「ユニバーサル野球」に込められた思いを実体験!

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福井県内では聖火リレーが始まり、昨日夕方はここ敦賀市の気比の松原をランナーが駆け抜けました。
 
私は現地に行くことは控えましたが、穏やかな青空が広がる中、確実にトーチが引き継がれたようで何より。
 
このコロナ禍により、前回の東京オリンピックの盛り上がりとは雲泥の差なのは致し方ない訳でありますが、こうして思いをつなぐ聖火リレーを見て、批判や愚痴は控え、開催に向けて今こそ日本人の底力を発揮するべきでないかと改めて感じた次第です。
 
さて、そんな昨日は、11時から粟野公民館で開催された「敦賀ー高島連絡道路整備促進期成同盟会設立総会」に出席、13時30分には原電総連の若手組合員の皆さんが企画した「オンライン陶芸体験」で一言ご挨拶をさせていただきましたが、それぞれの対応と並行して、朝から夕方まで携わらせていただいたのが、社会福祉法人白梅学園さんで開催した「ユニバーサル野球大会」。
 
本日はこの「ユニバーサル野球大会」について、紹介させていただきます。
 
「ユニバーサル野球」とは。年齢、性別、国籍、障がいの有無にかかわらず、誰にでも楽しめるインクルーシブスポーツとして堀江車輌電装株式会社(本社:東京都千代田区)が発明した、簡単に言えば「大型野球盤」です。
 
僅かな力であっても身体が1cm動けば誰でもバットスイングが出来るよう開発されたこのシステム(野球場)ですが、趣旨や取組み内容などについては、ホームページをご覧いただいたほうが一目瞭然かと思いますので、以下リンク先をご覧ください。
 →→→「ユニバーサル野球」公式ホームページはこちらから
 
同社においては、従前より障がい者雇用などに積極的に取り組むなど、社会福祉に非常に高い意識をもって運営されている中で、前述の通り、誰でも出来るスポーツとして開発されたのが、この「ユニバーサル野球」であり、これまでも学校や障がい者施設、児童養護施設、各種イベントなどで開催をしてきているところ。
 
今回、なぜ敦賀の白梅学園でということですが、コロナ感染対策をしながら開催した春の選抜甲子園で元気をもらったことを受け、同社は、子どもたちがユニバーサル野球を通じて少しでも2021年の楽しい思い出を作ることを目的に、2020年高校野球秋季地区大会において優勝した高校の所在する各地域で、ユニバーサル野球無料体験授業を開催するとしたもの。
 
ここ敦賀市は、地元の敦賀気比高校が優勝しているとあって、開催地に選ばれた訳ですが、参加チーム募集に関してひょんなつながりから私にも連絡があり、市の教育委員会やここ白梅学園さんにもお声掛けさせていただいたところ、子ども達からの熱烈なオファーを受け、白梅学園さんが手を挙げていただき、昨日の開催に至ったという経過となります。
 
ちなみに、この体験授業に参加した地域は、智弁学園の奈良県五條市、明徳義塾の高知県須崎市など5地域ということで、何かここに名を連ねるだけでも甲子園の雰囲気を感じるもの(私だけでしょうか)。
 
趣旨や経過説明が長くなりましたが、担当の中村さんとも事前にメールや電話のやり取りなどで調整を取り合ったほか、とりわけコロナ対策には留意をということで、関東圏から来られるにあたっては、事前のPCR検査で陰性確認のうえ、敦賀入りしてからも車中泊で人との接触を避けるなどの徹底ぶりで、お話しからも「すべては子ども達のために」との強いお考え、そしてそれほどの価値がこの「ユニバーサル野球」にはあると私も感じたところです。
 
そうして迎えた当日は、中村さんのご指示のもと、白梅学園の職員の皆さんとともに準備、球場のセッテングを行いましたが、初めて見る球場と共同作業で生まれる一体感もあって、この段階から大人もテンション上昇。
 
途中、中抜けしましたが、完成した球場はまさに「スタジアム」。
 

【完成したスタジアム。この大型野球盤を前にしただけで、大人も少し興奮気味に。】

【ちなみにベースも組み立て式でこんな感じです】
 
そうして準備を終え、いよいよ待ちに待った子ども達が興味津々で登場。
 
簡単な開会式の後は、各チーム対抗戦でプレーとなりましたが、回転するボールにタイミングを合わせ、ひもを引っ張ればバットが振れるシンプルな仕組みながら、中々ヒットが出ないのもまた奥深く、それだけにヒットやホームランが出た時は大盛り上がり(声は控えめの拍手で)となりました。
 

 
これは本当に誰でも出来る、そして子どもから大人まで誰もが楽しめる「ユニバーサル」であることを実感、体感出来ました。
 
最後は優勝、準優勝チームに賞状まで準備しての閉会式。
 
子ども達の笑顔を見れただけで十分なところ、「楽しかった」との言葉が何にも変え難く、私自身の心も幸せな気分に満たされました。
 
学園の先生とお話しするに、児童養護施設ということもあり、どちらかというと支えられる側の子ども達が、次は障がいのある皆さんと一緒にプレーする機会を持つことによって、今度は支える側にもなれ、そうしたことで成長出来ればとの意向も伺いました。
 
こうして実体験で感じたことをもとに、プレーした皆さんが「楽しみながら」、それぞれの役割や可能性を広げ、「互いに認め合う場」をつないでいく。
 
これが「ユニバーサル野球」に込められた真の目的、意味合いであると、私も強く認識した次第であり、今後は普及活動に取り組んでいく所存です。
 
最後に、この取り組みを発案、開発された堀江車輌電装株式会社に敬意を表するとともに、キャラバンに道具を詰め込み、全国津々浦々駆け回る思い、熱い情熱を持ってお話しいただいた担当の中村さんとの出会いに感謝申し上げます。
 
「多様性を認め合う」という言葉はありますが、「誰とも意識せずとも関係性を持てる」ことが本当の意味での「多様性を認める」ことであり、この「スタジアム」で繰り広げられる世界こそ、これに通ずるものと思い、「ユニバーサル野球」が今後益々発展されますこと切に祈念いたします。
 

【最後に中村担当とキャラバンの前で記念撮影。次の会場、明徳義塾の高知県須崎市へもお気をつけて。】