「北陸新幹線敦賀開業記念フォーラム」に参加

ブログ 北陸新幹線

JR西日本、鉄道運輸機構それぞれが主催する「北陸新幹線 金沢〜敦賀間 開業試乗会」が続けられており、昨日乗車された方のSNSを拝見すると、敦賀駅〜小松駅間の往復であったものの、快晴のなか、車窓からは敦賀湾を始め、雪で覆われた白山の景色などを楽しまれた様子がありました。
 
また、復路の敦賀到着時には運良く虹のお出迎えもあったようで、皆さんそれぞれ思い出の試乗会になったことを嬉しく思った次第です。
 
そうしたなか、私の方は、試乗会の時間と並行して開催された「北陸新幹線敦賀開業記念フォーラム」に参加。
 
富山国際大学の大谷友男准教授をメインパーソナリティーとし、ボルファート富山、上越妙高、敦賀は「ちえなみき」2階をサテライト会場としつつ、オンライン参加者とつないでの開催。
 
私は敦賀会場にて参加しましたが、お越しになられた青森大学の櫛引素夫先生や参加された敦賀市の部長級の皆さんとも意見交換できるなど、大変有意義な時間となりました。
 

【敦賀会場にて。試乗会の影響もあってか、「ちえなみき」は大変賑わっていました。】
 
フォーラムではまず、大谷先生より、開業から9年を迎えた金沢の現況などを中心に基調報告があり、その後は、飯田一之氏(日本政策投資銀行 北陸支店 企画調査課長)ならびに藤沢和弘氏(北陸経済研究所 調査研究部 担当部長)のパネルディスカッション、さらには各会場参加者を交えたクロスセッションまで。
 
基調報告では、金沢開業後、短期的効果としては、「近くなった長野、遠くなった新潟」、旅客流動は約300万人/年間から900万人に増、首都圏市場が最大のマーケットになった。
 
中長期的効果としては、大学の進学に関し、首都圏へは減少、京阪神へは横ばい、地元へは増となっていることや三大都市圏から北陸の国立大学への進学も増加(分母は小さいが)していること。
 
ホテル開業が活発化し、まちの中心が駅前にシフト、駅付近の地価が上昇していることなどの説明がありました。
 
また、クロストークでは、開業効果と新幹線効果を分けて考えること、開業後のフィードバックの仕組みをつくっていくことが大事、社会背景(人口減少など)が大きく変わり、若い人たちと次の時代をつくっていく最初が「敦賀開業」になること、人数カウントだけではなく、どれくらいの人がどれくらい深く地域に入ってくれるかの指標も重要など。
 
さらに、敦賀に対しては、乗り換えの魅力づくり(エンタメ化)や乗り換えを一本遅らせるキッカケづくり、外国人向けの情報発信、北信越圏の一体化醸成(能登半島地震も踏まえ)など、多角的なご示唆がありました。
 
実はこのフォーラムは、一昨年の「開業7周年」の際にも参加させていただき、大変多くの知見、気づきを得たところですが、今回も同じく、間近に迫った開業、さらにはその後の新幹線時代に向けて考えていかねばならない視点をいただくことができました。
 
この週末を振り返れば、土曜日は、敦賀の「鉄道と港のまち」としての歴史から、昨日は、先行開業した各地のご経験を踏まえ、「新幹線のあるまち」を考える機会となりましたので、自分の中で一考をし、今後のまちづくりに活かしていきたいと思います。
 
最後に、大谷先生、櫛引先生を始め、参加された皆様、大変お疲れ様でした。
 
この機会にお声掛けいただいたことにも感謝申し上げます。

歴史の転換点としての北陸新幹線敦賀開業 〜第39期 敦賀市民歴史講座(最終講)を開催〜

ブログ 敦賀の歴史・文化

過去に学び 未来に期待し 今日に生きる
 
これは、敦賀の市民歴史団体 気比史学会の結成以来の会是ですが、昨日はこの言葉を表すかの機会となりました。
 
これまで幾度かご案内してまいりました「第39期 敦賀市民歴史講座」の今年度最終講。
 
昨日は14時より、きらめきみなと館にて、「歴史の転換点としての北陸新幹線敦賀開業」(主催:気比史学会、共催:敦賀市、敦賀市教育委員会)をテーマに開催しました。
 
「新幹線開業30日前イベント」(昨日で開業まで28日)として、敦賀市長、市議会議長、市教育委員会事務局長、敦賀商工会議所会頭、敦賀観光協会会長を始め、約170名もの方にお越しいただき感謝。
 
本日のブログでは、新たな新幹線時代に向かうに際し、本講座の内容を一人でも多くの方と共有いたしたく、議事メモを掲載しますのでご覧いただければ幸いです。
 
【第39期 敦賀市民歴史講座ネクストステージ(最終講)】
 
<日 時> 令和6年2月17日(土)14時〜16時
<場 所> きらめきみなと館 小ホール
<テーマ> 歴史の転換点としての北陸新幹線
<講 師> 東洋大学教授 井上 武史氏
<講演の趣旨>
「みなとまち」として千年以上の繁栄を築き、また、鉄道とともに「近代港湾都市」として飛躍してきた敦賀。
改めて、敦賀の歴史を振り返るとともに、新幹線開業のチャンスの転換点とするためにどう活かしていけばよいのか、その方策を考えます。
 

【多くの方にお集まりいただき心より感謝】
 
1.歴史の転換点① 「近代港湾都市」敦賀の盛衰
・明治14(1881)年に北陸本線が仮開業し、「鉄道」と「港」という「まち」の原型が形成された。
・鉄道の開通は、日本海側で最も早かった(2024年は、長浜ー敦賀間全線開業から140年)。
・明治17(1884)年の敦賀ー長浜間全線開業によって、県内では坂井港の取扱高を逆転。拡大が期待される分野において独占的地位を獲得した。
・しかしながら、その後の北陸本線の延伸によって、独占的地位を喪失
・敦賀港における輸出入額が、明治33(1900)年の4,013万円をピークに、明治35(1902)年には1,600万円まで減少した。
 
(小括)
北陸本線延伸後は「独占から競争への環境変化」で衰退
◉「通過」と「乗り換え」は大きな違い
◉貨物輸送と旅客輸送は未分離のまま。
 
2.歴史の転換点② 「国際港湾都市」敦賀の盛衰
・政府への猛運動を経て明治32(1899)年に敦賀港が開港。
・明治35(1902)年には「ウラジオ定期航路」が開設。日本海側では七尾航路の廃止により、独占的地位を獲得
・明治34(1901)年のシベリア鉄道開通により、ウラジオ航路が注目→日本海側唯一の第一種重要港に指定され、敦賀港が繁栄。
・国際会議で世界一周ルートが決定され、敦賀港が組み込まれる。欧亜国際列車の運行が始まり、国際港湾都市「敦賀」へ。
・敦賀〜ウラジオストク間の旅客往来。日本人が2,000〜3,000人/年間に対し、ロシア人1,000〜1,500人/年間。
・ヨーロッパへの最短ルートは敦賀港からウラジオ、シベリア鉄道。
 
(小括)
「鉄道とみなとの国際都市 敦賀」へ
◉市民の力。拡大と独占への洞察力と実現への粘り強さ。
◉貨物輸送と旅客輸送は未分離のまま。
 
3.戦後の経済成長と敦賀の新たなステージ
・敦賀の新たな発展への道① 敦賀市誕生(昭和12(1937)年)。港だけでは不安定→工業に必要な土地確保
・敦賀の新たな発展への道② 工業化→戦前の東洋紡(昭和8年)、敦賀セメント(昭和10年)から昭和、平成へと開発が進む。
・敦賀の新たな発展への道③ 原子力発電。工業だけは基盤が十分とは言えなかった背景。福井県が「後進県からの脱却」を掲げる。
・鉄道交通の新たな展開① 北陸本線の電化や北陸自動車道開通など。ルート決定に際して敦賀からの熱烈な運動あり(=市民の力)。
鉄道・交通の新たな展開は、工業・原子力発電など新たな産業とともに、戦後の敦賀市発展を支えた。
・鉄道交通の新たな展開② 敦賀港の動向。昭和45(1970)年のフェリー航路(敦賀ー小樽)、平成2(1990)年のコンテナ定期航路就航(敦賀ー釜山)平成3(1991)年の北陸電力敦賀火力発電所運転(石炭輸送)により、海上輸送の分野にも安定化の要素が加わる。
 
4.歴史の転換点③ 「交流港湾都市」敦賀の展開
・1999年の節目① 開港100周年「つるが きらめきみなと博21」→ 期間中、68万6千人が来場
・1999年の節目② 「人道の港 敦賀」の発信。杉原千畝氏の「命のビザ」でナチスの迫害から逃れたユダヤ人を敦賀港で受け入れ。
・1999年は、敦賀港の賑わいの機能を加え、再び「みなと」として再生する契機となった。
・敦賀のさらなる発展へ。交通体系の複合拠点として。
 
5.北陸新幹線敦賀開業を機に敦賀の方向性を考える。「高度交流都市」へ
・敦賀の人口減少が加速しており、減少はこれからも続く(令和32年の人口は、令和2年よりも26.0%減少)。
・一方、令和32年には嶺南地域の半分以上が敦賀市民になる(令和32年で50.4%を占める)。
・嶺南地域の「地方中核都市」としての拠点機能強化が期待される。
・北陸新幹線開業により、人で賑わう「みなとまち」は「駅」を加えて新たなステージ「高度交流都市」を形成する。
・敦賀「高度交流都市」のための3段階。終着駅としての敦賀は、絶対に降りる「独占的地位」であり、第1段階の「無意識の交流」から第2段階の駅周辺立ち寄り「気軽な交流」、さらに第3段階は、敦賀市内・嶺南地域・県全体へ来訪する「身近な交流」を創出する。
 
(目指すところ)
◉敦賀は日本「海」の玄関口から日本「回」の玄関口へ
◉高度交流都市のための「立体的黄金ルート」
◉敦賀は福井「回」の玄関口にもなる
◉「人道の港」から「人道のまち」へ → 重要なのは「市民の力」
 
次の転換点は、リニア新幹線の名古屋開業(2027年?)と北陸新幹線の全線開業(2030年度末頃目標)か?
 
講座のまとめ①
・「鉄道とみなとのまち 敦賀」の盛衰のポイントは、「拡大が期待される分野か」「独占的地位か」であった。
・転換点となったのは、鉄道の開業と延伸、国際港湾としての開港であった。その後、工業化や原子力を加えて安定性も確保した。
・ヒトとモノの輸送が一体から分離へと変わるなかで、みなとや駅周辺の姿も変化してきた。
 
講座のまとめ②
・北陸新幹線敦賀開業は、交流人口の拡大が期待されるなかで、多様な鉄道の乗り換え地点としての独占的地位が強化されることを意味する。
・近代港湾都市→国際港湾都市→交流港湾都市→高度交流都市への転換が見込まれる。キーワードは、「3段階の関係づくり」と「立体的黄金ルート」と考える。
・次の転換までの間に、人々と敦賀の関係づくりをどれだけ深められるかがポイントではないか
 
「100年に1度」から「次のステップ」を見据えて
 
これからの敦賀に期待しています!
 
<議事メモは以上>
 
大変お忙しいなか、本講座の講師を快くお引き受けいただいたうえ、多くのご示唆をいただいた井上先生に心から感謝申し上げます。
 
そして、参加いただいた皆様におかれましては、足を運んでいただき誠にありがとうございました。
 
皆様にとりまして、古より交通の要衝として栄えてきた敦賀の歴史に思いを馳せつつ、「鉄道と港のまち」としての誇りをもって新幹線開業を迎え、新たな時代に挑戦する。
 
そのような機会になったのであれば幸いです。
 
なお、気比史学会におきましては、冒頭の会是のもと、地域史を楽しみながら学び、次代へつなぐ思いで活動してまいりますので、今後ともご理解とご協力のほどお願いいたします。

敦賀発電所2号機が営業運転開始から37年

ブログ 原子力

北陸新幹線敦賀開業日の切符が全国一斉に発売された昨日。
 
敦賀発東京行き「かがやき」の“一番列車”の切符を購入しようと、県内のJR各駅では鉄道ファンらが列をつくり、敦賀駅でも10人以上が並んだとのこと。
 
4分ほどで完売した切符争奪戦を制した人たちは「幸せ」「当日が楽しみ」と喜びをかみしめていたとあり、写真の表情に開業への期待の高まりを感じるところです。
 
そうしたなか、本日14時からは、第39期 敦賀市民歴史講座(最終講)「歴史の転換点としての北陸新幹線敦賀開業」(主催:気比史学会、共催:敦賀市、敦賀市教育委員会)を、きらめきみなと館で開催します。
 
「新幹線開業30日前イベント」ともなりますので、皆様奮ってご参加いただければ幸いです。
 
さて、今日は何の日?といえば、日本原子力発電(以下、日本原電)の敦賀発電所2号機(以下、敦賀2号)が営業運転を開始した日です。
 
営業運転開始日を誕生日とすると、今日で37歳を迎えたことになります。
 
実は毎年、この日を祝う気持ちを込め、このブログに掲載してきていますが、日本原電のホームページによれば、この敦賀2号は以下のように紹介されています。
 
<以下、日本原電HP引用>
1982年3月に着工(第1回工事計画認可)、同年4月に建設工事を開始し、 当初の予定よりも工期を4ヶ月あまり短縮し、1987年2月に営業運転を開始。この発電所は、わが国最初のプレストレスト・コンクリート製格納容器を採用して耐震性の一層の向上を図るとともに、国内外の新技術を積極的に導入し、各種の設備に種々の改良・改善を加え、安全性、信頼性、環境保全の各面に優れた発電所です(引用終わり)。
 
これまでの発電電力量合計1,923億kWhを誇る敦賀2号ですが、東日本大震災後の2011年5月7日20時00分に原子炉停止して以来、これで13年の歳月が流れようとしています。
 
なお、2015年11月に新規制基準への適合性確認審査を申請して以降、現在は原子力規制委員会による審査が進められており、先週も審査会合があったよう、敷地内破砕帯評価を巡る議論が佳境を迎えようとしているところ。
 
1990(平成2)年に入社し、敦賀発電所の保修業務に携わってきた私にとって、敦賀2号は思い出の詰まった、愛する「マイプラント」。
 
必ずや規制委員会の審査をパスし、再稼働を果たすことが使命と役割であると、今年の誕生日も思いを強める次第です。
 
人間も発電所も、37歳は働き盛り。
 
建設時代から現在に至るまで、これまで携わっていただいた多くの方々の期待を背負い、一日も早い戦線復帰を目指す所存です。
 

【再稼働を待つ敦賀2号。まずは審査突破!】

「新しい総合計画(第8次敦賀市総合計画)」などについて説明を受ける

ブログ 敦賀市議会

「季節先取りの暖かさ」
 
天気予報の「的確」な言葉に表されるよう、ここ三日間の晴天続き、さらには防寒着なく過ごせる気温と、まさに春を感じさせる気候となっています。
 
この天気は今日、「最高」気温一桁台に戻った後、日曜日からは再び「最低」気温二桁台の暖かさが続き、来週末からは冬型に戻るなど、気温変化が非常に大きくなるようです。
 
ここまで変化が大きいと、知らぬ間に体調に影響をきたすことが考えられますので、皆様も十分お気をつけてお過ごしください。
 
さて、敦賀市議会のほうは昨日、3月定例会を前に議員説明会が開催され、以下の事項について説明を受けました。
*< >内は説明者
 
(1)新しい総合計画(第8次敦賀市総合計画)及び中期財政計画について <市長、総務部長、企画政策部長 外>
(2)公立保育園の統廃合に関する今後の方針について <福祉保健部長 外>
(3)第9期介護保険事業計画の策定について <福祉保健部長 外>
(4)令和6年度以降の給食費のあり方について <教育長、教育委員会事務局長 外>
(5)今年度決算見込みと第3次市立敦賀病院中期経営計画について <敦賀病院院長、事務局長 外>
 

【昨日の説明会で配布された資料一式。どれも大変分かり資料と説明でした。】
 
ご覧いただく通り、市政ならびに病院事業においてどれも「重い」ものでありましたが、ほぼ一日を掛けて質疑までを行った次第。
 
ボリュームの関係上、全てを詳細にご報告することはできませんが、
 
(1)では、市の最上位にあたる「総合計画」について、地域ビジョン(基本理念)を「好循環が継続する、発展し続ける地域」に置き、「人口減少」を計画全体の政策課題とした上で、各政策分野が連携し、人口減少対策を推進していくという、皆んなで共有しやすいストーリーを設定(以前に市長が考えを示していたとおり、様式も分かりやすさ重視のスタイルに見直し)。
 

【新しい総合計画(第8次敦賀市総合計画)の抜粋。敦賀の「スパイラルアップ」と「政策サイクルを回す」点が肝。特徴は、市民にとっても職員にとっても、とにかく分かりやすく。】
 
また、中期財政計画においては、令和4年2月に策定した前計画から、上記総合計画の内容や大規模プロジェクトに係る経費や財源の更新、令和6年度当初予算編成の過程で決定された事項を反映し改訂。「ふるさと応援基金等を活用した公債費の負担軽減の取組」等を実施し、持続可能な財政運営を目指すとありました。
 
(2)については、保育所等在園者数が減少見込みであることや保育需要はすでにピークアウトしている本市の現状や課題を踏まえ、私立を含めて保育施設のあり方を考える必要があるとし検討してきた結果、松原・粟野・市街地の3エリアに統廃合をし、松原(令和9年度開設予定)と市街地(令和12年度開設予定)は「民設民営」で、粟野(令和10年度開設予定)は「公設公営」を前提として進めること。
 
(3)については、3年を1期とする「敦賀市高齢者健康福祉計画・敦賀市第9期介護保険事業計画(つるが安心お達者プラン)」に関し、令和6年から令和8年までの計画を策定。「誰もが安心して住み続けたくなるまち つるが」を基本理念に置き、それぞれ基本目標、基本施策を設定するほか、計画内における介護保険料などを定めたもの。
 
(4)については、①物価高騰の影響による給食費の負担増、②各学校間で給食費が異なる不公平感、③給食費の管理による学校現場の負担増大の現状発生している課題、昨年12月の「学校給食あり方検討委員会」からの答申内容を踏まえ、①食材費の負担の一部に公費助成を行う、②学校給食費の市内統一、③単独調理校の給食費を教育委員会の管理とすることで対策を図る。
 
(5)について、まず、平成22年から13年連続で黒字経営を続けてきた市立敦賀病院が、令和5年度決算見込みでは2.5億円の赤字(実際はこれより減少予想)となっていること。次いで、「持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドライン」(総務省)に基づき、「第3次市立敦賀病院中期経営計画」を策定。敦賀病院が果たすべき役割のもと、患者数や収支計画を踏まえた経営指標を定め、その達成に向け施策の展開を図る。
 
大変雑駁な紹介となりましたが、それぞれ説明があった趣旨と概要は以上のとおりです。
 
先に述べたとおり、どれも重要な案件であることはお分かりいただけたかと存じますが、根幹にあるのはやはり、急速な人口減少社会が進む我が国の構造的問題にあると改めて認識するところ。
 
伺った内容を踏まえ、来る3月定例会でも各議員が代表質問や一般質問で取り上げられるかと思いますが、私も自身の考えと照らし合わせ、敦賀の持続的発展に向け、建設的に議論していく所存です。

令和6年第1回定例会に向け議会運営委員会を開催

ブログ 敦賀市議会

皆様それぞれ、ビジネスや趣味など便利なスマホ用アプリをご使用かと思いますが、防犯関係でひとつご紹介。
 
それは敦賀市のホームページで紹介されていたもので、福井県警が14日から運用を始めた、その名も防犯アプリ「ふくいポリス」。
 
早速、私もダウンロードしてみると、自分が住んでいるエリアに関する警察に寄せられた犯罪、不審者等の情報提供(プッシュ通知機能あり)や、防犯ブザー・チカン対策など各種防犯機能など、安全安心な暮らしに寄与するものと思いました。
 
防災・防犯に関しては、正しい情報をタイムリーに得ることが重要ですが、ご自身や家族を守るためにもぜひ、以下リンクよりご覧いただければと思います。
 
 →敦賀市HP「防犯アプリ『ふくいポリス』の運用が開始されます!」はこちらから
 

 
さて、この写真は昨朝の辻立ち場所からの眺め。
 
水曜朝は、名子のヨットハーバー前での辻立ちを続けてきていますが、まさに心のオアシスとでも言うのでしょうか、こうした景色に気持ち澄み渡ったところです。
 
また、昨日は女性役員の方にお手伝いいただきましたが、何と活動後にはバレンタインチョコのお気遣い。
 
細やかな心配りに、感謝感激の気持ちをお伝えした次第です。
 
こうして心満たされた朝活の後は、市議会の議会運営委員会へ。
 
28日から始まる令和6年第1回(3月)定例会が招集告示され、委員会では、定例会の日程や運営方法、陳情の取扱い、その他事項について協議しました。
 
3月定例会のメインは、来年度当初予算案の審議になろうかと思いますが、本日の議員説明会で説明を受ける次期「総合計画」や「中期財政計画」とも相まって、米澤市長の考え、政策がより色濃く出てくるものと認識するところ。
 
なお、他の条例改正案などを含め、昨日既に「分厚い」議案が配布されていますので、以降は「議会モード」にチェンジのうえ、しっかり精査して臨む所存です。

北海道寿都町と神恵内村の文献調査報告書案が公表される

ブログ 原子力

関西電力が昨年10月に策定した「使用済燃料対策ロードマップ」を踏まえ、2月8日には、美浜発電所、高浜発電所、大飯発電所における「使用済燃料の乾式貯蔵施設設置計画」について、福井県、美浜町、高浜町、おおい町に対し、安全協定に基づく事前了解願を提出したことは既にお知り置きのところ。
 
なお、乾式貯蔵は、東日本大震災時も、福島第一原子力発電所に設置された同貯蔵方式の頑健性が保たれましたが、原子力発電所構内の乾式貯蔵施設の設置については、日本原子力発電の東海第二発電所でも運用されているほか、現在、中部電力浜岡、四国電力伊方、九州電力玄海に関しても、原子力規制委員会による審査や、設計・工事認可の申請準備などが進められています。
 
先般開会した福井県議会においては、本件が大きな焦点だと取り上げられていますが、こうした背景や技術的観点を踏まえ、冷静な判断をお願いする次第です。
 
また、昨日開催された資源エネルギー庁「総合資源エネルギー調査会 電力・ガス分科会事業分科会 特定放射性廃棄物小委員会 第1回 地層処分技術ワーキンググループ」においては、原子力発電で生じる高レベル放射性廃棄物の最終処分場の選定を巡り、全国で初めて文献調査を進めてきた北海道寿都町と神恵内村の調査報告書案が公表され、政府が平成29年に公表した科学的特性マップで「好ましい地域」としたエリアとほぼ重なり、2町村いずれも次の段階の概要調査に進む適地があるとして、移行が可能としました。
 
文献調査は令和2年11月から開始し、対象地域の火山活動や活断層の記録、経済的価値の高い鉱物資源の有無などに関する約860点の研究論文や地質データを収集したものであり、同ワーキンググループでは、事業主体の原子力発電環境整備機構(以下、NUMO)が評価ならびに検討プロセスについて説明していますので、以下リンクよりご覧いただきたく。
 

→NUMO「文献調査段階の評価の考え方」 に基づいた評価及び検討のプロセス(2月13日 地層処分技術WG第1回会合 資料5より)はこちら
 
最終処分地選定を巡っては、次の概要調査に進むには地元の知事や市区町村長の同意が必要となりますが、北海道の鈴木直道知事はかねて調査反対を表明しており、この公表を受けて「現時点で反対」とするコメントを発表しています。
 
知事の考えの拠り所となっているのは、平成12年に制定された北海道における特定放射性廃棄物に関する条例が「処分場を受け入れる意思がないとの考えに立って制定されている」ことにあると考えられますが、一方、今後は道議会での議論とともに、様々な機会を通じて把握した道民意見を踏まえて「適切に対応したい」としており、「現時点で」の言葉と合わせ、まだ含みを持たせているものと認識する次第です。
 
国家的課題に果敢に手を挙げていただいた寿都町と神恵内村には心から感謝するとともに、次の段階に進むことを後押したい気持ちで一杯である他方、このまま鈴木知事がお考えを変えないまま判断された場合、また「ゼロ」の振り出しに戻ることから、全国で複数の自治体が文献調査に手を挙げることを、これも心から期するところです。
 
なお、繰り返しになりますが、本件は先送りできない「わが国が抱える課題」であり、「国主導で」とのスタンスは当然のこととしつつ、原子力発電所立地地域においても、真にわがこととして行動を起こす時期にあるのではと考える次第。
 
あくまでも私見ですが。
 
(お願い)
このブログをお読みいただいた方だけでも結構ですので、負のイメージを与える「核のごみ」ではなく、(少し長いですが)「原子力発電所で発生する高レベル放射性廃棄物」と称していただけるようお願いいたします。

国民民主党 第4回定期大会

ブログ 政治

三連休最後の昨日は、一路東京へ。
 
目的は、国民民主党の第4回定期大会に福井県連の一員として参加するため。
 
敦賀駅で特急しらさぎに乗車すると、後部座席から「新幹線が来ると福井からのしらさぎは無くなるのよ」、「あらそう。じゃあ乗るのもこれが最後ね」との老齢女性の声が。
 
北陸新幹線開業以降は確かに、敦賀以北は「新幹線」もしくは「ハピラインふくい」いずれかの選択肢となる訳ですが、そう思えば、これまで特急利用されてきた方にとっては感慨深いものであり、徐々に歴史の転換点に近付いているものと認識した次第です。
 
さて、雨模様の敦賀から青空広がる東京に着き、東京ビッグサイト近くの大会会場へ。
 
既に会場は熱気であふれていましたが、私のほうも開始まで、SNSでしか拝見したことのない議員や関係者の方とご挨拶や名刺交換など。
 
すぐに意気投合できるのは、同じ思いのもと集う同志だからかと、つながりに感謝したところです。
 

【開始前から熱気あふれる大会会場】
 
さて、第4回を迎えた大会では、玉木雄一郎代表からの挨拶に始まり、榛葉賀津也幹事長からの報告と活動方針の提案、次期衆院選公認内定予定候補者の紹介から地方議員功労者表彰まで。
 
党所属国会議員から地方議員、党員・サポーター、学生部、動画配信視聴者の皆で、「正直な政治をつらぬく」、「右でも左でもなく、上へ」などの考えを確認し合うとともに、仲間の必勝を誓い、功績のあった方々を労うことができた、素晴らしい大会だったと感じました。
 
なお、一部報道では「自民との協調路線を見直し」や、逆に「立憲民主党(以下、立民)と連立協議か」などの見出しが飛び交っておりますが、どこをどう切り取って書いてるのか。
 
実際、大会で代表が述べていたのは、政策推進のために政府・与党とも協調する「対決より解決」路線を引き続き掲げ、「協力できる政党とは与野党を問わず連携していく」こと。
 
ただし、自民党派閥パーティー収入不記載事件に関しては「政治への信頼を根底から揺るがす大問題であり、看過できない」と批判。
 
「政治資金透明化の具体策を提案する」と表明しています。
 
また、立民との協力関係に対しては榛葉幹事長が、立民の泉健太代表が提唱する非自民連立政権構想「ミッション(使命)型内閣」について「絵に描いた餅だ」と批判した上で、「エネルギー、憲法、安全保障といった国家の基本政策を共有せずして、『選挙に勝てるような政治をやればいい』などというのは国民に対する愚弄だ」と主張しました。
 
代表、幹事長それぞれ述べたことは、これまでの考え通りであり、国民民主党としては何もブレていないことだけ、この場で申し上げておきます。
 
結びに、奇しくも昨日は、かのリンカーン米大統領の誕生日だと、このブログに書きました。
 
「人民の人民による人民のための政治」
 
政治への信頼が失墜しているいま、このリンカーンの言葉にある政治が求められており、これを担うのは、「国民に寄り添う」政治にまっすぐ取り組む国民民主党だと思いを強めた次第。
 
こうして、大会での言葉、お会いした方々からパワーをもらった今日は、この後週頭街頭。
 
一層張り切って行ってまいります。
 

【大会終了後、参加者皆で記念撮影。皆様、お疲れ様でした。ともに頑張りましょう!】

歴史上の偉大な人物二人から学ぶこと

ブログ 人生観

以前にお知らせしました、2月17日(土)に開催する気比史学会主催(敦賀市・敦賀市教育委員会共催)の敦賀市民歴史講座(第5講)。
 
「歴史の転換点となる北陸新幹線敦賀開業」をテーマに東洋大学の井上武史教授にお話しいただくこととしており、昨日は教授から届いた資料の焼き増しなど、講座に向けた準備作業。
 
また、夕方は久々に運動をと、野坂の麓から敦賀市内を眺めながらランニング。
 
たまの運動で偉そうに言えませんが、身体を動かすとやはり、気持ちもスッキリ、リフレッシュできました。
 
今後はもう少し頻度を上げて、気持ちも身体も引き締めていきたいと思います。
 

【夢街道から見た市内。何気ない風景に心癒されます。】
 
さて、毎日ブログを書いてきて身についたことのひとつは、「今日は何の日」かを調べること。
 
正直、ネタ探しとしてということもありますが、実はそこから学びや気づきを得ることも大いにあったり、楽しみながら続けているもの。
 
今朝もいつものように見てみると、今日は歴史上の偉大な人物二人の誕生日とありました。
 
ひとりは、第16代アメリカ合衆国大統領のエイブラハム・リンカーン、もうひとりは「種の起源」の著者チャールズ・ダーウィン。
 
さらに、なんとお二人は1809年2月12日生まれの同年同誕生日とのこと。
 
これだけでも「ネタ」になりますが、リンカーンの奴隷解放運動、かの有名な「人民の人民による人民のための政治」とのスピーチの意味は今まさに思うところであり、政治に携わる者として「誰のための政治か」を常に自分に問い掛けねばならないと再認識するところです。
 
また、「進化論」を提唱したダーウィンは、地質学者でもあり生物学者でもあったことから、それら研究に裏付けされた数々の名言を残しています。
 
「生き残るのは最も変化に適応したもの」
 
ダーウィンが書いた「種の起源」の中にある、「生き残る種とは、最も強いものでも最も賢いものでもなく、最も変化に適応したものだ」という言葉は有名ですが、これは、変化に適応する者が優れているという意味ではなく、変化に適応した者が生き残れるという意味であり、移り変わりの早い現代社会の中においても通ずるもの。
 
「無知というのは時折、知識よりも確信に満ちている」
 
この言葉には「様々な問題を科学では解決できないと主張するのは、決まって知識のない者である」という続きがありますが、これはシェイクスピアの「愚者は自身を賢いと思い、賢者は自身が愚かだと知っている」と通ずる言葉で、知識を持てば持つほど「まだ知らないことがたくさんある」と謙虚になるという意味合いを持っています。
 
このように、今日も学びと気づきがありました。
 
「知って行わざれば知らぬことと同じなり」
 
知行合一の言葉で表されるよう、あとは実践するかしないか。
 
人生をゆたかなものにするかしないか、結局は自分次第ですね。

災害に備えるまちづくり ー多様な視点で命と暮らしを守るためにはー

ブログ 防犯/防災

今日は「建国記念の日」。
 
祝日法では「建国をしのび、国を愛する心を養う」日としていますが、元を辿れば、明治政府が2月11日を紀元節の祝日と定めたところにあります。
 
そこには、悠久の歴史をもつ国家の素晴らしさを再認識し、国民一丸となって危機を乗り切ろうとする意味があった訳であり、まさに難局を迎えているいま、祝日に込められた意味を今一度思い返す日にしたいと思います。
 
さて、令和6年能登半島地震から1ヶ月以上が経過したところ、昨日は「敦賀市地域防災セミナー」が開催され、私も参加してまいりました。
 
改めて、様々な気づきや学びがありましたので、ぜひ皆様とも共有いたしたく。
 
本日のブログは、私の議事メモを掲載いたします。
 
なぶり書きで恐縮ですが、何かひとつでも「次への備え」に役立てば幸いです。
 

 
《敦賀市地域防災啓発セミナー》
 
日 時:令和6年2月10日(土)10時〜11時30分
場 所:きらめきみなと館 小ホール
テーマ:災害に備えるまちづくり ー多様な視点で命と暮らしを守るためにはー
講 師:山﨑 加代子氏(敦賀市立看護大学看護学部看護学科 教授)
 
※以下、箇条書きで記載
 
冒頭、ちょっとしたご近所のお付き合いが、いざという時に力を発揮するとの経験談。
 
◉災害が起きたら・・・一番に大事なことは
・震度5以上は必ず何か起きる。震度6は危ない。
・地震が起きた時には、まず自分の安全を守る。
・日頃からエレベーターに乗らないこともひとつ(逃げる体力をつくる、閉じ込められない)。
・地震があったらドアを開けること(反射神経的にできるように)
・元旦の津波警報の際は、看護大学に向かう道路が渋滞1キロ。大学の駐車場満杯1000人くらい。学内には約300人が避難(大学の判断で教室・図書室なども開放)
・渋滞を見た時に、責任はともかく「まずは命を助けること」が判断基準となった。
・津波50cmで200kg級の威力、60cmだと車が動く。2mは木造住宅が倒壊。
・能登では、車で避難した人がパンクに遭ったケースが多い(道路の割れ、凹凸)。
・健常者が車を使っていたら、身体の悪い方の避難に影響出る。
・「避難指示」は必ず避難(避難勧告は廃止されている)。
・避難もいろいろ。自宅の避難もありだが、食料や水の備蓄が必要。
・地震は突然。身を守る、何とか乗り切る。
・水害は予報あり。タイミングを見極め安全な場所へ。
・防災ラジオが各自宅にある敦賀市はすごい。
・防災ハンドブックを皆で読み合わせするような機会も備えのひとつ。
・「避難行動要支援者避難支援制度」は、コミュニティ単位で皆が助かるための制度。避難行動、避難生活、生活再建支援につながる。
・「個別避難計画」の策定を通して、関係者におけるハザードとリスクの関係性を考える機会にもなる。
・指定緊急避難場所、指定避難所に区分されるが、自分がどこに避難するのかを認識しておかないといけない。
・発災から3時間でトイレに行きたくなる人の割合30%
・避難所では、トイレ環境を始め、空間、ゴミの問題が顕著化する→ストレスにつながる
・トイレの確保と衛生は重要課題。トイレニーズは時間の経過とともに変化する(とにかく排泄→綺麗な場所で)。
・深部静脈血栓症(エコノミー症候群)の予防として、2〜3時間に1回は簡単な体操・屈伸運動を。
・防災会議(地区の会議でも)に女性委員の割合が高いと避難所運営がきめ細やかになる傾向あり。
・地域の避難訓練は、地域の負担にならず、専門家任せにせず、多様な住民(=当事者)が企画し、主体的な防災活動とすることが大事。
・現在行われている地区の活動(レクリエーションなど)に、防災・減災の視点を加えるだけでも効果がある。
・在宅避難者、車中泊避難者も被災者であり、避難所への避難者と同様の対応が必要(能登では、在宅避難者に物資を渡さなかったケースあり)。
・行政は頼り過ぎない。人数が少ないので対応し切れないことを理解する。
・フェーズフリー商品、ローリングストック、アウトドアグッズも日頃から。
 
メモはここまで。
 
なお、敦賀市立看護大学では、元旦の津波警報発令の際、避難所指定前に独自判断で学校を開放し、避難住民を受け入れたことは把握していましたが、避難車両で渋滞する道路を見た瞬間から、「命を助けること」が全ての判断基準になったとありました。
 
こうした対応が出来るのも、日頃からの防災意識と訓練の賜物。
 
昨日のセミナーならびに能登半島地震で得た知見、経験を、「災害に備えるまちづくり」に必ず生かしていきます。

#こころひとつに能登

ブログ 原子力 防犯/防災

昨日の注目は、原子力規制委員会の「第1225回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合」。
 
議題3として「日本原子力発電(株)敦賀発電所2号炉の敷地内のD-1トレンチ内に認められるK断層の活動性について」が取り上げられ、会合では、K断層の活動性評価(現地調査資料、コメントリスト及び回答時間、説明スケジュール、審査チーム作成資料)に係る確認を行い、審査チームと日本原子力発電株式会社(以下、日本原電)との間で共通認識となっていることが確認されました。
 
なお、今後の審査会合の進め方に関しても、審査チームと日本原電とで以下の事項について確認。
 
◉次回審査会合は、K断層の活動性に係る未回答の指摘事項への回答及びK断層の連続性についての確認、議論を予定していること。
◉次回審査会合後は、K断層の連続性に係る地質データの事前の確認を目的とした現地確認の実施を予定していること。
 
日本原電としては、K断層の活動性評価に係る指摘事項について、5月中旬までに全て回答するとしており、引き続き科学的議論によって、D-1破砕帯を含め、活断層ではないことが証明されることを注視する所存です。
 
なお、原子力規制委員会においては、令和6年能登半島地震に伴う原子力発電所への影響についても審査会合にて確認してきており、7日も北陸電力志賀原子力発電所に関する報告がされたところ。
 
同発電所においては、電源が確保されており、使用済み燃料の冷却に関しても問題はないとしており、こちらは規制当局の立場からも、引き続き強く発信いただくことをお願いする次第です。
 
一方、その能登地域においては、献身的な停電復旧作業が続けられた結果、北陸電力・北陸電力送配電が発表した「【停電・第40報】停電状況および電力設備の被害状況 (2月9日 12時00分現在)」によれば、石川県全体では99%以上の送電率に達し、甚大な被害が生じた輪島市・珠洲市においても約9割の送電率となり、全体として概ね停電が復旧した状況とのこと。
 
今後は、復旧の長期化が見込まれる輪島市や珠洲市それぞれの沿岸部などについて、現場へのアクセス改善に応じて順次、復旧作業を進めていくとしています。
 
配電設備に関しては、電柱傾斜:約2,240本、電柱折損:約730本、断線・混線:約1,600箇所という、想像を絶する被害のなか、最大約4万戸あった停電軒数は、今朝の時点で残り約1500戸。
 
ここまでの復旧に敬意を表するとともに、以降はより過酷で厳しい環境の中での復旧になろうかと思いますが、とにかく安全第一で作業にあたっていただきたいと思います。
 
最後に、北陸電力送配電がX(旧Twitter)に付けているハッシュタグ(#)は「#こころひとつに能登」。
 
同社の、そして現場で奮闘される皆さんの思いが込められたこの言葉が、胸にスッと染み入った次第です。
 

【北陸電力送配電のXポストより。本日もご安全に!】

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