2026年3月22日
「敦賀ちえなみき大学」が開講 〜「時代と時間」がワープする一日〜
開業以来、市内外から多くの来館者でにぎわう敦賀駅西の知育・啓発施設「ちえなみき」。
「本屋でも図書館でもない」この空間と存在を、私自身も利用する中で、すっかり自慢の場所に思うところ。
なお、「ちえなみき」に関しては、2025年3月21日に開催された「第2回敦賀まちづくりシンポジウム」での『地域の「知のインフラ」をイノベーションする』をテーマにて、この施設が持つ、今後のまちづくりに生かす意味においてのポテンシャルや可能性を大いに感じたところ。
シンポジウムで何度も出てきた、“ちえなみき的な”発想や考え方に私自身共感しましたので、ご参考まで過去ブログをご覧いただければと思います。
→2025年3月21日ブログ『地域の「知のインフラ」をイノベーションする」はこちら
それからちょうど1年が経過した昨日、「ちえなみき」では新たな取り組みが始まりました。
取り組みとは、その名も「敦賀ちえなみき大学 -Active Knowledge Commons-」。
敦賀市と大日本印刷株式会社及び丸善雄松堂株式会社は、地域の歴史や文化情報の活用による多面的なまちづくりの包括的地域連携協定を本年2月に締結し、取り組みを進めるところ。
丸善雄松堂ではその一環として、編集工学研究所と連携のもと、“地域に潜在する知の発掘と共有を行う”ことで、学びを通じて人がつながり、地域内で経済と文化が循環する新しい知の社会インフラを作り出そうと開講されたもの。
こう書くと難しく感じると思いますが、「ちえなみき」のホームページに分かりやすく紹介されていました。
<ちえなみきHPでの大学紹介>
一人ひとりがキャリアや経験の中で
積み上げた知を埋もれさせず
次の誰かに伝える講義を行います。
講師も聴講者(生徒)も地域の皆さんです。
互いに教え合う、まなび合う場を仕組化することで、
誰もが地域社会に貢献するとともに、
健康で活き活きと自己実現ができる場を創ります
実は昨年8月末頃、こうした企画を立ち上げていきたいとの話を伺っており、多世代が交じり合う、まさに「知の社会インフラ」につながるものと応援していたところ。
14時からの記念すべき開講式では、米澤敦賀市長のご挨拶に続き、主催者からの趣旨説明では、「ちえなみき」の“これまで”と“これから”についてお話あり。
会場のちえなみき2階のスタディ&セミナーエリアがほぼ埋まる参加があり、盛大に開催されました。

【開講式の様子】
その後、第1回の講師には、敦賀市出身でアーティスト、クリエイティブディレクターとしてご活躍されている「ハシモトタカヒサ」さんが登壇され、「パーソナリティーとアイデアの作り方」について講義いただきました。
誠に残念ながら、私は予定により、講義後のワークショップ前に中座いたしましたが、「世界はコンセプトでできている」との言葉に始まり、
◉コンセプト=ものごとを貫く観点
◉コンセプトを作ることは、新たな意味を創造すること(ビートルズ、史上初のコンセプトアルバム)
◉「なんのために存在するのか」、今なにを買うのかの前に「なぜ買うのか」の視点が大事
→スターバックス=家と会社の間にあるくつろげる場所(サードプレイス:第3の場所)
→エア・ビーアンドビー(世界の民泊ブームの先駆け)=世界中を自分の居場所にする
→ディズニーランド=気持ちよくなる魔法をかける
◉コンセプトの役割とは、判断基準、一貫性を与える、対価の理由になる → 価値の設計図
◉コンセプトのつくり方
→step1 現状認識する
→step2 洞察する(消費者が言っていることではなく、実際にやっていることや隠している感情を観察する)
→step3 発見する(発見のヒント「動詞を攻略する」)
→step4 言語化する(いいコンセプトは1行にできる)
◉パーソナリティ(個性)とは、もし人間だったらどんな性格か
◉「なんかいいよね」を形容詞で表現する
①誠実・親しみやすさ
②刺激・ワクワク感
③有能・頼もしさ
④洗練・上品さ
⑤逞しさ・力強さ
◉パーソナリティ→世界観ができる→伝わりやすくなる
◉発想の飛躍は、ひとりの閃(ひらめ)きから
さすが、こうした考えを実践されているハシモト講師とあって、選択する言葉と考え方は大変勉強になりました。
こうして開講された「ちえなみき大学」。
先のちえなみきHPにあったのは、「次の誰かに伝える講義を行います。講師も聴講者(生徒)も地域の皆さんです。」
ジャンルは問わないということですので、皆さまがお持ちの「知」をお伝えいただければ幸いです。
※講師に手を挙げていただいた方には、講師を証明する「名刺」がプレゼントされるとのことです。
その後、向かったのはプラザ萬象。
大学を中座したのは、小ホールで開催の「第44回考古学研究会東海例会」で発表される、越前南部・若狭地域のパート、とりわけ敦賀市の奥村香子学芸員の『敦賀の古代遺跡調査 その現状と課題』をどうしても聞きたかったからでありますが、途中入場するとこちらも盛況。
考古学者たちの熱気を感じた次第です。

【会場のプラザ萬象小ホールの様子(講演者は奥村学芸員)】
奥村学芸員からは、敦賀が古来より海陸の要衝であったことから、古代三関の一つ「愛発関」や渤海使を迎えた「松原客館」、藤原武智麻呂が建立した「気比神宮寺」などが文献等から古代敦賀に存在したと推定される諸施設とあるものの、現在発掘等によって所在地が明らかになっているものは一つもなく、敦賀の古代の状況は謎に包まれているといってよいとの言葉に始まり、結びには、調査・研究を進めるにおいて、敦賀の古代を考える上でのキーワードは、①越前国と気比社の二重権力、②製塩 であるとの話がありました。
発表の詳細は割愛いたしますが、古代ロマンに思いを馳せつつ、何とか「敦賀の謎」を発掘できないものかと、大変興味深く拝聴した次第です。
プラザ萬象では、お隣の大ホールでは「第2回 ご当地ロボコン全国大会」が開催されており、大人から子どもまで、多数のプログラミングブースなど、こちらも熱気に包まれていました。
「知のインフラ」にはじまり、「古代」と「デジタル」が隣り合わせという、どこか「時代と時間」がワープするような、そんな一日となりました。

【ご参考まで、ロボコン会場も添付します】






