浜野よしふみ、竹詰ひとし両参議院議員が「中国ロゴ」問題の本質を「徹底追及」

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連日、同じ話題で恐縮ですが、内閣府の再エネタスクフォース(TF)元民間構成員、大林ミカ氏(自然エネルギー財団)の提出資料に中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴマークが入っていた問題について。
 
昨日行われた参議院内閣委員会では、竹詰仁(ひとし)議員、環境委員会では浜野喜史(よしふみ)議員の、両電力総連組織内国会議員(国民民主党)が登壇。
 
両委員会での質疑の様子をインターネット録画中継にて拝見した次第です。
 
まず、10時からの内閣委員会では、竹詰議員が登壇。
 
河野太郎規制改革担当相に対し、「国家電網公司と河野担当相との関係は」との問いに河野氏は、「私は国家電網公司と何の関係もない」との答弁。
 

【内閣委員会で質疑する「竹詰ひとし」議員】
 
また、河野氏は、大林氏が所属する公益財団法人「自然エネルギー財団」と中国の関係について「不当な影響力を行使される可能性があったか否か、調査をしっかり進めている」と重ねて表明したうえで、「懸念が払拭されるまでの間(同省の有識者会議で)自然エネルギー財団から意見を聞くことは控える」との方針を示しました。
 
さらに竹詰議員からの、「再エネTFに疑義が生じているということであれば、開催中止や解散をすべきでないか」との意見に対しては、「調査したうえで判断したい」との答弁がありました。
 
続く午後の環境委員会では、浜野議員が登壇。
 
環境省は令和3年、再エネ導入に向けた環境影響評価に関する有識者会議で自然エネルギー財団からヒアリングした経緯があることを踏まえ、「審議会は偏りのない人選をすべきところ、委員4人中、自然エネルギー財団が半数も入っているのは何故か」との問いに対し、環境省からは「次から責任を持って選ぶ」。
 
また、「国家電網公司は中国共産党の支配下にある団体と考えるが今後どうしていくつもりか」との問いに対しては「まずは大林ミカ氏が所属する財団が中国とどういう関係があったのか調査していく」としたうえで、「任命責任は河野太郎大臣にある。何故再エネTFはワーキンググループ内に設置しなかったのか。」との問いには、「スピード感を持って見直さなければならなかったから」と、何とも噛み合わない答弁。
 

【環境委員会で徹底追及する「浜野よしふみ」議員】
 
浜野議員は、こうした答弁を捉え、以下2点の資料提出を三原順子環境委員長に求めました。
 
〈提出要求した資料〉
① 再生可能エネルギーに関する規制について、規制改革推進会議におけるワーキンググループの設置を選択しなかった理由と経緯が分かる資料
② 再エネTFの報告を総理向けの答申に掲載するに至った意思決定の経過が分かる資料
 
なお、浜野議員は、同省の有識者会議のメンバー選定について、「経済安全保障上の機密情報へのアクセスを官民の有識者に限るセキュリティー・クリアランス(SC)が必要」と指摘し、伊藤信太郎環境相からは「内閣府などで事実関係の調査が行われている。内容を確認した上で関係省庁と連携し、政府として必要な対策を検討していく」との考えが示されました。
 
こうして内閣委員会と環境委員会、それぞれ本質を突いた質疑は大変聞き応えがあった訳ですが、大きく以下の考えが明らかにされたと認識するところ。
 
◉自然エネルギー財団と中国との関係については政府においてもしっかり調査される
◉両省においては、自然エネルギー財団への懸念が払拭されるまでの間(有識者会議などで)同財団から意見を聞くことは控える
◉有識者会議のメンバー選定にあたっては今後、SCの観点を踏まえて人選される
◉再エネTFの開催中止や解散は、調査したうえで判断

 
次期「第7次エネルギー基本計画」の見直し論議が今後、本格化、加速化する局面で、こうしたことが明らかになったことは、ある意味良かったと受け止めるところですが、もちろんこれで終わりではありません。
 
浜野議員、竹詰議員におかれましては、国家の根幹に関わる政策に影響を与えかねないこの問題について、今後も徹底追及をお願いする次第です。
 
結びに、両議員が質問した委員会の録画中継をリンクしますので、以下よりご覧いいただければ幸いです。
 
 →参議院インターネット審議中継
 
<閲覧手順>
①リンクを開いたサイトの「審議中継カレンダー」から「4月9日」を選択
②「会議」の中から、竹詰議員であれば「内閣委員会」、浜野議員であれば「環境委員会」を選択
③開いた画面を下にスクロールすると「発言者一覧」があるので、そこから議員を選択
④当該議員の質問から録画放送スタート

我が国のエネルギー政策に外国企業が関与しているかもしれない疑念について、徹底的に質します!

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事態の発覚以降ウォッチしている、内閣府の「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース(以下、再エネTF)」元民間構成員の提出資料に中国の国営電力会社「国家電網公司」のロゴマークが入っていた問題(同構成員は既に委員を辞任)。
 
これを巡り、元民間構成員が所属する公益財団法人「自然エネルギー財団」は8日までに、財団と中国側の関係に関する報告書を政府に提出し、中国側の影響下にあるとの指摘に「全く根拠のないもの」と反論しました。
 

【内閣府「再エネTF」第30回会合(令和6年3月22日)で上記構成員が提出した資料。右上の(赤四角囲み)に中国企業のロゴが入っている。】
 
なお、同財団においてはホームページにて、寄せられた「質問に対する報告書」として考えを公表していますので、以下リンクよりご覧ください。
 
 →自然エネルギー財団と中国国家電網の関係について(同財団HPより)
 
これに対し、国家の根幹に関わるエネルギー政策に関し、本来の検討体と異なる組織を立ち上げ、さらには偏った委員構成とし発言力を強めたのではないか、その背景に他国の関与があったのではないかと、岸田首相を始め政府内で※徹底調査を求めているのが国民民主党。
 
※4日の参議院内閣委員会において、国民民主党の竹詰仁(ひとし)参議院議員の同趣旨の質問に対し、加藤鮎子内閣府特命担当相は「自然エネルギー財団」に公益法人認定法に基づく立ち入り検査などを行う可能性に言及している。
 
私も同じ視点で大いに問題視しているだけに、党と考えを同じくするところです。
 
そうしたなか、本日行われる参議院環境委員会において、同党の浜野喜史(よしふみ)議員がこの問題を取り上げ質問する旨、メルマガやSNSなどにて告知がありました。
 
以下は、届いたメルマガの内容となりますが、質問のポイントが記載されていますのでご覧ください。
 
(以下、メルマガの記載)
 
明日(4/9)の環境委員会において、伊藤環境大臣、環境省、内閣府、経産省に対して以下内容を中心に質疑します。
 
我が国のエネルギー政策に外国企業が関与しているかもしれない疑念について、徹底的に質します!
 
1.再エネTFの非合理な位置づけを質します!
 
⇒内閣府には法令に基づいた規制改革推進会議という審議会があり、河野規制改革担当大臣のもと、論点毎にワーキンググループが開催され、議論されております。
一方、再生可能エネルギーに係る規制については、規制改革推進会議のもとではなく、2020年11月に河野大臣が設置した再エネTFで議論されています。
規制改革推進会議でのワーキンググループではなく、別途再エネTFを立ち上げた理由・経緯について、しっかりと質します!
 
2.エネルギー政策への外国企業関与の有無を質します!
 
⇒再エネTFの構成員の半数を占める自然エネルギー財団は、資源エネルギー庁所管の審議会で参考人として数々の意見提起をしてきており、意見提起の内容に外国政府の影響が無かったか等、徹底調査すべきです。
具体的には託送料金の発電側課金について、既設FIT/FIP電源が課金対象外となり、不公平な制度として運用が開始されているのは再エネTFの関与が影響しているのではないかという観点で政府に質します!
 
(引用終わり)
 
思い返せば、福島第一原子力発電所事故後に設置された原子力規制委員会において、法的根拠のない「有識者会合」が立ち上がり、あれよあれよという間に敦賀発電所2号機敷地内の破砕帯を「活断層であることを否定できない」と結論付け、立地不適格の烙印を押されそうになった際、「それはおかしい!」と、国会の場で有識者会合の位置付けや検討プロセス、事業者と規制委員会の見解の齟齬などについて、関係閣僚や原子力規制委員長らを徹底追及したのも浜野議員。
 
今回の件もどこか重なるところがある訳です、そうした経過もあって、私にとって浜野議員は「公正公平の正義」を貫く、尊敬する存在であり、今日もそうした思いのもと、徹底追及されるものと期待する次第です。
 
なお、浜野議員の質疑は14時20分頃から20分程度を予定。
 
また、参議院内閣委員会では「竹詰ひとし」議員が、河野大臣、内閣府、経産省らに対し、再エネTFの設置根拠や位置付け、規制改革推進会議の答申に再エネTFの内容が盛り込まれている点などについて質問する予定となっています。
 
質問予定時刻は、10時00分頃から20分程度。
 
いずれも20分しか質問時間が与えられないのが残念ではありますが、下記の審議中継からぜひご覧いただければ幸いです。
 
 →「参議院インターネット審議中継」はこちら

「エネルギー基本計画」改定に向け、今後議論が本格化

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政治資金パーティー収入不記載事件を巡り、自民党の茂木幹事長は1日、4幹部を含む安倍派と二階派(志帥会)の議員ら39人を処分対象として党紀委員会の招集を要請しました。
 
不記載と判明したのは、安倍派と二階派の現職82人と、選挙区支部長3人の計85人で、処分対象となった39人以外は茂木氏が注意を行うとのこと。
 
処分は4日にも党紀委員会で決定するとありますが、結局、誰の判断でキックバックを再開したのかは分からずのまま。
 
処分はすれど、党自らが徹底究明し、真相を明らかにする姿と国民に映ったか否か。
 
この対応の是非、審判は、今後行われる選挙の結果のみぞ知るということでしょうか。
 
さて、その自民党総裁でもある岸田首相は、3月28日に「2024年度中を目途とするエネルギー基本計画改定に向けて、議論を集中的に行う」ことを表明。
 
現行の第6次エネルギー基本計画は2021年10月に閣議決定しており、エネルギー政策基本法に基づく3年ごとの見直し時期を間もなく迎え、今後、総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会を中心に議論が本格化することになります。
 
首相は会見で、「エネルギーの輸入によって海外に数十兆円が流出している現状は変えなければならない」と、経済安全保障の観点からもエネルギー政策の重要性をあらためて強調。
 
なお、首相の言う「海外への流出」(国富の流出)とは以下グラフが実状となっています(東日本大震災以降の原子力比率低下に伴い、火力発電焚き増し→海外依存度の高い燃料量輸入増→原油価格高騰により一段とコスト増加)。
 

【日本の化石燃料輸入金額・輸入量の推移(「今後のエネルギー政策について」2023年6月28日 資源エネルギー庁資料より)】
 
また、国の動きとしては、2023年2月に「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」が閣議決定され、関連法が成立したほか、現在、電力政策関連では、総合資源エネルギー調査会において、電力システム改革の検証、元旦に発生した能登半島地震を踏まえた対応など、また、電力広域的運営推進機関(OCCTO)においては、将来の電力需給シナリオに関する検討が行われており、これらの検討結果が次期エネルギー基本計画の議論に資する状況にあります。
 
私の方は、2024年が計画の改定年にあたることを踏まえ、先の令和6年第1回(3月定例会)の代表質問にて「エネルギー政策」について質問。
 
主には原子力発電の取扱いについて意見したところですが、現エネルギー基本計画策定時にも異を唱えた「可能な限り原子力依存を低減する」との文言について。
 
経産省の説明によれば、「全体としての原子力依存度を低減するとしつつ、2030年の電源比率20〜22%の中で最大限活用する」との折衷案的な意味合いとなっているところ。
 
私からは、「GX実行会議で示されたことは、原子力を今後も力強く推進していくということであり、これは当然、〝可能な限り原子力依存を低減する”という文言は削除されるべき。」とし、全原協会長である敦賀市長からも国に進言していただきたいと意見。
 
これに対し、市長からは「〝可能な限り低減”というのはまさに、GX基本方針の中で転換されたというふうに認識しているんですが、これは転換したからこそ基本計画のほうにも反映されるべきだと私も思います。」との答弁がありました。
 
この文言に拘るのは、政府がGXで転換を図った原子力政策を真に国の基本政策で謳うか否かが問われるからであり、この点は次期エネルギー計画論議の中のポイントとして声を挙げていきたいと考えます。
 
いずれにしても、現在問題となっている「自然エネルギー財団」の例の如く、一部の団体、一部の議員の主張ばかりが通ることのなきよう、厳に公平公正な委員構成のもと、資源の少ないわが国において、「S+3E」(下図参照)の基本的考えのもと検討が進められるよう切に求める次第です。
 
<以下、参考資料>

【経済産業省 資源エネルギー庁スペシャルコンテンツより】
 

【2030年度におけるエネルギー需給の見通し(エネルギーミックス)と2022年速報値との比較:引用元は上記に同じ】

関西電力美浜発電所3号機と高浜発電所1~4号機の運転差し止めを「認めず」

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センバツ高校野球に続き、昨日は待ちに待ったプロ野球が開幕。
 
本格的な球春到来に加え、靖国神社の桜も開花宣言、そして敦賀では今日から「花換まつり」と、広がる青空と相まって春の訪れを感じる次第です。
 
そうしたなか、昨日は注目の裁判。
 
福井県内にある関西電力美浜発電所3号機と高浜発電所1~4号機について、地元住民らが関電に運転の差し止めを求めた2件の仮処分申請で、福井地裁は、いずれも差し止めを「認めない」決定を出しました。
 
2件の仮処分申請で、住民側はとりわけ、美浜3号機と高浜1、2号機が「40年超」で、※高経年化に伴う設備の劣化で事故発生のリスクが高まっていると訴えました。
 
※高経年化
原子力発電に慎重な方や、今ではマスコミも普通に「老朽化」のワードを使っていますが、技術用語にそのような言葉はありません。運転年数の長期化に伴う劣化などは「高経年化」、40年を超える発電所などは「高経年プラント」と呼ぶのが正しいため、皆様もお気をつけください。
 
これに対し、関電側は「施設の経年劣化を加味して安全性を確保している」などと反論。
 
訴えを退けるよう求めた結果、福井地裁は、関電の主張を認めました。
 

【写真は、安全性向上対策工事中の高浜発電所1(手前)、2号機(奥)】
 
全国の地裁では、過去に同様の裁判で原告側勝訴の例もあるだけに注視していた訳ですが、こうして科学的根拠に基づく、妥当な判断がされたことに安堵したところです。
 
なお、関電は運転開始から来年で40年となる高浜3、4号機も運転期間延長認可を規制委に申請しており、こちらも認可に向け、粛々と審査を進められることを見守る次第です。
 
また、エネルギーに関しては、連日追い掛けている「自然エネルギー財団」を巡る問題について、昨日は国民民主党の榛葉賀津也幹事長が会見で以下のように述べました。
 
そもそも管轄外なのに、なぜ河野太郎氏は気候変動の問題に携わっているのか。
 
河野太郎氏は外務大臣の時も、なぜか気候変動有識者会議を立ち上げ、この気候変動有識者会議に河野大臣は「自然エネルギー財団」の執行役員を3名も入れ政府の方針と異なる答申を出した。
 
河野太郎氏が防衛大臣の時も防衛施設を再エネにするという方針を出し、5割が再エネの基地もあるが、どの基地が、どれほどのエネルギーを使用するかが外部に漏れる事になる。
 
再エネ100%の基地や駐屯地もあるが、その再エネ企業の一部は華僑が大株主だ。
 
国家安全保障に直結する問題であり、なぜ河野太郎氏が「自然エネルギー財団」を重要するのか、本件の説明責任は内閣府と大臣にある。
 
以上が会見の要旨ですが、この重大な問題が大きく取り上げられないことが不思議でなりません。
 
ついては、国民民主党が追及しているよう、この問題の本質部分を明らかにしていただくとともに、次期、第7次エネルギー基本計画に向けた議論が本格化するにあたり、国の検討機関においては、真に公平公正な委員選定がされることを求めて止みません。

「浜野よしふみ」議員が6年前に指摘していた外務省の「ポジショントーク」

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恒例の水曜朝の辻立ちは、22歳の若手組合役員と。
 
天気にも恵まれ、穏やかな彼と話していると「あっ」という間に時間が過ぎましたが、息子と同世代の彼から元気ももらうとともに、彼等の将来のためにも頑張らねばと、気持ちを込めた次第です。
 
原子力職場で働く「彼等の将来」の意味には、次期第7次エネルギー基本計画に向けた見直し論議など、国の政策を真っ当なものにしていくことが大きいところかと思いますが、これを歪めてきたのではないかとの疑念がある「自然エネルギー財団」のエネルギー政策への関与(他国の干渉)に関しては、昨日、財団の事業局長が会見し、中国とはつながっていない、混乱を招いたため再エネタスクフォースの委員を辞任するとのこと。
 
もちろん、これで幕引きなど到底許されるものではなく、資料に中国国営企業のロゴが入っていたことは表層的なものであって、その背景に何があるのかが本質的な問題であるところ。
 
なお、この問題を遡ると何と、電力総連組織内国会議員である、国民民主党の浜野喜史(よしふみ)参議院議員が早くから国会で取り上げていたことが確認されました。
 
決定的なのは、平成30(2018)年3月23日の参議院経済産業委員会。
 
河野太郎外務大臣当時、同省の「気候変動に関する有識者会合」が「エネルギーに関する提言」が取りまとめたものの、同有識者会合のメンバー9名のうち3名が、今回問題となっている「自然エネルギー財団」の執行メンバーであったことを指摘。
 
浜野議員からは、外務省ならびに世耕弘成 経済産業大臣(当時)との質疑を踏まえ、明確に次の点を意見。
 
◉(有識者会合からの提言は)今の政府の政策を否定するような提言だと思う。
集められた有識者は非常に偏った構成。9人中3人が孫正義氏が会長をお務めの自然エネルギー財団の執行メンバーである。こういうメンバー構成を見た時に、まさに立場を決めてしまった上でのポジショントークをやっておられるのは外務省の方なのではと思ってしまう。
◉
外務大臣、外務省としてやってはならないと自ら仰っておられるポジショントークをされてるとか思えない。
◉失礼ながら唖然とした。このメンバーでは、バランスよく専門家を選んだとはどうしても理解できないと申し上げておく。
 

【平成30年3月23日の参議院 経済産業委員会で質問する「浜野よしふみ」議員(YouTubeより)】
 
上記質問の模様は、6分半程度のYouTubeチャンネルにまとめられていますので、ぜひ以下のリンクよりご覧ください。
 
 →YouTube「浜野よしふみ国会レポート」はこちら
 
外務省の事務方は、外務省としての見解ではないと釈明するなど苦しい説明をしているのが分かりますが、であったとしても、その後も適正な人選か否かの調査・確認もせず、偏ったメンバー構成を続けたことが問題ではないか。
 
外務省や今回の内閣府のタスクフォースだけでなく、恣意的な人選でエネルギー政策が捻じ曲げられている可能性が、数年前から経産省や財務省など、各府省で行われてきた可能性を示唆しており、意思決定のあり方としての問題として政府全体で遡って徹底調査すべきと考える次第です。
 
連日繰り返しとなりますが、調査結果が明らかになるまで、自然エネルギー財団を政策決定に関わらせてはならないことはもちろん、他国の影響を受けていると疑われる人や組織を我が国の政策決定に関わらせるべきではありません。
 
一国のエネルギー政策は、国家安全保障や国民負担にも直結する重要な案件であり、冒頭にあった「彼等の将来」のためにも、国民民主党とともに現実的で公正なエネルギー政策を推進していきます。
 
結びに、これほど重大な問題であるのに対し、野党第一党や左派政党がダンマリを決め込んでいるのは何故か。
 
皆様にはぜひ、その点もお考えいただきたいと思う次第です。

国民民主党が「再エネ賦課金停止法案」を参議院に提出

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国家の根幹に関わることとして昨日取り上げた、自然エネルギー財団の事業局長が提出した経産省での説明資料に中国国営企業ロゴが入っていた問題。
 
斎藤健経済産業大臣は「中立的な立場の有識者資料になぜ入っていたのか事実関係を確認する。特定企業の影響を強く受けているとの懸念が払拭されるまで当該団体から意見を聞く事は控える」と発言しましたが、同様の問題が確認された内閣府や金融庁においても同様、徹底究明をお願いするところ。
 
また、再エネに関しては26日、太陽光発電設備の導入トラブルを巡り、総務省行政評価局が自治体の4割超で設備導入に起因するトラブルを抱えていたとする初の調査結果を公表しました。
 
未解決のトラブルを抱えた割合も2割弱に上り、総務省は違反状態を放置した発電事業者への交付金の留保など必要な措置を取るよう経済産業省に改善を勧告する異例の事態となっています。
 
こうして様々な問題が露呈する再エネに関しては、急速な普及拡大に向けて平成24年から開始した「固定価格買取制度」の影響が大きいと考えますが、この費用を賄っているのは「再エネ賦課金」(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)。
 
しかも、国民ひとり一人が支払う電気代に合わせて徴収される「再エネ賦課金」は年々上昇しており、2024年度の同賦課金は、※前年比約2.5倍に跳ね上がり、高騰する見通しとなっています。
 
(投稿後追記)
※正確に申し上げると、2024年度の再エネ賦課金単価3.49円/kWhは、前年度(2023)単価1.4円/kWhの約2.5倍となり、前々年度(2022)単価3.45円/kWhとほぼ同水準に戻ったことになる。
 
持続的な賃上げを促進していかなければならない断面において、可処分所得が減る方向に水を差すようなことは厳に避けるべきであるとともに、そもそも相当な国民負担となっている再エネ賦課金自体、抜本的な見直しをしていかなければならない訳ですが、そうしたなか、国民民主党は26日、「再エネ賦課金停止法案」を参議院に提出しました。
 
法案の概要・原文は以下の通り。
 
 →「再エネ賦課金停止法案」原文はこちら
 

【法案を提出する玉木代表以下、国民民主党の参議院議員団】
 
これは、国民民主党が参議院選挙で公約に掲げた「電気代の高騰対策として再エネ賦課金の徴収停止」を実現するものであり、電気代が高騰している中で家計や事業者の負担を軽減するため、再エネ賦課金の徴収を一時停止し、電気代を引き下げることをめざすものであります。
 
国民生活に資する本法案には、是非とも各党ご賛同のもと早期の成立を願う次第です。
 
なお、本件に関し、エネルギー・経済政策の観点から、国民民主党の大塚耕平 代表代行(参議院議員)はこうした考えを述べています。
 
「再エネ賦課金で太陽光や風力を導入しても、これらの設備のサプライヤーの大半は中国になっている。日本国民の皆さんに負担頂いてる『再エネ賦課金で日本の再エネを普及させたら結局その事によって発展する企業は中国』にある。こういう悪循環・不条理を私達はなんとか正したい。
 
冒頭のロゴ問題然り、中国との結び付きを後押しする議員や企業・団体が見え隠れする中で、抜本的に制度を見直していく。
 
本質論は、国家安全保障にあることを忘れてはなりません。

エネルギー分野に特定の外国企業の内政干渉はあり得ない

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昨朝は週頭街宣。
 
まさに「熱伝導」とばかりに、一昨日の国民民主党県連大会であった、川合孝典代表(比例・参議院議員)の挨拶内容をそのままお伝えしました。
 
街頭を終えると知人の方から「霧雨のなか、つるが薬局前での辻立ちご苦労様でした」とのメッセージ。
 
「見てくれてたんだ」と心あたたかくなりましたが、こうしてお声掛けいただく方への感謝を忘るることなく、川合議員同様、今後も信念をもって活動に励む所存です。
 

【いつも胸ポケットに入れている「こくみんうさぎ」に加え、昨日は久々にパペットも登場。いずれも支援者の思いが込められた大切なものです。】
 
さて、エネルギー政策と安全保障は国の根幹を成すものと、これまで何度も申し上げておりますが、その点から看過できない重大な問題が発生しています。
 
再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースで民間構成員が提出した資料に中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題で、経済産業省と金融庁の会議体でも、同様に中国企業のロゴ入り資料が提出されていたことが分かりました。
 
資料を提出したのは財団法人「自然エネルギー財団」事業局長の大林ミカ氏で、経産省と金融庁は25日、大林氏側から「資料を差し替えたい」と連絡があったとして、資料をいったん非公開とした上で「事実関係について資料提出者に説明を求めていく」としています。
 
この報を受け、単に資料を差替えて済む問題ではないと思っていたところ、国民民主党 玉木代表がXにて以下ポスト。
 
「今 問題の自然エネルギー財団の意図が、日本のエネルギー政策に影響を与え、ベースロード電源である火力や原子力を廃止に追い込み、不安定な再エネを増やすことで、*ASGを通じた中国やロシアからの電力輸入に頼るよう仕向けることだとしたら、国家安全保障に関わる重大問題です。徹底調査すべきです。
 
*ASG(アジアスーパーグリッド)とは?
アジア各地に豊富に存在する太陽光、風力、水力などの自然エネルギー資源を、各国が相互に活用できるようにするため、各国の送電網を結んでつくりだす国際的な送電網のこと(自然エネルギー財団HPより)
 
また、同党の竹詰ひとし参議院議員(比例・電力総連組織内国会議員)も同じくXで、「明日26日、再エネ賦課金徴収停止法案を参議院に再提出します。内閣府の再エネタスクフォースは河野大臣の肝入りだと推察しますが、エネルギー安全保障の観点から現実的で偏らないエネルギー政策を訴え続けます。エネルギー分野に特定の外国企業の内政干渉はあり得ません。」とポスト。
 
お二方の言う通りで、これは極めて重大な問題と受け止めるところです。
 
「自分の国は自分で守る」
 
国民民主党の基本政策のひとつであるこの言葉の意味は、単に国家防衛のみならず、エネルギー安全保障を含めたものであり、徹底究明をお願いする次第です。

何事も「現実的に」と感じた一日

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元日の能登半島地震では、大津波警報の発令直後にNHKの女性アナウンサーが「今すぐ逃げること!」と強い命令口調で叫ぶように呼び掛けたことに賛否の声があったところ。
 
同局のアナウンス室では、東日本大震災の経験をもとに、災害時には「自分だけは大丈夫」という正常性バイアスが働くことを踏まえ、2023年秋に強い命令口調で避難を呼び掛けるマニュアルを策定。
 
その後も豪雨災害や地震のたびにアナウンサー自身が被災地を訪れ、被災者からの聞き取りで実際の避難につながった言葉を探っていったとのこと。
 
こうした経過を経て、緊急時には「ですます調」を止めたことは「現実的」な改善と受け止める次第ですが、呼び掛けひとつにも探求するプロ根性を見た次第です。
 
さて、「現実的」と言えば、昨日は東京で開催された母体の「原電総連新春賀詞セミナー」に出席。
 
国民民主党 エネルギー調査会長の浅野哲(さとし)衆議院議員(茨城5区)をお招きし、「当面のエネルギー政策」について講義いただきました。
 
国内外における原子力政策の動向や国民民主党のエネルギー政策の変遷についてご紹介いただいたうえで、地政学的リスクなども踏まえ、今後も「現実的な」エネルギー政策の実現に向け取り組むと、力強く述べられました。
 

【まっすぐ前を見て、ご自身の考えを述べられる浅野哲衆議院議員】
 
日立労組ご出身で、現在、経済産業委員会を中心にものづくり支援や中小企業支援、IT化・デジタル化の推進などに取り組む浅野議員は、日本が持続的に発展する意味においても重要なのは安価で安定した電気だと真剣に考えておられる、我々にとって本当に心強い存在。
 
今後引き続いての連携をお願いする次第です。
 
また、賀詞セミナーに続いて開催された「賀詞交歓会」(年頭のご挨拶のみ)では、主催者を代表し岩本原電総連会長、会社側を代表し村松原電社長の挨拶に続き、組織内議員として、寺門東海村議会議員と私もお時間を頂戴。
 
私からは、日頃のご支援への御礼と能登半島地震発生以降の状況共有、敦賀における原子力の位置付けなどについてご紹介しました。
 

【私からもひとことご挨拶】
 
来週16日に東海村議会議員選挙の告示を迎える寺門議員からは、東海第二発電所の再稼働を巡る東海村議会における対応動向を中心にご報告いただいたほか、ご自身の決意を述べられました。
 
同じ組織内議員の立場として、これまでも連携とご指導をいただいている寺門議員。
 
こちらも「現実的な」視点で道筋をつけていくに欠かせない存在であることは言うまでもありませんので、私自身、出来うる限りの「熱伝導」でともに戦う思いであります。
 

【決意の一端を述べられる寺門議員。祈必勝!】
 
こうして賀詞交歓会を終え、皆さんと再会を誓いつつ会場を後に。
 
帰りの東京駅構内を歩くと、北陸新幹線福井・敦賀開業カウントダウンボードが「64」を示していました。
 
前回東京に来たときは100を切ったところでしたので、月日が経つ早さを感じつつ、能登半島地震の発生により、この開業を敦賀のみならず、被災地の復旧・復興につながる北陸全体の効果にすべきものと、自身の考えにも変化が生じていることを認識したところ。
 
被災地のことを思うあまり、何事も消極的になるのではなく、消費行動をはじめ地域全体の経済を回していくことが被災地支援の意味において重要であることは、これも東日本大震災から得た「現実的な」教訓であり、そうした視点をもって対応していくことを自分に言い聞かせながら帰路についた次第です。

わが国の「3E」に資する「原子力再稼働」

エネルギー ブログ

週末の大雪に伴い、石川県を中心に発生した停電については、関係者の皆様の必死の復旧作業により、今朝の段階で10戸未満にまで減少。
 
12月21日(木)10時〜12月26日(火)9時に発生した述べ約17,670戸の停電に対し、北陸電力株式会社および北陸電力送配電株式会社では「非常災害対策本部」を設置のうえ対応された訳ですが、改めて献身的且つ迅速な業務遂行に敬意を表する次第です。
 
一方、福井県では、関西電力高浜発電所3号機が定期検査の最終段階である調整運転に入り、27日0時現在で75%出力に到達したところ。
 
今後も順調に100%出力到達(その後は定格熱出力一定運転へ)のうえ、冬期の電力需給に貢献されることに、こちらも安全運転を守る現場の皆さんを始め、関係者の皆様に敬意を表するところです。
 
さて、こうして私たちの生活や産業活動と切っては切れない「電気」ですが、日本エネルギー経済研究所が12月20日に発表した、2024年度のエネルギー需給見通しでは、一次エネルギー国内供給は、対前年度比0.6%減となり、3年連続で小幅な減少が続く見通しとのこと。
 
内訳を見ると、化石燃料については、石炭が対前年度比0.5%増、石油が同1.6%減、天然ガスが同8.3%減。
 
再生可能エネルギー(水力を除く)は、同3.3%増で一次エネルギー国内供給の7%を占め、原子力については、計16基が再稼働し同36.0%増となる見通しとあります。
 
エネルギー起源CO2排出量は、3年連続で減少し、2024年度は9億900万トンで、同26.4%減となるものの、2013年度比では26.4%減と、“野心的”に掲げた「2030年度に2013年度比45%削減」の目標には及ばず、排出量削減進捗は遅れると見ているとも。
 
なお、原子力発電に関するシナリオとしては、2024年度末までに、
 
・現在再稼働しているプラント12基のみが稼働する「低位ケース」
・16基が稼働する「基準シナリオ」
・17基が稼働する「高位ケース」
・既に新規制基準適合性審査が申請された計27基がすべて稼働する「最高位ケース」
 
を想定し評価したところ、経済効率性では、化石燃料の輸入総額が、「高位ケース」では、「基準シナリオ」比1,300億円節減、「最高位ケース」で同9,100億円節減されるとの試算結果とのこと。
 

【原子力発電量の影響(基準シナリオ比)・・・原子力産業新聞掲載を引用】
 
特に、ウクライナ情勢に伴う地政学リスクに鑑み、原子力発電のシナリオに応じたLNG輸入量については、「基準シナリオ」に比して、「高位ケース」で140万トン減、「最高位ケース」では960万トン減となると見込んでいる。
 
また、CO2排出量については、同じく、「高位ケース」で400万トン減、「最高位ケース」では2,800万トン減となると見込んでいます。
 
同研究所では、「個々のプラントの状況に応じた適切な審査を通じた再稼働の円滑化が、わが国の3E(経済性、環境適合、エネルギー安定供給)に資する」と結論付けていますが、こうして数字を見れば貢献度は明らか。
 
本日の原子力規制委員会で正式なスタンス(停止命令に対する)が示されるであろう東京電力柏崎刈羽原子力発電所を始め、日本原電東海第二発電所など、遅々として進まないBWR(沸騰水型)プラントの再稼働はもとより、ポテンシャルを有しながら停止状態にある原子力発電所を眠らせたままでは国益に失することは言うまでもありません。
 
「原子力か再エネか」の議論は不毛であり、「原子力も再エネも」進めていくことが重要との考えは、幾度もこのブログでも書いてきましたが、やはり鍵を握るのは「原子力再稼働」。
 
一日も早く、前述の「最高位ケース」に進むことを期待して止みません。
 
もちろん、3Eの前には、第一義である「S(Safety:安全)」の文字がつくことを申し添えたうえで。

COP28で「敦賀」の取組みが紹介される

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ドバイで開催されている「国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議」(以下、COP28)。
 
日々の協議やセッションの内容に注視しているところですが、何とCOPのような国際会議の場で「敦賀」の取組みが紹介されるという肝心な記事を見落としていました。
 
原子力産業新聞によれば、COP7日目となる12月6日、「電力部門ならびに排出削減困難なセクターにおける原子力の活用」をテーマに開催されたトークセッションに日本から東京大学公共政策大学院の有馬純特任教授と日本原子力産業協会の植竹明人常務理事が登壇。
 
有馬教授からは、日本では「原子力か、再生可能エネか」の二項対立的な議論があるが不毛だとの前置きに続き、グリーン水素製造にあたっては「再生可能エネルギーを唯一の選択肢とするのではなく、原子力も活用するべき」との考えが示されました。
 
そのうえで、植竹常務理事からは、関西電力が10月から敦賀市で開始した「水素トラッキング」を紹介。
 

【「水素トラッキング」を紹介する植竹常務理事(原子力産業新聞より引用)】
 
これは、「原子力由来」の水素を原子力発電所の発電機冷却に利用しつつ、製造から利用に至るまでの一連の流れの追跡(トラッキング)を実証するもので、原子力由来水素を原子力発電所で利用する日本国内初の取り組みのこと。
 
有馬教授の言う「グリーン水素製造に原子力を活用」を体現しているのがまさに、関西電力と敦賀市が進める取り組みになろうかと思いますが、以前に私も市議会一般質問の中で、RE100トラッキングシステム(どこから、何由来の電気かを追跡するシステム)を用いて「地場の原子力の電気を使って水素製造しては」と提案した案件だけに、こうして国際会議の場で紹介されたことを嬉しく感じた次第です。
 
なお、地場といえば、本来供給したいのは日本原電敦賀発電所2号機の電気。
 
これが整えば、真の「地産地消の原子力水素」になる訳であり、このことに期待をするところですが、その敦賀発電所2号機においては本日、明日と原子力規制委員会による現地調査が行われます。
 
あの「有識者会合」による現地調査から10年以上が経過してようやく行われる「敷地内破砕帯」に関する調査。
 
現在進められる審査、さらには再稼働に向けて極めて重要な現地調査になろうかと思いますので、選挙ではありませんが、ここは「組織の総力を挙げて」対応いただき、科学的根拠に基づく説明、立証が果たされることを願って止みません。
 
話しがやや脱線しましたが、昨日の自身の活動に話題を移しますと、朝は恒例の辻立ち(息子と同世代の若手組合役員とともに)、夜はパナソニック オートモーティブシステムズ労組若狭支部にて活動報告の機会を頂戴しました。
 
活動報告会では、お仕事上がりのところ、多くの役員さんにお集まりいただいたうえ、率直なご意見、質問を賜りありがたい限り。
 
会でも申し上げたよう、私の役割のひとつは、こうして顔と顔を合わせてお話しすることで「政治を身近に」感じてもらうこと。
 
政治への信頼はそこから生まれるとの思いから来るものですが、引き続き、特定の労働組合や地域に関わらず、一人でも多くの方に思いを伝えていく所存です。
 

【活動報告会の模様。定時後の参加、誠にありがとうございました。】

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