「躍進」の「期待」乗せ飛ぶドローン 〜愛発地区で「買い物代行サービス」実証フライト実施〜

ブログ まちづくり

この第6波により、予定していたほとんどの行事ごとは中止や延期、或いはオンラインへの切り替えとなっていますが、昨晩開催された連合福井嶺南地域協議会の「2022新春議会報告会」もそのひとつ。
 
新春の顔合わせの意味も込め、当初は若狭町レピアのホールにて集合形式で開催の予定でしたが、福井県内の感染拡大状況も踏まえ、急遽オンライン形式に変更し開催となったもの。
 
それでもこうして、議員側も参加者も何の違和感なく切り替えられるところがコロナで生まれたプラスの産物と思う次第ですが、30名弱の参加者のもと、各議員のニュースレターを画面共有のうえ、北川博規福井県議会議員、今川博敦賀市議会議員、小幡憲仁高浜町議会議員(現在議長をお務め)、そして私の4名の連合推薦議員より報告をさせていただきました。
 
「活動の原点は、職場と地域の声にあり」をモットーとする私にとって、このような場は非常に貴重なものであり、「コロナ禍でもできること」と取り組む連合福井嶺南地域協議会の各加盟産別労組の皆さんとは引き続き、緊密な連携を図っていくことをお約束させていただきたく存じます。
 
さて、この話題については既に福井新聞でも取り上げられていましたので、ご存じの方も多いかと思いますが、敦賀市の愛発地区で1月20日から行われている「ドローンを活用した配送の実証実験」について、議員各位にもご案内を頂戴したことから、昨日現地にて拝見させていただきました。
 
簡単に申し上げますと、ドローンを用いた「買い物サービス」ということですが、実証実験は昨年11月、市と包括連携協定を締結した物流大手セイノーホールディングスと機体開発会社エアロネクストが実施するもので、愛発公民館をトラックなどで運んだ荷物を一時保管する倉庫「ドローンデポ」に設定のうえ、0・7キロ~1・3キロ離れた疋田や奥野地区の集会所を仮の「ドローンスタンド」とし運搬、地区住民の理解向上や定期飛行に向けた課題を洗い出すというもの。
 
愛発地区は、市街地から離れ、唯一のコンビニの廃業などで買い物が困難で、医療機関へも距離があるという地理的課題があることに加え、全体的な高齢化率の高まりなどを踏まえれば、平時はもとより、災害時などにおいてもこうした地域に物資を配送することは重要なこと。
 
そうして実際にフライトの状況を見るに、やや吹雪混じりの天候の中、買い物支援を想定し注文された物品(段ボール梱包)を機体に収め、安定且つ正確なルーティングで目的地の「ドローンスタンド」まで飛行する姿は、大変頼もしくもあると同時にどこか近未来的な感覚に陥った次第です。
 

【物資を格納し空に飛び立つドローン】
 
現場にいらしたセイノーホールディングスの担当者に伺うに、この後はまず陸送での買い物サービスを行いながら、今回の実証フライトの結果も踏まえ、新年度中にも地区内でのドローン配送の実用化をめざしたいとのことでした。
 
報道では、実際に疋田第一会館前の広場で、注文した食料品を受け取った女性(73)からは「地区には運転免許を返納した人もいる。注文して配達してもらえるとすごく便利だと思う。実用化されたら利用したい」との感想を述べられたそう。
 
セイノーホールディングスが関係する同取組みは現在、敦賀市を含め全国で4ヶ所とのこと。
 
過疎化や高齢化が進む社会にあっても、足を運んでの対面が最も大事なことは言うまでもありませんが、そうした取り組みと並行し、このドローンやデジタルを活かしたサービスを導入し、充実させていくということが今後ますます重要になると、愛発の地で改めて実感した次第。
 
最後に、ドローンデポに設定したここ愛発公民館は、旧愛発小中学校校舎を利用しているもの。
 
グラウンドを見下ろす旧校舎の前には、足を踏ん張り体を反らす力強い銅像があり、そこには「躍進」の言葉が刻まれています。
 
「田舎だから」と諦めるのではなく、「田舎だからこそ」できることがあるとの思いのもと、ここ愛発地区を皮切りに、めざすはまさに「躍進」であります。
(渕上市長のキャッチフレーズ「敦賀躍進」と被りますが、その点ご容赦を)
 
(追伸)
気温が0度台、時折吹雪の天候はとにかく寒かったです。。。
そんな中、2日間に亘り対応されましたセイノーホールディングス並びにエアロネクストの皆さん、そして市のご担当の方、大変お疲れ様でした!
 

【「躍進」が刻まれた力強い銅像】