つながりと情報連携で北陸新幹線敦賀開業効果を嶺南一円に

ブログ まちづくり

企業の会議を始め、自治体が開催するような各種ワークショップなどにおいて最もいけないのは「形骸化」、いわゆる「マンネリ」の言葉ではないでしょうか。
 
結果ありき、実績づくりのために開催するよう会議は、正直、出席者からは「時間泥棒」と思われる訳でありまして、成功している企業や自治体においては、限られた時間を効率的に使い、「新たな発想」を生み出すことや「生産性」を高めることを恒常化した取り組みが進められています。
 
そんなことを考えつつ、昨日は、「時間を提供するに値する」会議に参加しました。
 
以前に少し紹介しましたが、福井県嶺南地域の各市町議員の有志が集まり、北陸新幹線の敦賀並びに小浜開業までを見据えた嶺南一体のまちづくりをどのように構想していくのかを考える会(呼称「嶺南未来構想会議」)の第3回目を敦賀駅オルパークにて開催しました。
 

【オルパーク2階のオープンスペースは「開かれた会議」の雰囲気となりますね】
 
1回目は小浜、2回目は高浜、そして3回目は敦賀ということで、参加している議員の市町持ち回りで進めてきているところですが、海でつながる嶺南の町はどこもそれぞれ個性(風景や風土、そして人も)を持っており、そういったことを感じることが出来るのもこの会議の良いところ。
 
私はどちらかというとお声掛けいただき参加している立場でありますが、この日は敦賀開催ということで事前の調整や当日の進行役などを務めさせていただきました。
 
この日は、「集合前に是非、駅前立体駐車場屋上からの展望をご覧になってきてください!」とご案内したところ、皆さん屋上まで上がっていただけたようで「新幹線開業の息吹を感じました!」とのありがたい感想が得られ嬉しい限り。
 
「外さない」お気に入りの場所は、やはりどんどんPRですね🎵
 

【北陸新幹線敦賀駅舎から延びる高架群】

【駅舎から車両基地に向かう高架も出来上がってきています】
 
さて、会議の方は、せっかくの敦賀開催ということで、現在の工事や受け皿づくりの状況や効果を嶺南に一円につなげていくヒントについてお話しいただけないか、事前に敦賀市の担当部にお声掛けさせていただいたところ、二つ返事で快く引き受けていただける有り難さ。
 
そういった場にもどんどん出ていただけるという積極性に、ある種「熱量」を感じた次第です。
 
その熱量そのままの勢いで、会議の冒頭にプレゼン形式で都市整備部、観光部のご担当から説明をいただいた後、嶺南全体の連携や、開業効果を高めるために市民と行政をつなぐ議員の役割などについてディスカッションを行いました。
 
説明においては、バーチャルにて敦賀駅入口からコンコースを通り新幹線ホームまでの映像を見ることが出来たり、国道8号バイパスとつながる新幹線駅東口(木の芽側)は高速ICにもすぐそこの高いアクセス性を有することになることから、バスやレンタカーなど陸路のハブ(拠点)にもなり得ることなどヒントが満載。
 
ディスカッションにおいても、敦賀市としては開業効果を決して独り占めしようなんて考えは更々無く、嶺南一円にどう波及させていくかの視点で各市町とも連携していることや、敦賀・小浜の開業をどう生かしていくかの感覚は時間軸や地理的関係によって異なるため、その辺の温度差を埋めていく必要がある、そのためには行政も議会も情報を出し惜しみすることなく共有していくことが重要ではないか、お互いのまちの良さを知り合うような取り組みも必要ではないかとの意見は、両者に共通した考えと受け止めました。
 
あまりネタばらしは出来ませんので、ポイントのみご紹介させていただきましたが、他にも私からすると目からウロコの議論満載、やはり地域が違えば見る視点も違う、逆にその多様性こそ発見や気づきを生むということで、他市町の議員さんと連携することの大きな意味合いを感じました。
 
なお、丁寧なご説明に加え、ディスカッションにおいても気持ちの伝わるご意見をいただきました都市整備部、観光部の皆さんには感謝申し上げます。
 
行政とのディスカッションの後は、議員のみで今後の進め方などについて議論をし、本日の会議は終了。
 
この日は偶然にも、若干の時間差で「港都つるが」さんが本町、神楽など商店街の方々を集めての説明会をされていました。
 
趣旨は、新幹線開業に向けて気運を高めるため、まちづくりの関係者と今の状況を共有するとのこと。
 
先ほど述べた「大切なこと」ですね。
 
このように、「形骸化」とは真反対の「新たにチカラを生み出す」会議やミーティング、ワークショップは大歓迎ということで、この未来構想会議はもとより、今後各市町でもそういった気運が高まることを願うとともに、私自身も発信をする側の立場として、積極的に役割を果たしていきたいと思います。