鉄道史跡ウォーク「金ヶ崎~敦賀駅周辺の鉄道遺跡をめぐる」

ブログ 敦賀の歴史・文化

5日にJR京都駅の電車内で不審物扱いされたリュックサックの件について。
 
リュックの外側に手書きで「四塩化一黄酸」と書かれていましたが、その後の調べによると、持ち主が所属しているヨットチームの名称で、オーナーの「ししおか いちおさん」をもじって付けたものだったそう。
 
私の読みは見事に外れていましたが、忘れた人は全く悪意も何もないにせよ、このような表記によって8万5千人に影響が及んでしまったのは事実。
 
「人騒がせ」とはまさにこういうことと思うところですが、いずれにしても誤解を招きかねない表記や行動は厳に慎まねばと。
 
さて、話しは変わり、ゴールデンウィーク最終日に楽しみにしていたのは、敦賀市立博物館主催の鉄道史跡ウォーク「金ヶ崎~敦賀駅周辺の鉄道遺跡をめぐる」。
 
天候は小雨ではあるものの、20m/sを超える強風につき中止との連絡。
 
あの強風では当然であり、「安全第一」の賢明な判断と受け止めましたが、嬉しいことに、代替措置として敦賀市立博物館ロビーにて、ウォーク申込者を対象に「ミニ講座」を開催いただけるとのことで、そちらの方に行ってまいりました。
 
10時の開始に合わせ博物館に行くと、入ってすぐ左に、プロジェクターとスクリーンがセットされ、車座形式の会場が用意されていました。
 
1番乗りは私でしたが、しばらくすると外国人と日本人の団体さんが来られ、お伺いするに外国の方は、フランス人で京都からお越しになられたとのこと。
 
皆さん流暢な日本語を話されることに驚きつつ、団体さん7名と私の計8名で講座はスタート。
 
今回の史跡ウォークは本来、きらめきみなと館を出発地に、往時の港と鉄道の姿を思い描きながら廃線跡に沿って歩き、敦賀駅、眼鏡橋まで約5kmまでを歩くコースであり、講座ではコースに沿って、学芸員さんが事前調査された際の写真と照らし合わせながら、ポイント毎のエピソードや歴史をご紹介いただきました。
 

【ミニ講座の様子。重厚感のある館内は雰囲気があります。】
 
とりわけ、廃線跡の部分に関しては、知らないエピソードや構築物の紹介があり興味深く拝聴したところですが、レールが残る当時の趣を残す風景はこの場所ならでは。
 
明治の近代化の歴史とともに始まり、大陸に向かう欧亜国際列車も走った線路だけに、他の廃線跡とは「格」が違う、ロマンあふれる場所と思うのは私だけではないはず。
 
今後の鉄道公園整備用地と合わせ、JRから敦賀市が購入することが決まっていますが、そうした歴史背景をベースに、今後の活用を大いに期待する次第です。
 

【金崎宮駐車場近くから曙町方面に延びるレール。趣があります。(2024年4月 やまたけ撮影)】
 
講座のほうは約1時間でしたが、臨機応変に対応いただいた学芸員の皆様におかれましては、段取りから運営まで誠にありがとうございました。
 
写真と照らし合わせて説明いただいたお陰で、ウォークした気持ちになれました。
 
なお、敦賀市立博物館では、4月24日(水)から6月16日(日)に掛けて、企画展「海湖とつながる敦賀の鉄道~終着駅から始まった~」を開催中です。
 
北陸新幹線敦賀開業を記念して、明治時代に北陸の中でもいち早く敷設された敦賀の鉄道を取り上げ、同館が所蔵する鉄道関連資料を中心に展示しており、期間中の来場者には欧亜国際連絡線の切符を模した開業記念入館券プレゼントもあります。
 
私も先日鑑賞してまいりましたが、資料はどれも見応えのあるもの。
 
ご参考までに、企画展のチラシと入館券プレゼントを添付しますので、「鉄道と港のまち敦賀」がより分かる企画展にぜひ足を運んでいただければ幸いです。
 


【企画展のチラシ(敦賀市立博物館HPより)】

【開業記念入館券。手にすると、敦賀から大陸に渡った当時の情景が思い浮かびます。】