鳥獣被害に思う、生態系や自然との「with」

ブログ まちづくり

久しぶりに秋晴れとなった昨日。
 
やはり雲ひとつない青空の日は、自然と気持ちも明るくなりますね。
 
気持ちの良いのは鳥も同じなのか、昨日は砂流地区の田んぼで白いサギが農道沿いを散歩?
接近しても逃げる様子がないということで、思わず被写体にさせていただきました。
 

 
青い空に田んぼの緑、サギの白とコントラストが美しい訳ですが、今さらで恥ずかしながら、このサギも集団になると鳥獣被害に及ぶことを知りました。
 
農林水産省の調べでは、野生鳥獣による農作物への被害金額はピークの平成22年で約239億円、平成26年で191億円と約200億円近辺で推移しているとのこと。
 
また、その被害の8割が獣類、2割が鳥類となっていて、さらに鳥類の内訳を見ると、約半分がカラスによる被害、残りの半分は日ごろ目にする可愛らしい鳥や美しい野鳥ということでした。
 
このサギは日本の田んぼで頻繁に見られる美しい野鳥で、私が知らないだけか、良く姿を見掛ける野坂や砂流の田んぼでの被害ということは余り聞いていない訳ですが、田畑に野鳥が飛来して喜ぶ人もいれば、その被害に困惑する人も少なくないということで認識しておかねばなりませんね。
 
この有害鳥獣に関して、敦賀市の令和元年度決算資料を見ると、農林水産費として「農作物有害獣農地侵入防止事業費」(45,712千円)にて、昨年度は獣類3,129頭、鳥類136羽を捕獲(有害鳥獣奨励事業)、農家の電気柵設置598m(被害防止施設整備事業)、さらには有害鳥獣捕獲隊(いわゆるハンター)の技術向上支援事業として射撃大会を行うなど、被害の防止に取り組み、成果を上げています。
 
また、余談ですが、先日の分科会の際に配布された資料によると、有害鳥獣の種類や捕獲後の対処方法(搬送・埋設)ごとに定められている敦賀市有害鳥獣捕獲等報奨額は、最も高いニホンジカ成獣で16,000円/1頭、よくあるイノシシ成獣やツキノワグマで13,000円/1頭、鳥類になるとカラス、ドバド他が1,000円/1羽となっています。
 
もちろん、これは有害鳥獣捕獲隊員若しくは猟友会敦賀支部会員のみが対象ということですので、一般人は手を出してはいけません。
 
秋となり、福井県内ではクマの出没情報が多くなってきましたが、彼ら(彼女ら)にとっては、餌のあるところにやってくるという自然の摂理で他の動物にしてもそうなのでしょう。
 
その気持ちは分からないではありませんが、精魂込めて手塩に掛けて育てた農作物が荒らされては、こちらもたまったものではありません。
 
最近では「with」と言えば「コロナ」となっていますが、「with=共生・共存」とすれば、鳥獣や魚類を含めた生態系や自然を守りつつ、人間社会と「ともに生きる」との観点が必要であり、鳥獣被害のみならず、太陽光や風力などのエネルギー開発にしても同様、自然ゆたかな敦賀では尚のこと意識すべしと感じた次第です。
 
近所に居たサギの話しから大きく発展してしまい恐縮ですが、皆さんにおかれてもご一考いただく機会となれば幸いに思います。
 
さて、本日の敦賀市議会は、決算認定、補正予算に関わる予算決算常任委員会(全体会)が開催され、各分科会での審査報告に続き、委員会採決へと向かいます。
 
所属以外の分科会では、どういった視点で審査がされ、次の予算に生かすポイントがどうであったか、耳をかっぽじって確認していきたいと考えます。
 
今日の委員会が終わると、残すは10月2日の本会議のみとなります。
 
最後の最後まで全力投球、慎重審査・審議にあたっていきます。