KK両大臣に見る「責難は成事にあらず」の政治姿勢

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来週行われる一般質問に関しては、通告までを終えたことをご報告していますが、昨日はその質問内容について、2つの部署より確認の電話がありました。
 
一件は午前中、もう一件は20時頃だったでしょうか、遅い時間までの答弁検討対応に、思わず「遅くまでお疲れ様です」と声を掛け電話を切った次第。
 
他の議員の皆さんの通告書を見る機会がないことや、正解が何かも分からないのですが、私の場合は、労働組合役員時代から身に染みたスタイルで、相手に自分の言いたいことの真意が確実に伝わるよう、質問に至った背景、趣旨、求める事項など、思いの丈を書き込んでいるところ。
 
今回も同じような形で書面で通告した後、各部署に跨るヒヤリングでは、言葉でも説明させていただいた訳ですが、こうしてさらに趣旨の点で間違いがないか確認の電話までもらえるのはありがたいこと。
 
それは、理事者側が私の質問の真意を捉え答弁されようと、誠意ある対応をいただけている表れであるのと、限られた30分の質問時間(議員が話す時間)を認識違い、趣旨と異なる答弁だと指摘している時間こそ勿体無いという点において、議論の質を高めることにつながると思うからであります。
 
週末に掛けては理事者側で、膨大な量の答弁確認がされることと存じますが、不明な点あらば、いつでもお問い合わせいただきたいと思う次第です。
 
さて、話しは変わり、「エネルギーフォーラム」のオンライン記事を読んでおりますと「KK両大臣に見る『責難は成事にあらず』の政治姿勢」と題した論評があり、なるほどと思わず趣旨に共感してしまいました。
 
以下、要約と引用になります。
 
「KK両大臣」とは、河野太郎内閣府大臣と小泉進次郎環境大臣のことで、とりわけ河野大臣に関しては週刊誌で、第6次エネルギー基本計画策定の時期に所管外の経済産業省幹部を呼び付け恫喝まがいのことを行ったとの報道もある訳ですが、この記事では、河野大臣が規制改革担当として「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」(再エネTF)を作り、昨年12月から始まった議論では、反原子力活動家が委員に名を連ね、再エネ問題で、ヒヤリングと称して、電力事業者と経産省を激しい言葉で批判していることや、大臣になる以前の2016年には、同誌のインタビューにおいて、「電気事業連合会は反社会勢力だ」と電力業界を批判していたことなどが書かれています。
 
また、小泉環境大臣に関しては、河野氏と同じように人気で、発言が常に注目されるとの前置きのもと、温室効果ガスの削減を「セクシーに行うべき」だなど、理解に苦しむ発言を連発していることや、彼から、既存の電力会社・エネルギー産業の現場への配慮や、現場で働く人々への敬意や感謝を聞いたことがなく、中身のない思いつきを話しているだけだと。
 
こうした現場を尊重しない人たちがエネルギー政策の責任ある立場に関与している状況は、普通に考えておかしく、約2億5000万kw分の発電設備を作り、維持している、そうした現場を考えたこともなさそうな政治家や活動家が、エネルギーの未来を語り、現場で働く人、そして企業を批判し、自分たちが正しいかのように主張する。
 
これでは、まともな政策が作られるはずがない。
 
「※責難は成事にあらず」との言葉がある。他人を批判し、天下国家という大きな事を語ると、自分は仕事をしていると思い込んでしまう。ところが、実際に検証すると「口だけ」で、物事を動かさず、ただ混乱を生んでいることが多い。実務から遊離し、現場を動かさないからであり、これは現場を思いやり、尊重するという大前提が欠落しているからだろう。批判も、思いつきの言葉も、現場で働く人への敬意があれば、簡単に言えないはずだ。
 
※注記
「十二国記」シリーズの「華胥(かしょ)の幽夢(ゆめ)』に出てくる言葉で、国を傾けた国王・砥尚(ししょう)が自ら位を退く時に残した遺言で「誰かを責めたり、何かを非難することだけでは、何も成すことができない」という意味。
 
電力産業への批判に熱心な河野氏や、現場を想像したことのなさそうな小泉氏。その取り巻きの関わるエネルギー政策が、まともなものになるとは思えない。皮肉なことに、河野、小泉両氏は次期首相の人気投票でトップになるなど、国民的人気がある。日本のエネルギー問題で、この人らと取り巻きたちの行動が、大きな影響を持ち始めることが心配だ。
 
最後は、このように結ばれている訳ですが、全くもってその通りだと思った次第。
 
はてさて、これに共感するだけでは同じ、ただの批判でしかありません。
 
こうしたご両名から「反面教師」的に得たことを捉え、自分を顧みるとどうか。
 
自分はそうではないと思っていても、現場への経緯や配慮が欠けていたり、批判だけに留まっていることはないか。
 
「責難は成事にあらず」
 
記事を読まなければ出会わなかったであろう、この言葉を念頭に置き、自身の言動、活動に生かしていくこととします。
 

【以前にも掲載した写真ですが、今日の話しを振り返り言えることは、ここにもあると思い再掲いたします(活動報告資料として、やまたけ自身が作成したスライド)】