美浜発電所3号機が発送電を開始!

ブログ 原子力

6月定例会閉会から一夜明けた昨朝の福井新聞では、「議員定数削減に関する請願」の討論、採決の内容が大きく取り上げられていましたが、記者から見たコラムでは、市民の皆さんに賛成・反対双方の意見などが伝わったことからも請願が提出された意義はあったと記載。
 
こうした論評や一連の対応に対する評価に関しては、様々な受け止めがあろうかと思いますが、私に対しては多くの方から、励ましや労いの言葉、メールなど頂戴し、ありがたい限り。
 
また、この日は早速、議長より議会運営委員会に対し、議員定数について協議を行い、令和4年3月末までに結論を出していただきたい旨の諮問がされたとの連絡がありました。
 
協議すべき事項とは、
(1)敦賀市議会の議員定数を定める明確な基準
(2)削減人数について
であり、こちらについては、私も委員の一人として、議会運営委員会の委員の皆さんとともに進め方の協議、議論を深めていきたいと思うところです。
 
今後も、支えてくれる皆さんの意見を尊重しつつ、政治の信頼に不可欠な「信念を貫く」ことを忘るることなく、自身の活動にあたる所存です。
 
さて、話しは変わり、新規制基準下で全国初の40年超運転を開始した関西電力の美浜発電所3号機ですが、24日午前1時に核分裂反応が安定的に連続する「臨界」となって以降も順調に工程を進められ、昨29日午後3時に、発電機と送電設備をつなぐ並列操作を行い、約10年1ヶ月ぶりに発電、送電を開始しました。
 

【中央制御室で並列操作にあたる運転員の皆さん(関西電力原子力事業本部にて中継モニターを撮影した「福井新聞動画ニュース」より)】
 
私もタービン設備の担当をしていた経験から、この並列操作を行う際の何とも言えぬ独特の緊張感、中央制御室の出力表示に「◯◯kw」と数値が表示され、発電を開始した時の達成感、そして、それぞれの持ち場(設備)でメーカー、関係会社、協力企業の皆さんが丁寧な仕事をしていただいたことの積み上げ、成果がこの瞬間であると、感謝の念が沸き起こるなど、様々な思いが交錯しての感動を味わっていたことを思い出します。
 
定期検査の時でさえ、こうした感情が沸き起こるくらいなので、10年1ヶ月ぶり、しかも厳しい新規制基準審査や以前なら想像を絶するような大規模な安全性向上対策工事の完遂などを経ての並列となれば、関係者の皆さんの感情たるや、こちらも想像を絶することかと思います。
 
発電を開始した後には、関西電力の森本社長が、「40年超運転という新たな一歩を踏み出せたのは、立地地地域を始め、これまで一方ならぬご尽力を賜りました皆さまのおかげ」と深く謝意を表するとともに「今後は発電機出力を段階的に上昇させ、出力毎のプラント状況を確認してまいりますが、引き続き、国の検査に真摯かつ丁寧に対応するとともに、当社と協力会社社員一人ひとりが、原子力発電の安全性をたゆまず向上させていくとの強い意志と覚悟のもと、安全最優先で作業を進めてまいります。」とのコメントを発表されました。
 
今後、100%出力、定格熱出力一定運転へと工程を進め、最終的な総合負荷性能検査を経て、来月27日に営業運転を始める予定となっています。
 
残念ながら、原子力発電所に義務付けられたテロ対策施設が設置期限までに完成せず、10月25日に運転停止するとしていますが、稼働する4ヶ月間は夏場の電力ピーク。
 
関西電力の電力需給予備率は、美浜発電所3号機(定格出力:82.6万kw)の稼働により「6%」まで改善します。
 
まさに、安心でゆたかな国民生活と経済活動を支える「安定した電力供給」に寄与するものであり、4ヶ月間とはいえ戦線復帰されるであろう、この頼もしき存在に期待をし、しっかりと役割を果たしていただけるよう応援したいと思います。