県内原子力発電所立地3町長が乾式貯蔵施設設置について「容認」を伝える

ブログ 原子力

夏季の電力需給ピークの折、“痛い”出来事(8月9日の自身のブログにて)と書いた、8日に発生した関西電力 大飯発電所3号機(定格電気出力:118.0万kw)の原子炉自動停止。
 
定格熱出力一定運転中の8月8日23時56分に「界磁喪失※1」警報が発信し、発電機が自動停止。
 
※1:発電に必要な磁界が失われた状態
 
これに伴い原子炉も自動停止したことから、関西電力においては、関連する設備(発電機、励磁機※2、自動電圧調整器※3)を対象に、現場点検を行った結果、励磁機の回転整流器に損傷が確認されたことから、今後は、励磁機をメーカ工場へ搬出し、詳細調査を実施するとありました。
 
※2:発電機に磁界を発生させるための装置
※3:発電機の出力電圧を自動で一定に保つ装置
 

【調査結果の説明図(関西電力プレスより抜粋引用)】
 
これは、8月19日付で関西電力がプレスしたもので、詳細は以下リンクをご覧いただきたく存じますが、先般のプログでも述べたよう、自動停止に対する徹底した調査、再発防止対策を講じた上で、万全を期して戦線復帰いただけるようお願いする次第であります。
 
→2026年8月19日 関西電力プレス『発電機自動停止に関する調査状況』はこちら
 
さて、その関西電力に関しては、県内の3原子力発電所全ての敷地内で計画する使用済み燃料の乾式貯蔵施設を巡り、福井県の石田嵩人知事は再処理工場(青森県六ケ所村)の完成遅れの可能性を踏まえ6月県議会での事前了解の判断を見送ったところ。
 
その後8月18日には、資源エネルギー庁と関西電力の幹部が、最終的な搬出先となる再処理工場に関する対応について武部衛副知事に説明。
 
本年度内を目標としている工場の完成が遅れたとしても、2027年度内の操業開始目標は変わらないなどとして、関西電力が県外搬出のロードマップで示す2028年度からの当面の搬出量に大きな影響はないと改めて強調した上で、実際に完成が遅れた場合は速やかに実効性のある工程表を再提示するとしていました。
 
これを受け、武部副知事は「知事に伝える」とし、立地町長の意見や県議会の議論を確認すると述べましたが、早速昨日(20日)、今度は県内原子力立地3町の町長が武部副知事と面談し、美浜、高浜両町は“設置を了承”と伝え、おおい町は、規制委員会の審査終了後に判断するとした上で、「両町の考え方を尊重したい」と述べました。
 
県は今後、県議会の意見を聞く方針としていますが、立地自治体の考えは当然、議会の意見も踏まえたものであり、これ以上先延ばしすることなく判断されるのではと推察する次第です。
 
なお、そもそもは先々代知事から継承する、福井県固有の“県外搬出”の考え自体に科学的根拠があるのだろうかと、常々思うところ。
 
決して、なし崩し的に何かを進めようということではありませんが、福井県だけが“発電で貢献しているから廃棄物は外で”というのであれば、“(原子力)立地地域、電力消費地に関係なく考えるべき”とする高レベル放射性廃棄物最終処分地選定のスタンスと異なるものであり、固執する必要はあるのだろうかと、あくまでも個人的に思う次第です。