東京都議選開票結果、出口調査から感じたこと

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新規制基準下で国内初の40年超運転を開始した関西電力美浜発電所3号機は、2日にタービン動補助給水ポンプの定期試験を一時中断し、保安規定における運転上の制限の逸脱を判断したものの、その後の点検により運転継続に問題ないことを確認。
 
3日22時15分に制限を満足する状態に復帰した後、慎重に工程を進め、4日14時45分に定格熱出力一定運転を開始しました。
 
また同じく関西電力の大飯発電所3号機においては、2020年7月20日から定期検査を実施していましたが、7月3日に原子炉を起動、4日には臨界到達、諸試験を行った後、本日5日は発電機並列、調整運転を開始する予定となっています。
 
以前にも申し上げました通り、定格電気出力82万kwの美浜3号、118万kwの大飯3号の稼働により、関西圏内の電力需給環境は改善するばかりか、太陽光や風力などと違い、天候や自然災害に左右されず安定的に発電する、いわゆる「ベースロード電源」の存在はやはり頼りになる訳であり、今後両プラントが順調に本格運転に入ることを切に願うところであります。
 
さて、グズついた空模様の昨日は、定例会閉会後1ヶ月以内の発行を目標とする「やまたけNEWS」の原稿作成にあたった一日でしたが、夜には注目の東京都議会議員選挙開票が行われました。
 

【東京都議会議員選挙開票結果(NHK WEBニュースより)】
 
開票結果については、既に報道でお知り置きの通り、都議会第1党であった都民ファーストの会は議席を減らし、自民党と2議席差の第2党に下野、逆に自民党は、過去2番目に少ない議席数で、目標としていた自民・公明両党での過半数に届かなかったものの、第1党に返り咲くこととなりました。
 
共産、立憲民主はそれぞれ議席数を伸ばしているものの、候補者の一本化など、実質的な選挙協力をした結果が功を奏した模様であり、衆議院選挙に向けては距離を置くと口では言いつつも、こうした主要選挙で手を握っている以上、信念や理念なき野合であると認識しておきたいと思います。
 
結果で特徴的だったのは、今回の都議会議員選挙で当選した女性の候補者は、これまでで最も多かった前回の選挙をさらに5人上回る41人と過去最多となったこと。
 
これは、定数127のおよそ3分の1を女性議員が占めることになります。
 
また、東京都選挙管理委員会発表によると今選挙の確定投票率は42.39%は、前回選挙より8.89ポイント低下し、過去2番目に低い投票率であったとのこと。
 
この数字を単純に見るに、「女性進出」と「政治離れ」と言えそうですが、特に投票率に関しては、コロナの影響や各年代別など細かな分析も見る必要があろうかと思います。
 
また、NHKが行った有権者の投票行動や政治意識を探るための出口調査では、支持政党では無党派層が28%、小池知事の都政運営に対しては、勝手な私の予想とは裏腹に、「評価する」が64%、「評価しない」が36%との結果。
 
さらに、都の新型コロナ対策に関しては、「大いに評価する」と「ある程度評価する」を合わせて61%、「あまり評価しない」、「全く評価しない」が39%との結果でありました。
 
出口調査につき、恣意的な操作は行われていないとすれば、これまで各メディアで報道されてきたこと(小池知事は何もしていない等)とは異なる有権者の認識であると言えます。
 
先の選挙結果に関しても、ある新聞社は「自民が第1党に返り咲き」、違う社は「第1党となるも自公で過半数届かず」とあれば、読み手の印象はかなり変わるもの。
 
そう思えばやはり、ニュースのタイトルや切り取り記事など、報道機関のさじ加減でどうにでも出来る部分に惑わされることなく、数字や客観的データをもって自分なりに解釈、理解しておくことの重要性を感じる次第であります。
 
さて、この都議選での結果、小池都政に対する評価結果が出た後、報道や世論はどう動くのか。
 
東京オリンピックの後に控える衆議院選挙を睨み、私を含め、有権者にはより一層「本質を見抜く力」が求められることになります。