G7広島サミット閉幕

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19日のブログでご紹介した「つるがのおと」。
 
このイベントは、金ケ崎緑地に仮設ステージを設け、地元ゆかりのアマチュアやプロミュージシャンが紡ぎ出す「敦賀の音」を、大人から子どもまで思い思いに楽しめる音楽フェス。
 
夕方になってしまったのですが、犬の散歩を兼ねて、妻と3人で金ケ崎に行くとちょうど、若手のバンドが演奏しており、観客はこじんまりではありましたが、オンフェスを楽しんでいる様子でした。
 
また周辺では、数台のキッチンカーに緑地ではハンモック、フリスビーを楽しむ親子にベンチで語らう人などに加え、私たちのように散歩の合間に足を止めて聞き入る人など、まさに思い思いに楽しんでいる様子でした。
 
また、この時間は、青空に芝生の緑、そしてなんといっても夕陽が照らす海と、音楽と重なり合うような心癒されるロケーションがありました。
 
現在市では、氣比神宮からこの金ケ崎エリアまでを範囲とする「金ケ崎周辺デザイン計画」を策定中ですが、市民の心のオアシスのような、この雰囲気だけは決して無くしてはならないなと、改めて胸に留めた次第です。
 



【「つるがのおと」が開催された金ケ崎緑地の風景】
 
さて、連日、感じたままに綴ってきましたG7広島サミットが昨日、閉幕しました。
 
注目していた、核軍縮に関するG7広島ビジョンに関しては、「すべての者にとって安全が損なわれない形で、現実的で実践的なアプローチで達成される『核兵器のない世界』という究極の目標に向けたコミットメントを再確認する。」とし、「核兵器は防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、戦争や威圧を防止すべきとの理解に基づいている。核兵器数の減少は継続しなければならない。」との内容などが確認されました。
 
世界的な核軍縮に向けては、単に禁止条約に参加すれば済むという話しでないことは明らかですが、日本は米国の「核の傘」を含む拡大抑止を強化しつつ、中露を核軍縮の議論に巻き込むという難しい対応を迫られるなか、現実を理想に近づけるため、今後も世界唯一の被爆国としての決意をもって実効性のある行動が求められるものと認識した次第です。
 
また、ゼレンスキー大統領が来日したことでより一層、ロシアの侵略に対するウクライナへの支援体制を固めたところですが、現実的な対応として最も大きかったのは、欧州諸国から米国製F16戦闘機の供与を受けられる見通しとなったことではなかったでしょうか。
 
F16は、空戦で露軍の戦闘機を撃墜する一方、ミサイルや爆弾で露軍地上部隊を空から攻撃する能力を持つ多用途戦闘機。
 
ウクライナが準備を進める大規模反攻作戦には、露空軍に対抗できる航空兵力の確保が必要であり、F16の供与はウクライナの勝機を大きく拡大させると期待されるとあります。
 
ゼレンスキー大統領の来日決定が報じられた際に、ウクライナ国家安全保障防衛会議のダニロフ書記が語った、「非常に重要なことが(広島で)決められる」との意味は何なのか、自分なりに探ってきましたが、結果してこのことではなかったかと考えるところ。
 
戦中の大統領がこの場に来るのは、ロシアに勝利し、自国を何としてでも守るため。
 
そのためには言葉や気持ちではなく、現実として勝利するに必要な強い武器供与のお墨付きをもらうことを、中露はもちろん、世界が注目するこのサミットで確約されることが重要であったのではと。
 
評論家のようなことばかり言っていてはいけませんが、ロシアの侵略が成功すれば、法の支配に基づく国際秩序は瓦解します。
 
G7やグローバルサウスの国々にとって、独裁国家の横暴から民主主義を守る戦いがこのウクライナ侵略であるとの考えのもと、日本の一国民である私としても、この認識に立っておきたいと思います。
 
ロシア外務省は閉幕とともに、G7は「世界の安定を揺るがす破壊的な決定のふ卵器だ」と反発しているほか、中国も日本大使を呼びつけて抗議しています。
 
広島の地で開催されたG7サミットが、一層の激化を生むのか、はたまた終息に向かうのか。
 
願うはもちろん後者でありますが、併せて、恒久平和を希求する私たちが採るべき選択は、極めて現実的な外交防衛策であるべきと、金ケ崎の雰囲気同様、サミットを機に深く胸に留めた次第です。