美浜発電所での事故想定のもと「原子力総合防災訓練」を実施

ブログ 原子力

4日から行われている令和4年度原子力総合防災訓練。
 
関西電力美浜発電所3号機において、嶺南地方を震源とした地震による外部電源喪失後、原子炉冷却材の漏えいが発生、さらに設備故障により非常用炉心冷却装置による原子炉への全ての注水が不可能となり、全面緊急事態となるとの訓練想定事故のもと、参加機関約150、約3,100人、参加住民約5,750人(広域避難訓練約750人、屋内退避訓練約5,000人)が参加するという大規模なもの。
 
2日目の昨日は、政府の原子力災害対策本部会議などと連携した本部会議の運営訓練やドローンを活用した緊急搬送、敦賀市では実際に、PAZ圏の白木地区住民の皆さんを海上保安庁のヘリなどにて搬送する訓練が行われましたが、直接参加していない私のスマホにも敦賀市防災情報メール(トンボメール)や原子力規制委員会からの訓練メールが頻繁に届き、臨場感を感じたところ
 

【安定ヨウ素剤に見立てた包みを運ぶドローン。奥に見えるのは関西電力美浜発電所。(産経ニュースより引用)】
 
最終日の今日は、UPZ圏避難で、各市町においてはそれぞれの避難先に向かうこととなっていますが、敦賀市は奈良県天理市まで。
 
途中、北陸自動車道の賤ヶ岳サービスエリア(上り線)では、スクリーニング・除染訓練も行われるとのことであり、これら含め、関係者の皆さまの対応に敬意を表するとともに、避難受入先の自治体の皆さまには感謝申し上げる次第です。
 
なお、原子力事業者においてはもちろん、こうした重大事故を万が一にでも起こさない覚悟で安全向上対策を進めてきているところですが、「安全にゴールなし」。
 
最新の知見やプラントごとの特性を踏まえ、「原子力安全を追求」する姿勢を常に念頭に置き、関係者の皆さんとともに引き続き取り組まねばと肝に銘ずる次第です。