情報伝達は「受け取る側」の気持ちを大切に

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コロナ第2波も落ち着き、福井県内においては、27日連続で新型コロナ新規感染者ゼロが続いていたところ、昨日は久々に新規感染者確認との(福井新聞からの)速報メールが届きました。
 
しかも発症が確認されたのは、敦賀市の40代男女(夫婦)2名とのこと。
 
敦賀市においては、ちょうど1ヶ月前に6例目の感染者が出て以来ということで、7,8例目の新型コロナ感染者となります。
 
県の記者会見によれば、お二人は夫婦で、男性は会社員、女性は自営業。
 
男性に発熱症状があったため検体採取、PCR検査をしたところ「陽性」とのことで、同居の濃厚接触者である女性(奥さん)も検査結果「陽性」、学校に通うもう1名は「陰性」と確認されたとのこと。
 
症状は、男性が嗅覚異常などで軽症、女性は無症状。
 
男性が9/25〜26に掛けて大阪(JR移動)に出掛けており、その際に感染した可能性が高いということでありましたが、お二人とも市内では殆ど自宅と会社の行き来のみであり、市内感染やクラスター化のリスクは低いと考えるとの会見内容でした。
 
ここまでが、福井県の公式発表に基づくご報告とお知らせとなります。
 
実は、このブログと同じように、これまでもFacebookなどSNSでもこうした発信をしてまいったところですが、昨日は良く知る方から、「こうやってみんなにさらされるのが気の毒に思います。自分に置き換えたら怖いですね。みんな気を付けてるのに可愛そうに思います。」との貴重なご意見を頂戴しました。
 
私が、この新型コロナに関して、事実をタイムリーに届けることが重要とした考えは、感染症の特性上、プライバシーの関係などから情報の開示が限られており、そのことから来る住民の感染対策の遅れ、疑心暗鬼から要らぬ詮索やデマの拡散、そして誹謗中傷につながり、ひいては人間関係や地域コミュニティすら壊す可能性があることから、拠り所となる県の公式会見から知り得た情報を極力速やかに皆さんにお知らせすることで、そうしたことを防止することが出来るのではないかということであります。
 
実際、SNS時代の噂の広がりというのは「超」がつくほどのスピードであり、敦賀市内で感染者が出始めた頃は、「あそこの店の人じゃないか」、「やっぱり違うみたい」と、まさに思い込みやデマの投稿が沢山流れていました。
 
一度拡散された情報は、決壊したダムのように広がっていき、「あの店じゃないか」「あの人じゃないか」と疑いを掛けられた方が現実的に被害を被ることを目の当たりにした私は、この「事実に基づかない情報」が流れる前に、「事実に基づく情報」をお伝えすれば、少なくとも私の発信を見ていただいた方は「事実の把握」を、さらにはその方から別の方へと「事実」は拡散され、そうすればデマや詮索が少しでも減らすことが出来るのではないかと考えた次第であります。
 
こうしたことは本来、一番近い行政サイド(敦賀市)に対応いただきたいことであり、RCNや防災トンボメールでの発信も要望もした経過はありますが、改善を待っていても仕方ありませんので、議員である私としては「自ら行動する」ことでその役割を果たすべきとの思いで発信し続けてきた訳であります。
 
しかしながら、今やGoToトラベルにあるよう国が人の往来を推進し経済効果を高めようとしていることや指定感染症のレベルもインフルエンザと同等にまで下げようかとの議論も出てきていること、さらにはコロナ対策に関しては、各個人で出来ることの認識は浸透をし、コロナコロナとそこまで過敏になる必要性はどこまであるのかと考え直すところであり、私自身の結論としては、こうした発信を公式のブログやSNSで行うことは一旦止めるとの考えに至りました。
 
付け加えさせていただくと、こうした情報発信は、決して独りよがりでやってはいけません。
 
その時々の状況を見定めつつ、大事なことは「情報を受け取る側」の心情や思いにも配慮しないと、思いと反する方向にもなってしまうということで、それに気づかせてくれた、昨日ご意見いただいた知人の方には心より感謝するところであります。
 
ただし、もう放ったらかしということではありませんし、高齢者の方など「情報弱者」の皆さんにどうお伝えしていくのかかなど、課題は沢山ありますので、そうしたことへの対応を考えることが議員である私の役割との認識をもって、引き続き「情報発信」については良く考え、行動していきたいと思います。
 
最後に、感染症の怖さは、人間関係や地域コミュニティまでをも破壊するものであることを今一度皆さんの胸に留めていただき、今後も詮索や誹謗中傷は控えていただくとともに、感染対策についても基本動作の励行を継続いただくことをお願い申し上げ、本日のブログを閉じさせていただきます。
 

【一昨日の寄り道は敦賀湾でしたが、昨日は若狭湾へ。沈む夕陽と夕焼けが心に染みました。】