自問。有事の時にこそ機能すべき政治は何をしているのか。

ブログ 新型コロナウイルス

朗報は忘れた頃にやってくる。
 
SNSをご覧の方には、既にご紹介した内容となりますが、以前にダメ元で投稿していた写真が、何と25日の福井新聞「私の疎を楽しむ」欄に掲載されました。
 
掲載されたこともさることながら、粟野地区の自慢の場所でもあるヒマワリたちの雄姿で、少しでも読者の皆さんの元気につながればと、朝から嬉しく思った次第です。
 

【コメントは、このヒマワリたちと目が合った瞬間に感じた、素直な気持ちです(8月25日の福井新聞より記事掲載)】
 
さて、最近を振り返ると、ジャンルを問わず様々起こるニュースに翻弄される日々が続くところ、朗報に続き、一歩前進の話題。
 
これまでも私が注視してきていることのひとつで、日本が抱える大きな課題である「福島復興」に関して、その鍵を握る東京電力福島第一原子力発電所の多核種除去設備(ALPS)*処理済水海洋放出について、政府は24日、その際の風評対策に関する中間案を決定との報道。
 
*(注記)
正しくは、「処理水」ではなく「処理済水」(ALPSで処理が済んだ後の水との意)であるとする、以前にあった原子力規制委員会委員長の発言をもとに、私はこう表記しているものであり、その点ご理解のほど。
 
風評発生時の緊急避難措置として、価格下落や販売減少に見舞われた国内の水産物を買い取る基金の創設を盛り込んだほか、今後は中間案をもとに、年内に具体的な行動計画として整理のうえ、放出後を含めた各省庁の取り組みを取りまとめる方針とのこと。
 
また、東京電力は昨日、同処理済水海洋放出の全体計画を発表し、海底トンネルを新設して沖合約1キロで放出するほか、海での放射性物質トリチウムの監視強化や、風評被害が発生した場合の賠償方針を盛り込みました。
 
これに対しては、即座に韓国が遺憾の意を示したとのことですが、この対応は国際基準に照らして何ら問題ないものであり、政府は科学的根拠を持って反論もしつつ、2023年春頃の放出開始に向け、粛々と準備を進めていただきたいと思う次第です。
 
こうして粛々と進むものがある一方、この先どうなっていくのかと、どこか真綿で首を締められるような思いとなるのが新型コロナウイルス「第5波」。
 
ここ福井県では昨日、1日の新規感染者としては過去最多となる、新たに男女56人が感染と発表。
 
市町別の内訳を見ると福井市の17人を筆頭に、越前市13人、敦賀市10人、鯖江市7人と続き、坂井市や大野市、越前町と美浜町でも確認との状況となっています。
 
お膝元の敦賀市も再び二桁感染ということで、これに関しては、危機管理としての市の感染対策の観点から、次の定例会での一般質問で取り上げることとしており、実効性あるものにつなげられればと思うところです。
 
また、yahooニュースにも掲載されるなど、全国的にも取り上げられたのは、越前市の感染に大きく影響している福井村田製作所内でのクラスター。
 
同社の主力拠点である武生事業所では、24日までに協力会社を含む従業員計98人の陽性が判明していることを受け、同日から31日まで操業を停止すると発表するとともに、主力の積層セラミックコンデンサーの生産拠点とする同事業所に勤務する、協力会社を含めた全従業員約7千人に対し、操業停止期間中にPCR検査を実施するとのこと。
 
同社経営も苦渋の判断であったことは間違いないと思う訳ですが、ここまでの感染拡大、県内医療にも影響を与えるとあっては致し方ない対応かと思うところ。
 
こうして県内もバタつくところ、夜には菅首相が、緊急事態宣言の追加発令などを決定。
 
首相官邸での記者会見では、もう聞き飽きたセリフ、「国民の協力をいただきながらこの危機を何としても乗り越えていく」と述べるとともに、ワクチンは「デルタ株」にも効果があると強調し、接種率が向上していることから「明かりははっきりと見え始めている」と指摘したとのこと。
 
3回目のワクチン接種に向け必要量の確保も進める中、「明かりははっきりと見えている」との首相の言葉は、大方の国民の認識とは乖離があると思え、「裸の王様」ではありませんが、どこか哀しげな姿に映ったのは私だけではないかと思います。
 
いずれにしても、この追加発令により、緊急事態宣言の京都、滋賀、岐阜、そしてまん延防止重点措置の石川と、福井県はグルリと包囲されている中、県民力でどこまで感染を低減させることが出来るか。
 
冒頭のヒマワリたちのように、照らす明かりの方を向いて、前に進む以外に終息の道はないのですが、この有事にこそ機能すべき政治は何をしているのか。
 
自問自答のうえ、引き続き地方議員の一人として、役割を果たしていく決意です。