「氣比神宮」が「日本百名月」に認定登録される

ブログ 敦賀の歴史・文化

コロナ禍で一気に広まったのは「オンライン」ですが、やはりコミュニケーションは「フェイスtoフェイス」に勝るものなし。
 
昨晩は、若狭町レピアにて開催された連合福井嶺南地域協議会並びにF-TOP21敦美支部主催の議会報告会に出席し、敦賀から高浜までの組合役員が集う中、久しぶりに対面で、皆さんの表情を拝見しながらお話しさせていただくことが出来ました。
 
タイムスケジュールの関係上、私の持ち時間は5分少々でしたのでコンパクトにせざるを得ませんでしたが、限られた時間の中で9月定例会での質問内容や市政のトピックスを報告させていただきました。
 
今回は、広い会場で人数も絞っての開催ということで、まだまだコロナ対策に留意をしながらとなりますが、いずれにしても「活動の原点は職場の声にあり」をモットーに「オンライン」と「フェイスtoフェイス」のハイブリッド型で自身の活動も進めていきたいと思います。
 
そうしたことあり、大変前向きに過ごせた一日でしたが、ここ敦賀ではもうひとつ明るいニュースがありました。
 
夕刻、スマホに「日本百名月に氣比神宮、福井県内で初の認定」とのタイトルで福井新聞の速報メールが届き、メールを開くと「日本百名月に敦賀市の氣比神宮が15日、登録された。61号目で、福井県内からは初の認定となる。登録名は”氣比神宮にのぼる月”」とありました。
 
何やら喜ばしいことであることは分かるのですが、そもそも「日本百名月」とは何かさえ知りませんでしたのでネットで調べると、一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューローが認定する「日本百名月」とは、近年、「夜景観光」の発展に伴い、中秋の名月にちなんだ観光目的の観月イベントも増え続け、月の魅力を伝える書籍やメディア等でも扱いも増加し注目される一方で、関係する事業者は各々でプロモーションを行う等と広がりがなく、観光集客に直結するコンテンツとしても発展途上という課題があったことから、そこで、特に後世に残したい名月を、一定基準のもとに「日本百名月」として認定・登録し、スケールメリットを生かすことはもちろん、名月観光に従事する事業者連携より新たなる価値の創造を目指すこととなったとのことでした。
 
なお、認定・登録された「百名月」は、昨日現在で「68」。
 
位置付けを理解したうえで、敦賀で月といえば、以前から度々ご紹介している「名月や北国日和定めなき」で、松尾芭蕉が元禄2年(1689年)旧暦8月、「おくのほそ道」の道中で詠んだ句が有名ですが、残念ながらこの月は、楽しみにしていた中秋の名月が「見れなかった」ことを詠んだ句。
 
一方、同じく敦賀で詠んだ「月清し遊行のもてる砂の上」は、実際に「月を見た」句で、敦賀の地を訪れた芭蕉が、宿屋の主人に「明日(中秋の明月の日)も晴れるか」と問うと、主人は「北陸の天気は変わりやすいので、月見なら今晩のうちに」と伝え、芭蕉はその夜に氣比神宮に参拝。
 
月明かりに照らされた神前の白砂が、遊行上人二世の他阿が参詣往来の妨げを防ぐために沼地を埋めた功績と知り、詠んだ句であり、「おくのほそ道」では「けいの明神(氣比神宮境内)に夜参す」と記されています。
 
このように、氣比神宮は俳人・松尾芭蕉ゆかりの地としても知られており、中鳥居正面には芭蕉像と句碑が建立されてもいる訳ですが、敦賀の方以外のために、この氣比神宮については、大宝2年(702年)に建立され、ご祭神は伊奢沙別命、仲哀天皇、神功皇后、日本武尊など7柱。
 
明治時代には官幣大社となり、高さ約11メートルの大鳥居は奈良県・春日大社、広島県・厳島神社と並ぶ「日本三大木造鳥居」の一つで、国の重要文化財に指定されています
 
境内には、神宮造営中に湧き出た1300年の歴史ある水をたたえる「長命水」や、南北朝争乱時代に南朝後醍醐天皇を奉じ、氣比大明神の神旗を掲げたという「旗掲松」など、見どころも多数あり、地元の人々からは親しみを込めて「けひさん」と呼ばれています。
 
その「氣比神宮にのぼる月」が、単に景色の美しさのみならず、こうした歴史的エピソードも添えて「日本百名月」に選ばれたことは、改めて大変喜ばしいことであり、年間130万人が訪れる(コロナ以前)この氣比神宮の魅力をさらに高めるものとしてアピールしていければと思うところです。
 
芭蕉さんのように、氣比神宮で月を見るため敦賀に来られ、そのまま飲食、宿泊へと経済効果も高めていけるといいですね。
 
仕事柄、ついついそう結びつけてしまうのでは、「風情がない」と芭蕉さんに叱られるかもしれませんが…。
 
最後に、夜景観光コンベンション・ビューローのサイトでは、氣比神宮のページをこう結んでいました。
 
「月光により神々しく照らされる氣比神宮。松尾芭蕉も眺めたであろう景色を今に伝えている。」
 
澄み渡る、秋の夜空に輝く月。
 
332年前にこの地で詠んだ芭蕉さんに思いを馳せ、たまには夜の氣比神宮に参ってこようかと思います。
 

【認定登録第61号「氣比神宮にのぼる月」(日本百名月HPより)】

敦賀の水道は、資源も人も「貴重な宝」

ブログ 防災

秋晴れが戻った昨日の敦賀。
 
朝夕はめっきり涼しくなったというのに、まだ半袖短パンで寝ている私が言うのも何ですが、皆さまにおかれましては体調管理に十分ご留意のうえお過ごしくださいませ。
 
さて、昨日は「世界は熾烈なエネルギー獲得競争だ」と書きましたが、同じ分野の話しで、13日に国際エネルギー機関(IEA)が公表した世界エネルギー見通しで、脱炭素に向けては年間4兆ドル(約450兆円)の投資が必要との見解が示されました。
 
現状の3倍以上にあたる投資水準にあたるそうで、再生可能エネルギーや水素などへの投資を加速させる必要性を説き、先進国を中心に脱炭素への投資が増える一方、新型コロナウイルス禍の経済対策(エネルギー需要増)として石炭火力発電所が建設されるほか、中国など新興国を中心に石炭の利用が増えるなど逆行する動きもあり、IEAは2021年の排出量の増加幅はリーマンショックの際に次いで過去2番目の大きさになると見ているそう。
 
目標としての脱炭素は理解するものの、ここでもやはり背に腹を変えられない、低廉で安定した電力供給をいかに確保するかこそ、真の世界の潮流であると認識しておきたいと思います。
 
こうして、どちらかと言えば経済的需要との見方をしてしまいがちですが、そもそも電力は人々の生活に関わるラインラインであり、無くてはならないもの。
 
また、同じライフラインで重要なのは「水」でありますが、先般、市役所にお勤めの方が投稿されたFacebookにて、今月3日、和歌山市で水道用の橋の一部が崩落して大規模な断水が発生した件を受けて、敦賀市の職員2名が給水活動を支援するため現地に派遣されていることを知りましたが、その後任務を終えて帰敦し、13日には敦賀市長に活動の成果を報告したとの新聞記事がありました。
 
Facebookでは、応援給水に派遣されたのは、上水道課の職員2人と給水車ということで、当時断水は解消しましたものの飲用には使えない状況であることを踏まえ、15日まで応援給水の予定とありましたが、既に帰敦されたところを見ると、予定より早く飲用可のレベルにまで復旧されたことと推察するところです。
 

【現地で災害復旧対応にあたる敦賀市上水道課の職員さんと給水車(上記のFacebook投稿より)】
 
別のニュースでは、和歌山市の断水は、約6万戸が影響を受ける大規模なものとなる中、敦賀市から派遣のお二人は、4日間に亘って和歌山市内の4つの小中学校で給水活動を行い、水を求めて集まる大勢の市民への対応を行ったとしたうえで、水を入れる容器を持っていない市民が多かったため繰り返し使用できるポリエチレン製の「応急給水袋」が非常に役立ったことなどを報告されました。
 
また、現地の市民からの感謝の言葉を励みに活動を続けたことなども伝えていました。
 
現地に派遣された敦賀市上水道課の課長補佐は「今回の活動を通して、敦賀市でも老朽化した水道管への対策に取り組んでいくことが改めて大事だと感じました」と話したとありました。
 
市長からは「給水支援お疲れ様でした。ゆっくり体を休めてください。」との労いの言葉が贈られたともあり、私も全く同感。
 
こうして、敦賀でのご経験と技術を生かし、重要なライフライン復旧に寄与されたことを労うとともに、一市民としても大変誇りに思うところです。
 
ちなみに、敦賀の水道事業に関しては、過去に私もブログ掲載しており、一言でいえば「敦賀の水は安価で安心、貴重な宝(財産・資源)」でありますので、関心ある方はぜひ、以下リンクからお読みいただければと存じます。
 
 →→→国民の生命を守る「自衛隊」と「水道事業」(2020年2月16日ブログ)
 
 →→→考えを知ってもらうために【敦賀市水道事業給水条例の一部改正】に対する討論全文(2020年3月27日ブログ)
 
 →→→令和3年10月より上下水道料金改定。使用者公平負担の原則に則り、何卒ご理解を。(2021年8月23日ブログ)
 
なお、最後の課長補佐の言葉にあった「水道管の老朽化」に関しては、全国の自治体に共通する課題といえ、ここ敦賀市においても2020年に策定された「敦賀市新水道ビジョン」の中に以下のように記載されています。
 
◉施設の耐震化
基幹管路(給水上、重要な役割を果たす管路)の耐震適合率(耐震管に加え、良い地盤に布設された比較的耐震性が高い管路を含めた耐震化の指標)は、平成27年度で59.8%(全国平均37.2%)となっていましたが、簡易水道事業の統合により分母となる管路の延長が増えたことで33.2%となり、また、大規模地震を踏まえた布設地盤の見直しにより、平成28年度には 18.0%となりました。
現状では、市街地部に液状化の危険度の高いエリアが広範囲に及ぶ一方で、市内全域に非耐震管が布設されており、中でも強度の低い塩化ビニル管等の老朽管が多く残っています。
今後は「施設耐震化計画」に基づき、災害時に重要となる病院等の施設など、給水の優先度が高い施設への配水管について、塩化ビニル管や老朽管から耐震性能を有するダクタイル鋳鉄管等に布設替えすることが課題です。
 
とこのように、大規模地震にも備えた耐震化が重要とあり、こうした事業を行うためにはもちろん相応の費用が掛かる訳ですが、先に述べた祖先から脈々と大切に継承されてきた「貴重な宝」を後世に引き継いでいくためにも、使用者公平負担の原則に基づき、ご理解とご協力をお願いいたしたく存じます。
 
最後になりますが、facebook投稿には続きがあり、上水道課の職員さんが日本水道協会で「直送ポンプを用いた施設配合」と題し、増圧ポンプ設置による送水ポンプ場及び貯水池の廃止により、統廃合を行わなかった場合と比較し、建設改良費で2億円以上の削減、運転維持管理は年間200万円以上の削減となり、経営面で大きなメリットを生むことが出来たと研究発表したところ、高評価され機関新聞にも掲載されたとありました。
 
先人たちが知恵と工夫で守ってこられた「安くて美味しい敦賀の水」、そしてこの「水道マンスピリット」(私が勝手に呼称)は、こうして現役世代にも引き継がれていることを嬉しく、そして頼もしく感じた次第です。
 
災害時はもとより、生死に関わるライフラインは何と言っても「水と電気」。
 
そのライフラインを守る「電力マン」の一員として「水道マン」にエールを送るとともに、分野は違えど互いに切磋琢磨をし、より安心で安全な環境づくりに貢献出来ればと考え、本日のブログを閉じさせていただきます。

原油、天然ガス価格高騰の背景にあるのは、熾烈な「エネルギー資源獲得競争」

エネルギー ブログ

国会の方は衆参両院での代表質問を終え、いよいよ本日衆議院解散。
 
31日の投開票までは選挙モード一色になると思われますが、同じ盛り上がりでも、どこまで上がるか分からないのが原油価格。
 
経済産業省が13日発表した11日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、4日時点の前回調査と比べて2円10銭高い162円10銭となり、平成26年10月以来約7年ぶりの高値となりました。
 
これで値上がりは6週連続となり、調査を委託された石油情報センターによると、世界経済の回復基調を背景に原油の需要が高まる中、天然ガスなど他のエネルギー価格の高騰や米国でのハリケーンによる石油生産設備への被害の影響で原油の需給逼迫感が高まり、原油価格が上昇しているとのことですが、私も長期トレンドを確認すべく、経済産業省発表データを基にプロットしてみるとやはり、今年に入ってからは常に上昇傾向を示していることが良く分かります。
 

【2021年に入ってからの給油所レギュラーガソリン価格推移(経済産業省 給油所小売価格調査データを基に自身で作成)】
 
経済活動の再開と見事にシンクロし、世界的に高騰する原油価格ですが、国内のガソリン価格は今後170円を突破する可能性が高いとあり、家計や企業にとっての逆風が新型コロナウイルス禍からの経済回復に水を差しかねないことを危惧するところです。
 
また、価格が上昇しているのは原油に留まらず、天然ガス、さらに原子力発電所の稼働に必要なウランも値上がりしているという報道も相次いでおり、アメリカでは先んじて値上がりしていた天然ガスが13年ぶりの高値となっていて、ガスの価格上昇が原油価格をさらに押し上げるのではないかという見方もあるとしています。
 
つまりは、これから寒さが深刻になれば、天然ガスの代替手段として原油を使って火力発電所を稼働する動きが出てくる可能性もあり、そうなれば原油の需要が高まるという訳だそうです。
 
一方、EU(ヨーロッパ連合)の執行機関であるのEC(ヨーロッパ委員会)は今週、高騰する天然ガスに対して、自らの身を守るために共同で購入することを検討していると報じており、電気代が急激に上昇するスペインなどが提案しているとのことですが、ドイツでは、風力発電が期待した発電量を賄えないことによる代替エネルギーの問題(頼みの綱であるロシアとのパイプラインの関係)などが顕在化しています。
 
さらに、脱炭素化への転換を見越して、CO2を排出しない原子力発電所の稼働への期待をもとに、その燃料であるウランに対する注目が集まり、ヘッジファンドがウランを大量購入する中でウランの価格が37%上昇しているとも伝えられており、見た目から「イエロー・ケーキ」とも呼ばれるウランの先物価格は、2012年以来の1ポンド=50ドルの高値に迫ったとしています。
 
なお、リーマンショック前の2007年6月には1ポンド=136ドルまで挙がったという実績もあるとのこと。
 
こうして、原油、天然ガス、ウラン、さらには石炭の世界的な価格上昇は、グリーンエネルギーだガーボンニュートラルだと口では言いながら、自国の電力安定供給や経済活動を維持するためには脇目もはばからず化石燃料を使うというのは、まさに綺麗事ではない、熾烈な「エネルギー資源獲得競争」な訳であります。
 
こうした状況は、言わずもがな日本も同じ。
 
昨冬に経験した電力需給逼迫は、経済産業省の見通しにおいて、実はこの冬も東京管内ほかで厳しい需給となると予想されています。
 
加えて、このエネルギー資源価格高騰。
 
コロナ第5波が落ち着き、経済活動を徐々に再開していくことに明るさを取り戻す一方、経済活動は愚か国民生活に影響する電力需給逼迫がこの先待ち受けていることは大きなリスクであり、私自身はこうした点をしかと認識するとともに、この後の衆議院選挙においては、こうした「綺麗事」では済まされない「エネルギー資源獲得競争」の世界の中で、日本がどうして生き残っていくのか。
 
将来のことの前に、目の前に横たわる危機に「理想論」ではなく「現実論」で論戦を繰り広げられることを切に期待するところです。

福井県は明日、200日ぶりの「全面解除」

ブログ 新型コロナウイルス

10月8日から22日頃までの間は、暦の上で「寒露」と以前に記載しましたが、ようやくその意味合い通りの気候となるようです。
 
先週以降、爽やかな秋晴れと同時に30℃近い気温が続いていましたが、今日からはグッと気温は下がり、週末あたりからは最高気温も10℃台となるよう。
 
過ごしやすい気温になると思えど、今後はこの寒暖差で体調など崩されることが心配されるところ。
 
屋内外、いずれも服装での調整などにご留意いただきお過ごしください。
 
さて、一気に下がったということでは、やはり新型コロナウイルス感染。
 
昨日、書きそびれました福井県内の状況に関しては、11日に杉本知事が自ら会見で説明されたよう、ここ最近の感染状況を踏まえ、10月14日(木)の期限をもって 「福井県感染拡大警報」を解除することが示されました。
 
「注意報」への切替えは行わず、いわゆる何も発令のない「全面解除」となるのは、3月30日の注意報発令以降、何と200日ぶりとのこと。
 
また「全面解除」といっても勿論、オールフリーではなく、県民行動指針においては、「基本的な感染対策を徹底したうえで、日常生活を再開」するとし、具体的に以下の対応を県民に呼び掛けています。
 
◉引き続き「おはなしはマスク」【継続】
◉お出かけは県内へ【拡充】
 →旅行・飲食等は、お得な割引を使って県内へ(ふくいdeお得キャンペーン、GoToイート食事券など活用
◉県外と往来する場合は、感染対策を徹底【緩和】
 →県外往来時は人混みを避け、マスクを着用
◉会食は認証店で少人数のテーブルに分けて【緩和】
 →会食は「認証店」「マスク会食」「4人以下のテーブル」で
◉学校や職場など集団生活における感染対策を徹底【継続】
 
第5波が収まりつつあり、明るい気持ち、気分的にもやや開放的になることは大変良いことと思いますが、ようやく掴んだ「平時」を維持するためにも、こうした基本的感染対策にご留意のうえお過ごしいただければと思います。
 
昨日、国会の代表質問で岸田首相は、「3回目のワクチン接種は12月頃から実施できるようしっかり準備をしていく」と答弁されていましたが、やはり今後の鍵を握るのは「ワクチン接種」。
 
3回目の前に、2回目接種に関しては、福井県内の実態として、
◉「接種加速の1か月」で30代以下の接種が加速し、未接種は3割以下に
◉ 第5期の30代以下感染者のうち、96%が未接種(2回接種者の新規感染は4%)
とのデータが得られており、感染リスクゼロには至らないものの、その効果は十分に実証されていると言えます。
 

【福井県内のワクチン接種状況(10月11日の知事臨時記者会見時の資料より抜粋)】
 
集団免疫獲得には「85%」の接種率が必要とも言われていることから、県も敦賀市も若年層の皆さんへのワクチン接種呼び掛けを積極的に行なっているところであり、そうした世代の方、あるいは親族でいらっしゃる方におかれましては、是非ともご理解のうえ、ご協力いただけますようお願いいたします。
 
なお、接種が出来ない12歳未満のお子さんを持つ保護者の皆さんに対しては、大人から子どもに移すリスクを低減するため、保護者世代の接種を呼び掛けています。
 
本日のブログの最後に、その呼び掛けチラシを添付させていただきますので、併せてご協力のほどお願いいたします。
 

北朝鮮拉致問題に対する断じて許されざる発言

ブログ 政治

「時間は作るもの。時間がないことを出来ない理由にするな」
 
社会人になってから様々な場で、幾度となく耳にした言葉ですが、それにしても今回ばかりはそれを言うのも気の毒に思うもの。
 
昨朝出勤する際、町内の路肩に軽トラが停車し何やら作業をしていたためその先を覗くと、何と衆議院選挙用のポスター掲示板を設置していました。
 
今回の首相就任から解散までの期間10日は、1954年12月10日に就任、翌55年1月24日に解散した第1次鳩山一郎内閣の45日を大幅に下回る最短記録であるとともに、10月14日の解散から19日の公示まで5日、31日の投開票まで17日間の短期決戦は、これまた現行憲法下では1983年第1次中曽根内閣での20日を抜き最短となるそう。
 
こうして過去最短の選挙日程となる中、常在戦場で当事者である候補予定者の皆さんはさて置き、気の毒に思うのは自治体職員。
 
先日、とある市の職員さんと話すとやはり、過去最短のタイトなスケジュールに大変苦慮しておられ、今回の掲示板設置も解散してからでは間に合わないことから、苦肉の策として、どの選挙かを示す部分(掲示板の右側)は目隠しをして事前の設置作業を行うとしたところ。
 
また、各配布物を始め、何と言っても投票所などへの職員さんの人員配置、投票立会人の選定など、準備することが目白押し。
 
それでも「時間がない」などの言い訳はなく、「やるしかない」との思いで準備に当たられる様子がお話しからも伺ってきた訳ですが、「過去最短」の裏で、こうして庁内横断的に対応をされている自治体職員がいらっしゃることを少し念頭に置いていただければと思うところです。
 
さて、昨日の話題としては、ここ福井県では、14日をもって新型コロナウイルスの注意報、警報を全面解除するとの明るいニュースがあった訳ですが、書き留めておきたいのは、北朝鮮拉致問題に関する国会議員の許されまじ発言について。
 
その発言とは、立憲民主党の生方幸夫衆院議員(比例代表南関東ブロック)が、9月に千葉県松戸市で行った会合で、北朝鮮による日本人拉致問題について「日本から連れ去られた被害者というのはもう生きている人はいない」、「横田(めぐみ)さんが生きているとは誰も思っていない。自民党の議員も」としたうえで、「拉致問題、拉致被害者は今、現在はいないと捉えられる、政治家は皆そう思っているということ」などと発言したとのこと。
 
また、死亡の根拠について問われると、「客観的情勢から考えて生きていたら(北朝鮮は横田さんを)帰す。帰さない理由はない」と説明。
 
「生きているのだったら何かに使いたい。1回も使ったことがないですから、残念ながら亡くなってしまっているから使いようがない」などと主張したほか、2014年の日朝首脳会談で北朝鮮が拉致を認めて謝罪し、帰国した5人の被害者について、北朝鮮に一度返すとした約束を日本側が守らなかったとし、「首脳同士で話をして決めたことも守らないなら、それはだめなのではないか」と述べたうえで、「日本国内から連れ去られた被害者は、生存者はいないのだと思う」と重ねて主張したとあります。
 
これに対し、家族会などによる抗議声明では「生方議員は人の命に関わる重大な人権問題について、日本政府の基本的立場を否定して、北朝鮮の主張に賛同している」と批判。
 
生方氏が所属する立憲民主党に対しては、「生方議員発言を党としてどう考えるのか、ぜひお聞かせ願いたい」としています。
 
また、拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は11日、発言の取り消しと謝罪を求める抗議声明を出しており、声明では「すべての拉致被害者の救出のため心血を注いできた被害者家族、支援者、被害者自身の生命に対する重大な侮辱であり冒涜だ」と強く非難しています。
 
日本政府は〈被害者の「死亡」を裏付けるものが一切存在しないため、被害者が生存しているという前提に立つ〉(政府拉致対策本部「すべての拉致被害者の帰国を目指して ―北朝鮮側主張の問題点―」)という基本的立場に立っている。
生方議員は人の命に関わる重大な人権問題について、日本政府の基本的立場を否定して、北朝鮮の主張に賛同している。その上、自民党議員を含む関係者が皆生存者がいないと思っていると断定して、関係者の名誉を著しく傷つけている。
生方議員のこの発言は、すべての拉致被害者の救出のために心血を注いできた拉致被害者家族とその支援者また被害者自身の生命に対する重大な侮辱であり冒涜だ。
強く抗議する。発言の取消と謝罪を求めたい。
 
 →→→救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)の声明文はこちら
 
全くもって、私もこの抗議声明と考えをともにするものであります。
 
奇しくも昨日11日行われた衆院本会議の代表質問で岸田首相は、北朝鮮による日本人拉致問題について「全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組む。私自身、条件をつけずに金正恩朝鮮労働党総書記と直接向き合う決意だ」と答弁で述べた訳ですが、この生方氏はどういう気持ちで聞いていたのか。
 
横田めぐみさんの母、早紀江さんは「怒る気力もない」と落胆をあらわにしたとありましたが、心中をお察しするとともに、日本人が一致団結せねば取り返せぬこの問題、しかも早紀江さんを始め、ご家族の高齢化により「時間がない」状況にあることを思えば、北朝鮮に加担するような発言や姿勢は一切禁ずべきものと強く思うところであります。
 
その後、生方氏は11日午前に自身のツイッターで謝罪したそうですが、SNSで詫びて済む問題ではありませんし、発言が消えるわけではありません。
 
また、所属政党である立憲民主党の枝野幸男代表は、「大変間違った発言。私も大変驚愕し、激怒している」と述べ、拉致被害者や被害者家族、関係者に「党を代表し深くおわび申し上げる」と謝罪し、生方氏を厳重注意したとのことですが、厳しい処分や次期衆院選の公認見送りの可能性については、「まず、関係者に党としても本人としてもお詫びをすることが一番大事だ」と述べるに留めたとあり、断固たる態度でまでは示していません。
 
これでは、次期衆議院選挙でも、政党名をひた隠して選挙を戦おうなどと姑息な手段を考える陣営が一層、その戦略を強めることでしょう。
(政党政治あるが故、本来あるまじき戦略ですが)
 
政党のことはさて置き、繰り返しとなりますが、相手を利するこうした問題発言は、日本国民として許されざるものであるとともに、今一度この問題を「拉致被害者全員を返せ!」を国家の総意として示し、強い姿勢で北朝鮮に挑まねばならないと考える次第です。
 
そして、日本が抱える、決して風化させてはならない問題のひとつがこの拉致問題であることを最後に申し上げ、本日のブログを閉じさせていただきます。
 

【以前に参加した拉致被害者集会チラシ(奥に映るのがめぐみさん)とその意思を示す「ブルーリボンバッジ」。このバッジとともに、その意思はいつも私の胸にあります。】

気候変動について考える(後編)

エネルギー ブログ

早速で恐縮ですが、昨日に続きテーマは「気候変動」について。
 
「気候変動について考える」などと大そうなタイトルとしておりますが、私自身、自論を述べるほどの専門知識を持ち合わせてはいませんので、これまで様々な有識者の見解を調べる中で、「なるほど」と思ったことを書き留めておく程度となることをまずお断りさせていただきたく存じます。
 
そのうえで、物事を正しく見るときには、ミクロとマクロの視点が必要ですが、この気候変動に関しても、地球誕生から46億年の歴史を長い目で見ると、「ミランコビッチサイクル」にあるよう、特に日照量の変化が大きな原因とし、地球は約10万年ごとに暖かくなったり(間氷期)寒くなったり(氷期)を繰り返してきたことが分かっていて、そうした人間の力ではどうにもならない太陽と地球の関係の中にあって、この温暖化スピードや将来予測をどう捉えるのかが重要かと思うところです。
 
非常にスケールの大きな話しから入りましたが、このIPCC報告書に対しては、総論ではなく各論としての理解し易さとして、キャノングローバル戦略研究所主幹研究員の杉山大志氏が他の科学者の意見やデータと照らし合わせ、報告書の内容を丁寧に紐解き、25の論点(10月10日現在)を挙げ反証をしており、私も大いに共感する部分がありましたのでポイントを書き留めていきたいと思います。
 
以下、杉山氏の論点から主だった部分を以下に掲載します。
 
①まずはCO2等の排出シナリオについて。これまでCO2等の排出の多い「RCP8.5」シナリオがIPCCでは頻繁に使われてきた。だがこのシナリオは、高い経済成長と莫大な石炭消費量を想定したもので、現実との乖離が目立ってきた。諸国がカーボンニュートラルなどと言い出す前だった2019年時点から、特段政策を強化しなくても、2050年時点の排出量はその半分以下に収まる、というのが、いま主流の見方(が、日本の環境省は排出量の多いRCP8.5のシナリオに基づき、被害予測を計算している)
 
②IPCCの報告では、20世紀に起きた地球規模での気温上昇は、その殆どがCO2等の温室効果によるものだとしている。だがこれは、太陽活動の変化が殆どなかったとするデータセットに基づいている。別の、NASAの人工衛星観測によるデータセットを用いると、太陽活動は大きく変化しており、地球温暖化の大半はそれで説明できてしまうため、CO2等の寄与は小さいという論文がある。
なお、IPCCが気候変動における太陽活動の役割を軽視しているという指摘は複数の研究者から挙がっている。

 

【「世界の気温変化の歴史と近年の昇温の原因」:同報告書政策決定者向け要約(SPM)暫定訳(2021年9月1日版)より抜粋】
 
③IPCC報告では、この陸と海での除去、つまり「吸収源」は、CO2排出量の増加にほぼ比例して増加しており、2010年から2019年の間に排出量の31%(陸)と23%(海)を吸収している。両者を足すと54%になる。ということは、大気中のCO2濃度を安定化させるためには、人類はCO2排出を半減させればよいのであって、ゼロにする必要は無い。
化学平衡で考えれば、産業革命前に280ppmだったCO2濃度が、いま410ppmになっている。この差がある限り、陸上にも海にもCO2は吸収され続ける。だから吸収された分だけは人間が排出しても、濃度は増えないことになる。
 
地球温暖化による大雨の激甚化など起きていない。今回のIPCC報告はそれをはっきり書いている。政策決定者向け要約にある図SPM.3がそれを示している(訳は気象庁)。日本以外の地域を見ても、殆どが「人間の寄与の確信度は低い」となっている。大雨のたびに温暖化のせいにする人がいるが、IPCCはそんなことは言っていない。
 
⑤地球温暖化したといっても、江戸時代から比べて1℃ぐらいという僅かなものだ。過去の再現ですらこんなに誤差が大きいのに、あと0.5℃や1℃の気温上昇やそれによる気候の変動の予測なんて、本当に当たるのか、疑問に思う。少なくとも、どのような予測結果を見る場合でも、「そのモデルはどのぐらい過去を再現できているのか」、1つ1つよく確認する必要がある。
 
⑥IPCC報告は、一方ではモデルにこれだけ問題があることを認めながら、他方ではそのモデルによる予測を滔々と説明している。だがこの予測は信頼に値するのだろうか。モデルにこれだけ問題があれば、本来なら、予測結果はいったん取り下げて、やり直すべきではないか。衛星観測の第一人者である元NASAのジョン・クリスティはそう主張している。
 
⑦IPCC報告書では、京都の桜の開花日が早くなっているという図が出ている。IPCC報告はこれが地球温暖化によると言いたげである。(そうはっきりとは書いていないが、普通の人が読むとそう読んでしまうように書いてある)。だがこの理由は、地球温暖化による気温上昇とは限らない。まず都市熱は大きい。気象庁のデータを見ると、京都は地球温暖化を上回るペースで気温が上昇している。
 
⑧2100年時点の海面上昇は、2050年の排出ゼロといった極端に脱炭素を進めるシナリオ(SSP1-1.9)では55cmぐらいになっている。他方で、高い排出の場合はどうか。SSP5-8.5とSSP3-7.0は、何れも排出量が多すぎて現実的ではないことは論点①(筆者HP上の)で述べた。2019年以降、特段の温暖化対策強化をしなくても、SSP2-4.5とSSP3-7.0の中間ぐらいになる。2100年時点で両者の中間を読むと海面上昇は75cmぐらいになっている。
すると、極端な脱炭素に励むことで、2100年の海面上昇は75cmから55cmへ、20cmばかり抑制される訳だ。20cmの差というのは僅か過ぎて、脱炭素に伴う莫大なコストを正当化することは出来ない。なお最後に付言すると、論点③(筆者HP上の)で述べた様に、気候モデルは明らかに温暖化を過大評価しているものが多くある。
 
⑨IPCC報告には地球の平均気温がぐんぐん上昇しているという図が出ているが、イギリス気象庁による最新のデータでは、2000年から2014年ごろまでは、気温上昇はほぼ止まっていた。これはハイエイタス(停滞)と呼ばれるものだ。その後2016年から2020年までは高温の年が続いた。2021年に入って、気温は急降下。2021年は、2014年以来、もっとも寒い年になるかもしれない。何が起きてきたかというと、2016年から2020年までは強いエルニーニョだった。それが2021年になってラニーニャになった。(ちなみにこのラニーニャは太陽活動の変化に連動して起きるという予言が当たった)。
今後気温が上がるか下がるか、予断は出来ない。気候モデルを信じるなら「何れ急激に上がる」ということになるが、この連載でも縷々述べてきたように、筆者はそこまでモデルの信頼性は高くないと見ている。
 
⑩いまの世界では暑さで亡くなるよりも寒さで亡くなる人の方が遥かに多い。そのため、過去の地球温暖化の帰結としては、世界の人間の寿命は伸びた。寒さによる超過死亡率は減少し、暑さによる超過死亡率の増加を上回ったのだ。これは日本でも同じことで、地球温暖化によって寿命は伸びている。
図2を見ると、日本は緑色になっていて、死亡率が減少していることが読み取れる。我々は温暖化のお陰で少しばかり長生きしている。地球の気温は感じることも出来ないぐらいゆっくりと上昇したが、人類を脅かすような「広範囲かつ急速な変化」などという程のことは起きていない。
 
私が捉えた論点のいくつかを挙げさせていただきましたが、杉山氏は総じた見方として、論点のいくつかでこのように結んでいます。
 
◉おどろおどろしく「気候危機」というなら、自然災害のデータはさぞや急激な右肩上がりで、誰の目にも明らかで文句無しなのかと思えば、そうではない。実態はこの程度のことで、たいていは誤差の内か、せいぜい、かろうじて判別できるぐらいだ。冷静になって数字を見ると、「人類の危機が迫っている!」という様な話からは程遠いことが分かる。
 
◉地域ごとに見ると、気温は大きく変動してきた。そして人類はそれに対処して逞しく生きてきた。地球全体の平均で100年かけて1℃気温が上昇してきたといっても、それで「人類が存亡の危機に立っている」などという訳ではない。そのくらいの変化は、我々の先祖はとっくに経験済みで、問題なく対処してきた。
 
論点を全て読み感じたことは、過去を確実に再現した予想モデルでなければ意味をなさず、特に不確実性の高い気候変動の分野においては、評価モデル次第でいかようにも将来の予想は変わる。
 
裏を返せば、導きたい答えに合わて作ることだって出来てしまう世界でもあるということ(IPCC報告書がそうであるという意味ではない)。
 
どうかで聞いたことと思えば、これは日本の第6次エネルギー基本計画案策定の際にあった「太陽光のコストが初めて原子力を下回った」試算モデルがまさにこれであり(太陽光を安くするために有利な条件をセット)、さらに言えば基本計画自体が「野心的=不確実性が高い」ものであることは周知の事実であります。
 
このIPCC報告書については、杉山氏のみならず、国内外の有識者、科学者が異論を唱えてもいることから、改めて全て鵜呑みにすることはせず参考程度に捉えておきたいと思いますが、こうした将来予想に連なって締結される国際協定、脱炭素化の世界の潮流、そしてその中で2050カーボンニュートラルを目指す日本という現実。
 
冒頭の大きなスケールに照らせば、太陽系の惑星のひとつに過ぎない地球号、太陽の影響に比べれば、この地球上に住む人類の力など無力に近いものだとすれば、同じく地球上にあり続ける炭素を躍起になってゼロにする必要なんてあるのか、しかも今後、国民や企業に巨額の経済負担を強いてまで行うべきことかと考えてしまいます。
 
「じゃあ指を咥えて何もしないのか!」と叱られるかもしれませんが、ここは受け止めのひとつとして、出来る範囲でやれば良いのではと、感じたことに感じたことに関してはお許しいただきたく。
 
本日は、自身の勉強のような内容となり失礼しましたが、これまたスケール大きく言わせていただくと、同じ地球上に生きる皆さんに少しお知りいただきたかったことでもあり、長文、駄文をお許しいただきたく存じます。
 
最後に論点掲載しましたキャノングローバル戦略研究所主幹研究員の杉山大志氏の投稿をリンクいたしますので、関心のある方はさらにお読み取りいただければ幸いです。
 →→→ご紹介した杉山大志氏の「論点」はこちらから

気候変動について考える(前編)

エネルギー ブログ

8日に所信表明を行った岸田首相。
 
所信表明に対する与野党それぞれの見方は既に新聞報道等にあるところですが、期待した岸田政権を担う一部閣僚に対して早や懸念の声が挙がっているところ。
 
その矛先は山口環境大臣で、原子力発電を可能な限り低減、レジ袋有料化見直しには慎重など、前小泉大臣の考えを踏襲するかの発言に落胆するばかりか、「スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんと温暖化に対する実感を共有している」との認識に対しては、有識者から「新環境大臣は前任者と同じで科学音痴。中学高校の理科を理解していないと自白しているようなもので、それではまともな環境政策はできない」とまで揶揄されるなど、一難去ってまた一難。
 
仮に衆議院選挙で政権を維持し岸田政権が続いたとて、このまま環境大臣を留任させるようでは、理想論の前大臣への批判が相次いだよう、政権の「新たな火種」になることは間違いないでしょう。
 
そもそも、環境省の所管するのはエネルギーではなく環境問題であることからすれば、確立した脱炭素電源である原子力発電を「可能な限り低減させる」というのは、「原子力発電が環境的に好ましくない」と考えているから言っているのかどうか、深く突っ込んで伺ってみたいものです。
 
その環境問題に関して、山口大臣も当然熟読されているであろう「IPCC」の報告書。
 
正式には「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書(AR6)第1作業部会報告書(自然科学的根拠)」(以下、AR6/WG1報告書)といい、少し前になりますが、今年の8月9日に公表されたもの。
 
気候変動分野において重要な政府間組織であるこのIPCCでは、2015年2月に開催された第41回総会において、第6次評価報告書(AR6)は第5次評価報告書(AR5)と同様、5~7年の間に作成すること、18ヶ月以内にすべての評価報告書(第1~第3作業部会報告書)を公表することなどが決定され、今回はその第1作業部会の自然科学根拠が示されたという位置付けになります。
 
ちなみに3作業部会の構成は以下の通り。
第1作業部会(WG1)- 自然科学的根拠
第2作業部会(WG2)- 影響・適応・脆弱性
第3作業部会(WG3)- 気候変動の緩和
 
AR6/WG1報告書の政策決定者向け要約(SPM)の承認、同報告書の本体等が受諾されたIPCC第54回総会及び同パネル第1作業部会第14回会合は、報告書各国政府の代表並びに世界気象機関(WMO)、国連環境計画(UNEP)、気候変動枠組条約(UNFCCC)など国際機関等より300名以上が出席、日本からは外務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、気象庁、環境省などから計21名が出席し、7月26日から8月6日にかけてオンラインで開催されました。
 
ここで承認された気候変動の自然科学的根拠に関する最新の科学的知見がまとめられた「政策決定者向け要約(SPM)の概要」(ヘッドライン・ステートメント)は、以下4つのカテゴリーごとに示され、
A. 気候の現状
B. 将来ありうる気候
C. リスク評価と地域適応のための気候情報
D. 将来の気候変動の抑制
 
例えば、
A.1では「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷圏及び生物圏において、広範囲かつ急速な変化が現れている。」
 
B.1では、「世界平均気温は、本報告書で考慮した全ての排出シナリオにおいて、少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続ける。向こう数十年の間に二酸化炭素及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、21世紀中に、地球温暖化は1.5°C及び 2°Cを超える。
 
D.1では「自然科学的見地から、人為的な地球温暖化を特定のレベルに制限するには、CO2の累積排出量を制限し、少なくともCO2正味ゼロ排出を達成し、他の温室効果ガスも大幅に削減する必要がある。メタン排出の大幅な、迅速かつ持続的な削減は、エーロゾルによる汚染の 減少に伴う温暖化効果を抑制し、大気質も改善するだろう。」
など、脱炭素化による地球温暖化対策の必要性を謳う拠り所がここになっていると言えます。
 
詳細は、環境省ではなく気象庁HPに和訳版が掲載されていますので、以下リンクよりお読み取りください。
 →→→IPCC第6次評価報告書第1作業部会報告書(AR6)和訳版はこちらから
 
世界各国の関係者、科学者が示した報告書ですので、私なんぞが意見を述べる知識も術もない訳ですが、ひとつあるとすれば、この報告書を全て丸呑みして良いのかという疑問。
 
これに関しては、各分野より、こちらも有識者の方が異論を唱えたりもしている訳ですが、一方の考えを鵜呑みにしないという意味において、私の勉強も兼ね紹介できればと思います。
 
と、ここまで記載をしておきながら何ですが、その紹介をすると長くなってしまいますので、続きは明日にさせていただきます。
 
秋晴れが続いた敦賀の天気も、明日からは下り坂のようです。
 
既にやや風が強い朝となっておりますが、貴重な日曜日を有意義にお過ごしください。
 

【写真は昨朝の散歩で出会った風景。秋の雲、青空に映える野坂山。何とも胸の澄く景色が近くにあることに感謝です。】

首都圏「最大震度5強」の地震で露呈したこと

ブログ 防災

ここ数日は青空広がる天気が続き、視覚的には大変気持ちが良いものの、昨日の敦賀の最高気温は28.9℃(13時55分)。
 
10月に入ってからはネクタイをしているため、余計に暑いと感じる訳ですが、とはいえ二十四節気の「寒露」を過ぎ、10月22日頃までの期間は、夜が長くなり、露が冷たく感じられる頃なのだそう。
 
確かに、日中は多少暑いものの空気が澄んだ秋晴れ、朝晩の冷え込みも気持ち良い程度で、夜は見上げるとクッキリ輝く月が見られるとあって、一年でも最も良い季節ではと思うところ。
 
こうして暦の節目節目で季節の移り変わりを感じること自体、日本固有のものかとも思いますが、快晴予報の今日一日も大切に過ごしていきたいと思います。
 
さて、天候の話しとは少し違いますが、この1週間は6日は青森県三八上北で、翌7日には埼玉県南部で最大震度5強の大きな地震が発生しました。
 
特に首都圏で発生した7日22時41分の地震は、8日時点の負傷者が1都4県で計43人に上り、うち4人が重傷。
 
鉄道や水道などのインフラに関しては、鉄道の運休により、主要駅には同日未明まで帰宅困難者があふれたほか、JR東日本では7日深夜以降、新幹線と在来線16路線で運休や遅れが生じ、計約36万8千人に影響。
 
水道に関して東京都内では、水道管23ヶ所で漏水被害が確認され、都水道局によると、水道管の損傷はなく、いずれも空気を抜くための弁からの漏れで、8日早朝までに修復したとのことですが、「この規模で一斉に漏水が起きたケースは過去になかったはず」(都担当者)との見解のもと原因究明を進めているとのこと。
 
それでも朝方までに全ての修理を完了させ、復旧したことは現場力の賜物だと思う訳ですが、ちなみに厚生労働省によると、東京都の水道管のうち、法律で定められた耐用年数である40年を超えているのは16.2%に上るとのことであり、都によると、今回の漏水の原因も経年劣化による不具合だった可能性があるとしています。
 
また、インフラ以外では、高層ビルやマンションではエレベーターの停止が相次ぎ、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で、利用者の閉じ込め事案が28件発生したそう。
 
こちらは、28件という数字をどう見るかにもよるので事実としてあったに留めます。
 
今回の地震を受け、都市防災の専門家は、「首都圏の直下地震ではあまり注目されてこなかった長周期地震動が大きく生じ、インフラへの被害が生じた可能性がある」と分析したうえで、「首都直下地震を見据え、こうした建造物を点検し直し、各家庭でも家具を固定するなどの備えをしっかりとする必要がある」と訴えています。
 
先の鉄道インフラに戻ると、今回は新型コロナウイルスの影響や深夜の地震発生ということで、まだ乗客は少なかったほうですが、これが東日本大震災時のように昼間の活動時間中であったらと思うと、さらに影響は増大していたものと推測するに、「都市部の脆弱さ」はまだまだ改善に至っていないものと感じた次第です。
 
気象観測、予測技術は年々精度を高めており、降雨や降雪、台風などはある程度、心づもりをして備えることが出来ますが、地震だけはそういう訳にはいきません。
 
であるがために対策も難しい訳ですが、被害・影響を少しでも小さくするには、やはり家屋、インフラ設備を含めた耐震化などハード整備、次にバックアップ機能の整備や避難などソフト面ということになろうかと思います。
 
いつ起こるか分からないばかりでなく、どこで起こるか分からないのも地震。
 
至近の2つの地震も対岸の火事と思わず、ここ敦賀市にも置き換え考えておきたいと思います。
 

【耐震といえば敦賀市役所。来年1月からは、半世紀前に建設された現庁舎(写真手前)から免震構造を備えた新庁舎(奥)での運用となります。】

規制・ルール化することの効果と弊害

ブログ 政治

話題性が無い記事はあまり大きく取り上げられないのは、報道機関の常かと思いますが、代表例が新型コロナウイルス。
 
新型コロナに関しては、第5波拡大の際、「今日も全国では新規感染者◯千人、どこまで拡大するのでしょうか」と不安げな表情で括るキャスターの顔が日々流れていましたが、一気に減少した今はサラリと流れる程度。
 
しかも、あれほど人流抑制を主張していた有識者が「減少した理由が分からない」のでは、現実のデータから対策効果があったのか、なかったのか全くもって科学的に解明されていないことを露呈している訳であり、メディアはそこをもっと追及、掘り下げていくべきではないかと思うのですが、今や減少したことの理由など話題性がないのか。
 
結果して、菅前政権のコロナ感染対策は総辞職前に、数字上の効果を見せた訳ですが、これを肯定するような報道はしたくないからかとも勘繰ってしまいますが、いずれにしても、世論形成に大きな影響を及ぼす報道各機関には、厳に客観的で公平な取扱いをお願いしたいところです。
 
さて、本題は、この「データと対策効果」に関してですが、たまたまインターネット上で調べ物をしていると、埼玉県議会が令和3年2月定例会において「埼玉県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」を成立し、この10月1日から施行との記事がありました。
 
日本初のエスカレーター条例だそうで、既にお知り置きの方もいらっしゃるかもしれませんが、本条例第1条では「県、県民及び関係事業者の責務を明らかにするとともに、エスカレーターの利用者及び管理者の義務を定めることにより、エスカレーターの安全な利用を確保し、もって県民が安心して暮らす社会の実現に寄与することを目的とする」としています。
 
また、
◉利用者の義務(第5条)
立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない。
◉管理者の義務(第6条)
利用者に対し、立ち止まった状態でエスカレーターを利用すべきことを周知しなければならない。
※ 罰則規定はありません。
 
などを定めています。
 

【埼玉県が作成した啓蒙ポスター】
 
注視すべきは「第5条」、つまりは「エスカレーター上を歩くな」ということですが、調べてみると、日本エレベーター協会の報告では、2018~19年のエスカレーター事故は全国で1550件。
 
さらに、その内訳は、手摺を持っていなかったり、歩行中につまずいたりして転倒する「乗り方不良」が805件(51.9%)となっている訳ですが、この数字をどう考えるか。
 
エスカレーターで発生する事故のケースを想定してみると、例えば、「ながらスマホでの注意不足」や「手摺を持たない状態での急な停止」、「降り口で立ち止まられての衝突」、「ベビーカーなどの取り扱い不備」などが思いつく訳ですが、果たして歩行禁止でこうしたことがどれだけ防げるのか。
 
ちなみに、エスカレーター乗車時は、関西では左側、何故か関東は逆の右側を空けるのが慣習となっていて、理由は急いでいる人が先に歩いて昇り降りできるよう、言わば「追い越し車線」にしているということですが、現実問題として、歩行を禁ずることは、この「追い越し車線」の慣習を否定することになり、二列で輸送能力を上げた場合、急いでいる人の「イライラ感」で余計なトラブルや、それこそ事故が発生するのではないかと考えてしまいます(本来の機械の性能・保守を考えれば、偏りなく左右バランス良く乗車すべきとは思いますが)。
 
つまりは、歩くこと自体が問題なのではなく、乱暴に歩いたり、不注意であったりすることが危険なのであり、ましてや降り口での立ち止まりなどは、歩行禁止で二列になれば逃げ場がなくなり、さらに危険性が高まるのではないかとも考えてしまいますが、社会通念や慣習を取り払ってまで禁止する歩行禁止で果たしてどれだけ安全性が高まるのか。
 
残念ながら、条例化に至るまでの効果・数値の検証や発信された形跡までは調べきれませんでした。
 
また禁止行為の条例化による罰則規定まではなく、その効果のほどはまさに今後評価されるのであろうと考える訳ですが、いささか、何でも禁止ということに違和感を覚えた次第です。
 
ご検討され、意思をもって条例化されたこと自体を否定するものではありませんが、実態としてあるリスクに対し、何でもかんでも禁止・ルール化するのは簡単なことかもしれませんが、ルール化すること自体が目的になっては、世の中が不便になることに加え、本来の目的を見失い、結果、目的が達成できないだけではなく、逆に弊害としてのリスクを生み出しかねません。
 
コロナ感染対策と同様、実態としてあるデータを分析し、それを踏まえ講ずる対策の実効性を示し、住民の皆さんに理解されなければ、本当の意味でのリスク低減にはつながらないと考えますので、引き続きこうした事例も念頭に、規制化することの意味合いやルールメイキングの考え方について、自身も思考を巡らせていきたいと考えます。

連合定期大会にて初の女性会長を選出

ブログ 働く仲間とともに

ここ最近は晴天続きの敦賀でしたが、昨朝は曇り空。
 
天気予報でも雨マークまではなかったことから、定例の辻立ちを行うべく、労組役員とともに移動しているとポツポツ雨。
 
それでもこのポツポツはすぐに止み、青空も覗いてきたため、昇り旗を準備のうえ辻立ちを開始しましたが、10分もしないうちに今度は黒い雨雲が覆い、本格的な降雨。
 
辻立ちを始めて2年半で初の降雨中断の判断となりました。
 

【この後、雨雲が立ち込め中断。ですので、この写真は貴重なショットかも。】
 
せっかく始めたのに残念と思うところですが、ここは以前に学んだ松尾芭蕉のポジティブ精神。
 
350年前、「奥の細道」で名月をここ敦賀で見ることを楽しみに来たのに雨で見れなかった時に詠んだ「名月や北国日和定めなき」。
 
今日見れなかったけれども、自分の頭の中で想像する風景がある、次に見る楽しみが出来たと詠んだこの句は、超ポジティブな芭蕉さんを表すものと知り、以降、私も天気のことでは残念と思うことがなくなりました。
 
悔やんでもどうにもならない代表が「天気」ですが、世の中に山ほどある「どうにもならないこと」を悔やむより、こうして思考の切り替えひとつで「悔い」から「楽しみ」に変えることが出来る、即ち人生が豊かになることかと思いますので、こうした状況に遭遇した際は、是非この句を思い出していただければ嬉しく思います。
 
少し前置きが長くなりましたが、コロナや政治経済、エネルギーに外交防衛など、各分野で注視すべきことが多々ある状況ですが、昨日はそのひとつ、労働組合の組織内議員の立場として注視していた連合の定期大会が開催されました。
 
大会は、東京都内のホテルで開催され、3期6年務めた神津里季生会長の後任に「ものづくり産業労働組合(JAM)」副会長の芳野友子氏を選出。
 
女性が会長に就くのは初めてで、事務局長には日本教職員組合(日教組)委員長の清水秀行氏が選ばれました。
 
芳野新会長は、「私自身がトップとしてふさわしいかどうかということもあるが、ガラスの天井を突き破るチャンスを逃してはならないと思い、覚悟した」と述べ、初の女性会長として、新たな視点も盛り込んだ運動を展開されることを期待するところ。
 
そのうえで、まず最初に手腕が試されるのが次期衆議院選挙かと思いますが、既にご承知置きの通り、連合はこの衆議院選挙で、個別に政策協定を交わした立憲民主党と国民民主党を支援することとしていますが、立憲民主党が政権交代を実現した場合に、共産党から閣外協力を得ると合意したことが、組織内で波紋を呼んでいます。
 
先日も新聞報道にあったとして、ブログにも記載しましたが、立憲民主党の枝野代表は、あくまで「限定的な閣外からの協力」だと説明し、共産に法案の事前審査などには関与させない考えに対し、共産党の志位委員長は「共産党は『閣外協力』で支える」と訴え、「わが党が提唱してきた野党連合政権の一つの形態だ」と高揚感を隠さないとあります。
 
志位委員長がこう主張する以上、衆議院選挙で立憲民主党を支援する連合は、歴史的に対立してきた共産党の理想実現に協力する形となることから、昨日の大会では退任前の相原事務局長(自動車総連)が、この野党共闘を巡り、「労働運動の世界で、私どもが長年共産党との関係は厳しく相いれないものと整理してきたことも改めて申し上げたい」と語り、立憲民主党側を牽制する場面もあったとのこと。
 
こうした動きや考えが、今後、地方連合を含めた組織内でどういった動きとなるのかについては、私が意見する立場にないのですが、さらに今後選挙が近づくにつれ、立憲民主党と共産党が共闘の名のもと、いかなる動きを見せるのか。
 
万が一、手を取り合って街宣でもするようなことがあれば、それを放置しておくことは、今度は職場組合員から連合に対する求心力にも影響するものと強く危惧するところです。
 
なお、重ね重ねとなりますが、母体の電力総連らが支持する「国民民主党」は、こうした野党連携に毅然と一線を画し、実直に「政策提言型の改革中道政党」を目指していますので、そこはひとつ「民主党」でごっちゃにせず、ご理解いただきたくお願いいたします。
 
いずれにしても、政策制度実現に向け、選挙、政治はもちろん大事ですが、働く者が集うナショナルセンターとして、組織が一体となって運動を継承していくことが極めて肝要と考えるところであり、こうした重みを感じつつ、運動に参画してきた一員として、また、今は推薦議員団のひとりとして、引き続き職場で汗して働く皆さんの声や思いを真摯に受け止め活動にあたっていきたいと思います。
 

【夕方通った「敦賀半島トンネル」付近からは、朝の降雨が嘘のように絶好の景色が広がっていました。これもまさに、「北国日和定めなき」かなと。】

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