9月定例会閉会。議員経験上最も長い一日。

ブログ 敦賀市議会

議場の時計で「21時31分」。
 
32日間の会期を締め括る、令和2年9月定例会最終日が閉会した時刻です。
 
最終日の昨日は、9時からの議会運営委員会に始まり、9時30分からは全員協議会、10時から本会議を開会の後、追加提出議案の審査のため本会議を一旦休憩し、付託先の予算決算常任委員会(全体会→産経建設分科会)、産経建設常任委員会、さらには追加で討論通告があったことから再度議会運営委員会を開いた後、本会議を再開。
 
各常任委員会委員長の報告に続き、今定例会提出議案15件に対する討論・採決、請願2件の採決と続き、特別委員会からの中間報告、議員提出のB議案の採決と進み、最後の渕上市長からのご挨拶を終えたのが先に記載した時刻という一日の流れでありました。
 
おそらく、嶺南ケーブルテレビの議会チャンネルをご視聴の方におかれては、日中「本会議は休憩中」のテロップばかりで「何しとるんや?」とヤキモキさせたことと存じますが、実際にはこのような審査を行なっていたということでご理解いただければと思います。
 
きめ細やかな議会の報告をモットーとする私ですが、さすがに濃密な一日のすべてを記載する訳には行きませんので、本日は主な3点に絞ってご報告させていただきます。
 
1点目は、最終日に追加議案として提出された一般会計補正予算「夜間景観整備事業費」について。
 
本事業は、福井県の「イルミネーションエリア創出による夜間景観促進事業」を活用して、金ヶ崎緑地エリアのボードウォーク部分などでのプロジェクションマッピンング、敦賀郵便局から金ヶ崎緑地までの桜並木通り450mをイルミネーション整備するというもので、財源は県の補助金33,333千円、市の一般財源16,667千円の合計50,000千円。
 
プロジェクションマッピングについては、予算成立後から今年度末まで設計・製作を進め、来年度から開始、イルミネーションに関しては今年の年末からの開始を目途に進めるというものでした。
 
審査を付託された予算決算常任委員会の全体会、産経建設分科会を通し、拙速感が否めないといった意見や費用対効果、ランニングコストなどなど様々な質疑が交わされました。
 
私もこの案件に関しては、事前調査を行なったうえで、しっかりと準備のうえ分科会審査に臨み、そもそもの金ヶ崎周辺整備構想との関係性や計画性、経済効果や市内への回遊性、プロジェクションマッピングのコンセプト、将来の発展性、安全性や環境面(騒音や光の影響)への配慮など、あらゆる視点から市の考えや思いを確認させていただきました。
 
そのうえで、これまで市民の皆さんが手作りで金ヶ崎エリアの賑わい創出につなげ、育てていただいている「ミライエ」は敦賀の宝であり、最も大切にしないといけないことから、「ミライエ」の雰囲気を壊すことのないよう十分連携を図って進めること、ただ単に子ども受けするマッピングではなく、幅広い世代が楽しみ、歴史や港、鉄道など敦賀らしさを演出する企画とするよう強く要望し、本案に賛成をしました。
 
特にプロジェクションマッピングは通年を通して設置をするものであり、金ヶ崎エリアの賑わい創出のみならず、この地にケータリングカーなどが集い、市内の飲食店・宿泊施設とも連携した回遊性や経済効果を発揮されるよう期待し、この後もしっかりと経過確認をしていきたいと考えます。
 

【金ヶ崎エリアのプロジェクションマッピング。参考の広島マリーナポップではカープつながりか足元に鯉が泳いでいます。】
 
2点目は、手話言語条例制定(仮称)に関する請願、議員提出議案と手話通訳者の配置について。
 
今定例会に提出された請願のうち1件が上記の「敦賀市手話言語条例(仮称)」の制定を求める請願でありましたが、この日は請願者である敦賀市聴覚障がい者福祉協会の皆さん(全員がそうではないのかもしれません)が議場に傍聴に来られ、請願から議員提案の決議までをご覧になられました。
 
先に開催された議会運営委員会においては、傍聴に伴い手話通訳者を配置することを決定し、この日は2名の手話通訳者の方が代わる代わる演壇の左隣で手話通訳をされました。
 
そう言えば、男性の方は新型コロナ感染発症時の福井県の記者会見の場で良くお見掛けしたような…。
 
また、配置を決定した議会運営委員会の場で委員長から、演壇に立つ方は極力ゆっくり丁寧に話すようにと依頼があったことを踏まえ、請願説明者や特別委員会委員長、そして議長も大変丁寧な語り口で対応。
 
議席から見る手話通訳者の方の見事な通訳に見入ってしまったのと、傍聴席の聴覚障がいのある方にもしっかりと伝得られたことを嬉しく、そして何か優しい気持ちになりました。
 
請願や決議にもありました、聴覚障がい者と健聴者の共生社会の実現、誰もが住みやすく支え合うまちづくりに向け、今後早期に「敦賀市手話言語条例」が制定されますよう願うところであります。
 
最後3点目は、もうひとつの請願である『日本政府に「核兵器禁止条約」への賛同と批准を求める意見書の提出に関する請願』について。
 
請願者は「原水爆禁止国民平和大行進・世界大会福井県実行委員会」日本共産党敦賀市会議員団の2名が紹介議員となって提出されてきたもの。
 
本請願に関しては、私自身との考えに照らし、対応について会派内でも協議を行いましたが、やはり議会は「言論の府」、そうした考えの相違は議場で示すべきとの結論に至り、私が「原案に反対」の立場で討論させていただきました。
 
これについては、世界で唯一の戦争被ばく国である日本として大変重要なテーマであり、内容を要約すると誤解を招いたり、理解がされなかったりする可能性があることから、私の討論内容(全文)を別にご紹介しております。
 
お手間を取らせ恐縮ですが、関心のある方におかれましては、以下のリンクより当該ブログをお読み取りいただきたく存じます。
 →→→請願に対する「やまたけ討論」の全文はこちらから
 
以上、3点に絞ってのご報告となりますが、最終日に主に感じた項目となります。
 
さすがに朝から根詰めて審査・審議をしたせいか、議員の皆さんも理事者の皆さんも、そして縁の下でガッチリとサポートいただいた議会事務局の皆さんも疲労の色は隠せませんでしたが、私にとっては、32日間真剣に議論を交わした大変充実した定例会となりました。
 
次なる定例会に向けた準備はもとより、日常の議員活動を大切に一日一日を積み重ね、今後も敦賀市の発展のため尽力していきたいと思います。
 
皆さま方におかれましては、引き続きのご支援と叱咤激励をお願いし、令和2年9月定例会最後のご報告ブログとさせていただきます。
 

【昨夜22時前の敦賀市役所。議会対応にこれだけの方が対応していただいたことを照明の数が語っています。議案作成から真摯な審議対応まで、理事者の皆さまも大変お疲れ様でした。】