「越前がに」ブランドに傷がつく、“ふるさと納税返礼品問題”

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いきなりですが、これは何の受入実績(推移)でしょう?
 
令和2年度に二桁(億円)、翌3年度には70億円台となって以降、80億円前後で推移しているのは、敦賀市における“ふるさと納税(寄付)”の受入状況。
 
件数でいけば40万件以上ということで、本市に寄せていただいている寄付金とお志に心より感謝するところです。
 
現在、敦賀市の財政は、米澤市長が名付けたよう「ふるさと納税がなかったら問題(※)」の状況にあり、寄付から約半分の返礼品事業にかかる費用を差し引いて積み立てる「ふるさと応援基金」(この基金から各事業に繰入れ)のおかげで助かっているもの。
 
※ふるさと納税寄付金から積み立てた基金からの繰入れがないと、通常経費が回らない状態
 
一方で、「いつなくなるか分からない制度」とリスク感を持っているのも事実であり、とりわけ返礼品事業においてルール遵守で運営することが肝要であると考えるところ。
 
今は、前年度決算資料を確認している時期であるため、尚のことそう思うわけですが、ふるさと納税返礼品事業に関し、福井県内で極めて残念な事象が発生。
 
それは、越前町で、しかも福井県の最大のブランドと言ってもよい「越前がに」の名に傷がつくようなこと。
 
報道によれば、越前町の越前がにに関するふるさと納税返礼品に水ガニ(ズボガニ)が混入していた問題で、農林水産省は9月24日、地理的表示(GI)保護制度に基づき、町にカニに関する全ての返礼品の点検を求める措置命令を出したとのこと。
 
なお“地理的表示(GI)保護制度”とは、地域ならではの環境の中で育ち、社会的評価を得ている産品を地域の知的財産として登録し、保護する制度。特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法)に基づき保護され、不正使用は行政が取り締まるもの。
 
農水省や町によると、水ガニが混入した「越前がに」のほか、「越前産水がに」や「越前産紅ずわいがに」、ズワイガニとベニズワイガニが交配した「越前産黄金がに」も商品名やポータルサイトにある「越前」の表記がGI法に抵触するとされ、町がカニを返礼品で取り扱っている事業者は18あり、不正表記と見なした商品は11事業者に上るとありました。
 
GI法に基づくガイドラインでは、越前がにをうたう商品でも水ガニの割合が半分に満たなければ問題はないという(このルールもどうかと思うが)ところ、今回は半数を超えていたことなどから不正使用と認定。
 
農水省は町に対し、カニに関する加工品や包装、広告などの表示や登録標章の点検を行い、違反する返礼品の除去を求めた上、町職員や事業者へのGI保護制度の啓発と再発防止策の徹底を要請しましたが、これにより、町は10月1日からカニに関する全ての返礼品の取り扱いを中止することを決めています。
 
地元民はもちろんのこと、私でも、越前がにといわゆるズボガニの違いは分かるので、確信犯としか言いようがないわけですが、11月からの越前がに解禁を前に発生したこの事態、町の財政にとって、そして何より福井県の「越前がにブランド」への信憑性が損なわれたという点は、本当に残念なこと。
 
越前町におかれては、福井県の看板を背負っているとの思いで、徹底して原因追及と再発防止にあたっていただくことを切に求める次第です。
 
また、これは自然災害と同様、他で起こったことを対岸の火事と思っていてはいけません。
 
ふるさと納税の返礼品事業に参加いただいている関係者との信頼関係は構築されているとした上で、決して寄付いただく納税者を裏切ることにならぬよう、敦賀市においても今一度、法令・ルールの遵守、適宜チェックに取り組んでいただきたいと考える次第です。