令和3年10月より上下水道料金改定。使用者公平負担の原則に則り、何卒ご理解を。

ブログ まちづくり

快晴とまではいかないものの、青空が広がった昨日の敦賀。
 
久々の運動でリフレッシュとばかりに、午前中は野坂山の登山道入口までジョギングしましたが、黄金色に広がる田園風景、市内を見下ろす展望と、流れる汗とともに清々しい気分になりました。
 
それにしても、田の稲穂は皆、頭を重たそうに垂れており、早や稲刈りを待っているよう。
 
昨日書きましたコスモスだけではなく、実りの秋も近づいていることも肌で感じた次第です。
 
さて、登山道入口では、野坂の清流で気持ち良く顔も洗わせていただきましたが、今日は「敦賀の水」の話し。
 
敦賀にお住まいの皆さんのご家庭には既に、「広報つるが」と一緒に「敦賀の上下水道」とのタイトルの冊子が配布されていることと思います。
 
このパンフレットは、上下水道が、安全・安心な水の供給、公衆衛生の向上や水質保全など、市民生活や企業の経済活動にとって欠かすことのできない社会基盤であることを説明するとともに、将来にわたり安定したサービスを提供していくために、令和3年10月より上下水道料金を改定することをお知らせするものであり、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いすることが趣旨として記載されています。
 

【敦賀市内全戸に配布されたパンフレット】
 
市のホームページにも、料金改定をせねばならない理由にあたる「上下水道事業の現状と課題」が記載されており、敦賀市ではこれまでに、業務の包括的民間委託や、施設運営の最適化による電力削減など、経営健全化の取り組みを行ってきているものの、今後の人口減少により水需要の減少が予測されることや、それに伴い料金収入の減少が見込まれることから、上下水道事業の健全な経営を持続できない見通しとなっているとあります。
 
また、水道事業は、老朽化した施設管路の更新、施設の耐震化などに多額の費用が必要となり、現行の水道料金では、財源不足により計画的な工事の実施が困難となること。
 
下水道事業は、事業初期に多額の建設費が必要であり、それに係る企業債の償還金の負担が大きいことや、地方公営企業法の適用により、独立採算制が強く求められることなどから、資金不足が生じ、他会計からの借入れを行っているのが現状であり、将来に亘り健全な経営を維持し、市民の皆さんに安定したサービスを提供し続けるために、上下水道料金の改定をお願いすることになったとあります。
 
上下水道の仕組みを始め、運営状況や改定料金の詳細は、パンフレットに分かりやすく記載されているのと、ホームページにも掲載されていますので、そちらを是非お読み取りいただければと存じます。
 
以下、市のホームページをリンクいたします。
 →→→上下水道料金の改定について(敦賀市HPより)
 
ちなみに、料金改定でどれぐらい値上がりするのか、我が家の使用水量を元に試算してみた結果は、次の通りです。
 

【ちなみに、前年同期比では44m3から31m3に使用水量が減っていますが、これは長男がいた昨年から、平日は妻と二人生活になったことによる影響かと。年頃の子どもが一人いないと、こんなに減るんですね。】
 
◉メーター口径:13mm、今回使用水量(6月20日〜8月20日):33m3
 
【上水道】
(現 状)基本料金:1,760円 + 超過料金(21〜60m3):1,029円 = 2,789円
     *超過料金は、1m3あたりの単価
(改定後)基本料金:2,112円 + 従量料金(1〜20m3):88円 +(21〜60m3):1,235円 = 3,435円
 
改定により、23.2%アップ。
 
【下水道】
(現 状)基本使用料:2,090円 + 超過料金(21〜60m3):1,271円 = 3,361円
     *超過使用料は、1m3あたりの単価
(改定後)基本使用料:2,508円 + 従量使用量(1〜20m3):132円 +(21〜60m3):1,525円 = 4,165円
 
改定により、23.9%アップ。
 
上記をご覧になります通り、これまで基本料金に含まれていた水量(1〜20m3の範囲)を廃止し、水量に関係のない基本料金とすることや、水量に関係のない基本料金とすることに伴い、従量料金に1立方メートルの使用からの区分を新設するなどにより、基本料金と既存の従量料金単価が約20%改定されることとなりますので、皆さんも一度、ご自宅の使用量を見てご確認いただければと存じます。
 
なお、コロナ禍で各ご家庭の事情も大変厳しい折、料金改定に対する反対のご意見もあろうかと存じますが、議会でも議決をしたうえで、当初、令和2年10月に改定を予定していたものを、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う市民の負担軽減を図るため、一旦、令和3年4月まで延期、更に令和3年10月まで延期するとし、条例改正してきたもの
 
こうして何とか、市民の皆さんのご負担を避けるべく対応を図ってきましたが、前述の通り、これ以上の延期は、上下水道事業の運営が立ち行かなくなることから、苦渋の判断をしたものであり、その点、何卒ご理解いただきたくお願いいたします。
 
なお、本件に対しての私の考えについては、当初議決した令和2年3月定例会での「賛成討論」の中で述べていますので、以下リンクよりご覧ください。
 
 →→→「第38号議案 敦賀市水道事業給水条例の一部改正の件」に対する賛成討論全文(2020年3月27日ブログより)
 
 →→→第39号議案「敦賀市下水道条例の一部改正の件」に対する賛成討論全文(2020年3月28日ブログより)
 
また、上下水道事業の運営や設備の状況に関しては、令和2年2月15日に昭和浄水場で行われた上水道課の災害対策訓練を視察した際に、自分の目で、リアルな実態を把握しておりますので、その点も皆さんと共有をさせていただきたく、同じく以下にリンクいたします。
 
腐食した配管なども掲載されていますので、こちらは是非ご覧ください。
 
 →→→国民の生命を守る「自衛隊」と「水道事業」(2020年2月16日ブログより)
 
以上、料金改定があっても、県内では安い上下水道料金であることや、敦賀市内の21箇所の井戸(深さ80m)を水源とする地下水は、そのまま飲料水として飲める良好な水質を有するのが敦賀の水。
 
つまりは、「安くて美味い」水は、敦賀の自慢でもあり、その自慢を後世に残していくためにも、敦賀市民皆で支えていくことが大事なことと考える次第です。
 
「蛇口をひねれば“当たり前”に出る水道ですが、この“当たり前”をいかに安価で安定的に供給し、維持していくのかを常に考え取り組んでいる」との言葉は、以前に水道部長から聞いたもの。
 
今回の改定率約20%となる上下水道料金改定に対しては、何かとご意見があろうかと存じますが、これまで述べましたことを踏まえ、便益を受けている使用者公平負担の原則に則り、必要な対応と考えますので、市民の皆さまにおかれましても何卒ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。