「キレイなまち」と「割れ窓理論」

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写真は、私の住むひばりヶ丘町会館前に完成した「プチ庭園」。
 
これまでは季節の花が咲く花壇でしたが、管理上の関係から町内の造園業社さんに「模様替え」をお願いしたところ、仕上がりを見てビックリ。
 
安全運転の標識の下、よそ見は注意でありますが、町内でも一番交通量が多く、通学路にもなっているこのエリアが新たな「癒しのスポット」になるよう大切に育てていきたいと思います。
 
さて、昨日は、その町内の「総出」。
 
「総出」って何?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、「全員が揃って出ること」の意味合いの通り、町民の皆さんが「総出」でゴミステーションや公園周りなど、普段使用している共用部分の草むしり、清掃などを行うことであり、ひばりヶ丘町では春・秋の年2回開催しています。
 
新型コロナの影響もあり、役員でも協議を重ねたうえでの開催となりましたが、基本、一家の代表ひとりに協力いただくということで、この日も多くの皆さんに参加いただきました。
 

 
各班にて作業いただいたゴミ袋、土嚢袋を軽トラで回収し、集積した結果は写真の通り。
 
「総出」の後は、10班ある区の半分の班では、「班別常会」を開催し、身の回りの困りごとや区・市への要望などについて意見集約を行いました。
 
こちらは「集積」ではなく「集約」のうえ、適切に対応していきたいと思います。
 
まちがキレイであることで思い浮かべるのは「割れ窓理論」。
 
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方から、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする有名な環境犯罪学上の理論。
 
1980年代に有数の犯罪多発都市であったニューヨーク市では、1994年にジュリアーニ市長がこの理論を応用しての治安対策に乗り出し、就任から5年間で犯罪の認知件数は激減、治安が回復するとともに、中心街も活気を取り戻し、住民や観光客が戻るに至ったことは有名な実例であり、日本でも多くの都市がこの理論を取り込み、防犯対策に取り組んでいるほか、経営や教育の分野においても社内のコンプライアンスや個々のモラル醸成に用いられている手法でもあります。
 
解説が長くなりましたが、今回の「総出」のように、町民を挙げてまちをキレイにする、冒頭の「プチ庭園」もそうですが、まちに花があふれるまちというのは、意識せずとも自然とこの「割れ窓理論」を実践していることだと感じた次第であります。
 
そう思えば、先日もブログで紹介しました敦賀市の「花のまちづくり」事業も防犯対策にまでつなげる目的があるのかと今更ながら理解。
 
キレイなまち=住み良い、安全なまち。
 
ベースにあるこういったことも、まちの魅力や活力につながるとの思いをもって、自ら汗をかいていきたいと思います。