電事連も節電要請。電力需給逼迫の背景にある現実と実態。

エネルギー ブログ

福井県嶺北地方や富山県、新潟県などに大雪をもたらした今期最強寒波は、北陸自動車道での立ち往生を始め各交通機能麻痺など影響を及ぼし、昨日ようやく緩みました。
 
これによる流通・物資調達への影響というのはすぐさま如実に表れており、昨日妻が買い物に行くと、野菜やパン、牛乳などの棚が見事に空であったとのこと。
 
この影響範囲は、決して一部のエリアに留まらないことを思えば尚のこと、今回の事象も我がことと考え、対策に反映すべきことがないか検証を行っておくべきと考えるところです。
 
北陸地方の寒波が過ぎたと思えば、今日は関東地方でも雪の予報。
 
コロナ緊急事態宣言の1都3県を含め、混乱なきようリスク意識を高めた行動をお願いするところであります。
 
さて、この寒波と電力需給の関係については、9日のブログでも節電のお願いなどをお伝えしたところですが、電気事業連合会や大手電力も10日、全国的な電力需給逼迫を受けて節電への協力を呼び掛けています。
 
電力各社は安定供給を確保するため今冬は最大限の対策を取っている訳ですが、電事連は「3連休明けの12日は全国的に悪天候が見込まれ、需給がさらに悪化する可能性がある」と強調したとあります。
 
電事連が需要が増える夏や冬前を除いて節電への協力を求めるのは、東日本大震災直後の2011年3月14日以来となることを思えば、事態は極めて深刻なものと受け止めています。
 
需給逼迫は実態として、各電力会社間で電力を融通し合う綱渡りの状況にある訳ですが、自身のFacebookでのやり取りにおいて、九州管内では廃止を決めた発電機の再稼働や災害用の高圧電源車を系統連携し何とか電力供給しているとの実態を知り、国民生活に欠かせない電気の安定供給に昼夜を問わず懸命な努力を続けている電力関連産業の皆さん、いわゆる「電力マン」の奮闘に対し、改めて心からの感謝と敬意を表するところ。
 
こうして現場は必死でライフラインを守っている状況にありますが、今期の需給逼迫は、単に寒波で需要が高まる一過性の理由ではなく、LNG(液化天然ガス)燃料調達の関係が起因していることが、より深刻さを増している所以と受け止めるところ。
 
NPO法人国際環境経済研究所理事の竹内純子さんの「アゴラ」での投稿を拝見するとタイトルは『ブラックアウトの危機!「電力緊急事態宣言」を出すべきだ』とし、このLNG燃料調達の件に関しては、「中国での寒波や炭鉱事故、中国と豪州の政治問題から中国が豪州産石炭の輸入抑制措置を取り、その代替として天然ガス依存が高まったこと、韓国でも公害対策として石炭火力を16基停止させて天然ガスの利用が増えたなどの事象が重なり、東アジアのマーケットが影響を受けたこともあるのだろうと推測しています。」とあります。
 
また、「豪州やカタールなど天然ガスの産地でトラブルがあったという話も仄聞している。」ことや「天然ガスは-162℃という超低温で液体にして輸送・貯蔵するので、低温冷却するタンクを大量にはもてませんし、LNGは長期保存には向かないのです(長くても1-2カ月)」、つまりは、「石油は半年分くらい国内備蓄がありますが(オイルショックの後にできた石油備蓄法という法律による)、LNGは2週間分程度しか国内に在庫がない。」という現実があります。
 
さらには、「LNG船から陸にLNGを荷揚げするときには、太さ数十センチのパイプを接続します。冬の荒海でそのパイプを接続するなど至難の業で、荒れているときは荷揚げをできない日も当然あります。冬の日本海側でこの作業を安定的にできるなんて思っちゃいけません。」ともあり、陸地続きでガスのままパイプラインで安価で安定的に供給ができる欧州やロシアとの違い、日本は液化して輸送してまた温度を上げてガスに戻して使うということをしないといけないことから、コストも安定供給リスクも他国と同等に語れないと述べています。
 
最後には、「それなのに再エネ比率など含めて、エネルギー政策を他国と比較して安易に語ることが多すぎたように思う。」、「LNG調達のリードタイムに通常2カ月程度は必要でしょうから、早く国民に周知して、電力の節約に努めてもらわねば、燃料が底をつくことになりかねません。」と根幹に関わる部分への懸念と危機意識のもと投稿を結んでいます。
 
電事連や大手電力会社が節電要請する背景には、こうした内外の要因による「調達リスク」があることを強く念頭に置く必要があると考えます。
 
また、あらゆる物資は、需要が供給力を上回れば(需要過多)、必ず価値(価格)は上がる市場の原理と同様、電気とてこの需給逼迫によって市場価格は高騰してきています。
 
この点は、あまり報道されない事実でありますので、また整理のうえお伝えできればと思います。
 
いずれにしましても、外国からの資源調達には地政学上のリスクなど様々な不安定要素があるのは当然の如きであり、こうしたリスクを可能な限り低減させるためにも、エネルギー自給率を高めていくことは、少資源国の我が国において不変の考えであります。
 
本日以降も、仮に需給逼迫を煽ったり、電力会社の手落ちだなどと報道されることがあった際には、ここまで述べたような実態と現実、根本的なエネルギー政策の問題があることを是非頭に置いて、お聞きいただければ幸いに思います。
 
こうしている今も、危険と隣り合わせの中、昼夜を問わず停電復旧に励む電力マンの姿があって電力供給が成り立っていることも現実として胸に留めていただければ尚幸いに存じます。
 


【大雪により電線と干渉した倒木を点検・撤去している状況(北陸電力送配電Twitterより)】

無病息災に飛躍、早期復旧と願い多き一日

ブログ 防犯/防災

火を眺めているだけで気持ちが鎮まる。
 
そんな感覚を覚えたご経験は誰しもお有りかと思いますが、昨日は町内の「どんど焼き」。
 
「どんど焼き」は、全国各地で様々な呼び方があるようですが、小正月(1月15日)に行われる火祭り行事で、満月と神聖な火による浄化の力で、集落の人々の1年間の災いを払い、豊作や商売繁盛、家内安全、無病息災、子孫繁栄を願うものだそう。
 
15日からは前倒しではあるものの、早朝から役員・防災部にて準備のうえ、吹雪いたり止んだりの天候のなか、町民の皆さんにもしめ縄などお持ちのうえお越しいただくなど、ともに願う日となりました。
 

【吹雪に負けず無病息災を願いました】

【終わる頃には青空と野坂山が眼前に現れ、清々しい気持ちに】
 
また、午後からは、敦賀市成人式もYouTubeにて視聴したところですが、渕上市長ならびに高木毅衆議院議員からの気持ちの込められたご挨拶に加え、新成人からの堂々とした謝辞、さらには司会の男女ご両名自ら会場の皆さんにコロナ対策や式後の早期散開などを声掛けする姿に、厳かで凛と引き締まった雰囲気を画面を通し感じたところです。
 
ご臨席された県議会議員さんのFacebookでも「例年に増して静かで厳粛な式であった」と肌感覚で伝えられており、コロナ禍にて開催される式典に対する感謝や覚悟など、新成人の思いの表れではないかと勝手に受け止めています。
 
式典15分、アトラクション(中学校の先生からのビデオメッセージ上映)15分の計30分と短時間の催しであったものの、新成人の皆さんの記憶の中で一生の思い出として残る機会となったことを喜び、今後ますますの飛躍と活躍を願いたいと思います。
 
話しは変わり、全国ニュースの扱いにもなっている福井県嶺北地方の大雪ですが、北陸自動車道では1500台が立ち往生する状況にも発展したことなどから、県は自衛隊に救助要請を出すまでの事態となっています。
 
昨夕あたりからは雪も小休止となり、自衛隊も既に救出活動を開始していることから、徐々に事態は解消されていくものと思われますが、ちょうど3年前の2018年にあった福井豪雪でも国道8号線にて同様の立ち往生が発生し交通機能が麻痺、これによる物資供給の遮断などが発生した訳ですが、まさにそのシーンを見るかのような事態に、過去の教訓は生かされているのかとやや疑問にも感じているところです。
 
3年前の雪害を受け、各市町では検証と再発防止対策などの取り纏めもされていらっしゃると思いますし、県の土木部においても「令和2年度道路雪対策基本計画」などを策定のうえ、万全の態勢で備えていたものと思いますが、それでも発生したのは何故なのか。
 
少し雪害対策について調べていると、国土交通省の冬期道路交通確保対策検討委員会の「大雪時の道路交通確保対策」という文献に興味深い、時代と共に変化した数字がありました。
   
例えば、昭和56年豪雪時と平成29年を比較すると以下のことが言えます。
◉県内の乗用車保有台数  約19万台 → 約51万台
◉全国の大型車保有台数  約150万台 → 約230万台
◉宅配便取扱個数     約14億個(平成7年度)→ 約37億個(平成27年度)
◉出荷1件あたりの貨物量  2.13トン(平成7年) → 0.98トン(平成27年)
 
つまりは、自家用車台数はもとより、通信販売の急速な利用拡大等に伴って輸送の小口多頻度化が進んでおり、大型車の台数が著しく増加しているということが分かります。
 
24時間ひっきりなしに除雪しても追い付かない降雪を前に、スタックや事故となればたちまち道路を塞ぎ、立ち往生の起点となってしまう大型車のリスクをどう回避していくのか。
 
既に課題として取り組まれているチェーン規制の迅速な連絡手段や高速下車時の大型車両退避場所の確保なども対策のポイントであり、昨日テレビ画面に映るトラックの列を見て再考した次第。
 
近年顕著な気候変動による自然災害を踏まえれば、この雪に関しても「想定外」は理由にならない、即ち、「想定外を想定し備えること」が真の「危機意識を高めたリスクマジメント」であることから、ここ敦賀でも起こり得るものとして今後の検証作業に注視し、本市にも反映していければと考えます。
 
いずれにしても同じ県内で発生した雪害は、物流を止め県全域に影響を及ぼし兼ねない事態であることから、少しでも早い復旧を願うところです。
 
三連休の最後は「願い」ばかりの内容となりましたが、本日はこれにてブログを閉じさせていただきます。

ご成人おめでとうございます!

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コロナのことに触れざるを得ない日が続いておりますが、昨日の福井県内の新規感染者は10名。
 
これにより、直近1週間の新規感染者数(人口10万人あたり1週間の新規感染者数)は38人(4.9人/10万人)となり、これは県独自の基準に照らせば、新規感染者が概ね30人〜40人 (3.8人〜5.1人/10万人)に該当する「ステージI(警報レベル)」に該当することから、「福井県感染拡大警報」が発令される事態となっています。
 
敦賀市では、先に感染のあった敦賀高校教員に関連しPCR検査を行った生徒2名に加え、北海道からの新幹線関連工事の作業員1名の計3名が新規感染ということで、今日も濃厚接触者或いは関係者の検査結果に注視をしつつ、これ以上の感染拡大がないよう願うところであります。
 
さて、コロナも警報なら、福井県では嶺北地方を中心に大雪も大変なことになっており、福井気象台によると9日18時現在で福井市の積雪の深さは100cmとなり、2018年2月の記録的大雪以来となっています。
 
強い冬型の気圧配置に加え、日本海で風にぶつかることで帯状に発達した雪雲が連なる「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」が北陸地方付近を通過していることに起因するとのこと。
 
この大雪の影響で、北陸道上り線の丸岡IC〜福井IC間が交通事故で、中部縦貫自動車道の上下線が除雪のため通行止めとなったほか、JR北陸線の福井〜敦賀間では運転見合わせ、夕方以降の特急が運休となるなど、交通機関にも大きな影響を及ぼしている状況にあります。
 
また、福井市を始め市街の除雪が追いついていないことによる交通麻痺や事故なども見られており、ここは2018年の大雪の経験を活かし、都市機能麻痺にまで至ることのなきよう願うところです。
 
こうして嶺北の皆さんがコロナに大雪で大変な状況にあることを思えば、ここ敦賀はJPCDの通り道から僅かにズレているお陰か、警戒していた大雪どころか降雪すら殆どなく現在に至っているのは幸いなこと。
 
こうした状況の中、本日、敦賀市では1月のメインイベントと言っても過言ではない「成人式」が開催されます。
 
県内においても中止や延期をする市町がある中ですが、敦賀市では早くから、コロナ対策を講じながら開催するとの考えを表明しており、私自身これに大いに賛成していたところ。
 
開催にあたって、具体的には、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、例年と異なり会場をプラザ萬象の大ホールと小ホール2会場に分散することに加え、受付時の手指消毒、検温の実施、当日朝の体温聞き取り、マスク着用などの対策が講じられます。
 
さらに、当日はプラザ萬象での開催に加え、動画配信サイトYoutubeにおいて、式典とアトラクションのライブ配信を行うとのことで、下記のURLからご覧いただけるとのこと。
 →→→敦賀市成人式のYouTubeはコチラ
 
まずは、めでたくこの日を迎える新成人の皆さん、そしてこれまで愛情深く育ってられた親御さん、誠におめでとうございます。
 
心よりお祝い申し上げます。
 
また、このコロナ禍にあって、こうして開催判断をされ、準備を進めてこられた敦賀市に対しても敬意と感謝を申し上げる次第です。
 
と申しますのも、約30年前の自分自身のことはさて置き、昨年は長女が晴れ着を着てこの成人式に出席する姿に、親として何とも感慨深い気持ちを味合わせていただいたこともあり、これはやはりオンラインでなくオフラインで味わってもらいたいと思っていたからであります。
 
出席される新成人の皆さんに対して声を掛けること自体野暮かもしれませんが、こうして歴史的に特別な環境下で開催されることの有り難さを思い、新たな決意のもと今後ますますの飛躍と成長の門出の日となりますこと祈念いたします。
 
もうひとつ野暮ついでに言わせていただくと、式後の行動について。
 
「そんなこと言われんでも分かっとる!」と言われそうですが、先日のブログで記載しましたように、大学・高校受験を控える、これからが一番大事な時期となる受験生の皆さんに影響があってはいけないとの趣旨で、新成人の皆さんからすれば、言わば「同じ道を歩む後輩」のことを念頭に置いていただければ、自ずと行動は定まるのではないかと思います。
 
新成人にとっても親御さんにとっても人生の節目となる日。
 
ルールを守った行動で、心の中では大いに祝う。
 
皆さんにとってそんな一日となりますよう、私もともに心の中で大いにお祝いしたいと思います。
 

【これこそ野暮かもしれませんが、一応ビジュアル的にも呼び掛けをということでご容赦のほど・・・】

強い寒気により電力供給も緊急事態

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「爆弾低気圧」による大雪は、今のところ予報を裏切り、ここ敦賀ではまとまった降雪がないばかりか、昨日は青空が広がる冬晴れ。
 
路面状況の確認を兼ねて、早朝少し歩くと、凛とした空気に一面真っ白、眼前には朝陽に照らされる野坂山と冬ならではの風景に出会うことが出来ました。
 

 
雪の心配は少し和らいだものの、久しぶりに見る「氷柱(つらら)」と凍結する路面、家の風呂場の窓まで凍って開かないというのも久しぶりではなかったかと。
 
それもそのはず、敦賀測候所データによると昨日の最高気温は2.7度、最低マイナス2.4度と、とにかく一日中気温が上がらず寒い一日となりました。
 
この寒気により、今年一番の冷え込みとなっているのは、もちろん敦賀だけではなく全国各地に及んでいる訳ですが、これを表すのが電力需要。
 
北陸電力送配電エリアにおいては、爆弾低気圧による寒冷な気候条件が続いていることにより、昨日8日の最大使用率は99%(12時〜13時)。
 
11時から16時にかけては同エリアの需給バランスを保つ調整力電源等の供給力が不足し、電気の需給状況が悪化(需給>供給)する恐れがあったため、東京電力パワーグリッド株式会社、中部電力パワーグリッド株式会社から最大30万kwの電力融通を受けるという状況となっています。
 →→→「北陸エリアでんき予報」はこちらから
 

【本日9日の電力需給実績グラフ。緑の折れ線は昨日8日の実績を表しています。】
 
なお、北陸電力送配電に融通する東京電力パワーグリッドにおいては、東北電力ネットワーク株式会社から最大157万kWの電力融通を受けたほか、お隣の関西電力送配電においても使用率は98%に到達しており、まさに各エリアで綱渡りの電力供給状況となっており、「電力供給の緊急事態」とも言えると受け止めるところです。
 
こうした状況となっている理由のひとつは、当然の如く寒波で電力需要が伸びていること。
 
一日中、暖房器具をつけたまま過ごすなど需要が高まることは容易に想像できます。
 
もうひとつは、東京電力パワーグリッドが電力融通を受けた際に出したプレスに表れています。
 
以下、プレス文を引用。
 
「当社サービスエリア内における連日の低気温の影響により電力需要が増加し、LNG火力発電所が計画を上回る稼働を継続していることで燃料在庫が減少したため、発電事業者の持続的な供給力(発電電力量(kWh))が低下し、年明けから厳しい電力需給状況となっていることから、安定供給を確保するために他の一般送配電事業者から電力融通を受けたものです。」
 
ちなみに、北陸電力送配電については冒頭に述べた通り、「需給バランスを保つ調整力電源等の供給力が不足し、電気の需給の状況が悪化する恐れがあったため」とプレスでも述べられています。
 
つまりは、東京のプレスにあるようにLNG(液化天然ガス)の不足が原因であり、調達不足が深刻化していることが背景にあるとのこと。
 
大きくこの二つの要因が重なって発生している電力需給のピンチであり、これは偶然ではなく必然のものと認識するところであり、各電力会社においては、電力需給状況の改善を図るため、電力広域的運営推進機関に電力融通を依頼のうえ対応しているというのが現状であります。
 
そして、もう一つ認識しておかなくてはならないことは、安定した電力供給は「需要と供給のバランス」が釣り合って成り立っているということ。
 
つまりは、どちらかが大きく崩れると一部の人が使えなくなるのではなく、2018年に北海道で発生した「ブラックアウト」が記憶に新しいよう、全体が崩壊(停電)することになるという特殊性を強く頭に入れて置く必要があります。
 
「じゃあ電源は他に無いのか」ということになりますが、ソーラーパネルが雪に埋もれてしまっている太陽光発電は戦線離脱で論外。
 
原子力で言えば、北陸の志賀原子力発電所2号機は135万8千kW、日本原電の敦賀発電所2号機は116万kWと起死回生の戦力になり得る訳ですが、全て審査のため停止中。
 
「たられば」を言ってはいけませんが、この原子力が稼働していれば、厳寒時の需要にも十分耐え得るベースロード電源が確保できることを思えば、本当に「宝の持ち腐れ」であると忸怩たる思いが込み上げてくるところであります。
 
無いものねだりをしていても仕方ありませんので、これ以上は止めます。
 
何をさて置き、需給が逼迫している折迎えるこの三連休、私たちに出来ることは「節電」しかありません。
 
寒さは凌がねばなりませんので、各ご家庭においては、一枚多く着てカイロを貼り、一つの暖房器具や照明のスイッチを切ることにご協力いただけますようお願いいたします。
 
なお、こうした状況を踏まえ、安心で安定的な電源構成のあり方についてもご一考いただければ幸いに存じます。

ウイルスの思う壺にさせない「チャレンジ精神」

ブログ 新型コロナウイルス

昨日は、敦賀っ子もビックリの目まぐるしく変わる天気。
 
大雪予報が嘘のような青空が広がっていたかと思えば、10分後には真横に雪が舞う猛吹雪。
 
変わりやすい北陸の冬の天気と言えど、ここまで変わることはそうそう無い訳でありますが、これが幾度も繰り返される1日でした。
 
こうした予報を受け、敦賀市においては大雪とコロナ感染拡大に備える対策会議を開き、万全の態勢を敷くとともに警戒を強めるところ。
 
このブログを書いている5時時点では屋根がうっすら白くなる程度の雪でありますが、現状に気を抜かず注意しておきたいと考えます。
 
皆さまにおかれましても路面凍結や狭くなった道幅での運転などには十分注意のうえお過ごしください。
 
一方、コロナに関しては「緊急事態宣言」一色となった1日でもありました。
 
衆参議員運営委員会での質疑や夕刻の菅首相の会見なども見ておりましたが、開催された趣旨を知ってか知らずか「東京オリンピックはどうなるのか」などと聞く議員や記者の質問にうんざりもした訳ですが、一点、昨日ブログにも記載しました「受験」に関しては、衆議院議員運営委員会にて浅野哲議員(国民民主党)が「受験生への安心感と確実な受験につなげる支援が必要」との質問に対し、西村大臣からは「将来を左右する重要な受験に安心して実力を発揮できるよう、何としても機会が確保できるよう全力で取り組む」、「コロナ禍にあっても受験を理由とする都県の往来は制限しないことと知事会にもお願いをしている」との答弁がありました。
 
併せて、文科省が各学校宛に発出しているガイドラインに基づき「9割以上の大学にて追試験が行われることを確認している」ともあり、少し安堵したところです。
 
また、福井県においては新型コロナウイルスの感染が相次いでいることなどを受け、独自基準に基づく「県感染拡大注意報」を発令。
 
発令は3度目で期間は1月21日まで。
 
緊急事態宣言が再発令される見通しの1都3県への不要不急の往来を控えることなどを求める内容としています。
 
こうして再発令された緊急事態宣言に感染拡大注意報でありますが、その意味合いを十分認識のうえ、一人ひとりの行動によって、この第3波を鎮められるよう頑張りましょう。
 
さて、そのような中、昨日は敦賀市議会の広報広聴委員会を開催。
 
議会基本条例にも定める「議会報告会」について、本年はコロナ禍を考慮し、集合形式ではなく「オンライン形式」に行うこととしており、その内容などについて議論しました。
 

【議会だよりに掲載した「議会報告会」のお知らせ】
 
具体的には、議会の仕組みや各常任委員会で審議した内容のトピックスをパワーポイントにまとめ、議員の映像なども取り込み収録したうえで、RCNの「議会チャンネル」にて放映するといったもの。
 
また、放映後は市議会ホームページやYouTubeでの閲覧できるという、実は敦賀市議会としては画期的なことに取り組んでいます。
 
昨日は、「コロナ禍における地域の助け合い」をテーマに事前に寄せられた市民の皆さんからの意見などを確認した訳ですが、地域の行事が出来ない環境での地域コミュニティや住民同士のつながりを維持する難しさや外出自粛で発散する場が無くなった子育て世代からの声などが複数ありました。
 
一方、子ども食堂などが新たな取り組みを通じ、心あたたかい市民の皆さんとのつながりが生まれたことや、市内の店舗を始め、個人の趣味の発表の場などに関してもインターネットやリモートを活用するようになったことで、ここでも新たなつながりが生まれたとのプラス面の意見も寄せられたところです。
 
手前味噌になるかもしれませんが、今年度の議会報告会をどうするかの議論があった際、私の方から「議会基本条例に定める報告会であることを踏まえれば尚のこと、簡単に取止めるのではなく、オンラインなどの手法も視野にどうしたら市民の皆さんにお伝えできるのかを考えるべき」と意見提起させていただいた経過があります。
 
広報広聴委員の皆さんには、そうした意見を快く取り入れていただいたうえで、委員会の考えとし議会全体にお諮りしたところ、ここでも快諾を得て現段階に至っているというところ。
 
本件に限らず、固定観念にとらわれることなく、しかも受容性と許容性があるのが敦賀市議会の良いところと常々感じている訳ですが、コロナ禍で取り組むこの新たな議会報告会についても是非、市民の皆さんに広く周知をしご覧いただきたいと思います。
 
話しがあちらこちらに行っておりますが、何を申し上げたいかと言えば、このコロナを理由に何でも出来ないと諦めてしまうのではなく、どうしたら出来るかを考えるのが、ウイルスに勝る人間の知恵というものであり、皆で考えれば尚のこと、新たな発想やグッドアイデアが生まれ、それは「進化」につながるということです。
 
「お互いを尊重し、コロナがあるからこそ皆でチャレンジしていく」
 
それが、人間社会の分断や社会の閉塞感を狙う(結果としてですが)ウイルスの思う壺にはまらない最大の対策なのかもしれません。

コロナ禍で挑戦する「受験生のために」できること

ブログ 新型コロナウイルス

年が明け、今日で早や7日目。
 
このブログも年越し寒波や新型コロナと入れ替わりに「書かざるを得ない」状況でありましたが、いよいよ今度はダブルの襲来。
 
まず、寒波に関しては、今日から9日頃にかけて、上空に強い寒気が流れ込む「爆弾低気圧」が北日本から西日本の日本海側を覆うと予想されており、福井県内も大雪の恐れとなっています。
 
これを受け、交通機関に関しては、既にJR西日本が北陸線特急を終日運休としたほか、中日本高速道路などは不要不急の外出を控えるよう呼び掛けています。
 
この「爆弾低気圧」は、年越し寒波よりも強いと言われていることに加え、敦賀市内もゼロベースではなく、まだ道端の雪でさえ溶け切っていない状況に降り積もることを考えれば、この大雪には十分な警戒をせねばなりません。
 
次に新型コロナについて。
 
首都圏を始め、国内全体の状況はもはや私から述べる必要がないのかもしれませんが、昨日の国内新規感染者は6004人で、初の6000人超えとなりました。
 
このうち、緊急事態宣言の検討対象とされる1都3県(神奈川、千葉、埼玉)だけで半数以上を占める状況となっており、専門家からも「爆発的増加」との意見が挙がる事態に。
 
ここに至る間、人の往来や会食の機会の増える年末年始に向けては、菅首相の会見を始め、各都府県内でもコロナ感染拡大防止を呼び掛けてきた訳ですが、何やら石川県知事が90人規模で後援会の皆さんと会食をしたことや静岡県知事が越県し軽井沢で正月を過ごしたこと(これは批判にあたるかどうか?)、さらには愛知県内の市議会議員が多人数での会食を行ったうえで、その中からコロナ感染者が出たことなどが報道されています。
 
政治家の会食に関しては、先の「ステーキ会食」で菅首相が陳謝した経過がありますが、国会では国会議員の「会食ルール」を作るのだそう。
 
それぞれ皆さん「言い分」がおありなようでありますが、私の考えは「政治家たるもの疑わしきは行わない」であります。
 
そう思えば、会食ルールなど決めずとも、国会だ地方だに関係なく議員の立場であれば、この状況を踏まえて自ずと判断出来るものと考える次第ですが、国民の皆さん、県民、市民の皆さんに自粛や注意のお願いをする立場の者こそ、自らを律した行動を行うのは当然のことであり、でなければ誰が言うことを聞くというのでしょうか。
 
少々熱くなってしまいましたが、緊急事態宣言も再発令されようという中であることから、もうこうした不毛の議論を呼ぶニュースを聞くことが無いようお願いしたいものです。
 
当然、私自身も引き続き身を律して行動します。
 
さて、不毛な話題に紙面を割いてしまいましたが、コロナの話しを福井県に戻しますと、昨日は県内で14名の新規感染。
 
そのうち12名は小浜市を中心に親族らつながりのあった関係者ということが分かっています。
 
敦賀市においては、飲食店にお勤めの60代女性1名の感染が確認されましたが、上記12名のうちの1人が敦賀高校の教員(1年生担当)ということで、保健所の指示に従い、当該教員が受け持たれた生徒さん計50名についてはPCR検査を行うことに。
 
また、敦賀高校では、教員が検査を受けることが判明した6日午後より、速やかに課外授業や部活動を中止するとともに、8日に予定されていた始業式を取り止めとするなどの対応が図られています。
 
私の長男も敦賀高校の3年生ですが、学年が違うのと年末年始も休みで登校しておらず、今回の感染とは切り離して良いと思いますが、PCR検査を受ける生徒、その親御さんの心中は幾ばくか。
 
来週末の16日、17日からは大学入試共通テストが始まるということで、年明けからはより一層、受験生にコロナの影響が出ないよう細心の注意を払いながらの学校運営になろうかと思いますが、我が家も含め、各家庭においても「受験生のために」と思い、対策を講ずることが必要不可欠と考えるところです。
 
突如として現れたコロナによって、高校生活の最終学年を様々な制約のもと送り、スポーツや文化の各部活動でも全国大会出場への挑戦権さえ奪われた世代。
 
その世代の多くが今後の将来を懸けて挑戦するのが来週からの大学受験であり、これまでもコロナに邪魔させては絶対にいけません。
 
とりわけ敦賀高校の生徒たちは、コロナ禍にあっても自分たちの悔しさや思いを前を向く力に変え、「折り鶴メッセージ」で市内はもとより、全国各地に元気を届けてくれました。
 →→→「1羽の折り鶴と手紙で心をつかむ」2020年9月17日のブログより
 

【当時、私にも届いた敦賀高校生からの折り鶴とメッセージ】
 
そんなコロナ世代の生徒たちに、今度は、私たちが力を与える番だと思います。
 
そのために私たちに出来ることは、敦賀高校はもとより、市内、県内、全国の受験生が、万全の状態で受験できる環境を作ってあげることにままなりません。
 
緊急事態宣言が発令されたから、ルールがあるからとの理由ももちろん大切ですが、私たち大人を始め、新成人となる皆さんも今は「受験生のために」徹底的な感染対策を行なっていただけますよう、私からのお願いとさせていただき、本日のブログを閉じさせていただきます。
 

介護に関しても「ほっとけんまち敦賀」

ブログ まちづくり

胸が苦しくなるような出来事というのはそうそうあるものではありませんが、私の中でこの事件はそのひとつ。
 
それは、一昨年11月、敦賀市の住宅で介護する同居の夫と義父母を殺害したとして殺人の罪に問われた女性(72)の事件。
 
本件に関しては、義父母らの介護負担などから将来を悲観した女性が心中を決意したとされ、弁護側は、心神耗弱状態だったとして刑事責任能力を争う姿勢を示すとともに親族3人が証人として出廷した公判では、被告への処罰感情について、いずれも「処罰を望んでいない。助けてあげてほしい」と寛大な判決を求めていたところ。
 
その裁判員裁判の判決公判が昨日福井地裁で開かれ、裁判長は完全責任能力を認め、懲役18年(求刑懲役20年)を言い渡しました。
 
以前の新聞記事では、親族3人は被告について、「明るく皆んなに好かれていた。何でも出来る人で、皆んなが頼っていた」と説明。
責任感が強く、介護に関しても強く助けを求めることがなかったと振り返り、「(被告なら)大丈夫だと思ってしまっていた」「頼り過ぎていた」「SOSに早く気付けていたら」と話されたとあります。
 
また、被告の負担を減らそうと、親族らが義父母のショートステイ利用を促すも被告が渋ったり、一層の手伝いを提案するも断ったりしたことがあったことの理由については「責任感の強い性格からでは」との指摘があったともあります。
 
勿論、3人もの命を奪ったことの罪は拭えないものの、同居する自分がやらねばとの思いが心の逃げ場を無くし、自身を追い詰めたことの結末が事件となったと思えば尚のこと、私自身としては情状酌量ある判決を望んだものの先に述べたような結果。
 
女性並びに親族の心中を思うと痛堪れない気持ちになりますが、事実として一旦受け止めておきたいと思います。
 
これに関連し、少子高齢社会に突入している中で、社会的にも1人で2人以上を介護している「多重介護」や高齢者同士が介護する「老老介護」などの割合が増加しているところでありますが、敦賀市内における「多重介護」世帯は、一昨年10月のケアマネジャーを対象とした調査においては「189世帯」あるとのこと(令和2年9月定例会の一般質問答弁より)。
 
敦賀市においては、これまでも介護や認知症に対する制度を拡充するとともに、長寿健康課を始めとする職員さんが思いを込めた献身的な取り組みをされていることを私としては大いに評価をしている訳でありますが、こうした多重介護、とりわけ冒頭述べた市内での事件を踏まえ、昨年8月からは「家族介護者負担軽減事業」を実施しているところです。
 
せっかくの機会ですので、令和2年9月定例会の一般質問での福祉保健部長答弁を引用し、本事業の内容についてご紹介します(以下の通り)。
 
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家族介護者負担軽減事業について御説明をまずさせていただきます。
家族介護者負担軽減事業は、高齢化の進行、家族形態の変化などにより多重介護の増加等、介護の形態も変化している中、介護者が負担を抱え込まず在宅介護が継続できるよう、介護者の身体的、精神的負担を軽減する目的で今年8月より実施しております。
家族介護者負担軽減事業には、介護者同士の集いの場、介護やすらぎカフェと、訪問型サービス、介護やすらぎ訪問があり、市内の5つの事業者、団体に委託して実施しております。
介護やすらぎ訪問につきましては、2人以上の方を在宅で介護している介護者自身が少しでも休息時間をつくりストレス解消につながることを目的に実施いたします。
1枚当たり1時間利用できる年間24時間分の助成券を使用して、無料で健康相談や家事援助等の訪問サービスを受けることができます。
このサービスの利用に当たりましては、市役所の長寿健康課のほうに申請書を出していただくという形になります。
その際には、担当しているケアマネジャーさんにお願いして市役所のほうで申請をしていただくことも可能だと思っております。
この事業につきましては、先月より開始したばかりでございますので、利用を希望される方はお気軽にお問合せいただき、積極的な御利用をお勧めしております。
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目的にある通り、何らかの形で、介護者が負担を抱え込まず在宅介護が継続できるよう、介護者の身体的、精神的負担を軽減することは極めて大事なことであり、市においては「介護予防・生活支援サービス協議会」での議論や各地区での「支え合い井戸端会議」などによる地域支え合いの輪を広げているところでありますが、まさにこれから必要となるのは、行政によるいわゆる「公助」任せではなく、地域で見守り支え合う「共助」がどこまで出来るかが、こうした不幸な事件を再発させないための鍵であると考えるところ。
 
認知症に関しては、「認知症ほっとけんまち敦賀」の合言葉のもと、地域で支えるまちづくりに取り組んできているところですが、今後ますます増加するであろう介護の問題に関しても、「支える側」としてそうした困難を抱え悩んでいる人が「自分は1人じゃない」、「頼っていいんだ」と思い、様々な制約を抱える中でもやり甲斐や生きがいを持って暮らせる環境づくりに向け、先進的に取り組む市の皆さんや地域の皆さんとともに知恵を絞っていかなくてはと考えます。
 
つまりは、介護に関しても「ほっとけんまち敦賀」ということかと。
 
コロナによって、今は人と人との距離を確保することが求められていますが、時代に即した社会環境(少子高齢や過疎など)において求められるのは、地域住民同士の気持ちや心のつながり、助け合い支え合うこと。
 
地域コミュニティをより一層高め、地域共生社会に向け皆で取り組むことこそが、胸が苦しくなるこの事件を無駄にしないことにもつながるものと自身の思いに留めることといたします。

政治への信頼と緊急事態宣言発令

ブログ 政治

仕事始めの昨日もやはり、新型コロナウイルス感染に関する大きな動き。
 
菅首相は昨日の年頭会見にて、新型コロナウイルスの感染拡大が年を越して深刻化している東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で緊急事態宣言発令の「検討に入る」と表明。
 

【年頭会見にて意向を表明する菅首相】
 
一見、2日の小池東京都知事らによる政府への発令要請を受けた格好に見える訳ですが、飲食店への時短要請の権限がある都道府県側、即ち、東京都においてはここに至るまでの間、飲食店側の反発で逆効果になりかねないとして「午後8時まで」の要請をせぬまま感染が広がり、政府がその後始末をする形となったとの見方もあります。
 
この後は専門家の分科会も踏まえて正式判断となりますが、政治の泥試合のしわ寄せが国民に来たと映らないよう、科学的な事実に基づく説明をお願いしたいものです。
 
こうした中、同じ首都圏でも以前よりその若き手腕に注目している千葉市の熊谷俊人市長(既に次期千葉県知事選挙に出馬を表明)は2日前のtwitterでこう述べています。
 
「1都3県で緊急事態宣言の発令についての報道に関し、既に先月の時点で「年末年始で低減傾向が見えなければ、1月中旬頃に緊急事態宣言が再発出される可能性があるので準備をすること」と指示していましたが、それより早い発出も想定されます。混乱を最小に、効果を最大に出来るよう、市として準備を進めます。」
 
また、「特措法の権限は、政府・知事にあり、私たちに選択権はありません。混乱を最小化し、効果を最大限にすべく、市として出来ることを検討します。」とも。
 
実はこの熊谷市長、一昨年あった大型台風が房総半島を直撃した際の被災経験から、高いリスクマネジメントによる事前想定と準備、SNS等による市民への迅速で正確な情報発信に率先して取り組まれ、同じく新型コロナに関しても同様の対応をされていたことから、私もtwittterやfacebookを通じ勉強させていただいているところ。
 
先に紹介したコメント、千葉市の取り組みについても全くその通りでありますが、熊谷市長の素晴らしいところは、国県市の責任と権限を自覚のもと「国がもっとやってくれれば」などの恨み節や結果論は一切言わないこと。
 
若くしてもその人格と政治力、リーダーシップは千葉市民からも大いに評価され、まさに「信念ある政治が信頼を生む」典型例と受け止めています。
 
そうして思う、冒頭の緊急事態宣言。
 
欧米諸国とは違い、日本人の国民性は、強制力なくとも要請ベースで応えてくれるとの特措法の立て付けのもと、4月の第1波では宣言発令のインパクトと感染ピーク抑制効果はありましたが、重症化の傾向がある程度把握され、しかも第3波、2度目の宣言となると効果はどうなるのか。
 
さらに、強制力(罰則規定など)や補償などの観点から、見直すべきとの指摘がある中において、改正論議が後手に回っている特措法に加え、国内での感染確認以降も大事な時期に「桜を見る会」などの追及に時間を割いたとも映る政治情勢の中、発令される緊急事態宣言は国民にどう響くのか。
 
やはり、ここでこそ「信頼される政治」がベースにあってこその効力ということではないかと考える次第。
 
熊谷市長をお手本にすれば、ここで評論家になっていてはいけない訳であり、信頼される政治に関しては、まず自分自身が襟を正して行動すること。
 
国の動きも注視のうえ情報収集に努めつつ、敦賀市においては、お正月明けの今週末には成人式なども控えることも踏まえ、感染拡大に対するリスク管理を忘るることなく、情報発信や説明責任といった観点を持って引き続き対応していきたいと考えます。

成果と存在価値を意識し活動すべし

ブログ 政治

人生ドラマの縮図と例えました箱根駅伝ですが、昨日の復路ではまさに「まさか」の大逆転劇で幕を閉じました。
 
初の総合優勝を狙う創価大は、各選手が快調な走りを見せ、大差をつけて最終区までタスキを繋いだものの、駒澤大が猛烈な追い上げにより逆転、そのままゴールテープを切りました。
 
ほぼ手中に納めた栄冠がスルリと抜けた創価大ですが、下馬評を覆す走りは見事。
 
対する駒澤大が、大八木監督が「あきらめなくて良かった」と言う通り、最終区の石川選手の走りは見ている側がハラハラドキドキ感する「執念」の走りでした。
 
論評する立場にはありませんが、コロナ禍で開催された今年の箱根駅伝は特に、選手や指導者の言葉からも例年以上に「感謝」の気持ちのこもった、さらに各選手の走りからは「立ち上がる勇気」のメッセージが伝わってくる大会であったと思います。
 
さて、連日箱根駅伝の話題となり失礼しましたが、駅伝が終わると正月気分も終わり。
 
官公庁や多くの企業では、今日が仕事始めとなります。
 
組織のトップからの新年ご挨拶から始まるのが通例のところが多いかと思いますが、私も同様、自社が直面する経営課題とこのコロナ禍で迎える本年をどのような戦略と思いで話されるのか、しかと聞き留めたいと考えます。
 
また、政治の面に関して、大きな課題認識は元旦のブログで述べた通りですが、喫緊の関心事は、一昨日も東京都並びに千葉、埼玉、神奈川の知事らから要請のあった緊急事態宣言発出に対する政府の対応。
 
現段階において菅総理はこれに応じることは無さそうでありますが、首都圏の医療体制逼迫が深刻さを増してきている状況を鑑みれば、発出しないにしても科学的な根拠を持って説明責任を果たすべきではさないとも考えるところ。
 
いずれにしても、国が一体となって乗り越えていくべきこのコロナに対し、国民から見て、政府と都県の関係が悪い、責任のなすりつけ合いの構図が深まることだけは避けていただきたいと思う次第です。
 
国に対することばかり述べて恐縮ですが、私の果たすべき責任と役割はもちろん敦賀市。
 
様々な課題への対応はもとより、自身が掲げる施策の実現に向けて市にいかに提言していくの視点をさらに強め、今年の活動にあたる所存です。
 
4月になれば任期も折り返しとなり、一期生議員であろうとなかろうと、有権者の皆さんからは「成果と存在価値」が求められるというもの。
 
そうしたことも大いに意識のうえ、自身の甘えを捨て、信念のもと進む2021年としていきます。
 
引き続き、ご指導のほど宜しくお願いいたします。
 

【活動報告もより積極的に開催していきますので、是非お声掛けを!】

箱根もコロナも「まさか」は禁物

ブログ 新型コロナウイルス

すっかり正月の風物詩となった箱根駅伝。
 
97回を数える大会は、コロナ禍の今年も沿道での応援を自粛要請するなど対策を図りながら開催がされ、昨日の往路も作業の傍らテレビ観戦。
 
箱根駅伝の面白さや人気は、この日のために苦しい練習を積んできた選手が死に物狂いで戦いに挑む姿は勿論、そこに至るまでの背景や思いもよらぬ好走、反対に誤算となる大ブレーキなど、下克上さながらの展開が人生模様の縮図に思えるからではないでしょうか。
 
というよりも、私自身、そうした思いで観戦している訳ですが、まさに昨日は大波乱。
 
監督自身が「まったく予想していなかった」という、箱根挑戦4年目の創価大が番狂わせの往路優勝。
 
一方、「3強」のうち、2位の東洋大は「まだまだチャンスはある」、3位の駒澤大は「少しづつ詰める」とまだ諦めてはいない状況に対し、王者青学大は誤算続きの12位で「ゲームオーバー」とそれぞれ監督が述べたよう明暗が分かれる結果となりました。
 
伏兵を強者が追い掛ける復路も大いに面白くなった訳ですが、今回の箱根は「まさか」の展開と言えます。
 
ある私の先輩は良く「人生には3つの坂がある。登り坂、下り坂、そしてもうひとつは〝まさか“である」と。
 
奇しくも3つの坂がすべて揃うこの箱根駅伝は、やはり人生ドラマの縮図ですね。
 
2日間に亘るこの人生ドラマ。
 
ボーっと見ていては選手に失礼ですので、私は私のドラマに「まさか」なきよう、今日もその準備と研鑽をしっかり積んでいきたいと考えます。
 
さて、新年が明けたと思えば、三が日も今日で最後。
 
世間が正月ムードのこの間もコロナ対応は続いており、昨日は東京都と首都圏3県の知事が緊急事態宣言を国に対し要請したとのことですが、ここ福井県でも昨日は鯖江市にて新たに4人の新型コロナウイルス感染が確認されたとの発表がありました。
 
感染者には、施設職員や他県からの学生も含まれており、軽症・無症状とはいえ大きな感染拡大に至らないことを願うところです
 
なお、2名の学生さんは他県から帰省された方かもしれませんが、様々な思いや葛藤の中、親元に帰ってきたとするのであれば、そのことに対し決して誹謗中傷など攻撃されませんよう、同じ学生の子を持つ親の立場としてもお願いさせていただきます。
 
新型コロナに関し、年末には敦賀市でも複数の感染確認がされましたが、この年末年始を含め、昼夜分かたぬ対応をされている県内一円の医療従事者の皆さんに対して、心からの敬意と感謝を申し上げます。
 
医療従事者への負担軽減の意味も込め、コロナに対しては自分自身が「まさか」の感染とならないよう、引き続き基本の対策を徹底していきたいと思います。
 

【昨夕は雨中の長靴ランニング。深く重い野坂の雪は、これまた人生模様に思えました。】

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