「文化の秋」編集思考で広がる視点

ブログ まちづくり

24日、核兵器の保有や使用を全面的に禁じる「核兵器禁止条約」の批准数が、条約発効に必要な50ヶ国・地域に達したと国連が発表。
 
これにより、条約は90日後の来年1月22日に発効されることとなりました。
 
核兵器を違法とする、いわゆる国際的な「法的措置」となる訳ですが、条約に加盟しなければ遵守義務がないことや、米露を始めとする核保有国の参加は絶望的であることから、実効性に課題が残るとも報じられているところです。
 
本件に関しては、先の9月定例会において、「日本政府は核兵器禁止条約に批准し、米の核の傘から離脱せよ」との請願が提出されたことから、私は、「核不拡散防止条約(NPT)の中で、まずは核兵器の量を低減させていくべきであり、核兵器禁止条約によって核保有国と非核保有国との対立構図を作ることは、逆に核兵器の使用リスクを高めることになる」、「米の核の傘から離脱することは、国民の命と財産を他国からの脅威に晒すこととなり、我が国の安全保障の観点において現実的でない」との考えを持って、「原案不採択」の立場で討論したところであります。
→→→やまたけの討論全文はこちらから
 
同禁止条約に関しては、日本のみならず世界各国の受け止めも様々となりますが、今後はそうした国際情勢の中で対立や緊張感が高まらないことを切に願い、注視をしていきたいと思います。
 
さて、話しは変わりまして、好天に恵まれた昨日は、私にとって「文化の秋」の一日。
 
ひとつは、以前に市の職員さんから「是非参加を」とお誘いいただいた、駅西地区社会実験の一環で開催された「才能をひらく『編集思考』ワークショップ」。
 
オルパーク2階にて開催されたワークショップには、約15名が参加され、主催者である編集工学研究所さんの講師のもと、大変楽しく、そして大変価値のある1時間半を過ごさせていただきました。
 

【ワークショップの様子】
 
この編集工学研究所さんのパンフレットを拝見すると、「『情報社会の編集』を『日本という方法』によって、地域や企業の『本来』と『未来』をむすび、経済と文化がともに支え合い発展する。新しい時代のモデルを創出していきます」とあります。
 
正直、サンドイッチマンではありませんが、「何言ってるか分かんない」感じだと思いますが、私自身も最初はピンと来ませんでした。
 
ワークショップでは、「編集思考」という見方を通じて、「ひろば」をテーマにアイデアや考えを整理していくというものでしたが、4つの演題を通して学んだことは次のようなものでした。
 
◉演題1「アテンションとフィルター」
・情報を取り扱う行為は全て「編集」である。
・注意を向けている情報は飛び込んでくる、すなわち何を見ようとしていることが大事。
 
◉演題2「連想ネットワーク」
・人は放っておいても勝手に頭の中で連想している。
・イメージサークルを作る。あることを考える時に、そこからつながっていることを同時に考えると広がる(例:ひろば→ベンチ)
 
◉演題3「情報の地と図」
・まさに連想の「コツ」。
・普段はひとつの方向しか見れていないものに多面性を持たせ、情報の多様性を引き出していく。
・分母に地「何(誰)にとっての」、分子に図「何(どういうもの)になる?」と考えることで、イメージが湧く。
・分母の「主体を変えてみる」ことや「助詞(が、は、も、を)を切り替えてみる」ことによって、さらに思考が広がる。
 
演題4「アナロジカル・シンキング」
・最終ステージでは、「◯○みたいなひろば」を考えてみる(その心は?まで)。
・各人、隣同士で話し合って出てきた考えが大変面白く、以下、主なものをご紹介します。
 ①ニューヨークの公園みたいなひろば→(その心は?)→多種多様な人が集まります
 ②温泉みたいなひろば→(その心は?)→リラックスが出来ます
 ③新幹線みたいなひろば→(その心は?)→新しい技術で快適に、あっという間に時間が過ぎます
 ④ディズニーランドのようなひろば→(その心は?)→様々なキャラクターで楽しませます
 ⑤お寿司屋さんのようなひろば→(その心は?)→新鮮なネタを提供します
 
ご覧のように、さながら「大喜利」大会のようでしたが、会場の皆が楽しく盛り上がりました。
 
こうして、自然と敦賀駅西地区のひろばのイメージを多面的視点をもって考えることが出来たものと思います。
 
最後に講師の方からあった「新しいものを考える時には、一旦原点に戻って考えることが大事」との言葉も印象に残りました。
 
過去・現在・そして未来と考える際、大きく捉えれば、この敦賀のまちの原点に立ち戻って思考を深めることが大切なのかもしれませんね。
 
貴重な機会と新たな知見を提供いただきました編集工学研究所の皆さん、参加者の皆さん大変ありがとうございました。
 
ちなみに、駅西地区の「知育・啓発施設」設置に関しては、丸善雄松堂さんと編集工学研究所さんが協力をし、「人と知との出会いをつなぐ場づくり」に向け、鋭意取り組みを進めておられますので、乞うご期待ください。
 
1点目に力が入ってしまい長くなりましたが、もうひとつの「文化の秋」は、地元粟野地区の文化祭。
 
こちらは、中学生からご高齢の方まで、グループや個人で出展された力作が所狭しと展示されており、毎年拝見しているもの。
 
この日も、様々なジャンルでコロナに負けぬ力強い作品があり、パワーを頂戴しました。
 


【コロナ終息祈願の折り鶴は、何と銅板製】

【こちらの恐竜?は、何とプルタブをつないで作られていました】
 
粟野公民館の外に出ると、他の地区から足を運んでいただいている石橋さんや粟野スコップサウンズが丹精を込めて手入れされた花壇やコキアが美しく風に揺らいでいました。
 


 
こちらには心癒されるとともに、普段のお手入れに感謝です。
 
粟野地区文化祭は10月30日(金)まで開催されていますので、お時間ある方は是非足を運んでいただければと思います。
 
こうして2つの事柄に触れ、頭の中も少し柔らかく、気持ちもリフレッシュすることが出来ました。
 
やはり、充実した人生を送るためには、音楽や本などを含めた多彩な「文化」が必要不可欠。
 
深まる秋、コロナ禍においてもそれぞれの楽しみ方を持ってお過ごしいただければと存じます。