3月定例会閉会

ブログ 敦賀市議会

2月24日から27日間の日程で開催された3月定例会が閉会しました。
 
最終日は、討論通告に伴う採決方法や議事日程を確認する議会運営委員会を9時より開催。
 
またこの日は議長より、先般敦賀市区長連合会に対し、議員定数の検討結果(議論は纏まらなかった、今後も議会運営委員会にて継続議論する)を申し伝えたところ、区長連合会からは「怒り心頭」である旨の発言があった旨の報告がありましたが、これに関しては場を改めて考えを記載していきたいと思います。
 
その後、9時30分からは全員協議会を開催し、議会運営委員長からの議事日程等の審議結果報告に続き、敦賀市副市長の選任2件に関しては渕上市長より提案説明がありました。
 
10時に再開した本会議では、まず先ほどの人事案件「副市長の選任につき同意を求める件」に加え「人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求める件」について即決した後、各議案については各常任委員長からの審査報告を踏まえ、討論通告の無い22件を一括採決、討論通告があった7件については順次討論、採決と進みました。
 
とりわけ、今定例会の「目玉」と言える「第10号議案 令和3年度敦賀市一般会計予算」に関しては、反対の立場から1名、賛成の立場から4名の議員が討論に立ち、私もこの場で討論をさせていただきました。
 
なお、私の討論の内容は、本日のブログの最後に全文を掲載させていただきますので、我が会派(市民クラブ)としてどのような判断基準をもって本予算の審査・審議をし、賛成したのかの考えをご理解いただければ幸いに存じます。
 
お昼休憩を挟み、午後は各特別委員長からの調査内容報告、その後は議員提出議案(B議案)として「敦賀市議会会議規則の一部改正の件」、「エネルギー基本計画見直しに関する意見書」提出の件について原案通り可決をしたことにより、「エネルギー基本計画見直しに関する意見書」については今後、国や関係行政庁に意見書を提出する運びとなります。
 
意見書に関しては、敦賀市を筆頭に、県内立地町においても提出の考えがあると聞いておりますので、ここは長年に亘り国策に貢献してきた市町同士が協力して、現実的で真っ当なエネルギー政策の構築に向け意見提起をしていければと思います。
 
こうして、全ての審議を終え、渕上市長より閉会にあたってのご挨拶の後、13時40分閉会。
 
今定例会に向けては、市内各事業者の皆さんや地域の皆さんからの声を頂戴し、その代弁者となるべく、自分なりのベストを尽くしましたが、やはり力及ばずの点もあり。
 

※写真は以前に撮ったものです。
 
しかし、力及ばずの点はこれで諦めていてはいけません。
 
自らの指摘、提言、そして行動が、より良い市民生活のため寄与しているのか、敦賀市の持続的発展につながっているのか、常に自問自答しながら、また1日1日の積み重ねを大切にし活動にあたりたいと考えます。
 
次回、第2回定例会は6月7日(月)開会、22日間の日程で開催されます。
 
早いもので4年の任期も折り返しとなりますが、ここまで2年の経験をもとに、さらに貢献出来るよう取り組む所存ですので、皆様方におかれましてはより一層の叱咤激励をいただけますよう宜しくお願いいたします。
 
最後に、先ほどありました討論全文を掲載しますので、宜しければお読み取りください。
========================================
【「第10号議案 令和3年度敦賀市一般会計予算」討論全文】
 
市民クラブの山本武志です。
私は、第10号議案「令和3年度敦賀市一般会計予算」に対し、委員長報告に賛成の立場から討論いたします。
 
冒頭、令和3年度一般会計予算の審議に際し、我が会派としては、庁舎建設など、既に着手している大規模プロジェクトなどに伴う公債費の増加により、今後も厳しい財政運営となるとの認識のもと、未だ終息の見通しが立たない新型コロナウイルス感染症の影響や北陸新幹線敦賀開業の工期延期などの環境変化を捉えつつ、今後のまちづくりの方向性を示す来年度予算が、ひとつ、眼前のコロナ禍を市民の皆さんとともに乗り越えるとのメッセージ性あるものとなっているか、ふたつ、将来に亘り敦賀市が持続的に発展していくための必要投資となっているか、みっつ、限られた財源を重点施策に配分する、いわゆる「選択と集中」を意識した予算編成となっているかの判断基準を持って審査、審議にあたりました。
 
そのうえで、「コロナ禍を市民の皆さんとともに乗り越える」との視点においては、まず直面する感染対策として、民生費、教育費に「新型コロナウイルス感染症感染拡大防止対策経費」を計上し、公立・私立保育園、児童クラブなどに対する感染対策を行うほか、「保育園ICT推進事業費」では、新しい生活様式への対応を狙いに含めていること、商工費では、店舗や事業所等において行う感染拡大防止や回復期を見据えた事業に関わる費用を支援する「中小企業者感染対策等支援事業費」、県の制度融資利用者に対し、利子補給する「緊急経済対策利子補給金」、さらにはアフターコロナを見据えた社会・経済活動の推進事業として「ネットモール利活用推進事業費」、「消費拡大支援事業費」などにより、新たな試みにチャレンジする中小、個人事業主を支援していこうとすることは評価するものであります。
 
一方、特にコロナの影響が大きいとされる飲食、旅行、宿泊などの業種に加え、これらに関連する卸売業においては、昨年末からの第3波、さらにはコロナ禍から一年が経過した今、経営の厳しさは深刻さを増しており、新たなチャレンジは愚か、家賃や仕入れなど固定費の支払いすらままならないとの実態を目の当たりにするに、市におかれては、期ズレで発表される景況調査などの数値ばかりを捉えるのではなく、市内事業者の生の声、リアルな実情を肌感覚で捉えたうえで、これまで敦賀に根を張り、貢献いただいた事業者を「守る」市独自の施策についても、引き続き検討いただくことを求めておきたいと考えます。
 
次に、「将来に亘り敦賀市が持続的に発展していくための必要投資」の視点については、本市の喫緊の課題である人口減少対策に関し、移住者向けホームページなどの充実や移住就職支援金に加算措置を新設した「移住定住促進事業費」、結婚、子育て支援としては、「結婚新生活支援事業費」を新設するとともに「不妊治療費補助金」の拡充を図ることなど、また、市内産業の発展、育成に向けては、「サテライトオフィス整備促進事業費」の拡充による事業所誘致など、健康生活支援として、市総合運動公園に多様な世代が集い、楽しみながら体力づくりが出来る場を目的とする「多世代型公共ウェルネス広場整備事業費」など、従前の施策をベースとしつつ、他の市町と一線を画す敦賀市の独自性ある事業が計上されたことは評価するものであります。
 
併せて、本市の発展に欠かせない「中心市街地の賑わいづくり、活性化」に向けては、従前の「まちづくり法人運営事業費補助金」における敦賀Rハッカソン開催事業に加え、市民発案の企画により主体的活動を進めることを目的とし、「まちづくりプレーヤー発掘・育成支援事業費」を計上したことは、ハード整備からソフト面、「人材育成、人づくり」に力点を置いたものとして大いに評価するものでありますが、この984万5千円が真に将来につながる生きた投資となるよう、今後実効性ある取り組みを進められますこと期待するとともに、「人づくり」に関しては、今後ますます加速するデジタル社会にも創造性をもって対応できる人材を育成するなど、多方面に目を向けた「人への投資」施策の展開をお願いするものであります。
 
なお、今後の産業分野における可能性を探るべく計上された「嶺南Eコースト計画推進事業費」については、これまでの水素や再エネ関連の実証成果や強みを活かした人・企業・技術・投資が集まるスマートエリア形成に向けた方向性やプレーヤー企業誘致の可能性等の調査を行うとのことでありますが、市がどこまでの時間軸を持ってどのような未来完成形をイメージしているのかが理解し難く、エネルギーやデジタル社会の分野においては、国が2030年、2050年に向けた戦略を示そうとする中、単に企業誘致のための投資とならぬよう、今後は将来に向けた市の明確なビジョンをお示しいただいたうえで議論を深めていくことを求めておきたいと思います。
 
三つ目の、いわゆる「選択と集中」を意識した予算編成となっているかの点に関しては、当初予算概要にあるよう、3年後に迫る「新幹線開業に向けたにぎわいの創出」、「アフターコロナを見据えた社会・経済活動の推進」、「人口減少対策及び交流人口増加の推進」の3つの重点施策に限られた予算を配分していくとの考えが示されていることは、短期・中期・長期の視点を持ったメリハリのついた財政運営と受け止めるところであり、今後は、市民の皆さんに対してもその考えや方向性が具体的にイメージできるよう、より分かりやすい説明と広報に努められるよう求めておきたいと思います。
 
以上、予算総額324億2,765万5千円、過去2番目の規模となる令和2年度一般会計予算でありますが、今ほど申し述べました理由に加え、大型プロジェクトの進捗に伴う公債費増加に対しては負担軽減に向けた取り組みを進めるほか、財政の健全性確保に向け、引き続き各種施策を講じる旨、時点修正された中期財政計画において考えが示されていることも加味したうえで、本予算案について賛成するものであります。
 
議員各位のご賛同を宜しくお願いいたします。
========================================