第93回嶺南地区メーデーが開催される

ブログ 働く仲間とともに

ウクライナ情勢を始め、ここ最近はどこか暗いニュースが多い中、ややホッとした気持ちとなるのが「◯年ぶりの開催」という言葉を良く見聞きするようになったこと。
 
地元福井でも、コロナ禍で控えていたお祭りやイベントを今年は開催する方向との新聞記事などを見るにつれ、ひとつづつ光明が照らされていく。
 
そのように感じるところです。
 
さて、「◯年ぶり」といえば、働く者の祭典「メーデー」もそのうちの一つ。
 
昨晩は、きらめきみなと館で開催された「第93回嶺南地区メーデー」(主催:連合福井嶺南地域協議会)に連合推薦議員の一人としてお招きいただきましたが、こうして集合形式で開催されるのは2年ぶりとのこと。
 
このメーデーは、英語で書くと“May Day”ということで、ヨーロッパでは「夏の訪れを祝う日」として古くから祝日とされてきましたが、始まりは1886年の5月1日、アメリカのシカゴで、1日12~14時間の過酷な勤務を強いられていた労働環境の改善を求めて労働者がゼネラルストライキ(全国的な規模で行われる労働争議)を起こし、8時間労働の実現を要求したことに由来します。
 
この8時間労働を根底とし、あとの8時間は睡眠、あとの8時間は自分時間にとの考えは、過労による心身の負担を軽減するばかりか、豊かな人生を過ごすための、いわば人間の尊厳にもつながるものと認識するところですが、以降、労働者たちが集まり、権利を主張する日として、ヨーロッパをはじめ各地に広がったのがメーデーであり、今では5月1日を「労働者の祭典」として祝日とする国も多く、世界中で労働者たちのイベントやデモ行進などが行われています。
 
私自身、労働組合の役員をしていたこともあり、社会人になってからはほぼ毎年メーデーに参加をしてきましたが、近年では式典に加え、家族も一緒に楽しめるようなアトラクションや飲食ブースなども設けられ、「労働者の団結と主張の場」から「働くすべての仲間の祭典」へと、時代の流れとともに変化していると感じるところ。
 
昨晩の嶺南地区メーデーは会場参加に加え、リモート参加とのハイブリッド型とするなど、新たな試みでの開催としたほか、第一部の式典終了後は、第二部として大道芸人によるアトラクションや抽選会も行われたとのことであり。こうした中綿密に準備された連合の役員の皆さんには敬意を表する次第です。
 

【リモート参加された方から送付いただいた会場の様子。写真提供いただいたYさんありがとうございました!】
 
こうして嶺南地域で働く皆さんを前に感じたことは、バブル崩壊後、1996年をピークに四半世紀も下がり続けている実質賃金の中にあって、この地域、ひいては国を支えているのは紛れもなく「真面目に汗して働く者」であり、「給料が上がる経済の実現」と教育や産業・科学技術分野などでの「人づくり」につながる政治の実現に取り組まねばと改めて認識した次第です。
 
政治に参画する立場の者が、このメーデーに出席する意味は、そうした思いを再確認することにあるのかも知れません。
 
最後になりますが、今後とも連合に集う働く仲間の皆さんとの絆をさらに深め、引き続き「職場の声」を原点に尽力することをお誓い申し上げ、本日のブログとさせていただきます。