拉致被害者全員を返せ 〜5人の帰国から20年〜

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平成14年10月15日、地村さんら拉致被害者5人が羽田空港で特別機のタラップを下り、祖国の地を踏み、肉親と再会したシーンは今でも鮮明に記憶に残されていますが、北朝鮮による拉致被害者5人が帰国してから20年となりました。
 
帰国した被害者の一人、福井県小浜市の地村保志さんが会見した内容は既に報じられているところですが、「拉致問題が解決した訳ではなく、節目、記念日ととらえることはできない」との訴えが胸に響いたところ。
 
そうした中、2日経った昨日、早目に帰宅できニュース番組を見ていると、県内の方に拉致問題に関するインタビューをしているシーンが流れており、地村さんの地元小浜市に住む20代の方は「言葉は書いた方があるが深く知らない」、嶺北の30代は「拉致問題自体知らない」、年配の男性は「あれだけドンパチ(ミサイル)打ってくる国が言うこと聞く訳がない」などの言葉を聞き、愕然としました。
 
横田めぐみさんら、今も北朝鮮に残る被害者全員の奪還、帰国に向けて拉致問題は継続中であり、この20年何ら進展がみられぬまま長い歳月が流れる間に、問題自体が風化しつつある現状に危機感を覚えた次第。
 
私自身は自分の意志、できることとしてブルーリボンバッジを欠かさず胸に着用するとともに、以前には「ブルーリボンを守る議員の会」(各級議会議員約800名が入会)に入会もしましたが、これも風化を防ぐ取り組みの一助とするためのもの。
 

【ブルーリボンバッジに込められた意味は「拉致被害者全員を返せ」】
 
地村さんは「家族だけでなく被害者自身が高齢化している」「早くしないと生きたままの奪還は難しくなる。今、解決しなければ何の意味もないし、悲しい歴史になってしまう」とも述べています。
 
また20年前に帰国した拉致被害者の蓮池薫さんも、「今ここを逃せば、半永久的に支援は得られないと北朝鮮に認識させることが大事」と訴えています。
 
日本国民が拉致されたことは単に被害者家族だけの問題ではなく、国家の問題であることは言うまでもありませんが、拉致問題は「全て解決済み」とする北朝鮮を相手に交渉し、こうした切実な願いを実現させることは政府の責務であります。
 
しかしまた、北朝鮮に日本が本気であることを思わせるには、日本国民の総意として訴え、政府を後押しする必要があります。
 
横田めぐみさんの母、早紀江さんは、「いつまでたっても解決しない。言いようのないいらだちを強く感じる。むなしく、地獄の苦しみを味わっている」との言葉を残しています。
 
今一度、皆さんにも母の胸中を思い返していただくとともに、「拉致問題をわがこと」として認識のうえ、ご理解とご協力いただけますようお願いいたします。