12月定例会開会 〜渕上市長が議場にて辞意表明〜

ブログ 敦賀市議会

国会での令和4年度第2次補正予算案審議は昨日、衆院予算委員会にて与党と国民民主党の賛成多数で可決。
 
野党で唯一賛成した国民民主党ですが、採決の前には、組み替え動議を提案(賛成少数で否決)したうえで、同党が他党に先駆けて提案してきた電気料金の引き下げ策が盛り込まれていることをはじめ、物価高対策は広く国民が求めるところであり、本補正予算の早期成立によって、コロナ過からの消費と経済、そして国民生活の回復を推進していくことが必要であることを理由に賛成の判断をしたものであり、その点ご理解いただければと思います。
 
→【衆院本会議】令和4年度補正予算案(第2号)に対する国民民主党の賛成討論はこちら
 
なお、こうした対応に、「野党なのに賛成とはけしからん」或いは「与党入りしたいのか」など双方のご意見がありますが、以前から同党が述べているのは、「我が党が寄り添うのは、野党でも与党でもなく国民だ」であります。
 
この国難を前に、政局ごとに時間を割いている暇はなく、「対決より解決」の姿勢と「現実的な政策提案型」を貫く国民民主党に注目いただければ幸いに存じます。
 
さて、こちらは本題の敦賀市議会。
 
昨日は令和4年最後となる第4回(12月)定例会が開会となり、諸般の報告などの後、市長提案理由概要説明、20件の議案説明から質疑、委員会付託までが行われました。
 
議案に対する質疑の場においては、民間では既にされている定年年齢を段階的に65歳まで引き上げることを公務員にも適用する「地方公務員法の一部改正」を踏まえた、第84号議案「職員の定年等に関する条例の一部改正の件」に関し、有馬議員からは本対応に係る今後の人件費想定について、私からは法の趣旨に照らしての管理監督職、特定管理監督職が延長できる期間などについて確認しました。
 
また、第86号議案「敦賀市職員の降給に関する条例制定の件」に関しては私から、「降格の事由」について、同じく法の趣旨と異なる要件になっているのではと質疑しましたが、こちらは私の読解力不足。
 
敢えて法律と異なる表現を使った条例の記載としているとのことで、意味合いは同じであることに納得した次第です。
 
他にも「指定管理者の指定の件」などについて、いくつか質疑があった後、各議案の委員会付託(所管する常任委員会に審査を振り分けること)を行い、午前中のうちに本会議は終わりました。
 
なお、先日、来春の選挙に出馬しない旨会見された渕上市長からは、市長提案理由概要説明の冒頭で、「このたび、2期8年という節目を迎えるに当たり、次期市長選に出馬しないことを決断いたしました。来年度末に迫る北陸新幹線敦賀開業を控える中で、開業に向けた受け皿づくりについては、進捗中のものも含め一段落したと考えており、これを一つの節目と捉え、判断させていただいたものであります。残された任期におきましても、これまでと同様、全身全霊を賭して市民の皆様のご期待に応えてまいる所存でございます。」とのご挨拶がありました。
 
現段階で後継者不在の中での突如の辞意表明に対しては、今も複雑な心境のままでありますが、それはさて置き、新幹線開業という大きな転換期を前に、さらには新型コロナという未曾有の事象が発生する中において、いわば激動の2期8年の任期を市政のトップとしてお務めになられた日々のプレッシャーは図り知れないものがあったに違いなく、こうして重責を担われてこられたことに対し、心より敬意を表する次第であります。
 
そうした思いを感じつつ、本日は補正予算案審査を行う予算決算常任委員会が行われます。
 
市長のお言葉を借りれば「全身全霊を賭して」、私も残る2回の定例会の一日一日を大切に対応にあたってまいります。
 

【市役所入口にあるデジタルサイネージには、議会の日程が映し出されています。お時間ある方は是非、お気軽に議場、委員会室に傍聴にお越しください。】

東洋紡が敦賀事業所内にバイオ工場を増設

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本日より、敦賀市議会は令和4年最後となる12月定例会。
 
公務員の定年年齢引上げを目的とした「地方公務員法の一部を改正する法律」を踏まえた条例改正や制定、指定管理者の指定に係る議案を始め、ふるさと納税寄付金の寄付額上方修正に伴う返礼品事業費の補正、ポーランドへの人道支援金などを含む補正予算案など、各種議案が上程されているところですが、従来同様、最後まで慎重審査・審議に努めてまいる所存です。
 
このブログでも、随時ご報告をさせていただきますが、RCN議会チャンネルや市議会インターネット中継でもご覧になれますので、お時間ある方はぜひ雰囲気だけでも覗いていただければ幸いです。
 
→市議会インターネット中継はこちらから(生中継を選択してください)
→12月定例会の会期日程はこちら
 
さて、話しを変え、敦賀に根差した、歴史ある企業のひとつと言えば「東洋紡株式会社」ですが、昨夕、竹内郁夫代表取締役社長が敦賀市長を来訪され、敦賀事業所内において、PCR検査試薬等を製造するバイオ工場を増設することを報告されました。
 
PCR検査試薬などの開発・生産体制を強化するものであり、投資額は約65億円。
 
工事着工は令和5年3月(予定)で、令和6年11月の操業開始を目指すほか、雇用人数は約20名規模とのこと。
 
かの渋沢栄一が「東洋一の紡績会社を目指す」と創業を始めてから、今年で140年を迎えた東洋紡のことは、これまでも何度かご紹介しておりますが、こうして様々な分野で社会に貢献するとともに、敦賀においても大規模な設備投資をされることに対し、心より敬意と感謝を表する次第です。
 

【140周年を機にコーポレートロゴも見直した「TOYOBO」。写真は、国道8号線から見える敦賀事業所の看板。】
 
また、従来からの社名「東洋紡績株式会社」から「績」の文字を取り除いた「東洋紡」から思い浮かべるのは、ダーウィンの「生き残る種とは、最も強いものではない。 最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」との言葉。
 
創業当時の理念を継承しつつ、時代や環境の変化に対応し、世界に誇るレベルの製品開発をされるなど、140年を経てなお、さらなる発展を遂げる東洋紡。
 
こうした企業が地場産業として、敦賀に存在することを誇らしく思う次第です。
 
なお、地域の発展に向け、大変明るい話題を届ける企業の姿を頼もしく思う一方、同じ地場産業のひとつである原子力発電、我が敦賀2号も一日も早く地域社会に貢献せねばと、その思いは益々強まるもの。
 
こちらは、職場の同志と思いをともに、再稼働に向けて着実に審査を進めるのみであります。

節電要請の冬をいつまで続けるのか

エネルギー ブログ

11月とは思えない温かい日が続いていただけに、冷たい北風が妙に寒く感じられた昨日。
 
天気予報では、11月30日(水)から12月2日(金)に掛けて、北日本の上空に真冬並みの強い寒気が流れ込む予想となっており、30日以降は北海道で雪雲が発達しやすくなる影響から、東北や北陸、中国地方などでも、山沿いを中心に雪となる恐れがあるとのこと。
 
師走入りを合図に、いよいよ冬本番といったところですが、防寒着の着用に加え、スタッドレスタイヤへの履き替えなど、早目の準備で体調や安全に留意したいと思います。
 

【強い寒気が流れ込む予想の日本列島(ウェザーニュースより)】
 
さて、天候と同じく、厳しい冬を迎えるのは電力需給。
 
電力供給の余力を示す供給予備率は、最低でも3%は必要ですが、今冬が厳しい寒さとなった場合、東京電力ホールディングスと東北電力管内の来年1月の予備率は4.1%とギリギリの水準となることが予想されています。
 
このように、今夏に続いて電力需給が逼迫する恐れがあることから、12月1日から来年3月31日までの期間、政府は全国の家庭や企業を対象に、全国で数値目標を定めない節電を求めることとしています。
 
慢性的な電力需給逼迫の主要因は、厳しい暑さ寒さや、特に冬場は悪天候で太陽光発電が機能しないことではなく、ベースロード電源である原子力発電所の長期停止に加え、電力自由化や脱炭素の進展で、各発電事業者の経営判断により火力発電所の休廃止が相次いでいることなど、構造的な「供給力不足」が根幹にあることを忘れてはなりません。
 
つまりは、気候の問題ではなく、これまで採ってきた国の政策によって生じている状況であると認識する次第です。
 
今冬を迎えるにあたり、政府は節電要請だけではなく、休止中の運転期間の長い火力発電所を再稼働させて電力供給を増やす計画ですが、想定外の故障リスクに加え、ロシアによるウクライナ侵略に伴い、ロシア産の液化天然ガス(LNG)の対日供給が滞る恐れがあるとの報道もあり、さらに予断を許さない状況にあります。
 
こうした緊張感の中、安定供給に全力を尽くす電力関連産業の職場の皆さんには敬意と感謝を表する次第ですが、「電力の安定供給」は国民生活と経済を支える「国家の血液」であります。
 
政府におかれては、こうした事態を一刻も早く打開すべく、今週にも経産大臣から提示されるとある、GX実行会議での検討指示に対する原子力発電の今後の取扱いを含め、「真に現実的なエネルギー政策」となるよう、使命感をもって対応いただくことを、冬将軍の到来を前に改めて切に求める次第です。

再現したい将軍への献上品「疋田鮎鮨」

ブログ 敦賀の歴史・文化

「食文化ストーリー」として、先月はフランスのパリに使節団を派遣し、「昆布」の文化・技術を世界に発信してきた敦賀市。
 
「昆布」は、まさに敦賀の歴史において欠くことのできない食であり、北前船ともつながる文化であることは言うまでもありませんが、昨日はまさに食に関わる「地域史を知る面白さ」ここにありと感じたところ。
 
その機会とは、気比史学会と敦賀市立博物館共催の「市民歴史講座(第6講)」であり、中でも、徳川家の将軍にも献上されていた「疋田鮎鮨(あゆずし)」の存在を知ることができたこと。
 
きらめきみなと館小ホールにて開催された講座では、京都大学名誉教授の藤井讓治先生をお招きし、「献上品から見た近世敦賀の名産 ー疋田鮎鮨を中心にー」をテーマに、約1時間半、大変興味深く拝聴させていただきました。
 

【丁寧に敦賀の「食の歴史」を紐解いていただいた藤井讓治先生】
 
講座では、17世紀前半の北陸道の名産を記した「毛吹草」(江戸前半の俳書)で、越前や若狭には、加賀や越中など他の北陸の地よりも多くの特産品があったことや、将軍への毎年の献上品を指示した「酒井忠勝書下」の「御自分日記」には、目指や刺鯖、初鮭や初鱈などに加え「疋田鮎鮨」と記録されているとありました。
 
恥ずかしながら、私は「疋田鮎鮨」を初めてここで知った訳ですが、御自分日記には、万治2年7月6日「今日御国之匹(疋)田鮎鮨 御城上ル」とあり、江戸時代後期には献上されなくなった(注)ものの、それまでの間、愛発の疋田から歴代将軍に献上されていたことを学ぶことができました。
※注:秀吉の頃から続いてきた献上が、5代将軍徳川綱吉の代で、生類憐れみの令によって取り止めになったとの説がある(敦賀女子短期大学(現在は市立看護大学)多仁研究室 1996年度調査記録より)
 
敦賀では今も「鰊(にしん)ずし」が有名で、私も大好物ですが、この「鮎鮨(ずし)」もいわゆる「シャリ」のある「寿司」ではなく、「なれずし」のことで、敦賀が誇る特産品だったことが、講座で紹介された史料からも分かりました。
 
(投稿後修正)
史料より、疋田鮎鮨は、魚のみを食す「なれずし」ではなく、魚のほかご飯も一緒に食す「なまなれ」であることから修正いたします。

さすが将軍への献上品だけに、今で言う「品質」にバラツキ無きよう、江戸まで運ぶ日数から逆算して漬ける日数や数量までルールとして決めていた記録もあり、藩主が相当に気を使っていたことにも驚きましたが、さらに驚いたのは、疋田では鮎を「鵜飼」で獲っていたということ。
 
鵜匠は三方(五湖)から伝わったと考えられているそうですが、興味深いのは、疋田の鵜飼は自分で鵜を持たず、近江から借りていたとのこと。
 
そうした不思議、疑問が歴史の面白さかもしれませんが、後で参加者の方から伺うに、疋田の鵜飼の手法は、今でも有名な「長良川の鵜飼い」の元になったとのことであり、ルーツになったと聞けばまた敦賀のことを誇りにも感じた次第です。
 
そして気になる鮎鮨の製法については、敦賀の長谷雅晴氏が「疋田鮎ずし研究会」の活動の中で、25年ほど前にルーツを辿り、写真を添えてレシピを残されたとのこと。
 
早速私もそのファイルを見せていただこうと思っていますが、「記録を残してくれたのはありがたいこと」と糀谷会長も仰っていたとおり、製法が受け継がれているということは、再現できる可能性があるということ。
 
講座の後には、皆さん口々に「食べてみたい」と仰っておられましたが、私もその一人。
 
再発見された「疋田鮎鮨」を再現することはまさに、「食文化」を掘り起こすことであり、「食べてみたい」と口にされた皆さんとともに、ぜひ一度再現にトライできればと思います(気比史学会のイベントとして取り組んでも面白いかも)。
 
こうして、敦賀にあった食文化を聞けたことは自身の「知」となったことはもちろん、会場の皆さんと地域史を「楽しく学べた」ことは、気比史学会の活動理念とも合致するものであり、大変有意義な講座となりました。
 
冒頭の「昆布」も将軍家に献上されたもののひとつ。
 
小浜の斉藤商人が、敦賀で見立てて購入していたようですが、江戸時代より敦賀の昆布加工は一目置かれていたとあります。
 
敦賀真鯛やふぐ、東浦みかんの認知度向上に取り組む敦賀市ですが、それぞれにある「食文化」をどう活かし、残していくのか。
 
そのヒントは、単なる美味しさのPRではなく、今回学んだよう「歴史やエピソード」とつなぐことにあると、私は思います。
 
このことは思うだけでなく、機を捉え、また議会の場でも提案していく所存です。
 
(参考)
「疋田鮎鮨」に関しては、敦賀女子短期大学(当時)の多仁研究室が1996年度に調査した記録がありましたので、以下リンクしておきます。こちらも興味深いことが満載でしたので、関心のある方はぜひお読み取りください。 
→調査報告 福井県敦賀市疋田地区の疋田ずしについて

働く仲間の皆さんに感謝のご挨拶

ブログ 働く仲間とともに

関西電力は高浜発電所3、4号機について、運転開始後60年となる令和27年まで運転期間を延長する認可申請を原子力規制委員会に行うことを決定しました。
 
地元の了解を得たうえで、令和6年までには申請したいとの考えで、関電が運転延長を申請するのは美浜3号機、高浜1、2号機に続いて計5基となります。
 
一方、政府のGX実行会議を踏まえた原子力関連の検討も大詰めを迎えており、運転期間の延長ルールについて経済産業省は、現行の原則40年、最長60年のルールを踏襲しつつ、原子力規制委員会の安全審査に伴う停止期間や、裁判所の命令で運転を止めた期間を算入しない、いわゆる「ストップウォッチを止める」方向で、最終調整に入ったようであり、近く開く有識者会議で政府案として示すとのこと。
 
背景には、上限なく運転期間を延長するのでなく、ある程度期限を決めて、新増設やリプレースを促していくとの考えがあるようですが、いずれにしても以前に敦賀市議会が意見書で国に要望した通り、将来に亘る「原子力政策の明確化」とセットで提示いただくことを強く求めるところであります。
 
さて、こうして深く電力事業者の経営に関係する課題が議論される中、昨日は同じ電力の仲間、北陸電力総連さんが金沢市内で開催する「ライフクリエイトセミナー」並びに「男女平等参画セミナー」にて、堀川秀樹・福井市議とともにご挨拶の機会を頂戴しました。
 
堀川議員は、来春の統一地方選挙で6期目に挑戦する私の大先輩でありますが、時を同じくして戦う我々に対し、北陸電力総連役員の方と面談した後、先のセミナーにお声掛けいただいた次第。
 

【男女平等参画フォーラムの場でご紹介いただく堀川議員と私】
 
北陸電力においては、昨今のウクライナ紛争に伴う燃料価格・卸電力市場価格の高騰に加え、本年2月以降、規制料金における燃料費調整額が調整上限に到達したことによる未回収額の発生等から、供給コストが電気料金収入を大きく上回る状態が続いている状況を踏まえ、令和5年4月には規制料金を含む全ての電気料金について、料金改定することを決定しているところ。
 
厳しい経営環境に置かれつつも、電力の安定供給に献身的に対応されている職場の思いに応えるべく、引き続き連携のうえ取り組むことをお約束した次第です。
 
敦賀に戻り、夜は三方レピアホールで開催された「連合福井嶺南地域協議会 第14回定期総会」に出席。
 
こちらでは、嶺南地域協議会の推薦議員である北川博規・福井県議会議員、小幡憲仁・高浜町議会議員とともに、来春に向けた必勝決議をいただき、それぞれ決意の一端を述べさせていただきました。
 

【私からも一言ご挨拶】
 
挨拶では、1期目の前回と違い、次回の選挙は任期4年間の積み重ねに対する評価であることを肝に銘じ、引き続き、働く仲間の代弁者として活動する旨申し上げました。
 
こうしてご挨拶する機会も徐々に増えてきておりますが、組織のご支援に対する感謝の念のもと、より多くの職場の皆さんに今後、自身の考えを伝えていきたいと思います。

金ヶ崎周辺整備に向け「VISON」等を視察

ブログ まちづくり

昨日は、敦賀市議会議員17名及び片山副市長始め、都市整備部等の担当職員の皆さんとともに、金ヶ崎周辺整備に係る市外行政視察に行ってまいりました。
 
視察先は、三重県多気町にある「VISON(ヴィソン)」並びに同県菰野(こもの)町の「湯の山温泉アクアイグニス」、「素粋居(そすいきょ)」の3箇所。
 
金ヶ崎地区及び周辺エリアにオーベルジュ(宿泊機能付きレストラン)等の賑わい創出施設を整備するに当たり、先進地を視察することを目的とするもの。
 
とりわけ、私自身としては、既に福井県と連携のもと敦賀市金ヶ崎地区でのオーベルジュ計画に参入している「アクアイグニス」の運営方法や地域創生等につながる企業理念、施設のコンセプトを確認することに主眼を置くものと認識のうえ出席した次第。
 
→「VISON」ホームページはこちら
→「アクアイグニス」ホームページはこちら
→「湯の山 素粋居」ホームページはこちら
 
7時30分に市役所を出発、バスで約2時間半走り、最初に向かったのは「VISON」。
※美しい村→美村(びそん)→VISON(ヴィソン)
 
スマートインターチェンジを降りてすぐの広大な敷地にありましたが、まずは管理棟にてアクアイグニス殿からの説明を受けました。
 
冒頭、アクアイグニスの立花社長からは、「VISONは年間350万人が訪れる食を使った施設。敦賀でも特色を活かして、地元企業とも連携して取り組みたい」とのご挨拶の後、担当の方より、事業のこれまでの経過やアクアイグニスが目指すもの等について説明がありました。
 
主な説明内容は以下のとおり。
 
・名古屋のベットタウンであった三重県菰野町で、後継者のいない「片岡温泉」を18年前の2004年に引き継いだことから事業が始まった。
・食、観光を展開する新たなリゾート施設をコンセプトに、世界的に著名な3名の料理人を招聘。
・2012年にオープンした「湯の山温泉アクアイグニス」の来場者数は年間100万人。それまで年間80万人であった菰野町の観光者数も相乗効果で20万人増加し100万人に。計200万人となったほか、食、観光、建築、地域創生で着目された。
・「VISON」は、事業費220億、主要出資者にアクアイグニス、地元のイオンタウンやロート製薬、ヴィソン多気株式会社を運営会社とする複合商業リゾート施設。
・特に「食」にこだわり、料理人が使いたい地元の素材や食に徹底的に拘り、和食文化やスイーツ、産直市場(マルシェ)などがあり、和の「だし」では、敦賀の奥井海生堂も出店している。
・70店舗が参加しているが、単なる出店でなく、知のレイヤーをどこかに加えているところがポイント。学びについて統一が図れるようテナント側にもお願いした。
・産直市場を含め、一軒一軒足を運び、コンセプトを伝え出店を依頼した。
・2017年1月には、世界一の美食の街として知られる、スペインのサンセバスチャン市と多気町で「美食を通じた友好の証」を締結。美食を通じた両市町の文化や歴史を通して、友好が深められている。
・第三者の有識者評価による入込客数は640万人(インバウンドは含まず)。3回に分けてオープンしたが、当初70%が県内客であったものが、現在は55%程度。愛知県からが2割、6〜10%は大阪からとなっている。
・車のナンバーから拾って分析するなど、国交相やNEXCOの協力のもと、情報共有を図りながら、地域全体に客を装着していくことを模索している。
・周辺地域との連携は大きな目的。VISON効果で、周辺宿泊稼働率は10〜20%アップしている。オープンしてから時間を掛けるのでなく、オープンの3年前から首長にも話しをし、ローカルな資源を活かしつつ、1泊から2泊へと拡大できるよう連携したことの成果と考えている。
・SDGsやデジタル、新たなテクノロジーの活用にも力を入れており、実証の場としても利用している。
 
ざっと、このような内容をご説明いただいた後は、担当者の先導のもと施設内を視察。
 
コンセプトに徹底的に拘って設計、整備されたことが良く分かったほか、ゆったりと訪れる観光客の賑わいも感じることが出来ました。
 

【産直市場側から見た「VISON」の宿泊施設。傾斜地に整然と並ぶ規模感に圧倒されました。】

【視察中の議員団。奥中央の建物は奥井海生堂(敦賀市)の店舗。】
 
「VISON」を後に、バスで暫し移動し、菰野町の「湯の山温泉アクアイグニス」、「素粋居」へ。
 
ここでも支配人の方に丁寧な説明をいただき、それぞれのコンセプトを理解したほか、施設内も拝見させていただきました。
 

【アクアイグニスの施設の一部。真ん中の茶色の建物は、源泉掛け流しの温浴施設。】
 
視察を終え、18時半前に敦賀に戻ってきた訳ですが、今後の金ヶ崎周辺整備、とりわけ、アクアイグニスと前田建設が検討を進めるオーベルジュの具体的イメージを知ることが出来たことは、自身にとって大きな収穫となりました。
 
当然、地理的な事情から規模感は異なることにはなりますが、地元地域や企業との連携のもと、食を通じた地域全体への相乗効果につながることを期待するものであります。
 
また、大事なことは、歴史と文化が集積される金ヶ崎エリアとの調和。
 
この点は大変重要なポイントであると認識するところですので、今回得た知見を踏まえ、考えの拠り所にしていきたいと思います。
 
最後になりますが、貴重な機会をセッティングいただきました都市整備部を始め、関係者の皆様に感謝申し上げます。

東京暮らしの長女と心満たされるひと時

ブログ

「ドーハの悲劇」から「ドーハの歓喜」へ。
 
サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で強豪ドイツに日本代表が2-1の劇的勝利。
 
会場となった首都ドーハ近郊のハリファ国際競技場は興奮のるつぼと化し、サポーターたちは抱き合って「ドーハの歓喜だ」と絶叫する様子が映し出されましたが、テレビで観戦していた方も同じく、この歴史的勝利をさぞかし喜んだことと思います。
 
一昨日はサウジアラビアがアルゼンチンを倒し、連夜のジャイアントキリング(番狂わせ)となった訳ですが、この「勝ち点3」が決して奇跡やまぐれでなく、日本の実力であることを、この後続く試合でも世界に証明して欲しいと思う次第です。
 
さて、「歓喜」とまでは言い過ぎですが、昨日は私にとって心満たされる嬉しきひと時が。
 
東海村での報告会を終え、一昨日の夜はそのまま茨城に宿泊し、昨日敦賀に帰る途中、この春より東京で働く長女と合流してランチへ。
 
あいにく雨の東京でしたが、待ち合わせ場所の品川駅に表れた娘の明るい笑顔で、瞬時に晴々とした気持ちに。
 
その後は、予約してあったお店で約1時間半、食事しながら、あれやこれやと仕事やプライベートのことなど話しをしましたが、職場の方とも仲良く、休日も大学時代の友達などと楽しく過ごしている様子を聞き、改めて安堵したところです。
 
また、茨城で買った名産「丸干し芋」を土産に渡すと、テンション高く喜ぶ姿が。
 
さすが「芋好き」を自称する娘ですが、その姿に、買ってきた甲斐があったと私も喜んだ次第です。
 

【それだけ喜ぶのなら、もっと沢山入っているのを買えば良かった…。】
 
こうして幸せな時間はあっという間に過ぎ、品川駅では、私は新幹線、娘は東海道線へとそれぞれ帰路に着いた訳ですが、別れ際も笑顔で「頑張るわ!」との元気な言葉を残し、ホームに降りていった彼女。
 
私からも一言声を掛け見送りましたが、何とも頼もしい後ろ姿を逞しく感じた次第です。
 
冒頭のワールドカップではありませんが、娘の頑張る姿を見ればやはり、自分も負けてはいられないと元気が沸いてくるところ。
 
娘が次に帰省するのは年末となりますが、東京での奮闘にエールを送りつつ、今後も成長を見守り続けたいと思います。

3年ぶりの東海第二発電所

ブログ 働く仲間とともに

昨日は茨城県東海村へ。
 
11月2日には、原電労組組織内議員である寺門定範・東海村議会議員を敦賀にお迎えし、村政・市政報告会を開催したところですが、今回はその逆で、私が東海村へ行き、活動報告させていただく機会を得ました。
 
年に一度のこの機会。
 
コロナ禍で昨年はオンライン開催でしたが、「3年ぶり」に対面型で開催いただいたことにより、茨城県の各事業所の方にもご挨拶、暫し懇談することができました。
 
報告会の会場は東海第二発電所内ということで、夕刻そちらに向かうと、再稼働に向けて大規模な安全性向上対策工事が進む発電所構内は、以前に見た姿から一変し、大型クレーンが所狭しと並び、緊急時対策所設置のための地盤改良や高圧電源装置の工事が行われていたほか、敷地内を囲うビルの3階高さ(約20m)にも及ぶ防潮堤が一際目につく状況となっていました。
※セキュリティ上、敷地内の写真撮影は禁止のため、視覚で状況をお伝えできません。
 
構内に向かう途中、作業を終えた協力会社の方とすれ違いましたが、その数や途切れることがないほどであり、これだけ多くの方の協力のもと工事が進められていることを身をもって知ることができました。
 
今回、視察まではできませんでしたが、また改めて工事の詳細を拝見させていただきたいと思います。
 
メインイベントの報告会は、定時後に敷地内にある放射線管理センターの会議室で行われ、原電並びに原電エンジニアリングの皆さん参加のもと、約1時間、寺門村議並びに私からの報告、意見交換を行いました。
 
私は、いつもと同様、市政や議会のトピックス、活動状況をパワーポイント形式で報告した訳ですが、参加者の中には敦賀出身の方もおられ、お伝えした、現在工事が進む北陸新幹線敦賀駅周辺の工事状況や駅西エリアの開発については特に関心高く聞いていただけたように感じました。
 
意見交換の場においても、積極的に質問をいただき感謝。
 
とりわけ、国のエネルギー政策に対する自治体の受け止めや周辺地域との連携、あるいは自身の議員活動に関しても理解を深めていただけたものと感じた次第です。
 

【報告会の様子】
 
大規模な工事を進める東海第二発電所ですが、この日も地元の東海村を始め、周辺自治体にお住まいの皆さんに対する訪問活動(発電所の状況などをご説明)を展開していると伺い、まさに社員の顔が見える形での理解活動に敬意を表する次第。
 
再稼働に向けて進む東海第二発電所。
 
この冬も、東京圏内を始め、東日本の電力需給は極めて厳しい状況にあり、こうした事態を改善するためも、東海第二が再稼働を果たすことの意味合いは大変大きいもの。
 
安全第一を最優先に工事を完遂されること並びに地元の皆さまのご理解のもと、再稼働に進むことを願うとともに、距離は離れていても心はひとつ。
 
敦賀に戻ってからも、東海の地で働く皆さんにエールを送り続けたいと思います。

市長3選不出馬で迎える12月定例会

ブログ 敦賀市議会

本日、二十四節気では「小雪」を迎え、季節は徐々に冬へ。
 
「小雪」とは文字通り、わずかな雪が降る頃という意味で、山などに雪が見られる時期とあるものの、まだ野坂山にはそうした気配はまったくなく、温かい日が続く今日この頃。
 
とは言え、「小雪」の次は「大雪」となることや、来週末からは12月ということで、車のタイヤ交換など早目の冬支度をしておかねばと思うところです。
 

【週末の野坂山。すすきが揺れる晩秋を感じた次第。】
 
さて、こうして今年も残り約40日となっておりますが、敦賀市議会では令和4年最後の定例会が11月29日から始まります。
 
令和4年第4回定例会、いわゆる12月議会の開会に先立ち、一週間前の昨日は、招集告示、理事者より今定例会に上程される議案の配布がされたほか、会期日程や運営等について確認する議会運営委員会が開催されました。
 
委員会では、コロナウイルス感染対策として、予算決算常任委員会(全体会)について、従前同様に事前通告制、部局入替えにて、密集、密接を避けることなどについても確認がされたところです。
 
今定例会の会期は、12月20日までの22日間。
 
奇しくも昨日、渕上市長が3期目の不出馬を正式に表明され、複雑な思いの中迎える定例会となりますが、市長も市議も残すところ任期中の定例会はあと2回。
 
いかなる状況にあろうとも、ひとつ一つ丁寧に積み重ねていくことが、市民並びに敦賀市政のためとの思いのもと、今定例会も最後まで自身の役割を果たしてまいります。
 
→令和4年第4回(12月)定例会の会期日程はこちら

資源回収は多世代が集う地域コミュニティ

ブログ 地域コミュニティ

わずか1ヶ月の間に「更迭」された大臣が3人。
 
昨晩流れたニュースによれば、岸田首相は、政治資金を巡る問題が相次いで明らかになった寺田稔総務相を更迭したとのこと。
 
短期間で3人の閣僚が交代する異常事態により、岸田政権のさらなる求心力低下は避けられない状況となりましたが、臨時国会の会期末までは残り約3週間。
 
政府・与党は会期を延長する方向で調整しているようですが、臨時国会では、総合経済対策の裏付けとなる令和4年度第2次補正予算案や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に向けた新法も成立させなければならないほか、年末には国家安全保障戦略など、「安保3文書」の改定も予定されており、山積する課題に対し重要局面を迎えることから、「政局」に終始せず、議論を前に進めていただきたいと考えます。。
 
さて、話題を変え、心配していた雨がちょうど止んだ昨朝は、町内の資源回収作業を実施。
 
おそらくどの町でも実施している資源回収作業(廃品回収というところもあるかと)は、育成会(いわゆる子供会)が主体となり、4月、7月、11月と年3回、新聞・雑誌やダンボールを収集し、換金した資金をクリスマス会などの行事に充てるというもの。
 
私が小学生の時分から脈々と続いているものですが、前回より、コロナ禍で控えていた子どもたちの参加を再開し、昨日も子どもから町の役員までが協力し作業を進めたところ。
 
私は副区長の立場で参加しましたが、小学校低学年くらいのお子さんが一生懸命、重い新聞の束を胸に抱え運ぶ姿、それを助ける高学年のお兄ちゃん、さらには大人から子どもへのバトンリレーなど、微笑ましくも頼もしいシーンがいくつもありましたが、こうして各世代が入り混じって行う共同作業の楽しさ、大切さを改めて感じた次第です。
 

【子ども達から大人までが協力し、作業はスムーズに進みました。】
 
先日開催された「地域共生社会推進全国サミットinつるが」の中では、持続的な地域社会づくりに向け、様々な取組みや先進事例を学んだところですが、この資源回収のような、多世代が集い、お子さんにも達成感や充実感を得てもらえるような地道な取組みはまさに、地域コミュニティの原点であると、改めて認識したところです。
 
現在、我が町内においては、やや高齢化しつつある「お祭り実行委員会」を緩やかに世代交代していこうと、委員の町内公募、人選を進めるところですが(もちろん私は手を挙げています)、そうしたことも含め、先輩方から私たち世代、そして次世代へと技術やノウハウのバトンをつないでいくことが、地域の歴史や文化を育むことにつながるというもの。
 
敦賀市内各地でこうした取組みがされていることかと存じますが、より良い地域コミュニティづくりに向け、私自身、町内の仲間とともに「楽しみながら」、今後も尽力していきたいと思います。
 
※持続するポイントは住民自らが「楽しむ」ことにあろうかと。

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