SNSを匿名の武器にしないために…

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SNS上で誹謗中傷を受けていた女子プロレスラーが死去したことを踏まえ、匿名での悪質行為が問題として取り上げられています。
 
現状においても、インターネット上で誹謗中傷を受けた場合、被害者は「プロバイダー責任制限法」に基づき、SNSの管理者に発信者情報を開示することが出来る仕組みとなっているものの、現実的には、「権利の侵害」を理由に開示されないケースが大半であることや訴訟手続きを経た場合の被害者負担などが大きく、利用しにくい環境となっているとのこと。
 
こういった現況も踏まえ、社会問題は国会でも取り上げられ、誹謗中傷を行った者の特定を容易にするための制度改正を「スピード感を持って行う」と高市総務大臣が発言したことを始め、総務省においては既に研究会を設置し、管理者に情報開示を求める手続きの簡略化を議論しているとのことであり、命と引き換えに残したメッセージを無にせず、法をもって改善につなげることこそ行政・政治の役割と改めて認識するところです。
 
時代とともに科学技術が進化し、人間にとって便利なツールが開発され定着する一方、人間を貶め合うツールにもなってしまうという皮肉でもある訳ですが、人間の性や本質的な部分と理性のバランスの中でこれを乗り越えることこそ、「成熟した人間社会の進化」であると警鐘を鳴らし、一石が投じられた一件であるとも感じた次第でもあります。
 
私自身、このような認識のもと利用者の立場として、SNSに投じる一言一言に細心の注意を払う所存であります。
 
かくいう私も議員として、Facebook、ブログにて主義主張を含め発信する側でもある身。
twetterはアカウントは持っているのですが、欲張って多種の媒体で発信しても続かないと意味が無いかと、この1年は余り活用してきていない状況にありますが、ボチボチと次なる発信手段のことも考えているところです。
 
匿名でない媒体を使っての発信であるからかとも思いますが、幸いにしてこれまで誹謗中傷めいたものはなく、相違する考えであったとしても丁寧な形でコメントいただき、「SNS上での議論」をさせていただいているといった状況です。
 
また、対面でなくともこうしてご意見を頂戴し、質疑を交わしたり、知り得る情報をお伝えすることでより考えを知っていただけたり、回答のため自分自身も調べることが力にもなったりと、そういったプラスの効果の中でSNSを利活用できている環境を大変ありがたく感じています。
 
このブログをご覧いただいている皆さんにおかれましては、日頃の閲覧に感謝するとともに、今後ともご遠慮なく奇譚なきご意見を頂戴出来ればと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
 

【写真は先日登った天筒山にある舞崎遺跡。こちらは2千年も前から時代を見つめ続けてきた変わらぬ眺望】