議会におけるデータ・AI活用とは何か

ブログ 敦賀市議会

昨日午前中は、敦賀市議会の議会運営委員会に出席。
 
先の定例会から試行している、各会派内での「一般質問振り返り」の結果共有や11月に開催する「敦賀高校模擬請願審査」に向けた確認など。
 
なお、「一般質問振り返り」に関しては、質問前の発言通告時と質問後、チェックシート(単なる実績確認になっていないか、政策提言につながったか等)に基づき各会派内で相互確認をし、いわゆる“質問力”を向上させていこうとの目的であり、以前の議会運営委員会で承認された上で実施しているもの。
 
もちろん、議員個人の自由裁量に縛りをかけるというものではなく、個々の“質”の向上が議会全体のレベルを上げていくものと認識することから、以降の定例会においても継続して取り組むことが肝要と考えるところです。
 
また午後は、福井市の福井県自治会館にて開催された「市町議会議員合同研修」に出席。
 
文字どおり、県内各市町議会の議員が一堂に会し、年に一度開催されるもの。
 
研修(講演)は二部制。
 
第1部では、『議会におけるデータ・AI活用とは何か 〜議員間討議の質を高めて 委員会活動を変えていくために〜』をテーマに、一般社団法人地方公共団体政策支援機構 理事・上席研修員の渡辺大樹氏よりご講演いただきました。
 
まず冒頭、「何を目的に議会は、データ・AIを利用するのか?」との問いから始まり、答えは、データ・AIを使うこと自体が目的ではなく、「住民福祉の向上・地域の発達につなげるため」だと。
 
これは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)や北陸新幹線などでも学んだのと同様、つまりは「手段が目的化」してはダメで、あくまでも「目的達成に向けた手段(ツール)」として利活用せねばならないとの答えは、十分認識するところ。
 

【研修会場の様子。登壇されているのは渡辺大樹氏】
 
渡辺氏からは続けて、議会が使えるデータやAIの種類、地域課題は所管を超えてつながっていることからこそ、AIを使う場合、以下の3つの視点を入れることが重要だと。
 
①地域全体 部分→全体
②長期   単年度→長期
③成果   活動→成果
 
それらの視点から、「全体」と「部分」とをつなぐ=統合すること、地域全体を捉えて状況が見えるようにすることを繰り返しお話しされた点が非常に印象に残りました。
 
ただし、データ・AIに答えは求めないこと、安直に答えを求めるのではなく、データや情報を集めるツールとして使う(前述のとおり)とし、データから得られる「信頼される事実」から、議会で実践する流れは次のとおり。
 
<データ・AIを活用し>
①事実を確認する
②論点を設定する 
③議論する
④議会活動につなげる
 
そして、いわゆる「議員間討議」では、
①どんな地域を目指すのか
②今どうなっているのか
③なぜ、目指す姿と現状に差があるのか
④議員間で議論する
 
また、その議論を、議会が①請願・審査、②監視・評価、③政策形成・提言、④住民との対話・広報 の4つの役割すべてを果たす上で、
・変動✖️能動
・批判✖️対案
・調整✖️解決
の3つの視点を意識するとありました。
 
◉地域のことを一番わかっているのは議員
◉議員が責任をもって行わないといけない。AIの責任にすることはできない。
◉AIの利活用方針を決めている議会もある
 
などのお話もあった上で、まずは地域課題を確認し、議論する場をつくること、つまりは「データ・AIによって委員会活動を変えていく」こととご講演を結ばれた次第。
 
・AIは日進月歩。お伝えしたい1点は、「あーすごいねー」で終わらせないこと
・データ・AIがいかに議会活動に貢献できるかを考える
・地域住民生活の向上、地域の発展につなげていく
・それが、住民・地域が期待していること
 
ご講演中におっしゃった、これら渡辺氏の言葉を認識するとともに、敦賀市議会として取り入れるには?と思考を巡らせたところですが、土壌のないところに一足飛びには難しい…。
 
しかしながら、ご講義を聞いて認識された方も多いと思うため、少しづつでもこうした視点をもって取り組んでいければと考えます。
 
続けて研修の2部では、元駐ウクライナ特命全権大使の松田邦紀氏より、『最新のウクライナ情勢と日本』をテーマにご講演いただき、ロシア・欧州の地政学から始まり、報道では知り得ない現地の戦況、日本が果たす役割までご教示いただき、大変貴重なお話をお伺いした次第です。
 
こうして研修を終え、敦賀に戻る最中ふと、ブログで「迫るAIの脅威」と書いたその日に、「AIの利活用」について学んでいる自分がおかしく思えたところですが、裏を返せば「使い方次第で善にも悪にもなる」ということ。
 
そうした認識のもとあらためて、AIを使うことは「目的ではなく手段」であり、地域住民の皆様にとって「善」となるよう利活用していく所存です。