2024年3月21日
ブログ まちづくり
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、春の彼岸の中日でもある「春分の日」の昨日は「冬の嵐」。
敦賀でも強い北風と目まぐるしく空模様が変わる、まさに「北陸の冬」の一日でしたが、青空が覗いたタイミングで散歩に出掛けると、以前に掲載した「つくしんぼ」がすくすくと成長する姿がありました。
寒さに負けず、まっすぐ成長する姿に、改めて植物の生命力を感じたところですが、あと10日もすればいよいよ4月。
春はすぐそこまで来ています。
さて、そんなことを感じながら、昨日午後はプラザ萬象 小ホールで開催された「人生100年時代の『まなび』によるまちづくり・人づくりシンポジウム」に参加。
といっても、会場参加の事前申込締切が過ぎていたため、YouTube視聴での参加でしたが、このシンポジウムは、本年2月26日に大日本印刷株式会社及び丸善雄松堂株式会社と敦賀市が締結した「包括的地域連携に関する協定」に基づく事業として開催されたもの。
趣旨を拝見するに、「人生100年時代」と言われる今日、キャリアの変容や技術・社会の変化、人びとの心身の健康や幸福追求の観点から、生涯学習やそれを支える地域活動に注目が集まっている。
新しい時代に即したまなびの環境づくりが地域社会の持続的な発展において重視される中、本シンポジウムは、地域の「まなび」を支える産官学民の先進的な事例に取り組む関係者に講演頂き、また地域社会の発展を促進するアイディアについて共有し合う場として企画したとありました。
敦賀市が主催し、共催に福井大学教育学部・嶺南地域共創センター、放送大学福井学習センター、丸善雄松堂㈱が名を連ねるシンポジウムはまさに、趣旨にある産官学民の取組であり、興味深く視聴した次第です。
シンポジウムの前半は、放送大学福井学習センター所長らによる基調講演に始まり、香川県善通寺市、宮崎県三股町からの事例紹介まで。
なお、2番目の基調講演では、敦賀市の小川明 都市整備部長が登場。
福井大学の嘉瀬井恵子 特命講師とともに「人生100年時代の地域社会におけるまなびの役割」と題し講演されました。
小川部長からは主に、駅西エリアのTSURUGA POLT SQUARE「otta」の開発経過や事業スキーム、知育・啓発施設「ちえなみき」のコンセプトや今後の展望など、分かりやすいスライドを用いて説明され、聴講された皆様にもしっかり伝わったものと感じたところです。
【敦賀市都市整備部長による基調講演の様子】
運営開始から約1年半が経過し、実際「otta」には年間約70万人、「ちえなみき」には同約30万人が訪れており、とりわけ、上記スライドにもあるよう「本を通じて『人』と『地域』と『世界』がつながる」をコンセプトとする「ちえなみき」には、本を目当てとするお客さんのみならず、2階のセミナー&スタディやキッズスペースでは、各種イベントやミーティングなど、市民の普段使いによる賑わいが既に生まれており、コンセプトに即した「知の拠点」になりつつあるところ。
ちなみに、私も所属する敦賀の市民歴史団体「気比史学会」でも、オープンスペースで楽しく地域史を学ぼうと、3月31日(日)には、ちえなみきでの「ミニ歴史講座」を予定するところですが、こうして様々なジャンルで「まなび」によって生まれる「つながり」こそ、今回のシンポジウムのテーマにもリンクするものと感じた次第です。
また、後半はパネルディスカッション。
「まなびによるまちづくりの未来〜『地域文脈のまなび』づくりとその資源モデルを考える〜」をテーマに、正直、内容が深過ぎて会話についていけない部分もありましたが、パネリストさんそれぞれの未来思考で本質的な議論に触れることができたことは、大変有意義でした。
結びに、本シンポジウム開催趣旨の最後には、「持続可能な未来を築くための新たな視点の提供、ともに考えるきっかけとなれば幸いです。」とありました。
「持続可能」というとついつい経済活動に目がいきがちですが、今回の切り口「まなび」に関していえば、本や芸術、歴史や文化を通じ「人」と「地域」がつながることは、数値で表せない「こころのゆたかさ」を育みながら、人やまちを未来につなげていくということ。
そうした考え、視点のもと、敦賀に生まれ、すくすくと育ちつつある「ちえなみき」が文字通り、地域づくり・人づくりの「拠点」となるよう大切にしていきたいと思います。
【人と地域、そして世界へとつながる「ちえなみき」(2024年1月11日撮影)。市民の皆さんの普段使いで、そのウイングを広げていきましょう。】
(投稿後追記)桜の季節を前に、今はピンクに彩られていました。
2024年3月20日
ブログ 敦賀市議会
令和6年第1回(3月)定例会の採決にあたって行った「第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算」に対する賛成討論(全文)を参考掲載します。
是々非々のスタンスのもと、予算全体の捉え方、各事業の評価について考えを述べましたので、ぜひご覧いただければ幸いです。
以下、討論全文。
<第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算に対する討論>
市民クラブの山本武志です。
私は、会派を代表して、第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算の件について、委員長報告に賛成の立場で討論を行います。
まず、本予算案の審査にあたっては、今定例会に先立って開催された2月15日の議員説明会において示された「中期財政計画」、ならびに、現在、通常歳入で通常経費を賄うことができず、人件費や物件費の影響により次年度以降も通常経費が増加する見込みにある財政状況を念頭に置きつつ、「新しい総合計画」と各事業との連動性の観点をもって慎重に審査を行いました。
その上で、本予算に挙げられている事業のうち、今後の大型プロジェクトに関わる「金ヶ崎周辺魅力づくり事業費」5億7870万円、「アーバンスポーツ施設整備検討事業費」556万4千円、「道の駅整備検討事業費」1千328万3千円については、いずれも財政計画における公債費負担に大きく関連する事業であり、今後、事業の実施判断を行うにあたり重要な材料・根拠となることから、まずは市民の豊かな暮らしに寄与するのか、経済効果や将来に向けた財政リスクなど、極めて慎重に検討されますよう求めておきます。
また、北陸新幹線開業後のまちづくりに関するアクションプログラムの策定やまちづくりを推進する体制の強化について協議する「敦賀まちづくり協議会負担金」300万円については、協議体の構成(副知事・市長・商工会議所会頭)ゆえ、市民から見て「トップダウン方式」と映らないよう、協議のプロセスを含め、最大限留意のうえ進めていただくことを求め、認めることといたします。
一方、災害発生時の庁内所属班や市民への情報発信迅速化につながる「災害対策本部室機器整備費」685万1千円、令和6年能登半島地震も踏まえ、8月中に全戸配布するとする「津波ハザードマップ作成事業費」475万6千円、土木費における「河川改良事業費」2200万円を始め各種事業は、災害に備えるまちづくりにつながるものであること。
本市の最大の課題である人口減少対策に関しては、出会いや結婚など少子化対策の根幹に視点を充てた「結婚支援事業費」771万6千円、Uターンを重視した支援制度に見直した「定住移住促進事業費」1151万8千円、さらには、将来の地元定着につながる市内の小中学生を対象とした「アウトオブキッザニア開催事業費負担金」1929万9千円などは、問題の根幹部分に着目した本市独自の取り組みであり、実効性ある事業として評価いたします。
地域経済対策に関しては、中小企業者が行う生産性向上等のための設備投資を支援する「中小企業活性化支援事業費」3159万1千円や「店舗等魅力向上支援事業費」1億4540万8千円、一次産業を支援する「水産振興事業費補助金」1278万6千円など、さらには新幹線開業後の施設維持管理に必要な「敦賀駅東口駅前広場等管理費」3737万1千円を始め、「いま」的確に対応すべきものが事業化されたものと判断いたします。
最後に、本市の持続的発展に最も重要な「人づくり」については、「デジタル人材育成事業費」1427万2千円、「まちづくりプレーヤー発掘・育成支援事業費」858万円、「介護人材確保対策事業費」366万円など、各方面における人材育成に関する事業、「保育園管理運営費」2億48万7千円では、園の共有部分の清掃を委託化し保育士の負荷軽減に努めるなど、「人への投資」がされていることを大いに評価いたします。
以上、その他に計上された事業に関しても、市民の安心な暮らしはもとより、「新しい総合計画」とリンクしたものであり、その必要性と費用は妥当であると判断するとともに、「歴史の転換点」北陸新幹線開業を迎え、本市のさらなる発展に向けた「好循環のうねり」を生み出す原動力になる予算となることを期待申し上げ、「第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算」の件について、委員長報告に賛成の討論といたします。
議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。
2024年3月20日
ブログ 敦賀市議会
2月21日に始まった「令和6年第1回 敦賀市議会定例会」が昨日閉会。
10時に再開した本会議ではまず、追加で提出された「第38号議案 人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求める件」について、市長からの提案の後、採決を行い可決しました。
その後、今定例会に提出された議案に対する各委員長からの報告から採決まで。
討論のある「第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算」及び「第32号議案 敦賀市幼稚園設置条例の一部改正の件」以外の29件について一括採決した後、先の2件について討論。
第8号議案に関しては、反対に1名、賛成に4名。
第32号議案については、反対・賛成それぞれ1名の議員が討論に立ち、私は第8号議案に「賛成」の立場で討論し、結果、2件ともに「賛成多数」で原案の通り認めるべきものと決定しました。
その後は、新幹線対策特別委員会ならびに廃棄物対策特別委員会廃止の件や以下の議会提出議案の関係により、議会運営委員会を開催するなど、断続的に本会議が開催されました。
<議会提出議案>
・B議案第1号 敦賀市議会会議規則の一部改正の件
・B議案第2号 敦賀市議会委員会条例の一部改正の件
・B議案第3号 新幹線開業後まちづくり特別委員会の設置の件
なお、敦賀市議会においては、上記の2特別委員会を廃止した上で、新たに「新幹線開業後まちづくり特別委員会」を設置し、「敦賀まちづくり協議会」における市の所管する事項について、調査を行うことを決定しました。
本特別委員会の委員長には、当会派の豊田耕一議員が就任しましたが、金ヶ崎周辺エリアや氣比神宮周辺を始め、今後の大型プロジェクトに関わるものであることから、議会としても慎重に調査することになります。
こうして、ややイレギュラーな運営となったものの、結果、全件を可決し閉会。
ひとつの節目が終わり、ホッとした次第です。
とはいえ、次の6月定例会は6月4日(火)から。
6月25日(火)まで22日間の会期で開催されます。
「歴史の転換点」北陸新幹線開業を迎え、これからは次のフェーズにどう進んでいくか。
議会に軽い、重いはありませんが、今後も重要な議会が続きます。
私自身、緊張感をもって活動を続けてまいりますので、引き続き、お気付きの点、ご意見等あらばご遠慮なく頂戴できますよう宜しくお願いいたします。
なお、今回の新幹線開業で大いに感じたのは、行政と市民が一体となって盛り上げる力であり、この「市民力」こそが、敦賀発展の原動力であるということ。
次のフェーズに入った今、いかんなくこの力を発揮し、市民皆で「上」をめざしていきましょう!
【敦賀市民皆の力を合わせ「上」へ!】
2024年3月19日
ブログ 敦賀市議会
昨日から選抜高校野球が始まり、いよいよ「球春」到来。
2日目の今日は、地元の敦賀気比高校が明豊(大分)と対戦となりますが、北陸新幹線開業の勢いそのままに、快進撃を期待するところです。
一方、天気のほうは、明日「春分の日」を迎えるというのに、冬に逆戻りしたかの寒さ。
昨朝は週頭街宣でしたが、冷たい北風に加え、雪までチラついてきたため、久々にカッパ着用での活動。
そんな中、労組の仲間がわざわざお手伝いに来てくれ、ジャンバーも着ずに旗持ちから写真まで撮影してくれ、ありがたいやら嬉しいやらで、寒さを吹き飛ばす感激の朝になった次第です。
Yさん、本当にありがとうございました!
【撮影いただいた写真。仲間の存在に感謝しつつの30分でした。】
さて、これまでもご報告してまいりました令和6年第1回(3月)敦賀市議会議員定例会ですが、28日間の会期もあっという間に過ぎ、いよいよ今日は最終日。
9時からは議会運営委員会、9時30分より全員協議会を行った後、10時に本会議再開となります。
【市役所入口のデジタルサイネージも残るは本日の表示のみ。】
再開後は、各議案に対する委員長からの審査結果報告の後、討論、採決に進むほか、会議規則の改正など議員提出議案(B議案)提出も予定されています。
ついては、途中、本会議の休憩を挟んでの進行になろうかと思いますが、お時間許す方は、RCN議会チャンネルまたは敦賀市議会インターネット中継にてご覧いただければ幸いです。
本日は、敦賀気比高校の勝利を願いつつ、球児同様、最後まで全力プレーの気持ちをもって、議会に臨む所存です。
2024年3月18日
ブログ 北陸新幹線 敦賀の歴史・文化
北陸新幹線敦賀開業で大いに盛り上がる福井県ですが、併せて報じられる敦賀以西の延伸に関し、ネット上では「ルート論議」が再燃。
一時は、Xで「#米原ルート」がトレンド入りしたほどですが、私のXポストに対しても「正直新大阪までの延伸は課題では済まされない状況にしか見えません。少なくとも京都を縦断するトンネル工事自体、これは大袈裟でなく国土を破壊するに等しく、調整は不可能に見えます。」とのコメントあり。
私からは「敦賀以西に関しては、日本海側と太平洋側の2面活用と、特に災害時に東京・大阪間の大動脈を多重化する観点から小浜ルートが必要かと考えます。」と国土軸形成からの視点で回答。
その後も何度かやり取りしたものの、当然答えは出ず。
また意外なことに、巨大で高スペックの敦賀駅を見るに、北陸新幹線は敦賀が最終地点のイメージがあり、実は以西への延伸は考えてないのではとのコメントも。
もちろんそのようなことは無い訳ですが、こうしたイメージや論調を払拭するためにも、「以西」の調整を早期に行なっていただかなくてはなりません。
さて、開業に話しを戻しますと、訪れる観光客はもとより、こうした機会に市民の皆さんに一層知っていただきたいのが、敦賀の歴史や文化。
この2日間は、まさに歴史と文化が詰まった「敦賀市立博物館」と「みなとつるが山車会館」でも多くのイベントが開催され、とりわけ「つるがの山車まつり」のメイン、山車巡航では引き手が満員となるなど、大変盛況だったとのことで嬉しい限り。
なお、「みなとつるが山車会館」に関しては、先日終えた改修工事を踏まえ、16日にはリニューアル式典が行われ、私も出席。
リニューアルの詳細は、内覧会の模様を記した2月27日のブログをご覧ください↓
→「つぬが千年の祭り」〜みなとつるが山車会館がリニューアル〜
また何と、一日館長を務めたのは、敦賀市出身の俳優 大和田伸也さん。
改修した大型シアターのナレーションも務めていただきましたが、漂うオーラ、ご挨拶で聴いた生の声はよりズシリと響く、重厚感がありました。
【テープカットをする左から馬渕清和 敦賀市議会議長、米澤光治 敦賀市長、大和田伸也さん、上野弘 教育長】
ご挨拶であった、大和田さんの「郷土敦賀のためにお役に立ちたい」との言葉も響きましたが、リニューアルに花を添えていただき、誠にありがとうございました。
この後、自身二度目となるシアターを観せていただきましたが、大和田さんのナレーションとともに敦賀の祭りの歴史を感じ、最後に実物の山車が登場するシーンでは、観客から拍手が起こるほどの迫力。
何度観ても素晴らしいと感じた次第。
観光とは、地元の人が自慢にしている宝(光)を観ていただくもの。
敦賀には、その宝が沢山あり過ぎて磨き切れていないと言われますが、新幹線開業を機に、こうして地元の皆さんが、地元の歴史・文化を再発見することこそ大事なこと。
敦賀にお住まいの方はもとより、大和田さんのように、敦賀を離れて暮らしていても「郷土を思う」。
郷土への誇りや愛着であふれる、そんなまちづくりに努めていきたいと思います。
2024年3月16日
ブログ 北陸新幹線
長く続く企業や活動にはそれ相当の理由があるのかと思いますが、昨日は前身の「嶺南地区友愛会」時代から数えると30年以上続く、「ゆうあい倶楽部」の福祉施設訪問に参加してまいりました。
「ゆうあい倶楽部」は、嶺南地区友愛会の発展的解散に伴い発足した団体で、東洋紡や電力関係など旧友愛系の労働組合で構成するもの。
私自身、嶺南地区友愛会時代には事務局長を務めた愛着ある組織な訳ですが、市議会議員という立場上、今では顧問として活動に参画しているところです。
この福祉施設訪問は、同倶楽部の職域あるいは街頭カンパを通じ、頂戴した浄財を訪問先のニーズに応じた品物に代え、寄贈させていただくというもの。
昨日は、倶楽部の代表、事務局長、そして私の3人で、敦賀市・美浜町の児童養護施設や特別養護老人ホーム、社会福祉法人など6施設を訪問し、寄贈品を贈呈させていただきました。
各施設においては、毎年寄贈いただいた品を入居者や通所者さんが喜んで使っていただいていること、幾つかの施設ではお時間を頂戴し、現況や課題などのお話しをお伺いすることもでき、大変有意義な機会になった次第です。
お伺いした各施設はどれも社会にとって欠かせないものであり、お伺いしいたことも念頭に少しでも環境改善につなげられればと思います。
なお、こうして長く活動を続けてこれたのは、各職場や市民の皆様のあたたかいお気持ちがあってのことであり、この場を借りて感謝申し上げるとともに、「ほっとけんまち」を掲げる敦賀市が、多様性を認め合い、あらゆる世代が助け支え合う「地域共生社会」に向け、ご協力いただくことをお願いする次第です。
さて、カウントダウンを続けてきた「北陸新幹線敦賀開業」もいよいよ当日を迎えました。
計画から約半世紀を経て迎える敦賀開業に際し、これまでの計画から工事完遂に至るまで、携わってこられたすべての関係者の皆様に敬意と感謝を申し上げます。
いよいよ開業を迎え、私自身も気持ち躍るところですが、この後向かう新幹線駅の様子や開業祝賀会、市内で行われる各種イベントなどで「開業」を実感することになるかと思います。
また、金沢から敦賀への延伸により、北陸圏内の経済波及効果を大いに期待するところですが、意味合いにひとつ加わったのが能登の復興。
北陸三県が一体となって力強く政策を進めること、この先、小浜ルートでの大阪延伸を一日でも早く実現することが、能登を支えることにつながるとの思いのもと、「こころをひとつに能登」の気持ちをもって取り組まねばなりません。
そして、古から交通の要衝として栄えた敦賀にとっては「歴史の転換点」。
すべての道は敦賀に通ず。
「新幹線開業で敦賀は大きく飛躍した」と歴史の1ページに刻むか否かは、現世を生きる私たちに懸かっているとの気概をもって、さらに前進あるのみです。
【昨日、施設訪問の途中、泉ケ丘から撮影した敦賀市内。開業を待つ新幹線駅を中心に、光輝く我が郷土を誇りに思う次第。】
2024年3月15日
ブログ 北陸新幹線
敦賀市議会3月定例会は昨日、予算決算常任委員会を開催。
第8号議案 令和6年度敦賀市一般会計予算を始め9件の当初予算案、1件の補正予算案について、各分科会長からの審査結果報告から討論、採決までを行い、結果、全件を原案の通り認めるべきものと決定しました。
28日間の会期日程もはや、19日(火)の本会議を残すのみとなりましたが、採決にあたっては一般会計予算案に討論通告をしたほか、最終日には議員提出議案(会議規則の改正等)も予定されていることから、最後まで慎重に対応していきたいと思います。
さて、「歴史の転換点」北陸新幹線開業をいよいよ明日に控えるなか、役割を終える「歴史」も。
明日の北陸新幹線県内開業に合わせ、敦賀以北のJR北陸線は、第三セクター会社「ハピラインふくい」に引き継がれるとともに、金沢―敦賀間の特急「しらさぎ」「サンダーバード」は本日をもって運行停止となります。
とりわけ、今日以降見ることができない特急に関しては、いわゆる「撮り鉄」さんを始め、沿線住民の方もそれぞれのビューポイントからの「撮り納め」をされていると見聞きするところ。
また、福井新聞ONLINEを見ると、JR鯖江駅では、「ありがとうJR北陸線」「さよならサンダーバード」と記された「思い出ボード」が設けられ、地元を走る在来線特急が廃止となる惜別と、これまでの感謝が付箋に書かれ、ボードはあふれる思いで埋め尽くされているとの記事。
別の記事には、昨日は南越前町の今庄駅周辺で、住民ら約100人がひと足早い「見納め」イベントを開き、お手製の旗を手に、勢いよく通過する特急列車を目に焼き付けたとありました。
【JR今庄駅にて、運行が取りやめになる特急を見送る住民や生徒たち(福井新聞ONLINEより)】
今庄駅に現在、特急は停車しませんが、かつて旧国鉄時代には峠越えの要衝として栄えた歴史があり、午後3時ごろからの見送りイベントには幅広い世代が集い、ライトを照らした特急が姿を見せると住民らは夢中で旗を振り、「今までありがとう」と声をかけた。
「今庄は国鉄のまち。鉄道を愛する心が根付いている」との言葉や、参加した中学2年の女子生徒は「生まれたときからずっと走っていた特急。さみしいけれど、みんなでお別れできて嬉しい」と笑顔だったとありました。
明日以降、「しらさぎ」「サンダーバード」の発着点となる敦賀に住む者としては、「これまでありがとう。そして、これからもよろしく。」との思いが正直なところですが、敦賀以北の沿線住民の皆さんのこうした気持ちを察しつつ、同じレールでつながってきた歴史を振り返りながら、今日のラストランに感謝の念を込めたいと思います。
鉄道は、人や荷物を運ぶだけでなく、思い出や希望を運ぶもの。
出会いあれば別れあり。
また、別れあれば出会いあり。
「歴史の転換点」は同時に、それぞれの人生模様やドラマと重なるものですね。
<本日は「おまけ」で番宣>
明日の北陸新幹線敦賀開業を前に、11月に放送された、敦賀を舞台としたNHK「ブラタモリ」が今晩午後7時57分より再放送されます。
「鉄道と港のまち」と言われる敦賀の歴史が詰まっていますので、皆さんぜひご覧ください!
【タモリさんにこう言わしめた敦賀はやっぱり「すごい」んです。】
2024年3月14日
ブログ 原子力
宇宙事業会社スペースワンの小型固体燃料ロケット「カイロス」初号機が昨日午前11時1分、和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられた直後に爆発。
民間単独による初の人工衛星打ち上げは失敗しました。
政府は民間を含め、2030年代には30機のロケット打ち上げを目指すとしているだけに残念ではありますが、歴史を見ても科学技術開発はチャレンジの連続。
この失敗を糧に、次の成功を期待する次第です。
さて、科学技術開発といえば、今日3月14日は、日本原電の敦賀発電所1号機(以下、敦1)が営業運転を開始した日。
この日を誕生日とすると、敦1(つるいち)は「54歳」。
私(52歳)とほぼ同世代の敦1は、我が国初の商業用軽水炉として運転を始め、1970大阪万博に原子力の灯(電気)を送ったことで有名で、まさに高度成長期の電力供給を支えたプラントです。
2015年4月27日には約45年間の運転を終え、現在は廃止措置を進めているところですが、原子力黎明期にあって、国益に資する新たなエネルギー源を確立するため、初めて尽くしの発電所建設から運転までを乗り越えた先人に敬意を表するとともに、社員はもとより協力会社、メーカーの皆さんまで多くの人に愛され、支え続けられた「敦1」の存在を今でも誇りに思うところです。
【昭和44(1969)年10月3日。初臨界を達成し握手する日本原電の一本松社長とカートライト GE東京支社長(2020年12月に開催された「敦賀発電所50周年 げんでんふれあいギャラリー」より)】
私も発電所で保修業務に携わっていた際には、敦1の設計者であるゼネラル・エレクトリック(GE)や東芝、日立などプラントメーカー、さらには多くの協力企業の皆さんとともに、担当する機器をまさに「愛車」をいたわるよう、愛着と情熱をもってメンテナンスにあたったことを思い返します。
そうした記憶、幾度かトラブル対応も経験しましたが、毎回の定期検査に無事起動できた時の達成感と充実感は即ち、原子力発電で社会に貢献することへの誇りでした。
なお、現在では敦賀発電所2号機が停止して10年以上が経過をし、運転経験のない発電所員の割合が増えてきているのは事実として、若い方々にはぜひ、今日のこの日を思い返し、原子力発電が果たす役割、そこに我々は必ずや貢献するとの強い意志をもって進んでいただきたいと思う次第。
冒頭のロケット開発と同様、原子力発電も2030年台には次世代革新炉による実証に進むロードマップとなっています。
「原子力の研究・開発・利用を推進し将来のエネルギー資源を確保する。学術の進歩と産業の振興とを図り、人類社会の福祉と国民生活の水準向上に寄与する。」との方針を目的に定めた「原子力基本法」(1955年12月19日)から69年。
基本法に込められた崇高な理念、そしてその礎を築いたのは、ここ敦賀の地であり、日本原電の先輩たちのパイオニア精神であったことに思いを馳せ、次の時代にチャレンジするとの気概を改めて胸に刻む次第です。
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