新型コロナは、新たな指標を策定しつつ、第6波の到来に警戒

ブログ 新型コロナウイルス

全国的に波が落ち着きつつあるとされる新型コロナウイルス感染ですが、特別措置法に基づく緊急事態宣言が9月30日をもって全面解除されてから1ヶ月余りが経過し、政府は、年末に向けて社会経済活動の活発化が予想されることを踏まえ、「第6波」の到来を警戒。
 
専門家は病床の逼迫状況を重視した新たな指標を策定しましたが、従来のような明確な数値基準はなく、感染評価と対策を委ねられた各都道府県知事の判断や指導力が問われそうだとの報道がされています。
 
「第6波」への警戒というのはつまり、年末に向けて忘年会やクリスマスなど人が集まる機会が増えることや、冬は換気をあまりしなくなることなどを理由に挙げている一方、ワクチン接種が進み、年内の経口薬(飲み薬)の実用化が視野に入る中、新規感染者数が増加しても、重症化を抑制できる環境が整ってきたのは間違いなく、コロナへの新たな向き合い方が問われる局面に突入したとの見方もされているところです。
 
指標の見直しを行ったのはこのためで、大きいのは、人口10万人当たりの1週間の新規感染者数を指標から外したこと。
 
何でも、新規感染者数と医療逼迫との関係が都道府県によって異なり、新規感染者数の基準を全国一律に設定するのは困難という事情もあったことを理由に挙げていますが、確かにワクチン接種により、極めて重症化するリスクが低いこうした状況になってくれば、単に罹患したことを指標に置くというのは科学的でないと理解するものです。
 
こうした政府の動きのある中、福井県内に目を向けると、ここ最近確認されている県内新規感染はすべて敦賀の方となっています。
 
昨日は6日ぶりとなる新規感染者が発表されましたが、その前は10月30日の1名から始まり、翌日は5名、翌々日は3名と10日間で10名の新規感染となっています。
 
前述の通り、ワクチン接種効果もあってか重症化はないとのことでありますが、それでもひとたび確認されれば、感染者の入院対応や関係者すべてのPCR検査対応を始め、今回のような子ども関係施設関連では、そうした中に医療関係者の保護者がいらっしゃれば、その分医療体制に穴が開くことになることを考えれば、やはりまだまだ警戒しておく必要があることを認識する次第であります。
 
なお、福井県新型コロナウイルス情報「コロナビ」によれば、敦賀の人口1000人あたりの新規感染者数は「5.5」となっており、4.33の福井市を大きく上回る県内ワースト1の状況にありますので、そのことは常に念頭に置き、「危機感」だけは緩めてはいけないと気を引き締める次第です。
 
さて、何といっても終息の鍵を握るのはワクチン接種率を可能な限り高めることでありますが、福井県が発表している県内市町の10月27日時点での接種率(1回目)は以下のようになっています。

【福井県発表資料をもとに自身でグラフ化】
 
1回目を接種した人は必ず2回目も接種するとのことで、1回目の接種率をグラフ化したものですが、こうして見るに、敦賀は県内最下位とはいえ84.6%で、他市町と大きく乖離があるものではないことが分かります。
 
現在も接種の呼び掛けを継続していますので、さらに高くなることは間違いありませんが、福井県全体で86.5%という数字は極めて高く、県民の皆さんのご理解とご協力の賜物と感謝する次第です。
 
集団免疫獲得には、接種率80〜90%が必要とされていますが、ここには既に到達していることはやはり、ひとつの安心材料にはなるのかと。
 
市の関係者にお伺いするに、12月からの3回目接種に向け、スムーズに且つ的確に接種いただけるよう現在準備を進めているとのことであり、長期に亘る対応に敬意を表するところでありますが、引き続き、終息に向けた鍵を緩めぬ対応をお願いするところです。
 
今日のブログでも「終息」という言葉を使っていますが、ではその「終息」とは何を指すのか。
 
マスクを外せるようになったら?
気兼ねなく会食ができるようになったら?
制限なく県外往来ができるようになったら?
 
日常生活をするうえでの制限や自粛が解除になることを頭に浮かべるのだろうと思いますが、私は「感染症法上の分類ランクが下がる」(未知から既知へ)ことだと以前から定義付けています(でなければ、医療機関の負担も軽減されないので)。
 
「未知の感染症」新型コロナウイルスは、今年2月に「指定感染症」から「新型インフルエンザ等感染症」へ変更されましたが、これがさらに他の分類に置き換わることを意味するものでありますが、そうした判断がされて初めて「コロナ禍から脱した」と胸を張って言えるのではないかと。
 
とはいえ、インフルエンザ並みになったとしても感染リスクが残ることを考えればやはり、この世に「ゼロリスク」は無いことに変わりありませんが、以前の真っ暗闇のトンネルを走る状況とは違い、今はその「終息」という「ゴール」、「光」は確実に見えてきています。
 
どこか開放的になりつつあるこの頃でありますが、現況とめざすゴールを照らし合わせ、皆で走り続けるしか解決の道はないこのコロナ禍。
 
お願いばかりで恐縮ですが、引き続き皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
 
私自身ももちろん、皆さんに呼び掛ける立場として恥ずかしくない行動に留意していきます。