これぞ、危機感をもって果たすリーダーの説明責任

ブログ 新型コロナウイルス

48人の新型コロナウイルス新規感染者と発表された昨日の福井県。
 
14時からは杉本知事自らが説明しての「新型コロナ感染症に関する臨時記者会見」が行われるとあり、画面越しに拝見しました。
 
会見の冒頭、「感染爆発直前」との危機感迫る言葉から始まり、スライドを映しながら、概略以下の通り現況説明されました。
 
(感染状況)
◉直近1週間の県内新規感染者は281人となっており、新規感染者、入院患者数ととも過去最高の状態。
◉但し、重症病床の使用は1床。
◉確保している病床は404病床で、うち100床は臨時病床(中症者用)に対し、病床使用は221床と逼迫度も高くなってきている。
◉新規系統は72系統で、県外由来の系統による感染者が多数発生している。
◉デルタ株により、換気がされていなかったため発生しているケースもある。
◉新規系統の約半数で他者への感染が発生。
◉感染力が強いため、大きなクラスターに発展する傾向がある(1割の感染者が6割の感染を生む)。
 
(ワクチン接種)
◉ワクチンの効果に関し、感染者975人について調べると、約96%がワクチン未接種の方。
◉2回接種では感染率が約98%減少。
◉県内接種率は、1回目接種70%、2回目56%だが、10月末には接種完了予定。
 
(まん延防止などへの移行)
◉まん延防止重点措置に関しては、より広範な私権制限を伴う措置へ移行する可能性となるが、何とか今の状態で抑えたい。
 
(県民への呼び掛け)
◉感染拡大は経営上の最大のリスク。
◉お盆は昨年の5割増しの人の移動があった。連休、お盆、夏休みの人流が感染を生んでいる。
◉感染爆発直前であり、今が正念場。強い危機意識をもって、今日から一人ひとりの行動見直しを。
 
その後の記者からの質問も全てご自身で答えられた杉本知事でしたが、表やグラフを用い、科学的データを分析したうえでの必要な取組みを示しつつ、分かりやすい言葉で説明され、現況とやるべきことが大変良く理解できた次第。
 
また、緊急事態宣言或いはまん延防止重点措置の府県にグルリと取り囲まれている福井県ということもあって、その危機感たるや相当のものと、トップリーダーの必死の思いが伝わってきました。
 
これぞ、危機感をもって果たすリーダーの説明責任だと、ある種感銘を受けたところであり、その呼び掛けに従い、今一度県民の皆さんのご協力のもと、この第5波を抑制方向に向かわせたいと強く認識をともにした次第です。
 

【臨時記者会見で説明する杉本福井県知事(福井県YouTubeチャンネルより)】
 
一方、昨日15人と県内で最も多い新規感染のあった敦賀市ですが、市のホームページを見ると18回目となる市長コメントが掲載されており、市内感染の状況を踏まえた感染防止対策の呼び掛けがされていました。
 
また、この日は、ふたつの良い情報がありました。
 
ひとつは、以前に停止していたワクチン接種の予約受付を「8月30日より再開」すること、ふたつ目は、「ワクチン接種キャンセル待ち希望者の募集」を行うということ。
 
ふたつ目は、その名の通り、接種会場においてキャンセルが発生し、補充が必要な場合の接種希望者を募っておくことにより、その旨連絡を受けた場合は接種が可能になるというものであり、ワクチンの有効利用ならびに接種率向上に向け非常に有効な手段と受け止めた次第です。
 
ふたつのお知らせの詳細に関しては、既に市のホームページにも掲載されておりますので、以下リンクよりご覧ください。
 
→→→新型コロナウイルスワクチンの接種について(敦賀市HPより)
 
とはいえ、ここ最近歯止めが効かない市内感染の状況に加え、昨日からは学校が再開、しかも10歳未満2名を含む15人の感染者が確認されたというのに、市の新型コロナウイルス感染症対策本部会議は、この日も開催されず。
 
コロナ発生から約1年半が経過していますので、この辺りの明確な開催基準はあるのだと思いますが、知事も「ここが正念場」と述べたこうしたタイミングで庁内で認識を共有し、ひとつでも具体策を講じていくことが危機管理対策に通ずるところと思うところですが、どう捉えたら良いのか。
 
まさか、基準なく、空気感で開催するということではないと思いますが。。。
 
かくいう私自身はと言えば、福井県が発表するデータから敦賀市分を抜き取り、独自で分析をする中において、20代が最も多い感染年齢分布、職業別では圧倒的に会社員が多いこと、県外滞在歴も16件(対象の71件中)あることなどのデータ把握、保健所への聞き取りなどを行いつつ、例えば県外由来に関しては、交通アクセスの良い敦賀だからこそ、より一層の実効性ある対応をすべきではないか、一般診療や救急医療など地域医療を一手に引き受ける市立敦賀病院を絶対に医療崩壊させてはならないとの強い危機感のもと、他市町の例に囚われない独自施策が必要なのではないかと考えを整理したところ。
 
これに関しては、来週から始まる9月定例会一般質問で具体的提案できるよう、もう一段階準備を整えていく所存です。
 
早いもので8月も残り僅か。
 
このコロナ感染の高まりによって、とても静かに秋を迎えるという雰囲気ではありませんが、気持ちは冷静に、客観的に物事を捉え過ごしていきたいと思います。