2024年12月31日
ブログ 人生観
27日から実施していた、町内の年末特別警戒パトロール。
ここまで雨続きでしたが、最終日の昨日は「終わり良ければすべて良し」と思える好天。
星が輝く夜空のもと、皆さんと気持ち良く活動することができました。
【家を出るとこの夜空。お天道様に感謝した次第。】
年末特別警戒に関しては、防災部員の皆様の丁寧な声掛けに加え、住民の方々が「4日間のうち1度は参加を」との呼び掛けに応じていただいた結果、述べ参加人数は200名超え。
昨晩は2組の親子連れにお越しいただくなど、こうして世代を超えて、多くの町民が参加し、防火・防災意識を高めることはまさに「共助」につながる「防災力」であり、今後も住民の皆さんと協力し、わが町の「地域の力」を高めるため、汗をかいていきたいと思います。
さて、今日は大晦日。
令和6年もいよいよ終わりです。
元日の能登半島地震から始まった令和6年。
被災した能登の復旧は今なお続いていますが、敦賀でも震度4、津波警報が発表され、自然災害の恐ろしさを目の当たりにするとともに、「災害に備えるまちづくり」の重要性を一層認識。
自身も、3月定例会の一般質問で取上げました。
3月16日には、半世紀に亘る悲願であり、敦賀にとって「歴史の転換点」となる「北陸新幹線開業」を迎えました。
観光入込客の増加はあるものの、いま敦賀市が進めているよう、今後は「開業効果」から真の「新幹線効果」へ取組むことが肝要。
歴史から学ぶ敦賀の盛衰は、鉄道や港が「独占状態」にあるかないかがポイントであり、北陸新幹線「敦賀以西」の延伸やリニヤの東京ー名古屋間開業など、今後の高速交通網発展までに何をするかが極めて重要と認識するところ。
また、私ごとでいえば、6月定例会において副議長に推挙いただき、これまでと違った役割のもと、議会運営に携わることに。
議会は「言論の府」であり、全体の奉仕者として、さらには市民の規範となるような言動が求められる立場において、正副議長はその中でも最たる責務を担っているとの思いのもと努めていますが、市民の皆様にはどう映っているか。
引き続き、自分自身を律するのみならず、議会全体があるべき姿となるよう尽力してまいります。
政党活動においては、10月に行われた衆院選にて、所属する国民民主党が7議席から28議席へと大躍進。
直近の政党支持率では14%と、全体の2位に浮上しているところですが、これは「103万の壁」引上げに代表されるよう、国民の皆さんとお約束した選挙公約の実現に実直に取り組んでいるものであり、決してパフォーマンスではないと自負するところ。
少数与党であるか否かに関わらず、旧来の批判やスキャンダル狙い、いわば「足の引張り合い」の政治から、「政策主導」「政策論争」の政治に変わりつつあるものであり、これぞ本来あるべき「国家、国民のための政治」。
一所属議員、一地方議員で微力なれど、国民民主党のさらなる党勢拡大が日本を、地域を良くすると思い、活動を継続していきます。
プライベートに関しては、先に挙げた地域での活動はもとより、市民歴史団体「気比史学会」、夏は「敦賀港カッターレース」の事務局を担い、それぞれ大いに学び、また感動があった次第です。
そして何といってもこの一年、健康で充実した年を送れたのも、地域の皆さん、仲間の皆さん、家族の支えがあってこそ。
お世話になったすべての皆様に深く感謝申し上げます。
昨日は、去り行く一年を思うかの夕日。
思えば、こうした郷土の風景にも元気づけられました。
雄大な景色、自然を思えば、つくづく人間は生かされていると思う次第。
一年の終わりにこの風景に出会えたことにも感謝をし、令和6年最後のブログといたします。
拙い日々のブログをご覧いただいた皆様、本当にありがとうございました。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。
【昨日の夕日。沈みゆく太陽はまた昇る。人生の如き。】
2024年12月30日
ブログ 防犯/防災
韓国南西部の務安(ムアン)国際空港で29日、旅客機が着陸に失敗した事故で、乗員乗客181人のうち、179人が死亡、乗務員2人は救助されました。
朝鮮日報によれば、事故が起きたチェジュ航空2216便には乗客175人、乗員6人の計181人が乗っており、うち韓国人が173人、タイ人が2人。
韓国で起きた飛行機事故としては、これまでの最大の死者数は1993年に起きたアシアナ航空墜落事故の66人であり、過去最悪の犠牲者数となったとも。
年末年始を故郷で迎えようと移動されていた方が大半ではと察するところであり、突如として命を奪われた方々、これを迎えるはずであったご家族を思うと、その無念たるや計り知れないもの。
お亡くなりになった方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、奇跡的に助かったお二方の早期回復を願い、お見舞い申し上げます。
さて、このように、いつどこで誰でも遭う可能性がある「事故」。
この世に「ゼロリスク」はないことから、常にリスクと背中合わせで生きていることを改めて認識するところ。
ただし、社会や企業、個人でできることは「リスクの低減」であり、各方面では事故防止に向け、設備的なハード対策や人的なソフト対策などを講じてきています。
車社会の地方にとっては、生活する上で最も身近にあるリスクといえば「交通事故」かと存じますが、先般これに関し、私のもとに封書が1通届きました。
差出人名はありませんでしたが、この方にはまず、日頃より私のブログをご覧いただいていることを嬉しく思うとともに、リアクションまでいただいたことに感謝申し上げます。
【自宅に届いた封書】
封書の内容は、2024年12月11日のブログに掲載した「※岡山松陵線の押しボタン式信号設置」に関して。
※岡山松陵線・・・日本海さかな街の交差点から粟野交番まで抜ける若葉町の道路
なお、以下に当該ブログをリンクしますので、併せてご覧ください。
→2024年12月11日ブログ「『ゆっくり走ろう 雪のふる里 北陸路』 〜年末の交通安全県民運動実施中〜」はこちら
お便りでは、これまで信号機が設置されていなかったことに対し、福井県警察ホームページの「信号機設置の指針」を添付いただき、とりわけピーク時1時間当たりの自動車等往復交通量が原則として「300台」以上あることの条件に合致しないのであれば、信号機を設置するほど危険な場所ではないと判断されていたのではないか。
その上で、勘違いしていまいがちですが、現実的に信号機を設置しても、設置場所での交通事故発生が皆無にならない。
つまりは、歩行者の事故は減少するが、赤信号で停止中での追突事故の発生率は高まるとし、現実はこの場所も永久に交通事故戦場に変わりはないことを改めて認識していただきたいとありました。
その方は、いつも赤信号で停止する際に追突事故被害防止策として、停止している前車と少し距離をあけて停止することを心掛け、停止中は常時ルームミラーとサイドミラーで後続車を注視しているとのことでした。
ご指摘いただいたうえ、対応策までご教授いただきありがたく思いましたが、仰ることはその通りであり、広くお伝えしたいと本日ご紹介した次第です。
「知って行わざるは知らぬことと同じなり」
「知行合一」の言葉にあるよう、私自身、これを実践し、少しでも事故リスクを低減する所存です。
実はこの方、今年の8月にも「甲子園の切手」を貼った封筒でお便りをいただきました。
→2024年8月28日ブログ「一通のお便りと甲子園球場の切手」はこちら
差出人の方への気持ちは先に述べた通りでありますが、こうして重ねて連絡いただいたことに心より感謝申し上げます。
また気になる点がありましたら遠慮なく連絡ください。
2024年12月29日
ブログ
昨日の福井県内は強い冬型の気圧配置となり、寒気が流れ込んだ影響で平地でも雪が降り、28日午後4時時点の積雪は大野33センチ、今庄9センチ。
福井地方気象台によると、29日午後6時までに予想される24時間降雪量は、嶺南東部の山地で30センチ、平地5センチとなっています。
雪は「静かな夜」に積もるというのが通例ですので、「もしや」と思い今朝カーテンを開けるも雪はなし。
この年末年始も、市役所の担当部署の皆さんや除雪業者の方々は、いつでも出動できるようスタンバイいただいていることかと思いますが、予報では、寒気もこのピークを越えれば、しばらくは気温も10℃近くまで上がる模様。
油断大敵ではありますが、冬将軍も正月くらいはお休みいただければと思うところです。
さて、この時期のニュースといえば「帰省ラッシュ」。
年末年始を古里で過ごす人たちの帰省ラッシュが昨日、本格的に始まり、北陸新幹線金沢-敦賀間開業後、初めて迎えた年の瀬とあって、JR西日本金沢支社によると、28日午後4時現在、金沢または敦賀行きの北陸新幹線「はくたか」9本のうち3本で自由席乗車率が100%超え。
指定席のみの敦賀行き「かがやき」は、28日発着11本のうち8本で普通車の予約が埋まったとのこと。
なお、帰省のピークは30日となる見通し。
そうしたなか、わが家の長女も昨日帰省。
時間の関係で東海道新幹線を利用したものの、20分遅れての運行。
山陽新幹線の沿線火災の影響とのことでしたが、米原からの「しらさぎ」が接続待ちをしてくれたようで、何とか無事に帰敦したところです。
家に到着するとまず、きゅう(わが家のワンちゃん)に大歓迎され喜んでいましたが、家族や友達との時間、郷土の味などを堪能し、ゆっくりとこの休みを楽しんでくれればと思います。
郷土の味といえば、昨日既に「ヨーロッパ軒」の店舗前に多くの車が駐車されていたよう、帰省して必ず食べるものとして他には「8番ラーメン」や「越前かに」(正式には「がに」ではなく「かに」だそう)。
わが家ではまず「越前かに」をと、相木魚問屋に行くと、お店は所狭しと大繁盛。
「越前かに」といっても、雌の「せいこがに」(ここでは「がに」で良いそう)を調達し、夜の食卓では「黄色のタグ」に大満足といった感じで、父としても嬉しい限りであったところ。
【調達した「せいこがに」】
なお、郷土の味の一番は何といっても各ご家庭の味。
年末年始休みは始まったばかり。
ここは体重を気にすることなく、「おふくろの味」(最近では「親父の味」もあり?)、郷土の味で英気を養ってくれればと。
2024年12月28日
ブログ 防犯/防災
今年の仕事を納め、最大9連休という方も多いかと思います。
先日読んだ「余白思考」に関する本には、「人間は本能的に、空いているスペースがあると埋めようとします。意味のある余白にするよりも、空虚が怖くて、どうにかして埋めたくなる。余白のあり方に思いをはせる前に、とにかく詰め込んで満足してしまう。」とあり、「9連休なのに、1日も予定がなくて不安」、「せっかくの休みなのに、予定がないなんてもったいない」など、「スケジュールがまっ白」だと不安になる方が意外や多いそう。
一方、他者が自分に近づいて不快にならない限界範囲を表す「パーソナルスペース」(例えば、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車や混み合ったエレベーターなど)が侵されて、とてもイヤな気持ちになることがなるのと同じで、身体(物理・心理)的にまったく余白がない状態というのは耐え難いものであり、誰もが本能的な体感として知っていること。
自分自身と「外」の間に、安心できる適切な距離を確保できていない。仕事人としての自分と、家庭人としての自分が隙間なく接続している。肩書や役割から離れた何者でもない自分に戻れる時間がない。
そうなってくると、人は、必然的に「心の疲れ」を感じ、それぞれ充実している一方で、何かで「現実逃避」したくなる訳ですが、「余白=埋めるもの・まだ何も書かれていないスペース」ではなく、その発想をやめ、「いかに“いい余白”をつくるか」に考え方を変えるだけで、物事の捉え方・見え方が変わり、思考の幅が広がると続きます。
余白は、意図せずにできるものではありません。明確に意識をして、上手につくってはじめて、価値が生まれるものなのです。
「余白」を持つというのは、自分自身と「外」との間に適度な距離をとるということです。もちろん物理的に、ということもありますが、まずは心理面を考えましょう。
「余白思考」としての提案は、不安なときは、余白をもっと広げるべきだ。なぜならその不安は、自分の内面が外の世界や他者からの干渉を過度に受けていることが原因かもしれないからです。
断片的に引用したため分かりにくかったかもしれませんが、この連休を含め、普段も、自分の中にあるコア(=自分自身が大切にしている、素のままの自分でいられる場所など)と他者や社会との間に、意図的に空白地帯、つまり「余白」を設けることは大事なことと思いましたので紹介いたしました。
もちろん、そうは思わない方、意識せずともできている方もいらっしゃるかと思いますが、ご参考まで。
さて、私にとって「年末」といえば、昨晩から始まった町内の「年末特別警戒パトロール」。
コロナ禍を経て、昨年からは従来のやり方に戻し、住民の皆さんに「期間中1度は参加を」と呼び掛け。
パトロールは20時と21時頃の2回とし、1回目の後は休憩を兼ねて、区からのお知らせ事項を伝える場とするスタイルで実施。
防災部の方々のお声掛けあって、初日の昨日は、約60名もの多くの町民の皆さんに参加いただきました。
【「年末特別警戒」の看板を掲げたひばりケ町会館。多くの方に参加いただき感謝。】
初日は、拍子木に合わせた「火の用心!」の声掛けに加え、防災部員以外はあまり見たことがない、消火栓及びホース格納箱をすべて開けて点検するなど、皆で防火意識を高めました。
1回目のパトロール後には、福祉部の皆さんの愛情がこもった「豚汁」と「やかん酒」を味わいつつ、区長、防災部及び防犯部からの取組状況をお伝えし、こちらもそれぞれ意識の共有を図りました。
なお、敦賀美方消防組合のホームページによれば、今年一年の火災発生件数は、計27件(12月23日時点)と前年より7件増となっています。
【敦賀美方消防組合HPより引用】
上表のとおり、特徴的なのは「車両火災」が多いという点であり、こうした数字も念頭に置いておきたいと思います。
上半期分となりますが、詳しい統計は以下リンクよりご覧ください。
→敦賀美方消防組合HP「令和6年火災・救急・救助統計(上半期)」はこちら
また、「防犯」の観点でいえば、こちらも上半期統計となりますが、敦賀警察署管内では今年、侵入盗6件、乗物盗5件、そしてなんと、非侵入犯80件とあり、このうち車上狙いが18件もあることに留意しておかねばなりません。
→敦賀警察署HP「敦賀警察署管内における令和6年の犯罪情勢」はこちら
いずれにしても、住宅が密集し「余白」がほぼない我が町としては、徹底して個々の防火意識を高め、出火させないこと。
防犯に関しては、「この地区は誰かが見ている」と思わせることが重要。
戸締り用心!火の用心!
ひばりケ丘町の年末特別警戒は12月30日まで。
良い年が変えられるよう、市内各地区、皆で声を掛け合い、防いでいきましょう。
2024年12月27日
ブログ 人生観
年の瀬に悲しい知らせ。
敦賀市議会議員(4期)、福井県議会議員(1期)を務められた安居喜義(やすいきよし)さんが昨日、逝去されました。
享年79歳。
市議時代は東洋紡労組、県議では連合福井の推薦を受け、働く者の立場から政治の場でご活躍され、晩年は地元で農作業などに勤しまれていました。
私と安居さんとの関係については、父が東洋紡労組の役員であったことや、私自身、安居さんが議員時代にちょうど、嶺南地区友愛会(その後解散)事務局長や原電総連敦賀総支部長、連合福井嶺南地域協議会(当時は敦賀美方地域協議会)の役員を務めていたことから、様々な場で近しくお話しさせていただき、多くのご指導を賜ったところ。
議員になってからは礼を欠いてしまい、小河のご自宅には選挙前しかお伺いできませんでしたが、お会いするといつも笑顔で、「山本君、元気に頑張っとるか」とお声掛けいただいたことを思い出します。
こうして80歳を前に逝去されたことは誠に残念でなりませんが、生前を偲ぶとともに、市政、県政発展にご尽力いただいたことへの心からの敬意と感謝を込めて、哀悼の意を表する次第です。
安居さん、今まで本当にありがとうございました。
安らかにお眠りください。
さて、世間一般的には本日、仕事納め(役所関係は御用納め)。
一昨日は、西浦(名子)で今年最後となる辻立ちを行いましたが、その日は気温4℃ながら、久々に青空が広がる天気のもと、年末のご挨拶の気持ちを込めて活動したところ。
【今年最後の辻立ちに思いを込めて】
この日の相方からは、「今年のラストが僕で良かったです!」と嬉しい言葉もいただきましたが、今年も一年、毎週一緒に立ち続けてくれた仲間の皆さんに感謝した次第です。
改めて、労組の仲間を思えば、先の安居喜義さん、故山根徳男さん(元県議、同じく東洋紡労組)は、旧同盟・旧友愛系の労組出身で、政治の場においては民社の系を継がれた方。
敦賀ではいま、その血を汲むものは私しかいませんが、ここで民社の系を絶やす訳にはいきません。
民社の理念である「自由・公正・友愛」の精神に基づき、建設的かつ現実的な政策実現を通じて、平和で豊かな国づくり、地域づくりを目指すとともに、理念を共有する仲間を一人でも増やす。
そんな思いを誓う、仕事納めの日の朝。
【一昨日朝の景色。安居さん安からに。合掌。】
2024年12月26日
ブログ 原子力
昨日は、もんじゅ敷地内に設置する新試験研究炉について残念とするブログを書きましたが、一方、ここ数日、既設原子力発電所に関しては良いニュースがあったところ。
ひとつは、中国電力の島根原子力発電所2号機(以下、島根2号)が23日、約13年ぶりとなる再稼働(発電開始)を果たしたこと。
ふたつ目は、北海道電力 泊原子力発電所3号機(以下、泊3号)の新規制基準審査について、24日に開催された原子力規制員会(以下、規制委)の審査会合で全ての説明を終え、約11年に及ぶ審査を事実上終了。
今後は、安全対策などを修正した補正書を規制委に提出し、来年中に「合格」を得たい考えとありました。
島根2号の再稼働は、女川2号に次ぎBWRで2基目、泊3号は東日本で同じく女川2号、柏崎刈羽6、7号に次いで4基目の審査合格に向け見通しが立ってきたとあり、大変喜ばしく思うとともに、ここに至るまでの関係者のご尽力に心から敬意を表する次第です。
さて、そうした中、原子炉設置変更許可申請書の許可が認められなかった敦賀発電所2号機(以下、敦賀2号)においては、再稼働を目指すことに変わりなく、現在、再申請に向けた追加調査の検討を進めるところ。
私自身、一旦、法に基づく判断が下されたことを真摯に受け止めていることを前置きした上で、敦賀2号審査を巡る規制委の対応に関し、ここ最近あった、客観的視点からの識者コラムを2件ご紹介いたします。
時系列的に紹介しますと、1件目は、国際環境経済研究所 天野 健作氏(大和大学社会学部教授)が2024年11月14日に同研究所ホームページに投稿した『敦賀2号「不合格」にみる公正審査の疑わしさ』。
およそ12年間に及ぶ長期にわたる論争が決着した。とはいえ、何か腑に落ちない。日本原子力発電(以下、原電)が擁する敦賀発電所(福井県敦賀市)2号機は2024年11月13日、原子力規制委員会(以下、規制委)により、再稼働に向けた審査において、正式に「不合格」となった。新規制基準に照らし、敦賀2号は直下に活動層があることを「否定できない」と判断されたのである。規制委は2013年からこれまで、各地の原子力発電所27基を審査してきたが、初めての“落第”だ。
筆者は、2012年の規制委の発足直後から、記者として約4年にわたって東京・六本木にある規制委のビルに日夜通い続け、規制委の審査を見続けてきた。現地での活断層調査にも同行するなど、規制委の実態をつぶさに観察してきた経験がある(拙著『原子力規制委員会の孤独』に詳しい)。現在は大学教員として、環境問題の研究や教育に携わっているが、“古巣”の動向については、常に是々非々の立場で見守り続けてきた。果たして、今回の規制委の判断は胸を張って「公正」「中立」と言えるだろうか。
とのイントロダクションにはじまり、「悪魔の証明」を求める規制委、「活断層は否定できない」、論調分かれるメディア、原電の逆襲は?の項目立てで述べられ、以下の通り結んでいます。
近く次期(第7次)エネルギー基本計画が策定されるが、原子力発電所の活用は増えこそすれ、減ることはない。規制委の審査への欺瞞が解消しない限り、こうした不幸な結論が今後も出てくる可能性がある。発足から12年経った規制委は、公正な審査のあり方を再検討し、規制委それ自体の組織を見直す必要があろう。
→『敦賀原発「不合格」にみる公正審査の疑わしさ』全文はこちら
2件目は、クリスマスの昨日、原子力産業新聞に掲載された小島正美氏(元毎日新聞社編集委員)のコラムで、タイトルは『敦賀2号機の不許可理由「可能性を否定できない」は科学的な判断か?』
【同コラムのインターネット表示画面】
原子力関連で令和六年(二〇二四年)最大のニュースと言えば、福井県の敦賀2号機の再稼働の不許可だろう。「不許可」自体もビッグニュースだが、それを決めた原子力規制委員会の「活断層の可能性は否定できない」という主観的な判断理由も、歴史に残るだろう。ただ何か釈然としない気持ちがわいてくるのはなぜだろうか。
との書き出しから、不許可の理由は「活断層の可能性を否定できず」、処理水に反対した地方紙はおおむね不許可を称賛、「悪魔の証明」は危うい論理、産経新聞だけは果敢に反対の論陣を張る、「予防原則の乱用」が怖い との構成にて述べた後、こちらも以下の通り結んでいます。
最後にひと言。今回の不許可報道で私が危惧の念を抱くのは「予防原則の乱用」が広がる恐れだ。「良くないことが起きる可能性が否定できない」という論理がまかり通れば、どんなテクノロジーも為政者の思うままに規制できてしまう。
(中略)
もう一言。原子力発電所を動かすかどうかは、日本全体の未来を左右する極めて社会経済的な問題である。原子力規制委員会(五人の委員)に経済学やエネルギー、社会心理学など社会工学的な専門家がいないのはどうにも腑に落ちない。国民の代表である政治の側からの参戦をもっと期待したい。
→『敦賀2号機の不許可理由 「可能性を否定できない」は科学的な判断か?』全文はこちら
(注)コラム中の「原発」は「原子力発電所」に、「敦賀原発」は「敦賀2号」に置き換えていますのでご承知置きください。
以上、本日は2件のコラムをご紹介しました。
規制委が、極めて「独立性」の高い3条委員会であるが故、「独善性」に陥らないようにとはこれまでも述べているところ。
欧米諸国の例も参考に、日本の原子力規制のあり方、改善すべき点等については引き続き、自分なりに研究してまいります。
2024年12月25日
ブログ まちづくり 原子力
昨日午後は、今年最後の会議となる嶺南広域行政組合議会定例会に出席した後、敦賀市議会の議員説明会へ。
文部科学省(以下、文科省)より、「新試験研究炉の建設予定地、設置許可申請見込み時期公表に係る対応について」説明を受けました。
【議員説明会開始前。自席にて。】
廃止措置作業が進む高速増殖炉「もんじゅ」の敷地内に新設する試験研究炉は、長らく原子力施設の新設がない中で計画されていること、廃止を迎える京都大学の試験研究炉KURに変わる役割を果たすこと、敦賀を「西の原子力研究拠点」に位置付けるものであり、私としては大いに期待しているもの。
「試験研究炉 山本たけし」でインターネット検索していただくと、私の過去ブログが4〜5件ほどヒットするので、経過はぜひそちらからご覧いただきたく存じますが、直近では、2023年の11月30日に「三菱重工業が『試験研究炉』の主契約者に選定」のタイトルにて、「試験研究炉」に関し、設計、製作および据付を実施する主契約企業に三菱重工業が選定され、実施主体である日本原子力研究開発機構(以下、JAEA)との間で基本契約を締結し、今後はJAEAの下で新試験研究炉の整備に係る事業を一括して取りまとめ、建設を推進していくことを掲載していたところ。
その試験研究炉に関しては、「もんじゅ」敷地内の具体的な建設地選定ならびに原子炉の設置許可を原子力規制委員会に申請する見込みの時期を今年中に公表するとしており、先の敦賀市議会12月定例会の原子力発電所特別委員会においてもそのように説明されていたところ。
こうした中、国土地理院が今年10月に「もんじゅ」の敷地内に活断層の可能性がある「※推定活断層」が存在することを示す活断層図を公開したことを受け、11月に開催された原子力規制委員会の定例会合では、もんじゅの廃止措置作業については安全上問題ないとした上で、山中伸介委員長は記者会見で「新しい研究炉を設置するのであれば、事業者がきっちりと断層の活動性を否定することを申請書の中で示してもらうことが第一」と指摘していたところ。
※推定活断層とは?
地形的な特徴により活断層の存在が推定されるが、現時点では明確に特定できないもの。
この日の文部科学省、JAEAからの説明では、主に以下の内容が示されました。
◉推定活断層の取扱いも含め、原子力規制庁と意見交換を行い、もんじゅ敷地内に設置するのであれば、地盤調査等をしっかり進め、客観的なデータ等のエビデンスを用意し審査基準への適合性を示す必要があるとの見解が原子力規制庁から示された。
◉技術的な観点から必要な対応について検討したが、安全性の確保を最優先に考え、しっかりとした検討・調査等が必要と判断した。このため、建設予定地及び設置許可申請見込み時期の公表を延期させていただきたい。
◉推定活断層については、位置が不明確であるなど不確定要素が多く、必要な調査項目や調査期間が見通せない状況であるため、今後のスケジュールについて現段階で具体的なことを申し上げることは困難であるが、原子力機構内での検討状況について適宜地元に説明するとともに、建設予定地及び設置許可申請見込み時期決定の公表時期については、調査の進展を踏まえて改めてお示しする。
その後の質疑では、複数の議員から、特別委員会の時と見解が180度変わったことを遺憾とする厳しい意見があったところ。
私は、11月の原子力規制委員会定例会合での議論経過も把握した上で質疑しましたが、そもそも商業用原子炉か試験研究炉か否か、出力の大小によらず、原子力施設の設置基準で定める「地盤」に係る要求事項は同じ。
(参考)
試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則
(試験研究用等原子炉施設の地盤)
第三条 試験研究用等原子炉施設(水冷却型研究炉、ガス冷却型原子炉及びナトリウム冷却型高速炉に係るものを除く。以下この章において同じ。)は、次条第二項の規定により算定する地震力(試験研究用等原子炉施設のうち、地震の発生によって生ずるおそれがあるその安全機能の喪失に起因する放射線による公衆への影響の程度が特に大きいもの(以下「耐震重要施設」という。)にあっては、同条第三項の地震力を含む。)が作用した場合においても当該試験研究用等原子炉施設を十分に支持することができる地盤に設けなければならない。
2 耐震重要施設は、変形した場合においてもその安全機能が損なわれるおそれがない地盤に設けなければならない。
3 耐震重要施設は、変位が生ずるおそれがない地盤に設けなければならない。
とりわけ、3項にある基準が、さらに噛み砕いた「規制基準の考え方」において「(後期更新世以降の)活動性の可能性を否定できない」ものは適合しないとするしており、敦賀発電所2号機もこれに当たるとされているもの。
ついては、「推定活断層」が公開された以上、最新知見を取り込んで評価することは、現行規制の考えからいって致し方ないことであり、文科省やJAEAを責めるのは筋違いかと思うところ。
地点選定と設置許可申請見込み時期の公表が延期されることは、誠に残念であるものの、今後は、調査に関する必要な体制や予算を確保のうえ、早期の調査完了と一日も早い両項について公表いただきたく存じます。
前述のとおり、JAEA、京都大学、福井大学の3者連携のもと、コンソーシアム形式にて検討を進める本計画の先には、「西の原子力研究拠点」と位置付けられる敦賀の将来があります。
将来的には、多くの産業利用をはじめ、若い学生や国内外の研究者が集い、学び、磨いた技術や成果をもって、ここ敦賀から世界で活躍する。
そのような環境が構築されることへの期待に変わりありませんので、引き続き、今後の取組みを確認していく所存です。
2024年12月24日
ブログ 政治
「冬将軍」到来の敦賀。
昨日は、目まぐるしく天気が変わる「THE北陸の冬」の一日。
朝は、30分の間に朝日からみぞれ混じりに変わりましたが、今年最後の月曜街頭を行い、先週閉会した敦賀市議会12月定例会のご報告に加え、国政での「103万円の壁」引上げ(178万円への協議再開)やガソリン暫定税率の廃止など、国民民主党が訴える政策について地方からの後押しをお願いしました。
気付けば今年も残り1週間。
悔いを残さぬよう頑張ってまいります。
【実は、悪天候の方が燃えるタイプ】
さて、国民民主党に関しては、直近の調査で政党支持率が14%まで上昇。
全政党中2位となったところですが、「出る杭は打たれる」というのはこういうことか。
とりわけメディアでの取扱いに違和感を覚えるところ。
SNSでは、昨日放送されたテレビ番組での国民民主党批判に異論が挙がっており、玉木雄一郎議員(現在、代表役職停止)もXで以下のポストをしています。
<以下、玉木議員のXポスト引用>
今朝のテレ朝のモーニングショーでは、国民民主党批判、178万円への引き上げ案批判が酷かったようですね。
私たちは何も自民党や公明党ましてや財務省と戦っているわけではありません。
有権者の皆さんが自公過半数割れを選択した新しい政治状況の下で、「税金を使う側」だけではなく、これまで政治に反映されにくかった「税金を払う側」の立場を少しでも政策に取り入れようと努力しているだけです。
それを、国民民主党が「協議再開を与党に泣きついた」とか「財務省から出てきた財源の試算にあわてている」などと一方的に報じるのはバランスを欠いていると思いますし、悪質な印象操作だと感じます。
前から申し上げているとおり、せめて違う意見を反論できるコメンテーターか、私でもいいので番組に呼んでいただけないでしょうか。先週放送された読売テレビの「ウェークアップ」は呼んでいただきました。
一方的な批判が続くようなら、それは放送法4条「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」の趣旨にも反すると思います。
自民党も(メディアも)、財源への懸念を述べることには熱心である一方で、どう物価高を克服して、どのように日本経済を成長させ国民生活の向上を実現するのか、ビジョンを欠いています。
国民民主党に財源がないと主張するなら、自民党には物価高騰への具体策がないではないかと両面から報じていただきたいと思います。与党の123万円案による5,000円や1万円の減税では、物価高騰対策にはなりません。
国民民主党が選挙で提起した「103万円の壁」の引き上げの議論は、国民全員の生活にかかわる議論だからこそ、テレビ局の公平な対応を望みます。
ちなみに、12月20日の三党幹事長間での確認は、「来年の予算や法案がもたない」と森山幹事長から連絡があって行われたものです。念のため。
<引用終わり>
テレビの情報を鵜呑みにしないで欲しいという思いを込めて引用しましたが、国民民主党としての考えは上記のとおり。
昨日あたりからは、同党の古川元久代表代行がテレビで発言した「地価税」に関し、「減税するために増税するのか」、「国民民主党に騙された」などと揶揄されていますが、国民民主党の「手取りを増やす」政策の基本スタンスは「減税」。
古川代表代行の「地価税」についての発言は、土地を購入する外国人や外国法人など、課税すべきところには適切に課税した方が良いという文脈の中で例示したもので、党として決めたものではありません。
国民民主党は、インフレなどによる税金の取り過ぎを納税者に適切にお返しし、国民の生活を支えることを最優先に考えており、古川代表代行本人からも同趣旨の内容が、会見で述べられていますので、その点ご理解いただけますようお願いいたします。
私も何か発信する際には、情報リソースの素、一次情報にあたった上での言動を心掛けていますが、その心は、事実に基づかない情報を流したり、拡散することは、知らぬ間に「デマの流布」に加担することになるから。
今や「オールドメディア」と呼ばれるテレビや新聞(の一部?)ですが、先にあった放送法第4条の定めに留意のうえ、偏向報道や印象操作と疑われるような報道なきようお願いする次第です。
《参考:放送法第4条》
(国内放送等の放送番組の編集等)
第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
2 放送事業者は、テレビジョン放送による国内放送等の放送番組の編集に当たつては、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組及び音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をできる限り多く設けるようにしなければならない。
2024年12月22日
ブログ まちづくり 人生観
昨日は、福井県嶺南振興局共創文化創出事業の一環「REINANゆるピッチコンテスト」で採択された、養生デザイン(敦賀市)の「※ウェルビーイングや幸せの実感を高める事業」の取組みにお声掛けいただき参加。
※ウェルビーイング(Well-being)とは?
well(よい)とbeing(状態)からなる言葉。世界保健機関(WHO)では、ウェルビーイングのことを個人や社会のよい状態。健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定されると紹介しています。
こちらは、8月に東京渋谷のQWSで行われたワークショップ「北陸新幹線の終着駅から考える、地方ビジネスの可能性とは?in SHIBUYA QWS」にて、養生デザインが提案したプランをブラッシュアップする観点から、8月のワークショップに参加された方に実際敦賀にお越しいただき、地元の様々な職種の皆さんとともに、「ウェルビーイングツーリズムを入口にしたウェルビーイングな働き方と経営へ導く提案になるのか」をテーマにフィードバックするというもの。
【養生デザインからのプレゼンの後、皆で意見交換しました】
事業の軸を「身体のサインをひろう」、「健康をデザインする」に置く養生デザインが考えるウェルビーイングツアーとは、いま在る暮らしや日常を大切にし、健康について知ることによって自分の身体に気付く+他のコンテンツを結びつけ、付加価値とすることで、より高い意味合い、関係者とのより広いつながりを目指すものであり、他の参加者と意見交換する中で私自身、大変勉強になった次第です。
私は、約3時間のフィードバックセッションのみの参加でしたが、その後ご一行様は若狭町に移動しお食事、本日は嶺南地域をフィールドワークされるとのこと。
「雪が降るかも」という天気回りではあるものの、まさに「北陸の冬の日常」を実感いただくことで客観的な気付きやヒントをいただくとともに、何より安全に行程を進めていただくことを願う次第です。
さて、「ウェルビーイング」や「幸せ」に関していえば、「全47都道府県幸福度ランキング2024年版」(一般財団法人日本総合研究所編)において、福井県が総合1位と10月に発表。
幸福度ランキングとは、一般財団法人日本総合研究所が、一人あたり県民所得などの基本指標と分野別指標(健康、文化、仕事、生活、教育)など全85指標により都道府県の幸福度を算出するもので、福井県はなんと、2014年版、2016年版、2018年版、2020年版、2020年版に続き、6回連続の「幸福度日本一」。
繊維・眼鏡などのものづくり産業を中心に安定した雇用環境があり、失業率が低く、働く女性や高齢者の割合が高いことや子どもたちは家族や地域に見守られながら安心して勉強や運動に打ち込める環境があり、学力・体力の高さにつながっていること。
こうした環境で育った優秀な人材がまた福井県を支えるという好循環が、「幸福度日本一ふくい」の基盤になっていると評価されています。
【「全47都道府県幸福度ランキング2024年版」における福井県の評価】
一方、全47都道府県幸福度ランキングの調査結果は、各種客観指標による客観的幸福度を統計データから数値化したものであり、県民一人ひとりの主観的な幸福感、すなわち主観的ウェルビーイングを県民に尋ね反映したものではないことに留意が必要であることも背景に、福井県では、こうした客観的な幸せ指標に加え、主観的な幸せの実感(ウェルビーイング)を高める取組みにも力を入れており、幸福度日本一の福井県と一緒に、幸せ実感・ウェルビーイングの向上に向けた「幸せ実感プロジェクト」に取り組んでいただける企業、大学、公的機関を募集するところ。
なお、世界の幸福度に関する潮流を捉えると、人々の幸福・幸せへのアプローチのメインストリームは、主観的ウェルビーイングの測定にあり、昨今、様々な国際機関・国・地域にてその実践が見られています。
また,「全47都道府県幸福度ランキング2020年度版」では、幸福度ランキングの進化として「自らの行動による幸福実感」をメッセージに掲げ、客観的指標だけでは捉えることのできない、主観的なウェルビーイングの重要性にも言及していることなども踏まえ、福井県では「県民ウェルビーイングに関する調査」を行なっています。
調査は、福井県在住の満18歳以上の住民基本台帳から福井県内市町の人口割にて無作為抽出した3,000人を対象、2022年10月28日から11月18日までの期間で実施。
福井県立大学が、本調査結果を考察した研究論文『ウェルビーイングの視点からの福井県の地域づくりの課題と可能性』のまとめには、以下のようにありました。
「主観的ウェルビーイング度と居場所と舞台の実感に関しては、正の相関関係が見られた。県民が心身の健康と社会のつながりを実感しよりよく生きるために、居場所と舞台という二つの場の重要性を確認することができた。今回明らかになった「仕事」分野と「文化」分野の課題に対しても、居場所と舞台という場づくりは「仕事」分野では、働く環境・職場において、ほっとできる居場所や自分らしく活躍できる舞台。また「文化」分野においては、文化芸術活動を通じてともに居合わせる居場所や自己表現ができる舞台と効果が期待される具体的なアプローチである。居場所と舞台という2つの場の概念は、ウェルビーイング社会に向けた媒介目標としての展開可能性を有していると考える。
→ウェルビーイングの視点からの福井県の地域づくりの課題と可能性(研究論文:福井県立大学)
個のみならず地域社会全体で取り組む今後のキーワードは「ウェルビーイング」ではないかと。
養生デザインの取組みの進化、深化を祈念しつつ、昨日は自分自身も意識転換を図る、契機の日となった次第です。
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