議員にとっての正義とは何か

ブログ 敦賀市議会

東日本大震災から9年の昨日。
 
敦賀市議会は、先の議会運営委員会にて取り決めた通り、10時の開会後に和泉議長が哀悼の意を表する言葉を述べられた後、議場の全ての人にて黙祷をささげました。
改めて、犠牲になられた方へのご冥福と一日も早い復興をお祈りいたします。
 
さて、そのようなスタートとなった昨日の市議会は一般質問最終日。
4名の議員が登壇され、一昨日からの代表質問、一般質問と同様、多角的視点からの質問がされました。
 
この日2番手で登壇した同会派の今川博議員は、市の「建築物耐震改修促進計画」について、想定される地震に対する被害予測、或いは木造・非木造の全壊率などを確認した後、計画に対する耐震化率など取り組み状況を確認。
令和2年度末までに90%を掲げる促進計画に対し、未耐震は1,048戸。
現状の3〜5戸/年のペースでは、単純計算で200年になることから、他県市にて採用されていて経済的負担が軽減出来る「低コスト耐震補修工法」なども検討するなど、災害から市民の安全を守るとの観点から、一層の取り組み促進を求めました。
 
また、最後に登壇した福谷正人議員からは、「ハーモニアスポリス構想」、「シティプロモーション」などに関し質問。
「ハーモニアスポリス構想」に関しては、福井県にて今年度策定される「嶺南Eコースト計画」との関係性、構想の経済効果や見極めなどについて、全体的・将来的視点をもった切り口は聞いていて勉強になりました。
「シティプロモーション」については、市が有する宝の磨き上げをどうしていくのか、シビックプライドの醸成、市の取り組みを体系的に策定すべきでないかとの提言については、私も全く同感であり、市には個別具体策も大事ですが、トータルプランとして進めていっていただきたいと心の中で頷いた次第。
 
順番が最後になりましたが、この日トップバッターで登壇された今大地晴美議員からの「子どもたちの未来のために」との質問。
具体的に「粟野南小学校の事案」として、教育委員会や学校の対応、再発防止などについて確認されました。
 
途中、教育長の繰り返しの答弁に対し、休憩動議が発せられるなど議場が騒然とするなど、私にとって初めての経験ともなりましたが、非常にデリケートな問題であるとともに、私の聞き及んでいる内容、事前に開催された所管する分科会での経過、最大限配慮すべきはご遺族の意向との観点、そして教育長の答弁、最初のあの沈黙の時間には、恐らく考えに考え抜いたうえで責任ある立場として選択された苦渋の判断への思いが込められていたものであり致し方ないものと受け止めたことなど、総合的に考えて、私は議場で全てを明らかにすることが正義だとは、どうしても思えませんでした。
 
言論封鎖をせず、通告を受理するとの判断は致し方なかったのかも知れませんが、やり場のない感情は止むことはありませんでした。
 
このような昨日、感じたことは「議員にとっての正義とは何か」ということ。
そして、恥ずべきはデリケートな問題であることを口実に、どこかこの案件を避けていた自分。
 
今後は気持ちを改め、真実と事実に基づき、議員として果たすべき役割、正義とは何かを常に自身に問い掛け、行動することとします。