緊急実態宣言の全国拡大と敦賀市の実効的施策

ブログ 新型コロナウイルス

昨日、福井県では3名の新型コロナウイルス感染が確認され、累計では103名となりました。
 
県のホームページによると、4月14日の検査実施人数は131人、コールセンター相談件数は620人に及んでおり、感染予備軍の多さに驚くとともに、これまで発症者が確認されていない嶺南においても「感染者はいる」との認識で対応せねばならないと強く思うところであります。
 
そのようななか、安倍総理は新たに40道府県に対して「緊急事態宣言」を発令。
期間も既に対象となっている東京都などと同じ5月6日までとし、オールジャパンで新型コロナを抑え込む、まさに「戦闘体制」に入ったものと受け止める次第であります。
 
法の建て付けから、今後は各都道府県知事の権限において、地域の状況に応じた各種要請や施策が講じられることとなります。
とりわけ人口あたりの発症率が高い福井県においては、杉本知事のリーターシップのもと、嶺北・嶺南関係なく危機意識を共有し、県全体で同じ方向を向いて取り組まねばなりません。
 
この日、敦賀市においては対策本部会議が開催され、各部の所管する事項に関する状況確認と県内感染期における取り組み確認がされました。
 
また、新型コロナウイルス感染症対策のため、これに関する予算の専決処分も行われました。
この「専決処分」は、地方自治法第179条における「特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」などにおいて、当該普通地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができるとする定めに準じたもの。
 
専決処分により計上された補正予算の項目と内容は以下の通りです(総額64,972千円)
 
1.学校等(公共施設)における対応
 ①保育園・幼稚園等のマスク等購入に要する経費   20,531千円
 ②窓口カウンターへのパネル等設置に要する経費    1,788千円
 
2.市立敦賀病院・市内医療機関における対応
 ①人工呼吸器、防護服等の必要物品に要する経費   26,244千円
 ②医療従事者支援(宿泊先の確保)に要する経費    3,900千円
 
3.市内企業への支援
 ①テイクアウト・デリバリー参入支援に対する支援   6,179千円
 ②子ども用昼食の割引販売に対する支援        6,330千円
 
専決処分については、次なる議会の場にて報告されるものの、決定権限を有する議員の立場としては、やはりこの段階で疑問に思う点は明らかにしておくべきと、担当部に伺い趣旨や内容について確認してきました。
 
特に商工関係の3.①②については、商工会議所と連携し、県の支援策と補完する形でテイクアウト・デリバリーへの新規参入や広報宣伝などへの補助を行うことや市内の民間で取り組まれた休校中の子どもを対象に安価に昼食を提供する事業への金銭的な支援(割引分の補助)など、要望やニーズを踏まえ「早期に出来ることからバックアップをしていく」との市の姿勢が込められており、実効性ある取り組みであると納得した次第であります。
 
各種支援に関しては、国・県の施策を踏まえつつ、手の届かない細やかな部分に対して手立てを講じていくことが、住民に最も身近な行政機関である市の役割であると考えることから、今後も継続して現場実態を踏まえた効果的な施策立案、予算措置がされるよう提言していければと考えます。
 
昨日の緊急事態宣言の全国拡大により、日本全体が経験したことのないステージに入ることになります。
 
あくまでも「敵は新型コロナ」です。
 
繰り返しになりますが、この戦いはひとりが頑張っても決して勝てません。
様々な批判や不満の気持ちを今はグッと堪え、この戦いを1日も早く収束させることに全勢力を注ぎ、皆で行動していきましょう。
 

<昨日のNASAの衛星写真。この美くしき地球で起きているミクロの戦いは、宇宙からどう見えるのか…>