「北陸新幹線敦賀開業記念フォーラム」に参加

ブログ 北陸新幹線

JR西日本、鉄道運輸機構それぞれが主催する「北陸新幹線 金沢〜敦賀間 開業試乗会」が続けられており、昨日乗車された方のSNSを拝見すると、敦賀駅〜小松駅間の往復であったものの、快晴のなか、車窓からは敦賀湾を始め、雪で覆われた白山の景色などを楽しまれた様子がありました。
 
また、復路の敦賀到着時には運良く虹のお出迎えもあったようで、皆さんそれぞれ思い出の試乗会になったことを嬉しく思った次第です。
 
そうしたなか、私の方は、試乗会の時間と並行して開催された「北陸新幹線敦賀開業記念フォーラム」に参加。
 
富山国際大学の大谷友男准教授をメインパーソナリティーとし、ボルファート富山、上越妙高、敦賀は「ちえなみき」2階をサテライト会場としつつ、オンライン参加者とつないでの開催。
 
私は敦賀会場にて参加しましたが、お越しになられた青森大学の櫛引素夫先生や参加された敦賀市の部長級の皆さんとも意見交換できるなど、大変有意義な時間となりました。
 

【敦賀会場にて。試乗会の影響もあってか、「ちえなみき」は大変賑わっていました。】
 
フォーラムではまず、大谷先生より、開業から9年を迎えた金沢の現況などを中心に基調報告があり、その後は、飯田一之氏(日本政策投資銀行 北陸支店 企画調査課長)ならびに藤沢和弘氏(北陸経済研究所 調査研究部 担当部長)のパネルディスカッション、さらには各会場参加者を交えたクロスセッションまで。
 
基調報告では、金沢開業後、短期的効果としては、「近くなった長野、遠くなった新潟」、旅客流動は約300万人/年間から900万人に増、首都圏市場が最大のマーケットになった。
 
中長期的効果としては、大学の進学に関し、首都圏へは減少、京阪神へは横ばい、地元へは増となっていることや三大都市圏から北陸の国立大学への進学も増加(分母は小さいが)していること。
 
ホテル開業が活発化し、まちの中心が駅前にシフト、駅付近の地価が上昇していることなどの説明がありました。
 
また、クロストークでは、開業効果と新幹線効果を分けて考えること、開業後のフィードバックの仕組みをつくっていくことが大事、社会背景(人口減少など)が大きく変わり、若い人たちと次の時代をつくっていく最初が「敦賀開業」になること、人数カウントだけではなく、どれくらいの人がどれくらい深く地域に入ってくれるかの指標も重要など。
 
さらに、敦賀に対しては、乗り換えの魅力づくり(エンタメ化)や乗り換えを一本遅らせるキッカケづくり、外国人向けの情報発信、北信越圏の一体化醸成(能登半島地震も踏まえ)など、多角的なご示唆がありました。
 
実はこのフォーラムは、一昨年の「開業7周年」の際にも参加させていただき、大変多くの知見、気づきを得たところですが、今回も同じく、間近に迫った開業、さらにはその後の新幹線時代に向けて考えていかねばならない視点をいただくことができました。
 
この週末を振り返れば、土曜日は、敦賀の「鉄道と港のまち」としての歴史から、昨日は、先行開業した各地のご経験を踏まえ、「新幹線のあるまち」を考える機会となりましたので、自分の中で一考をし、今後のまちづくりに活かしていきたいと思います。
 
最後に、大谷先生、櫛引先生を始め、参加された皆様、大変お疲れ様でした。
 
この機会にお声掛けいただいたことにも感謝申し上げます。