全国戦没者追悼式での胸に刺さる言葉

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戦後77年。
 
「終戦の日」の昨日は、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で執り行われ、私はインターネット配信にて拝聴いたしました。
 
天皇陛下のお言葉、岸田総理大臣からの式辞に続き、大変印象に残ったのは、尾辻秀久参議院議長による追悼の辞。
 
ご自身の生い立ちに触れ、「父は32歳で戦死いたしました。母は残された私と妹を女手ひとつで必死に育ててくれましたが、41歳で力尽きてしまいました。母も戦死したと思っております。戦争がなければ、早く死ぬこともありませんでした。」と回想。
 
また「この平和が、取り返しのつかないほど、大きな犠牲の上に築かれていることを忘れてはなりません。私たちにできることは、散っていかれた方々のことを忘れないことであります。平和を守るために、力の限りを尽くします。戦没者の御霊にそのことをお誓い申し上げ、追悼の言葉といたします」と結ばれました。
 
簡潔なお言葉ながら、ご自身の体験をもとに語られる言葉や決意は何にも増して重みがありました。
 
犠牲になられた約310万人の方々、さらには負傷された方や後遺症により苦しまれた方、全てのご遺族、ご家族が、この「戦争がなければ」との思いの中で、その後の人生を過ごされてこられたと思えば、これほど胸に刺さる言葉はないのかもしれません。
 
尾辻議長が追悼の辞に込め、伝えたかった思いはまさに、戦争を知らない私たち世代が共有すべきことであり、私自身、今一度胸に留め置くことといたします。
 

【日本武道館で執り行われた全国戦没者追悼式の様子(厚生労働省インッターネット中継より)】
 
翻って今日は、送り盆。
 
敦賀では「とうろう流しと大花火大会」が4年ぶりに開催されます。
 
松原海岸に足を運ぶことはありませんが、とうろうに込める思いはどこにいても同じ。
 
追悼の辞の言葉とも重ね、ご先祖様への感謝と安寧を願い、お見送りしたいと思います。