高速炉開発の中核企業選定に向け公募開始

ブログ 原子力

連日の青空に加え、気温も20℃まで上昇した昨日。
 
朝の辻立ちも天気を気にすることなく、元気に活動することができました。
 

【昨朝の辻立ちはホームグラウンドの名子にて】
 
暖かいといえば、東京では14日に桜の開花宣言があったところですが、統計開始以来、2021年と2020年と並び最も早い記録であったとのこと。
 
敦賀でも例年より早い開花が予想され、季節はいよいよ春を迎えますが、私のほうは活動に情熱込めて、引き続き仲間の皆さんと拳を固めて頑張ってまいります。
 
さて、東京で桜が開花した14日のことですが、高速炉開発に関し実務レベルの検討を行う資源エネルギー庁の戦略ワーキンググループが、2024年以降に見込まれる高速炉の実証炉概念設計開始に向け、再有望となるナトリウム冷却高速炉について、その炉概念の仕様・中核企業を選定すべく4月中旬にかけ公募を実施することを決定したとのこと。
 
原子力産業新聞によると、同WGでは、今夏に炉概念の仕様を選定、2024~28年度に実証炉の概念設計・研究開発、2028年頃に実証炉の基本設計・許認可手続きへの移行判断を行うとした戦略ロードマップの改訂案を提示。
 
同案は昨年末、原子力関係閣僚会議で決定された。
 
また、14日のWG会合で資源エネルギー庁は、炉概念の仕様・中核企業選定に向けた公募に際し、評価の視点として、
(1)技術の成熟度と必要な研究開発
(2)実用化された際の市場性
(3)具体的な開発体制の構築と国際的な連携体制
(4)実用化する際の規制対応
(5)事業成立性の見通しに関する総合的な評価
を提示。
 
これに対し、日本原子力研究開発機構の板倉康洋副理事長は「高速炉の実用化に向けた大きな一歩と考える。その開発に全力で取り組んでいきたい」と発言したとありました。
 
ここまで書いて、改めて高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が運転ではなく、廃止措置に進んでいることを改めて「もったいない」と思うとともに、そうした判断をした国に対しては忸怩たる思いが沸々と湧いてきたところです。
 
と、ここで愚痴っていても仕方ありませんので、少資源国の日本にとって、非常に重要な高速炉開発については、新たなロードマップに沿って、今後、着実に進めていただくようお願いする次第です。
 
名子の辻立ちでは、「もんじゅ」や「ふげん」に出勤される方も多く前を通られます。
 
今後、開発を進めるにあたっては、こうした方々が積み重ねてきた努力や技術、そして何より高速炉開発に懸ける思いを継承していくことが必要不可欠であり、その礎が敦賀にあることを誇りに思いつつ、実現に向けては引き続き、私自身も微力ながら汗をかいていきたいと考えます。
 

【先月立ち寄った白木の浜。ここから「もんじゅ」を見るといつも、複雑な思いが込み上げてきます。】