「明石の若き同志」と街頭演説会を開催

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最近では、泉房穂前市長が進めた「6つの無償化」などの子育て支援政策が、人口減少や経済対策としての成功事例として一躍有名になった兵庫県明石市。
 
今では人口306,182人(令和6年5月1日現在)となったこのまちですが、明治19(1886)年に世界の標準時であるイギリスのグリニッジからちょうど135度(=9時間の時差)にある位置上の時刻を日本の標準時として定め、この「子午線」が通るのが明石市であり、「日本標準時のまち」「時のまち」として全国に知られるところ。
 
昨日は、そうした点において関心の高い明石市へ出掛けてまいりました。
 
目的は、わが「同志」との街頭演説会。
 
同志とは、「前田峻希(としき)」(通称:まえとし)さんと言い、私のブログをご覧いただき、数年前にホームページにメールをいただいたことをきっかけに交流が生まれ、以降はX(旧ツイッター)でのつながりに加え、敦賀にも3度お越しいただき、市内をご案内したり、街頭活動を手伝ってくれてたり、さらには北陸新幹線開業の日にもお祝いとばかりに駆け付けていただいたりと、私のみならず、敦賀にも愛着を持っていただいている青年。
 
その彼は、国民民主党兵庫県連にも所属をし、3年後の明石市市議選をめざし、いわゆる「2連のぼり旗」に私なんぞを採用いただき、コツコツ地道に活動されているところ。
 
「2連のぼり旗」(あるいは看板・ポスター)は、公職選挙法上、街頭演説会の告知用として掲示許可されているものですが、昨日5月30日は、のぼりに表示の開催日ということで、以前からこの日に明石に行くことを約束していたものであり、遠征したというのが経過であります。
 
せっかく来られるからと、お昼前に明石に到着した後は前田さんのエスコートで駅前の子育て支援関連施設や日本標準時子午線上に建つ「時と宇宙」をテーマにした博物館「明石市立天文科学館」、世界最大級の吊り橋「明石海峡大橋」をご案内いただいたほか、神戸市にある国民民主党兵庫県連にもお伺いし、川内清尚・県連代表(神戸市議会議員)、向山好一・衆議院兵庫3区支部長とも歓談の機会をいただきありがたい限り。
 
これだけでも充実した時間でしたが、ここからがメインイベント。
 
17時45分からは、明石駅前での街頭演説会。
 
なお、このために、兵庫県連学生部の方2名に加え、何と岡山県連の学生部1名まで応援に駆け付けていただき心強いやら頼もしいやら。
 

【演説会会場で配布のため準備いただいたチラシ】
 
30万都市、しかも退勤時間帯とあって非常に多くの往来があるなか、学生部の前振りの後、まず応援弁士の私から約30分。
 
まえとしさんとの関係から入り、福井県敦賀市の紹介では、北陸新幹線の大阪までの延伸を明石からも後押しいただきたいなどお願いした後、国民民主党の政策、現在の国会審議などを中心にご紹介した次第。
 

【明石駅に向かって街頭演説。日頃の成果?から思いの丈はお伝えできたかと。】
 
続いて、マイクを「まえとし」さんにお渡しし、同じく約30分、落ち着いた口調にて、明石市議会のことや政治関連のトピックスについて話されましたが、私が話している時は「まえとし」さんに、「まえとし」さんが話している時は私にと、次々と通行される方から声を掛けられ、私も3人とエネルギー政策や安全保障、憲法改正や障がい者福祉に至るまで、幅広く意見交換した次第。
 

【まえとしさんの語り掛けるような演説は勉強になりました】
 
見ると学生部の方も同じく、ご意見に真摯に耳を傾けており、計7〜8人はいらっしゃったでしょうか、訴えるだけではなく、政治に対する声をお伺いできたことは大変良かったと感じました。
 
こうして街頭演説会を終え、皆さんとの別れを惜しみながら、改札でお見送りいただき明石を後にしましたが、貴重な機会を頂戴したことに感謝するとともに、まえとしさんとは今後も引き続き連携を図り、互いに刺激し合って活動を展開していきたいと思います。
 
結びに、兵庫県連でご挨拶した向山好一・衆議院兵庫3区支部長におかれては、常在戦場であり、来たる戦いでの必勝を心より祈念申し上げます。
 
「対決より解決」の基本理念、「現実路線の中道政党」こそ今の日本に必要であり、その信念のもと、ともに頑張りましょう!
 

【お手伝いいただいた学生部の皆さんと一緒に記念撮影。次は敦賀にお越しください。】

敦賀を世界に誇る「エネルギーの未来都市」に

エネルギー ブログ

5月27日の議員説明会にて、令和3年11月の稼働以来、故障が頻発しているとの理由により解体撤去するとあった「自立型水素エネルギー供給システム(H2One:エイチツーワン)」については、敦賀市が進める他の水素の取組みの中止や開発遅れなどから、市が掲げている「調和型水素社会形成計画」の存在が薄らいでいるのではないか、とりわけ原子力とも親和性の高い「水素」の取組みを評価し、応援していただけに、今回のことは遺憾でもあり、極めて残念な気持ちであると、自身の思いをこのブログでも述べたところ。
 
その後、担当課より、故障の技術的原因や撤去判断に至るまでの過程などについてヒヤリング(関連する費用が、今定例会に提出の補正予算に計上されていることから、予算の事前審査に当たらないよう留意)したことに加え、一昨日行われた米澤光治敦賀市長の定例会見では、「敦賀市としては地の利を生かし、トップランナーであり続ける姿勢は変わらない」、「H2Oneだけをもって(水素活用が)後退ということではない」と述べ、国の政策の進捗に合わせながら、市としても引き続きエネルギーの多元化を進めていく姿勢を示したとの新聞記事を拝見。
 
これにより、撤去の判断に至った根拠、今後の水素活用に対する敦賀市の考えを把握するものです。
 

【敦賀市役所西側に設置されている「自立型水素エネルギー供給システム(H2One)」(やまたけ撮影)】
 
ついては、撤去によって明らかに機能低下となる、災害時における市庁舎の電源多重性(現在:ディーゼル発電機+H2One → 撤去後:ディーゼル発電機のみ)が失われる(単一化)ことに対する対応をどうするのか、また水素に関しては、従前の姿勢を変えないとした場合に「調和型水素社会形成計画」と照らして、今後いかに進めていくのか。
 
私自身、※世界に誇るオンリーワンの「エネルギーの未来都市」となるポテンシャルを持っていると考えるのが「ここ敦賀」であり、これを自負する立場として引き続き、その辺りの考えを意見してまいる所存です。
 
※なぜそう考えるかについては、以前に発行した「やまたけNEWS」の最下段”ちょっとひとこと”をご覧ください。
 
 →「やまたけNEWS」第19号(2024年1月)はこちら
 
さて、そのようなことを考えながら、水曜日の昨朝は名子ヨットハーバー前での辻立ちからスタート。
 
名子での辻立ちに関しては、一昨日夜のある会議で「いつも立たれているのをバスの中から見てますよ!」とお声掛けをいただき嬉しい限り。
 
会釈やお手振りなどリアクションいただける方以外でも、こうして見てくれている方がいると思うだけで元気100倍(意外に単純です)。
 
そんなお声も励みに、昨朝はスモーク貼りの窓越しにも届くよう、一段と気持ちを込めてご挨拶した次第です。
 

【昨日の辻立ちのワンシーン。曇天ながら気持ちは晴れ晴れ。】
 
また、夜は東洋紡労組敦賀支部の執行委員会にお招きいただき、活動報告の時間を頂戴しました。
 
以前からこうした機会をいただいていることもあり、フランクな雰囲気での意見交換も盛り上がり、気付けば1時間半経過していました(汗)。
 
職場からのリアルなご意見やご支援の声は「活動の源泉」。
 
ご期待に応えられるべく、引き続き尽力してまいります。

令和6年第2回(6月)定例会を前に「議会運営委員会」を開催

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与野党による法案の修正協議が始まった「政治資金規正法」の改正法案。
 
この改正法案を巡っては、政治資金改革パーティーの「開催禁止法案」を単独提出した立憲民主党の岡田克也幹事長ら一部幹部が開催すると表明。
 
これに批判の声が挙がるや否や一転して中止を表明したほか、同党の泉健太代表は法案に記した令和8年1月1日の施行日までは「移行期間」として、開催は問題ないとの認識を示すなど、党執行部の迷走ぶりが際立っています。
 
自ら「禁止」を求めながらのこの対応は誰が見てもおかしいと思う訳ですが、会見で本件について問われた国民民主党の榛葉賀津也幹事長は以下のように述べています。
 
「お父さんがタバコ吸いながら子供に『禁煙しろ』と言っても説得力ないね。私達は旧文通費の使途公開、パーティ券は5万円以上は公開、外国人のパー券購入禁止を率先してやってる。自分達で範を示さないと迫力ない」
 
例えにいつも「説得力ある」榛葉幹事長ですが、今回も同感。
 
立憲の対応がまた、国民からの政治への信頼を低下させているように思えてならず、政治家たるもの、俗に言う「天に唾を吐く」、あるいは「ダブルスタンダード」にならぬよう、極めて留意せねばと考える次第です。
 
さて、政治は政治でもこちらは敦賀市議会。
 
敦賀市議会では昨日、議会運営委員会を開催。
 
定例会開会1週間前の、いわゆる「告示日議運」とも呼んでいますが、6月4日(火)から始まる令和6年第2回(6月)定例会を前に、会期日程や視聴提出議案の付託先、請願・陳情等、定例会の運営について協議を行いました。
 

【委員会室にて開催された議会運営員会】
 
なお、協議事項のひとつにありました「病院事業管理者の出席要求」に関しては、急逝された前管理者の後任として就任された現管理者が、一般質問の2日目、3日目に当たる日程で、就任前に決まっていた学会にどうしても出席しなければならないとのことであり、これについて了。
 
その上で、管理者に対しては、当該期間を除くことなく、会期の全期間で出席要求をするものとし、理事者側には、院長などの「代理出席」が可能か否か持ち帰り検討いただくこととなりました。
 
市立敦賀病院側においては、前管理者が急逝されて以降、定例会には院長が出席するなど、イレギュラーな対応続きであり、発端にあったことを考えると今回の件も致し方ないものとしつつ、議会としては「出席要求」することの重みを考えねばならない。
 
原則論との狭間で考えていると、やや発言機会を失ってしまった点がまだまだ私の至らぬ点でありますが、事情は事情で斟酌しつつ、丁寧にルールと照らし合わせていく作業が大事と考える次第です。
 
そうした協議の後閉会となりましたが、提出された議案は「令和6年度敦賀市一般会計補正予算(第2号)」を始め9件。
 
従前同様、慎重審査、審議に努めてまいります。
 
なお、会期日程を以下に添付します。
 
6月4日(火)から25日(火)までの22日間となりますので、敦賀市議会にも注視いただけますようお願いいたします。
 

【令和6年第2回(6月)定例会の会期日程(敦賀市議会HPより)】

台風1号が接近 〜大雨と風に注意〜

ブログ 防犯/防災

1日遅くなりましたが、26日(日)に行われた静岡県知事選挙、周南市議会議員選挙(山口県)などの各級選挙において当選された、国民民主党公認あるいは推薦候補の勝利を心からお祝い申し上げます。
 
また、これら選挙戦に志をもって戦われた、すべての候補の皆様に敬意を表するところです。
 
昨朝はそうした思いも背景に、強風吹く中でしたが週頭街宣を実施。
 
のぼり旗を押さえながら(巷ではこれを「ストロングスタイル」と呼ぶそう)約30分、活動報告に加え、国民民主党の政策をご紹介した次第です。
 
これまで同様、逆風、追い風に関係なく、今週も頑張ってまいります。
 

【強風に煽られるのぼり旗。安全のためにもガッチリ掴みました。】
 
その後は、午前中は市役所講堂で開催された「令和6年度 敦賀港整備促進期成同盟会 定例総会」、午後は議員説明会に出席。
 
①新学校給食センターの整備状況について、②敦賀市自立型水素エネルギー供給システム(H2One:エイチツーワン)の解体撤去について の2件について説明を受けた議員説明会。
 
とりわけ、令和3年11月のH2One稼働以来、故障が頻発しているとの理由により、同システムを解体撤去するとの②に関しては、費用は製作会社の東芝エネルギーシステムズ(株)が補償するため、市の経費負担はないにせよ、技術的な細かな説明は無いばかりか、H2One自体、「嶺南Eコースト計画」や「敦賀市ゼロカーボンシティ宣言」、あるいは新庁舎の機能としても「目玉」として謳い、また市自らが立てた「調和型水素社会形成計画」においても2025年までに2基、以降も設置拡大していくとしていることに対する「重み」をいかがお考えなのか。
 
時間切れで、限られた質問しかできませんでしたが、更地にして終わりというものではないと思うところであり、さらに水素に関して申し上げれば、3月定例会の代表質問でも確認した通り、大阪万博で飛ばす予定であった「水素ドローン」も飛ばない、新幹線駅からのいわゆる「動く歩道」の動力源も水素を用いたシステム(これも東芝)にするはずが、これもボツ。
 
以前に「目玉」としていたものが次々と消滅していることからすれば、当初掲げた「調和型水素社会形成計画」の存在が薄らいでいると感じるところであり、私個人としては、とりわけ原子力とも親和性の高い「水素」の取組みを評価し、応援していただけに、今回のことは遺憾でもあり、極めて残念な気持ちが込み上げてきた次第です。
 
いずれにしても、ここでボヤいても仕方ありませんので、技術的なことを含め、事実関係をまた確認したいと考えます。
 
さて、今朝は敦賀でも強い雨が降るところですが、強い台風1号は29日には沖縄県の大東島地方に接近する見込みであり、これに伴う前線や低気圧の影響により、南西諸島から東日本の広範囲にかけて雷を伴った非常に激しい雨が降るところがあるとのこと。
 

【雨雲と風の予想(ウェザーニュースより引用)】
 
首相官邸は27日、同日以降に予想される大雨に備え、官邸内の危機管理センターに情報連絡室を設置したうえ、気象庁では、局地的な大雨をもたらす線状降水帯が発生する可能性を12~6時間前に伝える「半日前予測」を府県単位で発表する運用について、28日としていた開始を27日午前11時に前倒しすると発表。
 
ここ数年、豪雨による被害が続く日本列島ですが、気象観測予測精度の高まりや未然の備えにより、防げる被害は必ずあると思います。
 
出水期に入るいま、ここ敦賀においても、改めて災害への認識を高めるとともに、「自分だけは大丈夫」と思うことなく行動いただくことをお願いする次第です。

大成功の「NHK大河ドラマ『光る君へ』のパブリックビューイング」

ブログ 敦賀の歴史・文化

風が強いながらもお天気に恵まれた日曜日。
 
敦賀の駅前では、ライブやキッチンカー、はたらく車にクラシックカー&スーパーカーが登場する北陸新幹線敦賀延伸開業記念イベント「TSURUGA DEPART」。
 
金ヶ崎緑地と敦賀赤レンガ倉庫では、地域の学生吹奏楽部や地元アマチュア演奏者によるライブ「つるがのおと」が開催されるなど、市民企画のイベントにより多くの賑わいがあったところ。
 
私のほうは日中、敦賀市民歴史講座で何度も講義を拝聴している多仁照廣先生が、以前に「シリーズ物語 敦賀藩」を出版されたことを祝う「多仁照廣氏出版記念会」に気比史学会の一員として出席。
 
若狭エリアを主とした関係者が集い、多仁先生のご功績を讃えるとともに、今後ますますのご活躍を祈念した次第です。
 
続いて、昨日のメインイベントは、19時からの「NHK大河ドラマ『光る君へ』パブリックビューイング(PV)&ミニ歴史講座」。
 
昨晩の放送から「越前編」入ることを機に、敦賀市が企画したこのイベント。
 
先回りして申し上げれば、番組終盤でまひろ(紫式部)らが琵琶湖を舟で渡り、越前に向かう際に通った山道はまさに北陸最古の「深坂古道」であり、セリフと映像、さらにはキャプションで登場したのは「松原客館」と、いずれも敦賀が誇る歴史に関わるもの。
 
次週の予告では、「松原客館」を舞台に、宗人と藤原為時(まひろの父)が交渉するシーンがあるようですので、皆さんぜひご覧いただければ幸いです。
 
さて、嬉しいことに、このPVには100名を超える市民の参加があったことに加え、米澤市長、福井県や越前市からは観光関係のご担当の方、さらにはNHK大河のプロデューサーの方まで参加されての盛況ぶり。
 
また、越前編をより楽しく観ようと、PVに先立ち開催した「ミニ歴史講座」では、講師として気比史学会の糀谷好晃会長、アシスタントの私にて対応した次第。
 

【熱気あふれるPV会場(粟野公民館 大ホール)】
 
限られた時間の中でしたが、「平安時代の敦賀」と題し、①平安時代から今日まで、②松原客館の謎にせまる、③深坂古道~北陸最古の詩と史の径(みち)~、④古代の北陸道/芋粥のこと についてお話ししましたが、ここではいくつかのスライドのみご紹介いたします。
 

 
まずは、「紫式部の一生」ですが、越前編で描かれる国府にいたのはたった1年であるとともに、「源氏物語」は約1000年前に書き上げられたものであることが分かります(ちなみに、平安時代はちょうど400年で、265年の江戸時代より長く、日本の歴史上最長の時代)。
 

 
続いてこちらが、昨日のシーンでも山道として出てきた「深坂古道」。
 
式部が通ったとされる北陸最古の古道であり、ここで式部は「知りぬらんゆききにならす塩津山 世にふる道はからきものぞと」との歌を詠んでいます。
 


 
なお、この深坂古道は、敦賀みなとライオンズクラブのご協力を得て、気比史学会とともに平成4年に整備、説明板や紫式部の歌碑も建立し、当時の新聞にも掲載されました。
 

 
続いて、敦賀にあったとされる対外使節の迎接館「松原客館」。
 
※左は北陸電力作成資料より、右は敦賀市立博物館所蔵の越前国敦賀古図(幕末に描かれた推定画)の一部抜粋より。
 

 
発見されていない「松原客館」を語る上で、頭に入れておきたいのが、古代の地理であり、図を見て分かるとおり、海岸線は今の松原の位置よりずっと内陸寄り(今の松陵中学校の辺りか)、①東の入江(氣比神宮近辺)、②西の入江(来迎寺辺り)、③第三の入江(西福寺近く)と3つの入江があったことから、主にその周辺にあったのではないかと推定されています。
 

 
上記の地理的関係から想定される、「松原客館」があったとされる「7つの候補地」。
 
なお、⑦の「中遺跡群」は、過去の出土品にベルトのバックルのようなものがあり、庶民が装着するものでないことから、当時の豪族、有力者が住んでいたと考えられることから、他の候補と離れた位置に候補として挙げられています。
 

 
何ともミステリアスな「松原客館」ですが。過去に気比史学会では「松原客館の謎にせまる」と題した市民歴史講座、刊行物も出版するなど、当時のブームの火付け役となりました(「敦賀学たんさ隊」による帯磁率探査も行われました)。
 


 
文献では、804(延暦23)に「比年、海使の来着多く、能登国に在りし停宿の処、疎あるべからず、宜しく早く客院を造るべし」の勅(天皇からの命令)により、福良津に能登客院の造営されており、同じ頃に松原客館も創設されたと考えられていることに加え、昨日のドラマで「松原客館にいる70名の宗人を返せ」との命を受け、為時が越前に立ちましたが、2枚目のスライドにあるよう、995 (長徳1)には「若狭国着の宗の商人・朱仁聡(しゅじんそう)ら70余名を越前国 松原客館に移送」とあり、まさにこのことを描いているものと推察いたします。
 
ご紹介したいことはまだまだ沢山ありますが、書き出すとキリがないのでこの辺りで止めておきます。
 

【ミニ歴史講座の一コマ】
 
申し上げたいことは、古墳時代から始まる、大陸とつながる敦賀津(港)の歴史は平安時代も大変重要なものであったこと、かの紫式部が為時らと、ここ敦賀(深坂古道など)を通って越前国府に向かったこと、さらには謎多きながら必ずやあったとされる「松原客館」は当時の日本が誇る迎接館であったこと。
 
こうした歴史に思いを馳せながら、次週以降の大河ドラマをご覧いただくとともに、敦賀の悠久の歴史を感じていただければ幸いです。
 
また、視聴率から言えば、全国で2,500万人が観ているとされるNHK大河ドラマ。
 
ドラマを通じ、敦賀、そして当時大国であった越前国に注目が集まることを切に期待いたします。
 
結びに、企画から準備。運営まですべて手作りで、熱意をもって進めていただいた敦賀市まちづくり観光部 観光誘客課のご担当を始め、関係者の皆様に心から敬意と感謝を申し上げます。

ふたつの定期総会で感じたこと

ブログ 敦賀の歴史・文化

青空広がるこの週末。
 
昨日は、ふたつの団体の定期総会に出席しました。
 
ひとつ目は、自身が事務局長として参画している、敦賀の市民歴史団体「気比史学会 第48回定期総会」。
 
昭和52(1977)年設立の「気比史学会」のことや、私がこの団体の運営に携わることになった経緯に関しては、これまで何度かご紹介しているため割愛しますが、今年で47年目を迎える、連綿と続く活動に敬意を表するところ。
 
昨年に続き、主催側として2回目となる総会は、13時30分より市立図書館3階の会議室にて、会員ならびに賛助会員にお集まりいただき開催。
 
次第に従い、2023年度の事業や収支報告、役員体制の一部見直し、2024年度の事業計画、予算までを提案のうえ、ご承認いただきました。
 
なお、提案事項に対しては、活発な質疑、建設的なご意見もいただき感謝。
 
ご意見の中にもあったよう、これだけの歴史と実績を重ねてきているが故、市民の皆さんからするとやや敷居の高い、学問的な団体に映っているのかもしれませんが、設立時から変わらぬ考えは「史楽」。
 
つまりは、「地域史を楽しく学ぶ」ということであり、郷土の歴史をより広く、深く知ることの「ワクワク感」を持ちながら「探究」するということ。
 
この視点を持ちながら、「敦賀の歴史ファン」を一人でも多く増やすこと、そしてそのことは必ずや郷土愛や誇りにつながるものと信じるものであり、次代に歴史を継承する意味合いも含め、今後も工夫しながら会を運営していく所存です。
 

【総会の様子。挨拶されているのは糀谷好晃 気比史学会会長。】
 
続いて、18時30分からは、あみや旅館で開催された「令和6年度 敦賀防衛懇話会 定期総会」に出席。
 
同会の会則第2条にある「目的」は、「この会は、陸上・海上・航空自衛隊の隊員が安んじて任務に邁進できるよう民間防衛基盤の育成強化を図り、自衛隊の実施する各種行事の支援協力を行うことを目的とする。」こと。
 
私自身、ここ数年は同会の行事に参加協力する形で参画してきましたが、今回の総会にて「理事」を拝命。
 
先の目的を胸に置き、微力ながら尽力してまいる所存です。
 
総会においては、気比史学会と同様、事業や会計に関わる実績報告、計画について承認されましたが、会長からは、自衛隊福井地方本部全体の入隊者についても言及。
 
令和元年度に98人であった入隊者は、令和5年度では59人(見込み)と毎年約10人づつ減少している状況であり、この危機感を共有のうえ、会員各位においても自衛隊員募集に向けた声掛けや情報発信をとの依頼がありました。
 
人口減少社会の影響、ここにもありといったところでありますが、隊員の減少は、わが国の防衛力に直結するものであることから、この点に関して十分留意のうえ、少しでも貢献していきたいと考えます。
 

【定期総会の資料一式。私たちは 国を守る自衛隊を 応援します。】
 
こうして、分野の異なる総会に出席した一日でしたが、それぞれあったのは、思いをもって活動されている皆さんの熱意。
 
両団体とも運営側に入った私ですが、今後引き続き「熱量」を持ち続け、活動に賛同する輪を広げていければと思います。

敦賀以西は「小浜・京都ルートしかない」

ブログ 北陸新幹線 敦賀の歴史・文化

ここ最近、プライベートの活動で注力しているのは、敦賀の市民歴史団体「気比史学会」。
 
市民歴史団体として、ここまで長く活動を続けているのは全国でも稀。
 
設立から47年の歴史を有する団体で、役員の高齢化などを理由に一旦は解散の危機もあったところ、今年度からは私を含む、30〜50歳代の世代で継承をし、活動を継続しています。
 
その気比史学会では、本日48回目の定期総会、明晩は敦賀市が主催する「NHK大河ドラマ『光る君へ』パブリックビューイング(PV)」で「ミニ歴史講座」を行うとあって、昨日も糀谷好晃会長と事務局長の私とで、資料の最終打合せをしたところです。
 
とりわけ、「NHK大河PV」に関しては、聞くところによると既に100名を超える事前申込みがあるとのこと。
 
PVに先立ち開催する「ミニ歴史講座」では、大河に登場することが発表されている「松原客館」を始め、紫式部が通った北陸最古の「深坂古道」などを中心に、ドラマと敦賀の関係や「平安時代の敦賀」を分かりやすくご紹介いたしますので、皆様もぜひ、粟野公民館まで足を運んでいただければ幸いです(5月26日 19時開会)。
 
 →「NHK大河ドラマPV」の詳しくはこちらをご覧ください(2024年5月18日ブログ)
 
さて、悠久の歴史を有する敦賀にあって、最も特徴的なのは、古より大陸と開けていた「港」と日本海側で一番早く開通した「鉄道」。
 
鉄道に関しては、本年3月16日に「歴史の転換点」である北陸新幹線敦賀開業を迎え、次は「敦賀以西」に向けて、福井県を始め沿線市町の力を結集するところ。
 
「以西」に関しては、石川県南部の一部自治体やSNS上などで「米原ルート」の再考を求める声が挙がっており、様々な議論を経て「小浜・京都ルート」決定した経過からして、私としては「ありえない」と思っていた訳ですが、金沢・敦賀間の開業後、初めて開かれた5月22日の「北陸新幹線建設促進同盟会」(北陸新幹線の沿線自治体沿線の10の都府県で構成)では、「小浜・京都ルート」での一日も早い認可と着工を国に求める決議が採択されました。
 
総会の場では、同盟会の会長を務める福井県の杉本知事はもちろんのこと、整備新幹線に関する与党のプロジェクトチームで座長を務める西田昌司 参議院議員(京都府選出)からは、「最近、『米原ルート』の話をよく耳にするが、一度決まった話を蒸し返すことは断じてない」とあったほか、総会後の取材で滋賀県の三日月知事は「『小浜ルート』での早期全線開通を求める一心で活動している。一度決めたことが実行、実現できる国になるべきだ」と述べています。
 
さらに昨日、JR西日本の長谷川一明社長は「小浜・京都ルートしか考えられない」との見解を会見で明言。
 
同社長は、「敦賀から京都、そして新大阪にダイレクトでつながっていくということが非常に大事。国の方針として大まかなルートとしては確定をされているので、違うルートというのはもう今日ではない。」とも。
 
このように、10もの北陸新幹線沿線都府県、京都選出国会議員、滋賀県知事にJR西日本と、ありとあらゆる責任ある方々が「小浜・京都ルートしかない」と仰っており、これに「米原ルート」を唱える優位性や根拠はどこにあるのか。
 
私としては、「小浜・京都ルート」を考える上で、最も重要視するのは災害時などの多重性を意味する「リダンダンシー」とさらに将来、山陰側への延伸への可能性を残す国土軸形成。
 

 
写真は、敦賀駅の新幹線ホームの西側を見たもの(2022年12月 やまたけ撮影)。
 
線路がY字に分かれていますが、左は車両基地、そして右はこの先「小浜」に向かう。
 
途切れたレールの先をつなぐことは、北陸のみならず、日本のさらなる発展につながるものと信じて止みません。
 
(おまけ)
冒頭ご紹介しました「NHK大河ドラマPV ミニ歴史講座」で使用する表紙の目次を掲載いたします。一緒に敦賀の歴史を楽しく学べれば幸いです。
 

市民の皆さんと共有したい「敦賀市の人口統計データ」

ブログ 敦賀市議会

敦賀市の総人口は、平成23年に69,170人であったのが、令和5年では63,039人と、6,131人(▲8.9%)減少しており、トレンドで見ても平成23年以降、一貫して減少し続けているところ(住民基本台帳を基にしたデータ)。
 
こうした状況を踏まえ、本市においては「人口減少対策」を総合計画のメインテーマに掲げ、様々な施策に取組むところ、昨日は「敦賀市の人口統計データ」に関する議員説明会を開催。
 

【全員協議会室で開催された議員説明会】
 
冒頭、市長からは「議会や市民とオープン(データ公開含む)且つコミュニケーション良く議論していきたい」との言葉があり、以降、米澤市長自らが説明者となって、現況等の説明がありました。
 
説明のあった内容は、市民の皆さんとぜひ共有すべきものと考えることから、以下、資料のキャプションベースでご紹介いたします。
 

【平成23年以降、減り続ける総人口】
 
<年齢区分別人口>
・敦賀市も高齢化が進んでいる。
・老年人口は、H22(2010)→R5(2023)で3,060人増。R5の高齢化率30.5%。
・一方、年少人口は減少。H22(2010)→R5(2023)で2,451人減少。
 
<自然動態(出生数と死亡数)>
・死亡数は増加トレンド。老年人口の増加、特に人口のボリュームゾーンである「団塊の世代」が現在75〜77歳。
・出生数は減少トレンド。

 
<社会動態(転入数と転出数)>
・H24(2012) 以降は一貫して、「転出数>転入数」。
・転出数は、H24以降の4年間程が高止まり、H28 (2016)、H29(2017)に減少したものの、H30(2018)以降は再び増加傾向になり、ここ数年はH24以降並みに多くなっている。
・転入数は、H24以降の7年程が大幅減、ここ数年は持ち直しか。

 
<原子力発電と社会動態>
・H24(2012)以降の数年は社会動態と原子力発電所の従業者数は非常に似た傾向(原子力発電所の状況による響を大きく受けていた)
・R1 (2019) 以降に原子力発電所の従業者数が増加している局面でも、社会減が継続している。(原子力発電所の状況の影響ではない要因も考慮すべき)
 
<出生数と婚姻数>
・最近、出生数減少と婚姻数の関係が注目され、「婚活」政策が増えてきている。
・敦賀市でも婚姻数は減少。H22(2010):351件→R5(2023):210件。
・H22→R5で、婚姻数は40.2%減少、出生数は42.5%減少で、傾向が一致している。

 
<大学等進学率とUターン率>
・大学への進学率は近年上昇トレンド。
・卒業生が650人だとすると、進学率が55%ならば進学者は358人、62.7%ならば408人で、50人多く進学することになる。→進学率の影響は大きい。
・Uターン率はR1(2019)まで上昇傾向にあったが、R2 (2020)以降は30%を切り、伸び悩み。

 
データをもとに、このような全体の傾向を共有したうえで、敦賀市の「人口減少対策」についても説明あり。
 
①なぜ「人口減少」が問題なのか?
・生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口)の比率が上昇すると経済が成長しない。
・社会保障制度の維持が困難になる。
・労働環境が悪化する。
・医療、介護の環境が悪化する。
 
②「人口減少」にどう対応すべきなのか?
・人口増加志向【徹底抗戦】→人口が減っては衰退してしまう。何としても人口を増やさなくてはならない。
・縮小均衡志向【撤退戦】→人口が減っていくのは避けられない。上手にダウンサイジングしていくことが大事。(ex.8がけ行政)
 
•しばらく(実は長期間)は人口減少が続く。
・ しかし、急激な人口減少は地域社会に与える影響が大きい。
・ 反転スイッチを早めに押さなくてはならない。
・ 本当に効果があることは何なのか、をしっかり考えることが重要。
 
こうした考えを背景に、昨年度見直した第8次総合計画で「人口減少対策」をメインテーマに位置づけるとともに、R5年度には「人口減少対策室」を設置(従前は移住定住推進室)、様々な分野(部署)の各種施策を「人口減少対策」を意識しながら立案するとし、以下のイメージ図で示す「好循環モデル」の実現をめざすとしています。
 

 
こうして説明を受けた後の質疑では、私からも、次の質疑と意見。
 
①的確な対策を講じるうえで重要なのは現状分析であり、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の調査で得られている実態(非婚、晩婚、20歳代の第1子出産など)の各項目が敦賀市でどうなっているのか分析しては。
②皆で知恵を出し合うとの観点から、各種データのオープン化は非常に有効であり、今後オープン化するデータの項目や期間、開示方法はどうお考えか。
③少子化対策に関しては根幹にあるマインドの部分として、政府が「2030年までがラストチャンス」と言っているが、ある種こうした危機感のもとで結婚や出産があたかも義務のように捉えられるのはマイナス。結婚して子を産み、育てることは尊くも楽しいものであることを、特に若い中高生などに伝えていくことが重要と考えるが、どうお考えか。
 
市長からは、①まだお示しできる状況にはないが、そうした視点でも分析を進めている、②福井県には充実した各種データがあるが、そこから敦賀市のデータを抜き出し、市のホームページで公開したい、③根本にある捉え方として重要。中高生など若い人に対しては確かにそうかもしれない との回答がありました(私のメモベースにつき、言い回しが違う可能性があるのはご容赦を)。
 
人口減少対策に関しては、東京一極集中が進むなか、地方で人の奪い合いをしていても、国全体(国力)として何の解決策にもならないことから、とりわけ重要なのは、ベースの人口を底上げする「少子化対策」。
 
そういった意味で、敦賀市全体で、上記③のようなマインド、風土をつくり出していくことが重要であり、そして何より、行政や議会だけが考えるのではなく、課題認識を共有し、市民皆でアイデアを出し合うことが、プラスのスパイラルに転じる鍵を握ると考えるところ。
 
結びになりますが、「徹底抗戦と撤退戦の間」の立ち位置で、“急激な”人口減少を避けるため「人口減少スピードを緩めたい」とする米澤市長の考えは十二分に理解するところであり(ちなみに私は「徹底抗戦」タイプ)、昨日もご自身でパワーポイントを操作しつつ、丁寧かつ分かりやすく説明いただいた市長の熱意と姿勢には心から敬意を表するところであり、今後は人口減少対策、少子化対策の「敦賀モデル」を構築できればと考える次第です。

逆境を乗り越える力「ここにあり」

ブログ 働く仲間とともに


 
「心晴れる景色」というのは皆様それぞれあろうかと思いますが、私にとってそのひとつが写真の景色。
 
快晴の昨朝は、水曜恒例の名子ヨットハーバー前での辻立ちでしたが、青い空に透き通る海を眺めながらの活動はまさに「心晴れる」もの。
 
気持ちも爽やかに、西浦地区を通行される皆さんにご挨拶したところです。
 
発電所勤務時代も感じていたことですが、この先を行けば、「北陸のハワイ」水島があったりと、四季折々、表情を変えて楽しませてくれるロケーションは「敦賀の宝」であり、日々通勤で眺められることは人生の「特典」であると思った次第です。
 

【昨日も原電労組役員の方にお手伝いいただき感謝】
 
さて、活動の方は、原電総連敦賀総支部の各職域で市政報告会を継続しつつ、先日はパナソニック・オートモーティブ・システム労組(PASU)の皆さんにもご報告、意見交換をさせていただくなど、支援労組さんとの連携を深めているところ。
 
そうしたなか、昨晩は母体である原電総連の「ソフトバレーボール大会」が開催されるとのことで、会場の敦賀市総合運動公園サブ体育館(第2競技場)に行くと大変なにぎわいが。
 
お伺いするに、原電、原電エンジニアリングそれぞれから計12チーム、約100名の参加とのこと。
 
組合員はもとより、管理職も参加しての行事とはいえ、100名もの人が集まるだけでもスゴいことですが、皆さん非常に楽しそうな表情を浮かべていることに、元労組役員の立場から、私も嬉しくなったところです。
 
また、開会式では、所狭しと並ぶ参加者を前に、私も一言ご挨拶の時間を頂戴し、日頃のご支援に対する感謝をお伝えした次第。
 

【準備運動時の様子】
 
その後は、所用のため会場を後にしましたが、さぞかし珍プレー好プレー、笑いあり、ケガなしのプレーで大いに盛り上がったことと推察したところです。
 
こうした行事に関してはよく、参加者が多ければそれだけで大成功と言いますが、労組であろうと会社であろうと、組織のさらなる連帯や団結力を高める意味において、こうしたレクリエーションが果たす役割は非常に重要であり、今後も引き続き、様々な趣向で継続いただければと思います。
 
組織力、団結力があれば、逆境も乗り越えられる。
 
これは、特に東日本大震災以降、労組役員として組織運営に携わる中で実感したことであり、長きに亘り敦賀発電所2号機が停止する日本原電にあって、逆境を乗り越えるとは「再稼働を果たす」ことと同義と考えるところ、その「原動力は人」であり、昨日の仲間の姿に、その力「ここにあり」と心強く感じた次第です。

着地点を見出した「議会運営委員会」

ブログ 敦賀市議会

今月10日に、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた文献調査受入れを表明した佐賀県玄海町。
 
その玄海町で21日午後8時半ごろ、脇山伸太郎町長宅近くの駐車場で、町長が所有する軽乗用車から出火しているとのが119番があり、唐津署が出火原因を事件と事故の両面から調べているとのこと。
 
幸い人的被害がなかったことに安堵しましたが、文献調査受入れのタイミングを思うとあまりにも物騒な出来事であり、早期の解明をお願いする次第です。
 
なお、国家的課題解決に向けて手を挙げていただいた玄海町に対しては、敬意こそ表すれど、恨みつらみを持たれる筋合いは無いと思うところであり、併せて、地層処分に関わるさらなる国民理解の重要性を思うところです。
 
さて、話しは変わり、敦賀市議会では昨日午前中に議会運営委員会を開催。
 
以前より協議を続けている「タブレットの導入」、「議員個人情報の公表」に加え、「エコスタイルの実施」を議題に議論しました。
 

【委員会室にて開催された議会運営委員会】
 
まず、「エコスタイルの実施」に関しては、理事者側が従来のいわゆる「クールビズ」としてのエコスタイルから、働きやすい服装による勤務の“通年実施”を試験導入(令和6年5月〜)するとのことであり、議会もこれにならい、対象期間を通年とすることに決定。
 
次に、「タブレットの導入」に関しては、機種選定に関し、第一候補であったiPad Proに加え、5月7日に新発売が発表されたiPad Airを比較検討した結果、議会が使用するレベルにおいて求める機能、画面サイズに遜色はないとした上で、コストや重量面での優位性から「Air」を選定することに決定しました。
 
納期は9月ごろを予定しており、並行して取扱要領やルール、使用にあたってのレクチャーをした上で、早ければ12月定例会からの導入をめざすことになるかと思います。
 
タブレット導入による効果は、単にペーパーレス化や議員だけの情報管理に留まらず、例えば、市民の皆様からのご質問に対してもタブレットで視覚的に説明できることが可能になるなどの利点があることから、導入された際にはフル活用し、投じるコスト分のメリットを発揮していきたいと考えます。
 
また、公人ではあるものの、議員のプライバシー保護も必要との観点から、市議会ホームページ(HP)や議員名列(議会事務局に配備)掲載する情報の範囲について検討を進めてきた「議員個人情報の公表」に関しては、結論として、以下のように整理をし決定しました。
 
◉HP並びに議員名列に掲載する住所は大字(町名)までとし、番地までの掲載は選択制とする
◉HPへの電話番号、メールアドレス掲載は、希望がある者については掲載(従前同様)
◉議員名列へは、議員の連絡手段を少なくとも1つ以上掲載する(電話番号やメールアドレス)
 
本件については、ある会派からの見直し提案を契機に、各委員の意見が分かれ、2度会派に持ち帰っての協議となりましたが、「全会一致を原則」とする議会運営委員会において、こうして結論を見出せたことは良かったかと。
 
わが会派(市民クラブ)においては当初、公人である議員は、市民からのあらゆる声に応えるべく、住所は番地まで公表すべき、電話番号やメールアドレスも積極的に公開していくべきとの「原則論」を主張してきましたが、昨今のプライバシーに対する社会情勢(議員に絡む事件もあり)や現実として起きていることへの対応、議員の成り手不足要因の可能性排除などを総合的に勘案した上で、議会が自らの判断で見直せることであることを念頭に、方針を軌道修正した次第。
 
国民民主党の「対決より解決」ではありませんが、原則論を振りかざすことが大事な時もあれば、現実的に求められる解決策として、柔軟に着地点を見出すことが、特に議会、政治の世界では大事なことと学んだ次第です。
 
議論経過の紹介が長くなってしまいましたが、これこそ原則論としてあるのは「議会は言論の府」であるということ。
 
議会運営委員会のみならず、議会内でのあらゆる場において常に「その心」を忘るることなく、引き続き活動にあたる所存です。

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