民の皆さんにとって、より身近で分かりやすい議会と感じていただく絶好の機会であるため、前例にとらわれ過ぎぬよう留意のうえ、委員の一員として役割を果たしていく所存です。
 
さて、話しは変わり、本日は二十四節気の「処暑」を迎えました。
 
「処」には止まるという意味がある通り、暑さがおさまる頃を表わしますが、本日の敦賀は35℃になるよう。
 
残暑はまだ厳しいものの、朝晩散歩に出ると確実に過ごしやすくなっているのも事実。
 
今朝も心地良い風が吹いていましたが、夜は聞こえてくる虫の音も癒しに、季節の移り変わりを楽しみたいものですね。
 
ではでは、本日のブログはこれまでに。

友好と交流を深めた「水戸黄門まつり姉妹親善都市懇談会」

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昨日、敦賀市内は夏祭りラッシュ。
 
地元の「粟野ふる里まつり」を始め、多くのお祭りが賑やかに開催されましたことを喜ばしく思うとともに、大変暑い中、早朝より準備・運営に携わられた皆様に感謝申し上げる次第です。
 
思えば、新型コロナ禍から明け、ようやく通常通りのお祭りが開催できるようになったのは昨年のこと。
 
お祭りは、日本の伝統且つ集落のコミュニティづくりの原点とも言えるものであり、こうして通常の風景が取り戻せたことを改めて感慨深く思う次第です。
 
さて、こう申しておきながら、私の方は「粟野ふる里まつり」のお手伝いも出来ず申し訳ありませんでしたが、同じ祭りは祭りでも水戸へ。
 
縄手博和 文教厚生常任委員長、高城庄佑 文教厚生常任副委員長とともに、水戸市で開かれた「水戸黄門まつり姉妹親善都市懇談会」に出席してまいりました。
 
この懇談会は、水戸市と親善都市の高松市、彦根市、姉妹都市である敦賀市の4市の議会が「水戸黄門まつり」の日に合わせて集い、相互交流と友好を深めるというもの。
 
実は私、この会に昨年も出席したところですが、今回は中野議長の代理にて、副議長の立場で出席いたしたところ。
 
急遽の代理ではありましたが、2年連続でこのような機会を頂戴したことに感謝した次第です。
 
懇談会の場では、主催者を代表し、大津亮一 水戸市議会議長様、続いて高橋靖 水戸市長様より歓迎のお言葉を頂戴した後、高松市議会議長、彦根市議会議長、そして敦賀市議会からは私もご挨拶の機会をいただきました。
 
私の方からは、こうしてお招きいただいたことに厚く御礼申し上げた上で、今年は幕末にあった「水戸天狗党」が筑波山で挙兵してからちょうど160年にあたり、この間、敦賀で悲劇的な死を遂げた方々の慰霊の営みを続けていること、水戸で始まり敦賀で終息した歴史のご縁から、昭和40年には「姉妹都市」となり、各方面に亘り深く交流を続けていること、さらには本年3月には北陸新幹線敦賀開業を迎え、これまで以上に一層のつながりや友好が深まることを念願する旨お伝え。
 
今後の水戸と敦賀の益々の交流と友好、さらには高松市、彦根市のご発展をご祈念申し上げ、挨拶に代えた次第です。
 
なお、高松、彦根、敦賀の各議会は代表議員の出席でしたが、水戸市議会様におかれては、全議員にお集まりいただき、大変ありがたい限り。
 
懇談会の場では、すぐさま打ち解け、時間が足りないくらいの盛り上がりで交流を深めることができました。
 
また、懇親会の後は、熱気がみなぎるお祭り会場に移動し、恒例の「提灯行列」にも参加。
 

【出発前に4市議会議長で記念撮影。左から大見 高松市議会議長、大津 水戸市議会議長、上杉 彦根市議会議長、私、高倉 水戸市議会副議長。】
 
それぞれの市議会の法被まで準備いただいたうえ、敦賀市議会の提灯を持って約1キロくらいでしょうか、メインストリートを歩くとともに、お祭りの参加者に沿道の人の多さ、この日のフィナーレの盛り上がりまで体感することができました。
 
せっかくですので、黄門まつりの様子も何枚かご紹介します。
 




【左から縄手議員、高城議員、私】
 
懇親会のスタートから充実の3時間半でしたが、こうして再会した、とりわけ水戸市議会の皆様には、開業した北陸新幹線でぜひ敦賀にお越しいただくこと、10月10日の武田耕雲斎らを祀る松原神社の例大祭(市議会議員の方は任期4年の間で順番を決めてあるそう)でお待ち申し上げている旨をお伝えし、名残惜しみながらお別れした次第です。
 
コロナ禍を経て再開したこの懇談会。
 
歴史でつながる各親善姉妹都市の関係は大変貴重であり、これからも大切につないでいかないといけないもの。
 
それぞれの議会、各市の発展を心より祈念するとともに、今回お世話になりました大津議長始め、水戸市議会の皆様ならびに議会事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。
 

【一夜明けたホテルの窓から。水戸市の今後益々のご発展を祈念いたします。】

滋賀県湖北・湖西とつながる「国道161号」の早期整備を要望

ブログ 政治 敦賀市議会

二十四節気の「大暑」を迎えた昨日。
 
暑さのピークを迎えるのが「大暑」である一方、暦の上では夏の終わりだそう。
 
ここまで、節気とマッチした季節の移り変わりを感じてきたところですが、これから夏本番と言わんばかりの気温を見るに、云われとのギャップを思うところです。
 
いずれにしても、「暑い暑い」と言っていても涼しくなる訳ではありませんので、蝉時雨に入道雲、青い空に青い海と、今年の夏を楽しんでいきたいと思います。
 
さて、そんな昨日は、大阪市にある国土交通省近畿地方整備局へ。
 
こちらに来るのは、7月10日の「国道8号敦賀・南越前バイパス建設促進期成同盟会」等の要望活動に続いてということになりますが、今回は、大津市、高島市、敦賀市の市長・議長で構成する「国道161号改良整備促進期成同盟会」の要望活動のため伺った次第。
 
同期成同盟会に関しては、7月2日に大津市役所で開催された令和6年度総会にて国への要望事項を確認しており、その要望事項を所管する近畿地方整備局長らにお伝えした訳ですが、私に関しては、総会に続き、今回も議長代行として任を務めたところです。
 
国道161号の位置付けや要望の内容については、総会の報告として書き留めたブログをご覧いただきたいと思いますが、同道路の整備事業は、北陸圏と近畿圏を連携することにより、地域経済の活性化、産業の振興、文化の交流など都市機能の向上に寄与するとともに、大規模災害時の緊急避難道路や緊急輸送道路として、大きな役割を果たす重要な路線であり、平成31年4月1日には重要物流道路にも指定され、市民の生命・財産を守り、安全で安心できる社会づくりに必要な道路と位置付けられるところ。
 
 →着手から50年が経過する「国道161号」の整備(7月3日「やまたけ」ブログ)
 
要望では、同盟会会長である佐藤健司 大津市長より趣旨や要望概要をお伝えした後、福井正明 高島市長、米澤光治 敦賀市長、幸光正嗣 大津市議会議長、廣本昌久 高島市議会議長、そして敦賀市議会からは私と順に、発言の機会をいただいた次第。
 

【要望活動の様子。左側が国交省近畿地方整備局の方々。】
 
また、私からは、京阪神地域と敦賀を結ぶ国道161号の整備は、とりわけ敦賀港の利用を踏まえた物流効率化、災害時の代替避難道路の機能等、人命と物流を預かる大変重要な事業であり、ぜひとも早急に進めていただきたい旨求めました。
 

【敦賀市議会を代表し、私からも発言。】
 
近畿地方整備局の長谷川朋弘局長からは、いわゆる3ケタ国道で国直轄管理というのは重要路線の幹線道路であることを意味するとの前置きがあった後、同道路の整備促進の重要性は十分認識しており、これまでも脈々と事業を実施してきたが、余力と体力をつけながら展開していきたい。
 
国の国土強靭化計画が5カ年の最終年となり、策定される新たな計画に事業を盛り込めるかどうかは、9月以降が勝負になると考えているとの見解がありました。
 
こうして要望活動を終え、整備局を後にしましたが、古より「交通の要衝」として栄えた敦賀として、道路でつながる滋賀県湖西の2市と連携のもと、整備促進を求め続けることの重要性、認識を一層強めた次第です。
 

【要望書と参考資料の一部(敦賀港とも関わる物資・人の輸送効率化)】
 
なお、以前の総会の際、ご親戚の関係で敦賀と縁があると伺っていた大津市議会の幸光議長。
 
昨日お話しすると、小学生の頃は、夏休みになると1週間ほど敦賀に滞在し、松原の海で泳いだとの思い出を語ってくれました。
 
そう考えれば、滋賀県の湖北・湖西(となると湖南・湖東もですが)にお住まいの方々にとって、国道161号を進めば「そこに敦賀の海がある」。
 
それぞれの思い出が詰まったこの道路がより便利で安全に走ることができるようにとの、新たな気持ちにもなった次第です。
 
(おまけ)
冒頭、季節と暦のギャップと書きましたが、朝散歩に出るとどこか秋の空(うろこ雲)。
暦は嘘をつきませんねということでご紹介しておきます。
 

敦賀の「三道」と「三整備局」への要望活動

ブログ まちづくり 敦賀市議会

敦賀は古より「交通の要衝」として栄えてきたまち。
 
これは、これまで何度もご紹介しているところですが、「交通」といっても「街道、海道、鉄道」と3つの道、いわゆる「三道」を有すること、さらに、古くは京の都や畿内と通じ、現在では中京や関西、関東圏との重要な「結節点」となったことが、ここ敦賀の特徴であり、最大の武器でもあると自負するところ。
 
昨日は、この「三道」すべてに関わる経験をした一日となりました。
 
まず「鉄道」に関しては、大阪市内での要望活動のため「サンダーバード」に乗車しましたが、ご承知置きの通り、通過駅ではなく発着駅となった敦賀駅では、既にスタンバイしている車両に乗り込むことができ、ホーム上で待つ必要がない状態。
 
さらには、「つるぎ」との接続の兼ね合いとも併せ、朝・夕の利用の多い時間帯は2本/時間の運転となっており、この利便性の向上は北陸新幹線開業効果と改めて実感したところです。
 
そのサンダーバードに乗って向かった先は、国土交通省近畿地方整備局(大阪市中央区)。
 
目的は、「国道8号敦賀・南越前バイパス建設促進期成同盟会」の要望活動であり、同盟会会長である米澤敦賀市長、同盟会副会長の岩倉南越前町長、同じく副会長の中山東浦地区同盟会長、同盟会常任理事の熊谷南越前町議会長、そして同盟会常任理事の私(敦賀市議会副議長)のメンバーにて、同整備局のある大手前合同庁舎を訪れた次第です。
 
国道8号の敦賀市田結から南越前町大谷間は、福井県の南北を結ぶ大動脈であることに加え、日本海国土軸の人流・物流をも担う基幹道路ですが、急峻でカーブが続く地形的要素による事故発生、大雪や大雨によって度々寸断、大渋滞などが発生していることから、早期の全線バイパス化を国に要望するもの。
 
要望では、長谷川近畿地方整備局長、田中同局道路都長に対し、米澤市長以下、同席メンバーひとり一人から意見を申し上げ、局長からは「同区間の状況は重々承知しており(国交省内でも有名だそう)、ひとつづつ整備を進めていきたい」旨のコメントがありました。
 

【同盟会より近畿地方整備局に要望書を手渡しました(左から3人目が米澤会長、右隣が長谷川整備局長)】

【要望書の内容(一部抜粋)】
 
なお、本バイパス整備に関しては、一昨年夏にあった豪雨災害の後の9月定例会では、この日も同席されていた中山東浦地区同盟会長とも良く連携させていただいたうえで、自ら意見書を作成し、敦賀市議会として採択、国土交通省本省にも直接要望したことがある思い入れのあるものであり、昨日も中山会長と隣で意見できたことを大変嬉しく、感慨深く感じた次第です。
 
参考まで、東浦地区住民の生活道路である国道8号田結〜大谷間の状況に関しては、これまで自身のブログでも度々思いを述べてきていますので、以下リンクよりご覧いただければ幸いに存じます。
 
 →「悲願」の「国道8号敦賀防災」が起工!(2022年5月23日ブログ)
 →大きな爪痕を残した記録的大雨は福井県南北を分断(2022年8月6日ブログ)
 →国土交通省へ「国道8号バイパスの建設促進」を要望(2022年10月29日ブログ)
 →国道8号バイパス「大谷防災」が新規事業化される(2024年4月3日ブログ)
 
また、国道8号バイパスに続き、メンバーを変えて「敦賀第2環状道路の整備促進に関する要望」を同じく近畿地方整備局に対し実施。
 
同道路の整備は、敦賀駅の東西を最短経路で結ぶ重要ルートであるとともに、中心市街地中心部に流入する通過交通を分岐させる重要プロジェクトであり、早期の事業化を求めた次第です。
 

【第2環状道路の整備促進概要図(赤丸がルート検討区間、市道171号線、JR北陸線のアンダーパス部も改善を)】
 
こうして、近畿地方整備局への要望活動を終え、再びサンダーバードで帰敦。
 
敦賀に戻った後は、ニューサンピア敦賀で開催の「日本海六県港湾都市議会協議会 令和6年度総会」に出席。
 
山形、秋田、新潟、富山、石川、福井の六県で港湾を有する14都市の市議会(議長)が集うこの総会は、毎年持ち回りで開催されており、今年はちょうど敦賀開催ということで、本来議長のみ出席のところ、開催地である敦賀からは副議長、港湾を所管する産経建設委員会からは副委員長の2名も出席した次第。
 
総会2部からの出席でしたが、国土交通省北陸地方整備局の神谷副局長の講演では、「港湾等に関する最近の話題」と題し、令和6年能登半島地震への対応や頻発する自然災害への備え、最近の港湾行政の動向(物流2024問題、カーボンニュートラル、みなとを核とした魅力ある地域づくりなど)について、貴重なお話しを聞くことができました。
 

【北陸地方整備局 神谷副局長による講演の様子】
 
また、その後は北陸地方整備局および東北地方整備局への要望活動を行ない総会を閉会。
 
続く懇談会では、各議長様をはじめ、出席者全員とお話しすることができましたが、その中で、人道の港など敦賀港の歴史や駅前の開発状況、さらには食と、様々なお褒めの言葉をいただくとともに、お互いの状況について懇談することができ、大変有意義な時間となりました。
 
ご一行様はご一泊され、本日は①人道の港敦賀ムゼウム、②敦賀赤レンガ倉庫、③知育・啓発施設「ちえなみき」と各施設をご視察いただくこととなっており、限られた時間ではあるものの、ぜひじっくりとご覧いただければと思う次第です。
 
こうして1日を終えましたが、冒頭述べました敦賀の「三道」を感じると同時に、近畿・北陸・東北と国交省の「三整備局」に要望するという貴重な経験をさせていただきました。
 
道路に港湾、鉄道。
 
交通の要衝である敦賀にとって、いずれの整備も重要であることは言うまでもありませんが、今や関西や中京はもとより、関東圏への「人流と物流の拠点」となっていることを踏まえれば、敦賀の発展は日本の発展につながるもの。
 
先人たちもそうであったよう、私自身、「鉄道と港(+エネルギー)のまち」としての誇りと自負をもって、今後も微力ながら尽力する所存です。

議会運営委員会視察③ 〜愛知県豊橋市議会〜

ブログ 敦賀市議会

これで3日目となりますが、本日も自身の備忘録も兼ねて、行政視察のご報告。
 
視察最終日の昨日は、愛知県豊橋市議会にお伺いし、委員会のインターネット中継やオンライン開催、政務活動費の個人支給等について、説明いただきました。
 
東海道新幹線利用の際、何度も停車したことのある豊橋市ですが、実は訪れるのは初めて。
 
人口こそ約40万人と、6万3千人の敦賀とは比べものにならないものの、豊橋市の面積約262平方kmは、敦賀市の約251平方kmとほぼ同じで、東は弓張山系を境に静岡県と接し、南は太平洋、西は三河湾に面しており、豊かな自然と温暖な気候に恵まれているほか、天然の良港三河港を有し、16世紀の今橋城(のち吉田城と改称)建築以来、東三河の中心に台頭、江戸時代は東海道五十三次の吉田宿・二川宿があったまちであり、港と街道、そして歴史と自然豊富な点は、意外やどこか敦賀と似ていると感じた次第。
 

【すっくと立つ豊橋市役所。東三河の要衝を思わせる、どこか威厳を感じる建物でした。】
 
視察の方は冒頭、大変お忙しいなか伊藤篤哉議長にご挨拶を頂戴した後、議会事務局の皆様より説明いただき、主に以下の点について学ぶことができました。
 
1.委員会のインターネット中継(敦賀市議会でも現在検討中)
 
①実施に至る経緯
・議会運営委員会にて協議
・平成27年度に、本会議に加え、委員会への中継の拡大を図るため、議会改革の検討項目として自民党豊橋市議団より提案あり。
・平成28年度には、先進地への視察など調査・研究実施。フリー動画共有サイト方式で実施することを決定。
・平成29年度当初予算に予算要求した後、設備工事(H29.4~5月)、各種準備作業(H29.6~8月)を進め、平成29年9月定例中の委員会からライブ中継・録画配信を開始。
 
②配信方法
・フリーの動画共有サービス(YouTube)を利用し、議会事務局職員が撮影・配信から編集まで行う。
・コストの最適化を考慮し、委員(議員)の映像を固定のWebカメラにより配信。
・固定カメラの設置位置の関係から、映像に映るのは議員のみ(理事者は音声のみ)。
 
③中継対象とする委員会
・予算特別委員会
・決算特別委員会
・一般会計予算特別委員会
・常任委員会(総務、環境経済、福祉教育、建設消防)
・調査特別委員会
 
④導入費用
・初期費用(LAN配管工事やインターネット光回線新設工事、機器購入費用等)914,328円
・ランニング費用(インターネット回線使用料等)6,674円/月
 
2.委員会のオンライン開催
 
①委員会条例の改正について
・令和4年5月に「委員会の開会方法の特例」を次のように改正。
(以下、条文のまま)
第11条の2 委員長は、新型コロナウイルス感染症その他重大な感染症のまん延又は災害等の発生等により委員が委員会の開会場所に参集することが困難と認めるときは、映像と音声の送受により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法(以下「オンラインによる方法」という。)で、調査研究のための委員会を開くことができる。ただし、第61条第1項の秘密会は、この限りでない。
・条例改正に併せて、「オンラインによる調査研究のための委員会開催に関する実施要領」を決定。
 
②実際のオンライン委員会開催までの流れ
・令和4年8月2日の福祉教育委員会にて、委員1名が発熱し、本人よりオンラインで出席したいとの申し出を事務局が受ける。
・正副委員長が協議し、オンラインでの出席を許可
・オンライン出席委員と委員会室との試験通信を実施のうえ、定刻の10時より開催。
・なお、条例にあるよう、この場合も「調査研究のための委員会」であり、定例会の常任委員会等はまだ実施対象としていない。
 
③システム対応
・Web会議システムは「zoom」。
・映像について、委員会室では、オンライン出席委員の端末搭載カメラからの映像を事務局の端末(Zoomホスト)を通じて会場にプロジェクターで
投影。オンライン出席委員は、事務局の端末搭載カメラ(Zoomホスト)からの委員会室(主に委員のみ)の映像を確認。
・音声については、マイクシステムとZoom端末をケーブルでつなぎ、マイクシステムを通して委員会室とオンライン出席委員双方の音声を配信している。
 
3.政務活動費の個人支給
 
①条例改正までの経緯
・平成30年6月8日に、政務活動費の支給方法の見直し及びHP公開が議会運営委員会での検討事項に決定。
・平成30年12月21日、議会運営委員会理事会において、会派支給から個人支給への変更とHP公開(収支一覧のみ)が決定。
・平成31年2月25日、議会運営委員会において、条例、施行規則の改正案の決定。
・平成31年2月26日、3月議会初日に条例改正議案を提出、同日施行規則の改正。
 
②改正の理由
・議員個人が執行に責任を持つことで、使途の適正化を図ることができること。
 
大変分かりやすく且つ丁寧にご教授いただきました、伊藤議長をはじめ、豊橋市議会事務局の皆様に心より感謝申し上げます。
 
さて、こうして飯綱町、取手市、豊橋市と、「議会改革」に先進的に取組む3つの議会を訪問し、ここに記載していないことも含め、非常に多くの学びと気付きのあった視察となりました。
 
「知って行なわざれば知らぬことと同じなり」
 
これは「知行合一」の精神ですが、まさに、今回得た知見や経験を、敦賀市議会の改善(の積み重ねが改革になる)につなげねば意味なし。
 
今後は「チーム議会」をキーワードに、敦賀に戻り尽力いたします。

議会運営委員会視察② 〜茨城県取手市議会〜

ブログ 敦賀市議会

高気圧に覆われる日本列島。
 
太平洋側を中心に気温が上昇した昨日、静岡市駿河区では午後1時台に39.3度まで上がり、この地点での観測史上最高となったほか、全国914の観測点のうち、最高気温35度以上の猛暑日は63地点で今年最多となったとのこと。
 
本日は、福井県にも既に、環境省・気象庁から「熱中症警戒アラート」が発表されていますので、こまめな水分補給や室内でもエアコンをかけるなど、十分注意してお過ごしください。
 
さて、私の方は議会運営委員会の行政視察2日目。
 
昨日は、「議会改革度調査」2020、2021は全国1位、2022は2位と、3年連続で全国トップスリーにランクインしている茨城県取手市議会にお伺いしました。
 
まさに「トップランナー」と言える取手市議会さんからは、大変お忙しいなか、澤部信議長、議会運営委員長からは赤羽直一委員長、議会事務局の皆さんに対応いただきました。
 

【ご多忙のなか対応いただいた澤部議長(左)と赤羽委員長】
 
取手市は、平成17年に旧取手市と旧藤代町が合併し、総人口113,000人余を有する茨城県南部の中核的な都市となりましたが、冒頭、意外や議会改革のきっかけはこの合併時、藤代側から見た取手市議会が硬直化していたことにあり、改革が必要であったとの説明がありました。
 
これは、最後に述べることにもつながる訳ですが、その後の説明においては、あらゆる角度で取り組まれた事項を実経験も織り交ぜながらご紹介いただき、大変勉強になった次第です。
 
以下に、ご教授いただいた主な内容をご紹介いたします。
 
1.オンライン委員会等の取り組み
・タブレット導入は令和2年8月とそんなに早い訳ではない。
・従前の採決システムの動作不安定化(押しボタン方式)の際、リプレースに800万円要するため、タブレット(アプリ)を用いた採決方式を導入したのがきっかけ。
・タブレットを導入した令和2年9月定例会こそペーパーとタブレット(データ)を併用したが、次の12月定例会からはペーパレス。
・現在、議会はフルペーパレスとなっている(執行機関側は議会を追うようにペーパーレスが進んでいる)。
・タブレット導入とコロナ感染拡大の偶然の一致があり、オンライン化が加速。
・令和2年4月8日 取手市議会災害対策会議(zoom)で開催したのが、オンラインで対応した初めてのこと。
・現在では、本会議以外での事項はすべてオンラインで対応可となっている。
・なお、本会議での対応については令和5年6月に制度整備済み(つくば市議会では質問実績あり)。
・オンライン委員会を行う場合、音の話が一番面倒なことになる(複数端末を置くと必ずハウリングするので)。
・普段からのタブレット使用におけるサポート役は「周囲の人全員」。
・オンライン委員会と傍聴に関しては、リアル会場での傍聴のみ可。フルオンライン時の対応は課題。
・取手市議会では、議員から開会の1時間前までにオンラインの申し出があれば対応することとしている。
・YouTubeの設定や配信機材のセッティング、録画配信時の編集など、すべて議会事務局職員が対応している(操作を覚えてしまえば、さほど負荷ではないとのこと)。
・タブレット導入時は議員間で差があったが、1年が経過して以降はほぼ差がなくなっており、今ではタブレットがない状況の方が不安になるほど。
 
2.取手市議会での官民学連携
・デモテック戦略協定(令和2年7月締結)
 
3.市議会の住民参画とオンライン
①オンライン併用型の市民との意見交換会(平成30年から方式変更)
 ・従来は議会報告会だったが、車座での対話を重視した意見交換会に変更。
 ・以前は1回/年だったが、現在は2回実施。全会場一斉開催。
 ・市内4会場(54名)とオンライン会(6名)が参加(市内要件は設けていない)。
 ・議員と職員にて分散対応しており、挙げられた意見は次回にフィードバックしている(理事者にも確認したうえで)。
 ・オンライン併用により高評価(79%)を得ている。
 
②中学生との共同事業(平成28年度から実施)
 ・各学校、手挙げ方式で実施しており、学校に負荷をかけない、学校のやりやすい方法でというのが基本的考え。
 ・どういうことを生徒に体験させたいかは、学校ごとに違いがある。
 ・「取手市をどう良くするか」をテーマに、前後半の2部制、オンライン(YouTube)を併用したハイブリッド開催。
 ・会場は教室、議場(クラスの代表者が出席。代表者リアル議会に近づけている)+教室でオンライン視聴。
 ・中学生から提出された議案は、実際常任委員会にて協議し、執行機関に諮っている。
 ・テーマを考える前の「取手市の課題」を教えてもらえないかとのニーズあり。学校と協議している。
 ・参加した生徒の議員に対するイメージは、授業前後で180度反対になっている(ネガティブからポジティブへ)。
 ・学校からも好評をいただいている。
 
4.AI音声認識技術を活用した議会の仕組みづくり
 ・AI音声認識リアルタイム字幕配信(ほぼ誤植がないレベル)。
 ・会議の見える化(視覚化システム)。
 ・取手市議会の会議録作成は、外注せず自前作成(音声認識システム(AmiVoice)による会議録作成)。
 ・会議の閉会と同時に議事録がほぼ出来ているため、それを委員長に渡し、委員長が審査報告(読み上げ文)を作成している。
 ・音声から文字に変換された内容を、音声を確認しながら、誤りがないか確認する「リライト作業」を行なっている(誤りがあれば修正)。
 ・議員の発言修正や執行部側の答弁修正などもタイムリーにできるのもメリットのひとつ。
 

【音声認識システムによる会議との同時議事録作成のイメージ】
 
以上、主にはこのような事項をご教授いただき、効率化を求めるのみならず、災害時などのリスク対応や議会力の向上のため、常に「改善する」との意識のもと進められていることを、これでもかというほど感じた次第です。
 
なお、先にありました、合併時にあった取手市議会の硬直化を指摘したのは、実は赤羽委員長。
 
旧藤代側の議員をされていた赤羽委員長は、議長に手を挙げ、以降、自ら音頭を執って改革に取り組まれたとのこと。
 
その赤羽委員長からは、次のような言葉があり、こちらも大変重みのあるものでしたので、以下書き留めます。
 
・良かれと思うことはやってみようという気質が取手市議会にはある。やってみて良かったら進めば良いし、やってダメなら戻れば良い。
議会改革度ランキングを上げるためという認識は全くない。目の前にある課題の解決を続けていたら、いつの間にか1位になっていたというのが実感(結果としての改善)。
・議員と議会事務局がスクラムを組んで取り組めば、必ず良い議会になる。
取手市議会の事務局は日本一だと思っている。
 
この言葉を聞き、DX(デジタルトランスフォーメーション)と同じく、「議会改革」を目的化してしまっては本末転倒であること、議会と理事者の関係同様、議会事務局ともリスペクトし合うことが、より「議会力」を高めることになると確信した次第です。
 

【一昨日の飯綱町議会でもあった「チーム議会」が取手市議会でも。いかに「ひとつに」なれるかが最大のポイントと認識。】
 
各種方策の素晴らしさのみならず、言わば「魂」と「信念」を込めて取組みを進める取手市議会さんに敬意を表するとともに、昨日対応いただいたことに感謝申し上げる次第です。
 
充実した視察は、はや今日が最終日。
 
本日は愛知県豊橋市議会にお伺いし、敦賀市議会でも検討を進める「委員会のオンライン配信」を中心に視察してまいります。
 

【対応いただいた取手市議会の皆様、誠にありがとうございました。】

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