誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を

ブログ 社会

新型コロナウイルス感染によって進んだものの代表格といえば「デジタル」社会。
 
昨日は3つのオンライン会議やセミナーに出席しましたが、自身を含め、主催側も参加者側も極自然に対応している様子を見るに、コロナ前「特別なツール」であったものが「当たり前」に置き換わっていることを実感するところです。
 
このオンライン主流化によって得られた最たるものは、感染対策を除けば「時間の有効活用」にあろうかと思います。
 
出張や通勤などの移動に充てていた時間を別のことに充てられることによって、限られた一日の時間をより有効配分できるようになったことは、働き方改革にも大きく寄与するものと考える次第です。
 
さて、そのように実感した昨日はちょうど、政府の「デジタル田園都市国家構想実現会議」(議長・岸田首相)が策定する基本方針の骨子案が判明したとの報道がありました。
 
高齢者らデジタル機器の取り扱いが不慣れな人たちを支援する「デジタル推進委員」を今年度中に全国で1万人以上配置することや、来年度までに第5世代(5G)移動通信システムの人口カバー率95%を達成することを盛り込んだとのことであり、「デジタル化の恩恵を国民や事業者が享受できる社会を目指す」とも明記したそう。
 
私も3月定例会の代表質問で「自治体DX(デジタル・トランスフォーメーション)」を取り上げ、最後に「誰ひとり取り残さない、人に優しいデジタル化に向け進めていただくこと」をお願いし、質問を終えたところですが、ここにある趣旨は、いわゆる「デジタル弱者」とされる高齢者を意味するものであり、基本方針にあるデジタル推進委員らによって、こうした方へのサポート態勢を整える方向にあることを歓迎する次第です。
 
日本のデジタル社会形成の司令塔は「デジタル庁」になる訳ですが、同庁ホームページにある組織概要を見ると「未来志向のDXを大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指します。」とあります。
 
続けて、「徹底的な国民目線でのサービス創出やデータ資源の利活用、社会全体のDXの推進を通じ、全ての国民にデジタル化の恩恵が行き渡る社会を実現すべく、取組を進めてまいります。」と、さすが目玉政策だけあって、鼻息荒い意気込みが伝わってくるところ。
 
そして、この概念を表すものとして、「ミッション・ビジョン・バリュー」との言葉が掲げられていました。
 
ミッションは、誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。
 
ビジョンは、Government as a Service、Government as a Startup。
 
バリューは、この国に暮らす一人ひとりのために、常に目的を問い、あらゆる立場を超えて成果への挑戦を続けます。
 
※補足説明付きは、以下のリンクよりご覧ください。
 →→→ミッション・ビジョン・バリュー(デジタル庁HP)
 
随分以前の福井新聞「こだま」欄にありました、80歳を過ぎてSNSを始めた女性からの投稿を今でも覚えているのですが、その女性は「素晴らしいツールに出会い、この歳になって新たな人とのつながりが出来た。私の人生を変えてくれたSNSに感謝している。」と。
 
地方創生や自治体の行政改革など、デジタルの進展で目指すものは様々ですが、私自身は、新たな技術で人間の心が満たされるような、この女性のような方が一人でも多く増えるよう取り組むべきではと考えるところです。
 
ここ敦賀市においては、本格的に「自治体DX」や「敦賀版スマートエリア」を進める時期にありますが、真に「ミッション・ビジョン・バリュー」の理念に則った、とりわけ「人に優しい」取組みとなるよう期待し、注視していきたいと思います。
 

【やまたけNEWS(第12号)にて、制作会社さんが見事に私の気持ちを表現してくれた挿絵。皆で支え、皆が幸せな気持ちになる。そんなデジタル社会になればと…。】