茨城の同志お二方が敦賀へ

エネルギー ブログ

ここ最近、頻発している山林火災。
 
発生から6日目となる愛媛県今治市を中心とした山林火災では、焼損面積(27日午後2時半時点)およそ442ヘクタール、住宅や倉庫などあわせて21棟が焼け、現在も今治市と西条市のあわせて3848世帯、7494人に避難指示が出ているとのこと。
 
まずもって、山林火災の被害を受けた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
 
必死の消火活動に加え、昨晩から降る雨によって鎮火することを願うところですが、加えて心配されるのが停電(火災範囲に鉄塔あり)。
 
北陸電力送配電(株)からは、火災による広範囲の停電に備え、社員44名、高圧発電機車等の車両計22台を派遣し、迅速な応急送電要請への対応準備が行われましたが、四国電力送配電(株)によれば、一昨日以降、​他電力会社からの応援を含め、発電機車約100台を周辺エリアに​受け入れており、このうち3台は消火活動用に必要な個所へ配備を​行っているとのこと。
 

【全国から集結した発電機車(四国電力送配電のXより引用)】
 ​
また、これらの運転に必要な燃料も十分に確保するとともに、停電が発生した場合に、各発電機車によって速やかに送電できるよう事前の確認・準備を徹底するなど、万一の場合に鋭意備えているとあり、何かあった時は「お互いさま」と、電力供給を守る誇りをもって全電力で支え合う体制を心強く思う次第です。
 
さて、遠方から集結いただいたという点でいえば、一昨日からは茨城県より、労組役員時代からお付き合いのある東京電力労働組合組織内議員の佐藤昭雄・水戸市議会議員、当選同期で日頃から連携いただいているUAゼンセンの奥谷崇・土浦市議会議員のご両名に、敦賀発電所及び美浜原子力緊急事態支援センターをご視察いただきました。
 
以前から、旧知のお二人にお越しいただくことを懇願していただけに、今回の来敦を心から嬉しく思うところであり、行程の一部ではありましたが、私も同行させていただいたところです。
 
視察に関しては、一昨日は敦賀発電所1号機の廃止措置、敦賀発電所2号機構内や破砕帯調査現場に加え、敦賀3,4号機建設予定地まで。
 

【3月26日 敦賀原子力館前にて(左から2人目が奥谷議員、中央が佐藤議員)】
 
昨日は、福島第一原子力発電所事故を踏まえ設立された美浜原子力緊急事態支援センターにて、その役割の説明、原子力災害発災時に遠隔で支援するロボットや重機等をご覧いただきました。
 


【3月27日 美浜原子力緊急事態支援センターでの視察の様子(上は遠隔操作ロボット、下はドローン訓練)】
 
また、移動の道中には、茨城県で課題となっている原子力発電所事故時の避難計画や原子力防災に関して意見交換もでき、私にとっても大変貴重な機会となりました。
 
なお、本件を紹介した私のXポスト(投稿)に奥谷議員からは、「皆さんのご説明を聞き、現場の最前線で電力産業に関わる誇りや、安全に対する意識の高さに感動しました。これからも日本の産業や、私たちの暮らしを支えてください。よろしくお願いします!」とのコメント。
 
視察を通じ、このように感じていただけたことは大変嬉しいことであり、対応いただいた方々をはじめ、現場の皆さんにこのお言葉を届けたいと思うところです。
 
改めて、お二方におかれては公務多忙のなか、目的意識をもってここ敦賀までお越しいただいたことに心から感謝申し上げます。
 
ありがとうございました。
 

【まさに「わが同志」のお二人。引き続いての連携をお願いいたします。】

議会の「ハラスメント防止」について議論が前進

ブログ 敦賀市議会


 
写真は、昨朝の辻立ちポイントから望む敦賀湾。
 
黄砂のせいでしょうか、朝だというのに夕陽がさし込むかの景色はどこか幻想的。
 
水曜日恒例の名子での辻立ちは、頼りになる分会委員長と一緒でしたが、こうした景色を背景に、何かと会話をしながら元気良く活動した次第です。
 
その後、午前中は議員説明会、午後は議会運営員会に出席。
 
議員説明会では福祉保健部より、令和7年度から11年度を期間とし策定された「敦賀市地域福祉計画」ならびに「敦賀市こども計画」について説明を受けました。
 
また、議会運営委員会では、議会の「ハラスメント防止」について。
 
以前より継続協議をしている事項に関し、昨日は、条例案各条項の意味合いを記載した「逐条解説」、同じく条例案において「別に定める」とする事項等について規定する「要綱」を確認しました。
 
議会運営委員会の委員は、他の委員会と同様、先の3月定例会初日に改選したため、新たな委員構成で本格協議するのは昨日が初めてだった訳ですが、委員長から逐条解説を1条づつ読み上げる形で協議を進めました。
 
協議では例えば、第2条に規定するハラスメントの「定義」に関しては、包括的に対応できるよう表記している原案に対し、「パワーハラスメント」や「セクシャルハラスメント」など分かりやすい表記にしたほうが良いのでは。
 
各項でハラスメントの意味合いが重複していることで、逆に複雑になっているのではないかなど、議員あるいは他者にとっての分かりやすさの視点も重要とのご意見があり、改めて協議することにしました。
 
また、議会内に置く「ハラスメント対策委員会」の運用や同委員会から議長に報告する際の内容、結果して「氏名の公表」をする際における相談者のプライバシー保護に関する点などについても、それぞれ規定する意味合いやどうあるべきか委員間協議を行ったところ。
 
私ももちろん議論に参加をしましたが、こうして一つひとつ丁寧に、建設的かつ本質的な議論をするのが、「言論の府」である議会の姿であると、(語弊があるかもしれませんが)嬉しくも楽しい委員会の場になった次第です。
 
なお、議論の状況も踏まえ、本条例案の議会への提出時期については委員長から、「次の6月定例会を目途」とする考えが示され、これに皆「異議なし」。
 
ターゲットを決めて、引き続き協議することとしました。
 
こうして議会運営員会の議論は軌道に乗るところですが、大事なことは「議論のプロセス」のなかで、全議員の「ハラスメント防止」に対する意識、認識を共通のものにすること。
 
昨年の9月定例会にて提出された、同条例案や決議案が否決となった「プロセス」を強く念頭に置き、今後も対応にあたる所存です。

北陸新幹線延伸巡り 京都で自治体向け説明会開催

ブログ 北陸新幹線

花粉症の方には辛い季節となるところ、昨日は黄砂の襲来に、なんと小浜市では25℃を超える夏日に。
 
3月の観測史上最高気温とのことでしたが一転、週末は寒の戻りで気温は10℃近くまで下がるよう。
 
桜の開花への影響が心配ですが、人間もこの気温差で体調など崩されませぬようお気をつけください。
 
さて、そんな昨日午後は、嶺南6市町の首長、議員で構成する嶺南広域行政組合議会の定例会が開催され出席。
 
令和6年度の補正予算、令和7年度当初予算等について審議のうえ可決しました。
 
また、北條正議員(敦賀市議会)が行った一般質問で、「ここ2、3年が勝負どころ」と力説していたのは「北陸新幹線小浜ー京都ルート」の件で、管理者である米澤敦賀市長、副管理者の杉本小浜市長からの答弁では、同ルートの必要性や周辺環境も踏まえ、今後も嶺南6市町が一体となって取組むとの考えが改めて示されたところです。
 
一方、答弁の中でもあったのが、ちょうど時を同じくして、国土交通省と建設主体の鉄道・運輸機構による、京都府内の自治体を対象にした説明会が開催(京都市内にて)されたこと。
 
北陸新幹線の延伸をめぐっては、与党のプロジェクトチームが「小浜ー京都ルート」で整備することを決め、来年度(2025年度)中の着工を目指していたものの、ルートのおよそ8割がトンネルのため、京都府や京都市から工事による地下水への影響などについて懸念の声が上がり、来年度中の着工を事実上、断念したことはご承知置きのとおり。
 
こうしたなか、国としても計画を前に進めるため、府内の自治体を対象にした説明会を開いたもので、これに府内の24の自治体からおよそ40人が参加したとのこと。
 
NHK 京都NEWS WEBを見ると、この中で鉄道・運輸機構の担当者は工事が京都市内の地下水に与える影響について、新たに分析したデータを基に改めて否定。
 
国の担当者が北陸の自治体などで再検討を求める声が上がっている滋賀県の「米原ルート」については、
 
◉東海道新幹線との乗り入れが技術的に難しいこと
◉環境影響評価の手続きをやり直す必要があること
 
から改めて困難との見通しを示しました

 
その後行われた質疑で、自治体からは、トンネルを掘削した際の土をどこに運ぶかなど詳細な説明を求める意見や、住民向けの説明会を予定しているかなどの質問が出たとのこと。
 
国土交通省の北村朝一 幹線鉄道課長は「きょうの説明だけでは理解してもらえない部分もあったと思う。引き続き丁寧に説明を尽くしたい。住民の理解を進めるために何ができるか京都府とも相談していきたい」と話しました。
 
説明会を経て、掲載されていた府内自治体からの声は以下のとおり。
 
◉延伸計画のルート上に位置する京都府南丹市の西村良平市長は、「反対や賛成を判断する材料がほしかったが、まだまだアバウトなことしか聞けなかった。これがスタートなので、引き続き説明を求めていきたい」。
 
◉同じく延伸計画のルート上に位置する京都府久御山町の信貴康孝町長は、「きょうがスタート。国に質問や課題を伝えられたので今後、詳細な回答を得ていきたい」。
 
◉京都市の担当者は、「初めて見た資料もあったので、これから内容を精査したい。国側は今回で説明は終わりではないと言っていたので、今後の状況を待ちたい」。
 
と話したとあります。
 
いずれの声も、責任ある立場から、慎重な発言であったと認識いたしますが、少なくとも過激に反対論を述べる方はいなかったと受け止める次第です。
 
なお、情報収集のため、「京都 北陸新幹線 説明会」でGoogle検索して出た画面がこちら。
 

 
同じ説明会でも、タイトルによって印象が随分変わることが分かります。
 
地元のご理解なくして前進なしの状況を踏まえ、国や鉄道・運輸機構におかれては、今後も丁寧な説明を続けていただきたいと思いますが、メディアにおかれても同様、反対感情を煽るのではなく、科学的事実を踏まえた公正な報道をお願いする次第です。

「再審法改正」は今国会で成立を

ブログ 社会

3月23日(日)に行われた地方議会議員選挙では、以下の国民民主党公認候補が当選。
 
【茨城】北茨城市議会議員選挙
 今井 路江(公認・現職)
 滑川 宗宏(公認・新人)
 
【東京】小金井市議会議員選挙
 天野 佳奈(公認・新人)
 
【静岡】静岡市議会議員選挙
 杉山 真裕子(公認・新人)
 堀池 昂平(公認・新人)
 
【長崎】諫早市議会議員選挙
 橋本 裕太(公認・新人)
 
北茨城市議会ではワンツーフィニッシュ、小金井市議会では2位に大差をつけてのトップ当選など、いずれも上位当選を果たしており、候補者ご本人ならびに陣営の皆様にお祝い申し上げるとともに、国民民主党への期待と多大なるご支援をいただいたことに感謝するところです。
 
昨朝は、いつも通り街頭に立ちましたが、自身の選挙を思い返しつつ、当選した時の初心忘るべからずと、今一度肝に銘じ活動にあたった次第です。
 

【地方選の結果を嬉しく思いつつ、「勝って兜の緒を締めよ」。日々精進あるのみです。】
 
さて、話は変わり、「やっぱりそうだよな」と感じるのは、先の3月定例会で審議した陳情第2号「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書の提出を求める陳情」の件。
 
所属する市民クラブは、これに原案賛成したものの、結果、賛成少数で「不採択」となった訳ですが、3月18日付の産経新聞社説<主張>では、『再審法改正 今国会成立の機を逃すな』のタイトルにて、以下の考えが綴られていました。
 
以下、概要抜粋。
 
与野党から全国会議員の半数超の約370人が名を連ねる超党派の国会議員連盟(会長・柴山昌彦元文部科学相)が、再審を規定した刑事訴訟法の改正案の今国会での上程、成立を目指している。
 
一方、刑訴法を所管する法務省は、再審制度の見直しについて28日に法制審議会に諮問すると鈴木馨祐法相が発表した。
 
再審見直しは、袴田巌さんの再審無罪判決で動いた。死刑確定囚だった袴田さんの再審無罪が出るまで逮捕から58年、最初の再審請求から43年を要した。無罪に結びつく証拠が検察から開示されるまで30年近くもかかった。開始決定が出ても、検察が抗告し、長期化した。
 
これを踏まえ再審見直しの最大論点は「証拠開示の制度化」「検察官抗告の禁止」だ。異常なまでの手続き長期化と証拠開示の困難を考えると、この対策を具体的に示す議連案を優先することが公益にかなうだろう。議連の議員立法により再審制度を見直すべきだと考える
 
袴田さん再審無罪後に再審開始が決定した、福井の女子中学生殺害で服役した前川彰司さんの再審公判は即日結審し、無罪が濃厚だ。熊本の松橋(まつばせ)事件(平成31年3月に再審無罪確定)では、検察の「証拠隠し」が裁判所から賠償を命じられた。
 
被害者救済の動きは急だ。それだけに、議連には改正案を今国会で確実に成立させてほしい。今を逸すれば再審見直しは再び後退しかねない。
 
<引用終わり>
 
陳情で求められていたことは、社説にある「最大論点」と同様であり、当会派が討論で述べたことは間違ってなかったと思うところ。
 
※賛成討論の内容は、以下の過去ブログをご覧ください。
 →2025年3月19日ブログ「令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会が閉会」はこちら
 
なお、社説の結びには、「内閣府の世論調査では、死刑制度容認は83%だ。冤罪(えんざい)で執行されるような事態があっては、制度は崩壊し、国民を裏切る。民意に沿うため冤罪を防ぐ方策が再審法改正なのだ。議連と国会は急がなくてはいけない。」。
 
再審法改正に向け、敦賀市議会から後押しできなかったことは誠に残念でありますが、法改正はもはや急務であり、今国会にて成立することを切に願う次第です。

いまに残る北陸最古の史と詩の径『深坂古道』

ブログ 敦賀の歴史・文化

晴天に恵まれ、最高気温も19℃までとなった昨日。
 
気比史学会「ミニ歴史講座」のため、10時前に「ちえなみき」に向かうと既に、正面玄関前には4、5人のお客さんが開店待ち。
 
オープンと同時に入店される(私もその一人ですが)ほどの人気ぶりを嬉しく感じた次第です。
 
早速、受付でお断りし、2階のセミナー&スタディに向かうと、「ちえなみき」さん側にて当日のイベント情報を掲示してくれてあり、きめ細かな対応をありがたく思ったところ。。
 

【セミナー&スタディにセットされたイベント掲示】
 
パソコン接続など準備を済ませ、10時30分からの講座にお集まりいただいたのは、私を含め5名。
 
先月は愛知県の女性に参加いただきましたが、今回は京都から男性にお越しいただき、SNS(X)を通じてのご縁に話が盛り上がったところです。
 
講座のテーマは、先月に続き『平安時代の敦賀』の後編として、今回は、いまに残る北陸最古の史と詩の径(みち)「深坂古道」を中心にお話ししました。
 
メインスピーカーは今回も私ということで、気比史学会の過去資料等をもとに作成したパワーポイントにて順次説明いたしました。
 
概要をスライドと合わせご紹介いたしますと、長徳2(996)年 紫式部が越前国府に任じられた父・藤原為時と現越前市へ向かう際に越えたとされる「深坂古道」の初見は『万葉集』。
 
中臣宅守(なかとみのやかもり)が「み越路の手向けにたちて」、笠金村(かさのかなむら)が「塩津山打ち越え行けば 我が乗れる馬ぞつまづく 家恋ふらしも」と詠んだこと。
 
敦賀と琵琶湖北岸を結ぶ最短経路であった深坂越え(深坂古道)は、北陸五カ国の穀物輸送の重要な官道として『延喜式』にも定められ、この間の公定駄賃を一駄につき米一斗六升(約24Kg)と規定していたこと。
 

【琵琶湖北岸の塩津と敦賀の追分を結ぶ「深坂越え」は最短ルート。西側には海津から愛発山を越えるルートもあり。】
 
また、紫式部が深坂古道を越える際に詠んだ歌と解説は以下のスライドのとおり。
 

 
さすが式部さん。
 
ひとつの歌に3つも掛けたことや、それぞれの意味合いについて、参加者の皆さんが思いを述べ合い、盛り上がったところです。
 
「深坂古道」は近世初期には、新道野越の開発により衰微。
 
ここで気比史学会では、いにしえのみちを「史と詩の径」として後世に伝えていこうと衆議一決し、会員はもとより、市民にも広く呼びかけて「深坂古道ある講」が昭和57(1982)年5月9日を皮切りに始められたこと。
 
その後、平成4(1992)年には、敦賀みなとライオンズクラブによる整備が行われ、「史と詩の径」として再生。
 
同年10月23日の当時の高木孝一・敦賀市長も出席され、盛大に整備完成式が開催されるとともに、気比史学会ではパンプレットを作成し、広く市民に配布したこと、「深坂古道ある講」には毎回、多くの方が参加されたことなどを、当時の新聞記事なども参考にご紹介。
 



【気比史学会作成のパンフレット。京都の方からは、「ぜひ京都駅に置いて欲しい」との要望あり。】
 
最後は、私の思いものせて以下のスライドのようにまとめた次第です。
 

 
その後は、同じ平安時代のトピックとして、古代の北陸道や芋粥、安倍晴明と晴明神社をご紹介し講座を閉じましたが、皆さんと和気あいあいお話しするなかで、新たな知見もあり、地域史を楽しく学ぶとはこういうことと、改めて認識した次第です。
 
なお、「深坂古道ある講」は気比史学会として早々に復活させたいと思いますので、その際はぜひ皆様もご参加いただければ幸いです。
 
後片付けを終え、階段を降りると「ちえなみき」の配色は白からピンクに。
 
いよいよ季節は春ですね。
 

「全日本中国語スピーチコンテスト」全国一位と「“勉強”が大切な本当の理由」

ブログ 社会

「近所にこんなスゴい子が」
 
本年1月12日に開催された「全日本中国語スピーチコンテスト」(公益社団法人 日中友好協会主催)において、高校生部門の第一位として表彰を受けたのは、敦賀市ひばりケ丘町在住の千田実幸さん(3月に敦賀気比高等学校を卒業)。
 
ご両親とは、同じ町内で役員を一緒に務める(もしくは務めた)関係であり、令和5年には漢語橋 世界中高生中国語コンテストに西日本代表として出場するなど、娘さんのご活躍は認識していましたが、今回の「全日本中国語スピーチコンテスト」は、福井県大会で一位となり、その後の音源審査を経て出場し、高校生部門の第一位として表彰された“快挙”。
 
これまでも、同大会には敦賀気比高校として複数人出場しているものの、第一位となったのは今回が初めてとのことであり、この成績をご報告したいとのご本人の意向を受け、私のほうで中継ぎ役をさせていただき、21日(金)には、米澤敦賀市長に表敬訪問したところです。
 
市長との懇談のなかで、高校生になってから中国語を学びはじめて以降、のめり込むように中国語が好きになり、お母さんの言葉を借りれば「寝言も中国語で話す」ほどに。
 

【米澤市長を表敬訪問する千田実幸さん。市長も関心高く質問されていました。】
 
派遣事業で中国杭州市を訪れ、人や歴史などに触れてからはなお、中国語の力を高めたいとの意欲が高まり、より一層高みを目指し学んだとのことであり、まさに今回の「全国一位」は、「好きこそものの上手なれ」のもと、実幸さんの日々の努力があって成し得たものと納得したところです。
 
表敬訪問の最後には、米澤市長と記念撮影。
 

 
実幸さんにおかれては、4月からは東京にある語学の専門学校に進むとのこと。
 
中国語に加え英語、その他の外国語も学びたいと意欲満々の彼女が、敦賀市、もうひとつ言えばひばりケ丘町から、世界の架け橋となるような人物に羽ばたいて欲しいと、期待を込めてエールを送った次第です。
 
なお、表敬訪問の模様は、3月26日(水)より、嶺南ケーブルネットワーク(RCN)の「つるいち」で放送されます(追って、アーカイブでも見れます)ので、ぜひご覧ください。
 
こうして関心しきりのところ、たまたま産経新聞で見つけたのが、「科学的根拠から考える『“勉強”が大切な本当の理由』」との記事。
 
経済学の手法や理論、データを活用し、エビデンス(科学的根拠)に基づいて教育の諸課題解決に取り組む教育経済学者で慶應義塾大学総合政策学部の中室牧子教授の寄稿でしたが、同教授が問い続けるのは、短期的な成績や受験だけではなく「人生の本番で役に立つ教育は何か」というテーマ。
 
かいつまんでポイントを申し上げると、教育経済学の研究者が使う理論的枠組みに、どのような教育的インプット(投入)をすると、学力や学歴のようなアウトプット(算出)につながるのかを分析する「教育生産関数」という考え方があり、実証ではインプットの重要性が分かった。
 
ほめ方(インプット)も例えば、90点という結果ではなく、「遅刻せずに登校できた」など途中のがんばりをほめる。ご褒美も90点に対してではなく、「忘れずに宿題に取り組んだ」から。目標設定も「90点取る」ではなく、「1週間に本を2冊読む」といった設定の方がよい結果(成績)につながっていることが判明した。
 
こうした研究は、教育では過程を見る大切さを伝えています。私たちはその重要性を何となく理解していますが、教育経済学によって言語化・数値化されて納得しやすくなってきているのではないか。
 
勉強は人的資本への投資の一つで、一定のリターンがある。例えばですが、株式投資の過去50年間の平均的な投資収益率・投資利回りは約5%。幼児教育の投資収益率はそれをはるかに上回るという指摘もある。こうした投資は、学力テストなどで測ることができる認知能力を高めることにつながると考える人も多いでしょう。認知能力は読み書き計算と言われますが、本質的には考える力。突き詰めると、投資したいのは長期的に必要となる思考力
 
今は、多くの人が目の前の成績や受験に夢中になりすぎて、受験をゴールだと考えているような気がします。受験は何かの始まりにしか過ぎないのです。受験を通り抜け、勉強は苦行だという学生が少なくありません。変化が大きく、いつ何時も学び続けることが必要な時代にあって、勉強が嫌だと感じてしまう状況は非常に厳しい。学びは、「楽しい」の延長にあってほしいのです。
 
経団連がまとめた新卒採用に関するアンケート(2018年11月発表)では、企業が大学生に求める能力の1位がコミュニケーション能力。それに主体性やチャレンジ精神が続きます。学業成績は18番目。学校という場所から遠くなっていくほど、学力以外の力が重要視されていく。だからこそ〝人生の本番で役に立つ教育〟を考えていかなければいけません。
 
本当の意味で子どもをより良く育てる国に。能力を高め、好きなことで自立して生活し、将来に不安がない状況を作り出すこと。それが教育のゴールであり、教育経済学者として尽力していきたい。
 
以上の中室教授の考えに「仰るとおり」と共感した訳ですが、重なるのは冒頭の千田実幸さん。
 
まさに「楽しい」の延長に「学び」があり、この能力をより高め、将来に生かしていく。
 
『“勉強”が大切な本当の理由』を自然と実践する彼女の今後を、改めて応援する次第です。

寂しさと期待が交差する敦賀市職員の人事異動

ブログ 敦賀市議会

今週に入ってからは特に、市役所1階ロビーにいらっしゃる人の多さに驚くところ。
 
気付けば年度末ということで、各種証明書発行や転出・転入に伴うお手続きなどをされる方になろうかと存じますが、これにテキパキと対応される市民課の皆さんのお姿を頼もしく感じる次第。
 
とりわけ、高校を卒業し進学される方にとっては、自宅を出る不安や寂しさと、新たな学生生活への期待が交差する時期。
 
桜の景色でお見送りをと思いますが、今年の開花は旅立ちまでにギリギリ間に合うか。。。
 
さて、寂しさと期待といえば、昨日は敦賀市の人事異動がありました。
 
人事異動にあたり発表された米澤市長の談話によれば、「今回の人事異動は、文化・スポーツ資源を活かしたまちづくりの強化をはじめ、総合計画に掲げた施策の推進や各行政課題の解決にあたり、効率的効果的な執行体制を整備するとともに、職員の能力や適性、今後のキャリア形成等に配慮しながら、適材適所の人員配置を行ったものであります。」とのこと(異動総数は303名)。
 
また、併せて行われた組織改正の概要は以下のとおり。
 
1.文化交流部の設置
2.地域福祉課を2課に分割(地域福祉課、障がい福祉課)
3.総務課内に「デジタル行政戦略室」を設置
4.子育て政策課内に「こども家庭センター」を設置
5.敦賀病院看護師の処遇改善
 
市長談話の結びには、「また、就任当初から申し上げているとおり、私は、職員が失敗を恐れず何事にも積極果敢に挑戦できる、自由闊達で思いやりのある職場環境を目指しており、それが市民サービスの向上につながるものと考えています。」とあり、何をおいても、職員の皆さんにとって、風通しの良い、働きやすい職場環境づくりに継続的に取組んでいただくようお願いする次第です。
 
人事異動を一通り拝見するに、おおよその意図や趣旨を汲むところであり、異動される皆様におかれましては、新たな職場・役割の中でのご活躍を期待するところです。
 
なお、議会事務局においては、次長が異動、主査おひとりが退職となりました。
 
主査には、特に私が広報広聴委員長を努めている際には大変お世話になっただけに、退職は正直寂しい気持ちではありますが、この間献身的に対応いただいたことに感謝申し上げます。
 
また、次長におかれては、5年に亘り敦賀市議会をお支えいただきました。
 
私の議員経験6年中、5年のお付き合いということで、これまで何かとご示唆賜りましたことに加え、議会のルール、あるいは議員や議会のあるべき姿を冷静な視点をもってご教授いただいたりと、本当にお世話になりました。
 
この場をお借りし、心から感謝申し上げます。
 
ありがとうございました。
 
次長におかれては新たな職場にて、主査におかれては新たなステージで、それぞれさらにご活躍されますこと祈念いたします。
 

【エールを込めて、春分の日に見つけた「さぁこれから」と伸びる“つくしんぼ”の写真を送ります。】

地域の「知のインフラ」をイノベーションする

ブログ まちづくり


 
写真は、敦賀駅前にある知育・啓発施設「ちえなみき」(2025年2月15日撮影)。
 
開業以来、市内外から多くの来館者でにぎわう、「本屋でも図書館でもない」この空間と存在を、私自身も利用している中で、今ではすっかり自慢の場所に思うところ。
 
昨日午後はまさに、この「ちえなみき」の取り組みから、『地域の「知のインフラ」をイノベーションする』とのテーマにて、第2回敦賀まちづくりシンポジウムが開催され、参加してまいりました。
 

【会場のあいあいプラザ入口に掲げられた看板】
 
なお、参加対象は、まちづくりに関心のある企業・自治体関係者の方、教育関係の方、市民の方など。
 
敦賀市、大日本印刷株式会社(以下、DNP)、丸善雄松堂株式会社が主催、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が共催しての開催とあって、会場のあいあいプラザ1階ホール後方には各社のブースが設置され、DNPの「メタバース役所」やミサワホームの「MOVE CORE」(ムーブコア:移動する住空間)などのお話を聞き、シンポジウム開始前から新たな技術導入による「可能性」を感じた次第です。
 
シンポジウムは、3名の方からの基調講演とパネルディスカッションで構成され、それぞれ書き留めることができたポイントは以下のとおり。
※ワードのみの記載となっている点はご容赦ください。
 
<基調講演A 米澤光治 敦賀市長>
 
テーマ:敦賀の目指すまちづくりについて 〜知のインフラを中心に〜
 
1.「ちえなみき」が生まれるまで
・元々は、駅西地区を目的地とは想定していなかった
・学びや発見を促すことで、「将来の敦賀を担う人材を育てる」ことを目指す
・「敦賀で暮らすことが楽しい」と思える場の必要性
・本を通じて「人」と「地域」と「世界」がつながる
2.「ちえなみき」が生まれてわかったこと
・市民利用としての役割を果たす
・ワークショップ、イベントなどで市民が融合し、つながる
・市外の人との交流がひろがる
・「ちえなみきに泊まろう」の企画は、2年目で応募率8倍(160名)の人気
3.「チエナミキ・※インフラストラクチャー」とこれからのまちづくり
※インフラストラクチャー(infrastructure)とは、社会や産業の基盤となる施設や設備の総称で、略して「インフラ」とも呼ぶ
・敦賀市の課題と「ちえなみき的なもの」
・人口減少(少子化・高齢化)への対応
:新幹線時代の交流拠点都市
・市民の「ウェルビーイング重視」
 
<基調講演B 丸善雄松堂(株)地域共育事業本部長 兼 (株)編集工学研究所取締役 鈴木 康友氏>
 
テーマ:地域の知のインフラとは何か
 
・①知が活発に流通し、蓄積される地域は活性化する、②新しい知へのアクセシビリティ、③知と人の流れ
・選書と空間とコミュニティの掛け算
・地域の知のインフラの危機
 →人口が減少している、書店が減少している、図書館・文化施設は停滞している
 →知が停滞すると人も地域も停滞する
 →書店や図書館の減少は知との出会いを制限し、学びの機会を奪う
・「ちえなみき」から始まるイノベーション
・サードプレイスとしての活用
・「ちえなみきメソッド」で地域の知をイノベーションしていこう
 
<基調講演C 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 戦略コンサルティング 兼 イノベーション&インキュベーション部 プリンシパル 山本 雄一郎氏>
 
テーマ:知のインフラとしての「ちえなみき」の価値の捉え方
 
・ウェルビーイング起点で価値を測定する
・敦賀市総合計画における「雇用の創出」の観点
・新たな産業と求められる知のインフラ
 →産業が求める人材の育成
 →人材を核とした新たな産業の呼び込み
 →新たな産業×新たな産業が求める人→知のインフラによる雇用創出
 
<パネルディスカッション>
 
テーマ:“知のインフラ”により新たなコラボレーションを生み出す敦賀市のまちづくり
 
テーマ1:「チエナミキ・インフラストラクチャー」の重要な要素は何か
(市長)今あるものを「ちえなみきメソッド」でアップデートすることもできるのでは。
(丸善)本の独自選書や企てにより「知的好奇心」を生む。学習環境をデザインする。情報と空間、活動と共同体の4つから成り立つ。「ちえなみき」には全てが揃っている。「ちえなみきメソッド」としてはうまく回っているが、どれか一つでもかけると回らなくなることに留意が必要。歴史や伝統芸能は重要な掛け算の要素。
 
テーマ2:新たな「サードプレイス」創出に向けた知のインフラのリアル/バーチャルな拡大。増幅の具体案は?
(DNP)デジタル空間で享受できる、敦賀市は交通の結節点として域外の方がつながる可能性あり。「ちえなみき」にあるリアルとつなげていければ、メタバース空間で予期せぬ可能性を生み出すことも考えられる。リアル側が活性化すれば、それを見たいという人も増える。世代間を超えて、デジタル空間に集まってコミュニケーションを図ることで、「ちえなみき」をサードプレイスにもできるかと。
(ミサワホーム)敦賀市の絶景のところに、ムーブコアを使って「ちえなみき」を搭載することも可能。
(市長)デジタル空間はアートなどとも親和性が高い。一方、リアルのムーブコアは社会実験などで試してみることも考えられる。
 
テーマ3:本日講演内容の実現に向けたアクションの方向性・検討材料は?
(丸善)将来に向けての公共インフラにどう位置付けていくか。図書館象を示していくことはこれからできる。
(市長)「ちえなみき」のような“突然変異”がこれからひろがる。中身が空の「箱モノ」ではなく、「コンテンツ付き箱モノ」には価値がある。
 
こうして約2時間のシンポジウムを拝聴し、「ちえなみき」をベースにしたまちづくりへの期待、可能性を大いに感じるとともに、知のインフラによる雇用創出やメタバース・ムーブコアとの連動などの新たな視点、知識を得ることができ、大変有意義な時間となりました。
 
実際、私自身も気比史学会の「ミニ歴史講座」にて、ちえなみき2階のセミナー&スタディをお借りする際、特に休日は予約で埋まっており、大変盛況な市民利用を実感。
 
まさに市民の「普段使い」によって、コンセプトである「知の拠点」となっていることを、議員、利用者双方の立場から嬉しく思うところです。
 
結びに、シンポジウムの中で何度も出てきた「ちえなみき的な」発想や考え方は、まちづくりの様々な面で応用できることも併せ、「知のインフラ」の成長とともに、敦賀の発展ありと感じるとともに、そうしていかねばと感じた次第です。
 
(おまけでお誘い)
 
気比史学会では、3月23日(日)10時30分より、ちえなみき2階セミナー&スタディにて『ミニ歴史講座』を開催します。
楽しく敦賀の地域史を学んでいきたいと思いますので、お時間ある方はぜひお気軽にお越しください。
 

 
 →「ちえなみき」HPのイベント開催情報(3月分)はこちらから。気になるジャンルがあればぜひ!

議員定数「2名削減」の要望書が提出される

ブログ 敦賀市議会

今日は、国民の祝日「春分の日」。
 
天皇皇后両陛下が常に国民の幸せを祈って執りおこなう祭儀である、宮中祭祀「春季皇霊祭」に由来するとあり、「自然のあらゆる生命が若々しく盛り上がる時」として、戦後に国民の祝日として採用されたもの。
 
この祝日を合図に、天気予報では明日以降グっと気温も上がるようですので、いよいよ訪れる春を楽しみに過ごしたいと思います。
 
また同じ春でも、こちらは「球春到来」。
 
メジャーリーグが日本でも開幕し、連日ドジャースvsカブス戦を観戦された方も多いかと存じますが、「球春」の風物詩といえばやはり選抜高校野球。
 
18日に開幕した第97回選抜高校野球大会は昨日、北信越代表で5年連続12度目出場の敦賀気比が、近畿代表で初出場の滋賀短大付を15―0で下し2回戦に進出しました。
 
次の対戦相手は、連覇を狙う健大高崎高校となりますが、敦賀気比も選抜優勝経験高。
 
地元代表として、元気でハツラツとしたプレーと勝利を期待する次第です。
 
一方、昨日、敦賀市議会を訪れたのは敦賀市区長連合会の皆様。
 
「議員定数の削減に関する要望書」を提出されるとのことで、中野議長と私とで対応したところです。
 
要望書提出に関しては、経過も含め、今朝の福井新聞に記事が掲載されていましたので、以下引用いたします。
 
<以下、記事引用>
 
敦賀市区長連合会は19日、議員定数の削減に関する要望書を市会に提出した。今後の人口減少や市の厳しい財政状況を踏まえ、現行の定数22から20に減らすことを求めている。
 
同連合会は2016年と19年に定数削減に関する要望者、21年には請願を敦賀市会に提出している。市会はは21年12月に定数24を2削減して22とする条例改正案を可決した。23年4月の前回市議選は24人が立候補して選挙戦となった。
 
同連合会の中村健之輔会長、森越優、松本好雄両副会長が市役所を訪れ、中野史生議長に要望書を提出した。中村会長は、全国の人口6万人台の市において議員定数の平均が20であると指摘し「区長連合会としては16年から定数20への削減を要望している。現在の22はあくまで通過点」と強調。森越副会長は「超が付くほどの人口減少社会の中、時代に沿った形で定数を考えいくことは議会の努めではないか」と述べた。
 
中野議長は「議会運営委員会か各派代表者会議で検討していきたい」と答えた。
 
2月1日時点の敦賀市の人口は6万1513人。県内他市の議員定数は、坂井市(人口8万5826人)が24、鯖江市(同6万7259人)が20、越前市(同7万8584人)が22。越前市では、市目治連合会が1月、陳述書を市会に提出し、定数20に減らすことを検討するよう提案している。
 
<引用終わり>
 

【提出された要望書】
 
私自身、21年の請願提出時は紹介議員になった立場でしたが、その際提出された請願書の項目には「検討の結果の議員数については、判断を尊重したいと考えます」(即ち、削減する人数は議会に委ねる)とあり、結果して2名減の「22名」とし定数条例の改正を行ったことで、貴会としての願意は達成されていたのではないか等、今回は副議長の立場として、要望を承るにあたっての趣旨や考え方をお伺いした次第です。
 
なお、同連合会として、前回の請願は「通過点」であったことは前述のとおり。
 
立場上、これ以上軽々に意見を述べることは控えますが、前期の議会運営委員会(議長からの諮問を受け)でかなりの議論をし、敦賀市議会議会としては、委員会中心主義の観点から、熟議するためには1委員会7人(正副委員長を除くと5名)が必要としたうえで、議員定数を定める「明確な基準」を「7人/委員会×3委員会+議長=22名」と決めたもの。
 
現時点で今後の取扱いは何も決まっておりませんが、議会に敬意を表していただいた上での要望書。
 
いずれにしても真摯かつ慎重に対応することになろうかと存じます。

令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会が閉会

ブログ 敦賀市議会

うっすら積雪のあった昨朝。
 
ノーマルタイヤに交換した方も多いのではと心配しつつ街頭活動に出掛けましたが、その頃には天気は一変。
 
青空が広がるとともに、照らす朝日がまぶしいくらいに。
 
すっかり路面の雪も解け、安堵するなか、約30分間お話しした次第です。
 
その後は議会へ。
 
2月19日に開会した令和7年第1回(3月)敦賀市議会定例会は最終日を迎え、9時からの議会運営委員会にはじまり、9時30分からは全員協議会、10時からの本会議に臨みました。
 

【残り最後の掲示となった市役所入口のデジタルサイネージ】
 
開会後まず、この日、市長より追加提出のあった人事案件、第46議案「敦賀市副市長の選任につき同意を求める件」および第47号〜48号議案「人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求める件」、第49号〜58号議案「敦賀市農業委員会委員の任命につき同意を求める件」の13件を全会一致で可決。
 
続いて、第8号〜45号議案までを一括議題とし、各委員長報告から討論、採決までを行い、結果、全件を可決。
 
討論には、3議案に対し計8人が登壇しましたが、全会派(5人)が討論したのは第8号議案「令和7年度敦賀市一般会計予算」について。
 
日本共産党敦賀市会議員団のみ反対、以外の4会派は賛成でありましたが、本予算案に対するそれぞれの視点からの評価を拝聴した次第です。
 
なお、市民クラブからは豊田耕一議員が会派を代表し討論。
 
本予算に計上されている事業のうち、「金ヶ崎周辺魅力づくり事業費」(6億7460万円)については、今後の金ヶ崎エリアの賑わい創出に向けた礎となるものであり、敦賀の歴史を体現し、市民が誇れる場所となるよう詳細設計を行うこと。新たなまちづくり会社「株式会社港都つるが観光協会」の運営に係る事業費を補助する「まちづくり法人運営事業費補助金」(9847万9千円)に関しては、専門人材を含めた体制強化分などに対する補助であることの意義を十分認識され、期待される役割を果たされるよう求めたうえで、地域経済対策に関しては、「新産業団地調査事業費」(1795万2千円)および「原子力リサイクルビジネス出資金」(2億2800万円)においては、本市の産業政策のベースにある「原子力を基軸とし産業の副軸化を図る」との考えに即した事業・補助であると判断する等、賛成理由を述べました。
 
結びには、その他計上された事業に関しても、その必要性と費用は妥当であると判断するとともに、北陸新幹線敦賀開業から1年を迎え、今後の新幹線効果の最大化に向けた原動力となる予算となるものと考え、令和7年度敦賀市一般会計予算の件について、委員長報告に賛成の討論とした次第です。
 
その後は、請願1件、陳情2件について、こちらも討論から採決まで。
 
討論に関しては、請願第1号「選択的夫婦別姓制度をただちに導入するよう求めるよう国に意見書採択を求める請願」に対し(原案に)賛成・反対2名づつ、陳情第1号「従来(紙)の健康保険証の発行存続を求める意見書提出の陳情」に(同)反対・賛成1名づつ、陳情第2号「刑事訴訟法の再審規定(再審法)の改正を求める意見書の提出を求める陳情」には(同)反対1名、賛成3名が登壇。
 
なお、市民クラブとしては、請願第1号(理由は昨日のブログのとおり)及び陳情第1号について、原案に反対(採決の結果も「不採択」)。
 
陳情第2号については、今川博議員が原案に賛成の立場で、以下のとおり討論しました(採決結果は、1名の僅差で「不採択」)。
 

 
その後は、各特別委員会からの報告に続き、これまで協議してきた「議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正」など、議員提出のB議案4件を提案し。
 
すべて可決し、全日程を終えました。
 
こうして28日間、長丁場の定例会が閉会しましたが、来月末には任期も折り返しを迎えます。
 
あと「2年もある」と思うか、「2年しかない」と思うかは議員それぞれかと思いますが、私は後者。
 
選挙で市民の皆様から負託された責任と重みを今一度思い返し、一日一日を大切に活動するのみです。

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