敦賀シンボルロードのテーマは「鉄道と海、エネルギー」

ブログ まちづくり

まさに「新庄劇場」の始まりを感じさせるシーンでした。
 
3年連続5位と低迷の続くプロ野球日本ハムで、栗山氏に代わり監督に就任した新庄剛志氏の就任記者会見が4日、札幌市内で行われました。
 
現役時代は派手なパフォーマンスでファンを喜ばせた新庄新監督は、この日の会見にもワインレッドの派手なスーツに襟の大きなシャツ姿で登場し、型にはまらない雰囲気そのままに「監督ではなくビッグボスと呼んで」、「優勝なんか一切目指しません」とおどけたものの、「新しい野球をつくっていく。乞うご期待」との声を挙げました。
 
こうした光景を見ても批判の声が一切聞こえないのは「新庄だから仕方ない」との「新庄ワールド」の域に達していることに他なりませんが、日本ハムファンでなくとも期待するのはやはり「変化」ではないでしょうか。
 
阪神時代に敬遠の球をヒットにし、日ハム時代にはドームの屋根から宙吊りで登場、引退後は再度プロをめざしトライアウトに挑戦するこの破天荒で漫画のような男(ちなみに私と同い歳)は、常に有言実行であり、新庄監督の言う「新しい野球」というものがどんなものなのか、期待を膨らませて応援したいと思います。
 
さて、「新しい」、「変化」といえば、ここ敦賀でもその可能性を感じさせる空間がありました。
 
昨日もブログで「自分の目で見る」ことが大切と述べましたが、思ったら行動ということで、現在開催中である「国8空活」のテーマのひとつを見に氣比神宮前の「かぐ〜る」に行ってきました。
 
敦賀には、駅から氣比神宮までの商店街沿いに、あの松本零士氏監修のもと「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」のモニュメントが28体設置され「シンボルロード」としていますが、これは1999年に敦賀港開港100周年を迎えたことを記念した事業として整備されたもの。
 
ここ敦賀は、古より良港を有して栄え、近代では東京ー敦賀港を結ぶ「欧亜国際連絡列車」が走った、まさに「港と鉄道のまち」である訳ですが、そうした思いも込められて設置された「モニュメント(ブロンズ像)」を今一度まちの資産として、再度誇りを持てるように、当時の資料や写真など貴重な資料を展示していました。
 
「かぐ〜る」に入るとちょうど、運営する港都つるがでシンボルロード整備の当時を知る方がおられ、展示への思いや各展示物の紹介まで細やかにしていただき、私も思わず感嘆の声を挙げてしまった次第。
 

【かぐ〜るの入口にて。お気軽にお入りください(入場料無料)】
 
市で保管していた、ヤマトでは沖田艦長や古代進、森雪、999ではメーテルに哲郎などの当時のブロンズ像の型や製造過程を見ることができたほか、何よりも「鉄道と海」に加え、ヤマトの無限動力機関「波動エンジン」と敦賀の原子力を掛けた「エネルギー」の3つをテーマにシンボルロード化した意味を再認識できた場にはどこかロマンまで感じました。
 

【敦賀シンボルロードのモニュメント配置】

【沖田艦長らのブロンズ像(製作過程の型)】
 
こうしたまちのコンセプトというのは非常に大切であり、このモニュメントに込められた意味合いを敦賀の皆さんにもっと知っていただき、どんどん発信することで「今あるものを最大限活かす」ことにもつながるのではと確信したところです。
 
この展示は、11月19日まで開催されていますし、今ならメーテルともツーショットが撮れる特典もありますので、ぜひ足を運んでいただければう嬉しく思います。
 

【私も撮影させていただきました】
 
さて、この「国8空活」は、この他にも、イラストレータの松尾たいこさんが描く「たいこ判おくのほそ道」、13日からは地元のチョークアーティスト石丸智恵さんによる「商店街店舗に描くまちなかアート」が開催されます。
 
昨年、国道では異例とも言われる、4車線を2車線化し、その代わり歩行空間を広げた国道8号。
 
ここで生まれた歩行空間は商店街の方達だけのものと思ったら大違いで、ここは市民の皆さんが普段使いとして使える空間であり、今回「アートとまちの歴史が溶け合う」と題しているよう、新たな視点での活用をめざす空間です。
 
すなわち、再整備で生み出した「国8」の「空間」を「活かす」のが、この「国8空活」と命名されたコンセプトであります。
 
冒頭の新庄監督に期待するのが「新しい」、「変化」と書きましたが、私はまちづくりも同じではないかと思います。
 
今あるものを最大限活かすことをベースに置きつつ、時代の変化とともに新たなチャレンジをしていく、そんなまちにこそ魅力や活力が生まれ、持続できるものと信じ、引き続き自分の足を運び、自分の目で見る中で思考し、行動していきたいと思います。