スポーツ選手からもらう「壁を越える」チカラ

ブログ 人生観

メジャーリーグの大谷翔平選手を始め、日本のスポーツ選手が世界と対等に競うことは驚くことではないのかもしれませんが、昨日夕方、ブダペストで開催されている陸上の世界選手権女子1万メートルを見ていると、広中璃梨佳選手(日本郵政グループ)がケニヤやエチオピアの選手に混じり、先頭集団で必死でくらいつく姿に思わず興奮して応援してしまいました。
 
結果、31分35秒12で7位に入り、日本勢として2013年大会以来、10年ぶりの入賞を果たしたことを喜んだところです。
 
喜びは続き、その後に行われた男子100メートルでは何と、サニブラウン・ハキーム選手(東レ)が2大会連続で決勝に進出し、10秒04で6位に入ったとのニュース。
 
前回大会は7位ということでしたが、世界の100メートルで日本人選手が入賞することなど、以前は到底考えられなかったこと。
 
ちなみに、サニブラウンは選手は、準決勝で自己記録に並ぶ9秒97を出し、パリ五輪の参加標準記録(10秒00)も突破するなど、安定した実力をまざまざと世界の舞台で証明したことに「なるほど」と納得した次第です。
 
さらに、男子400メートル予選では、佐藤拳太郎選手(富士通)が44秒77の日本新記録を樹立。
 
これは、高野進氏が1991年に作った日本記録を0秒01更新し、五輪のトラック種目で最古の日本記録を打ち破ったものであり、私が高校の陸上部時代に「すり足走法」で確か世界選手権の準決勝まで進出した、あの高野進氏の記録を「32年ぶり」に更新したことはまさに、「壁を超えた」もの。
 
さぞかし、高野氏も喜んでいらっしゃることと存じますが、イチ陸上ファンとしても、30年以上前の情景が重なる日本記録更新を祝福する次第です。
 
そして最後は、サッカーに話題を変え、「キングカズ」こと三浦知良選手。
 
ポルトガル2部リーグのオリベイレンセでプレーするの三浦知良選挙(56)が20日、ビラベルデンセ戦の後半ロスタイムに出場し、今季初出場。
 
昨季、ご自身が打ち立てた同国リーグの最年長出場記録を更新しました。
 
日頃の鍛錬の賜物としか形容できませんが、シンプルに言えば、「サッカーが好き」だから続けられることであり、そうした意味からも、名実ともに「キングカズ」の称号がふさわしいと敬服する次第です。
 

【今季プロ38年目を迎え、はつらつとプレーする三浦知良選手(2023年4月 JIJI.COMより引用)】
 
こうして、スポーツ選手からもらうのは、速さもパワーも年齢も、「自分で壁をつくらず」、常に「チャレンジ」するということ。
 
つまりは、「壁を越える」チカラ。
 
お笑い芸人の言葉ではありませんが、「やればできる」。
 
この思いのもと、自分自身にも喝を入れて、議員活動も人生も頑張っていく所存です。

越前朝倉宗家をめぐるお家騒動 〜敦賀市民歴史講座(第2講)より〜

ブログ 敦賀の歴史・文化

昨朝は、4年ぶり開催された「敦賀野球フェスティバル2023」の開会式に出席し、野球場に集う小中高生球児たちの姿を嬉しく思うとともに、関係者の皆さんと一緒に激励の声をお掛けしました。
 
チームワーク良く、ひとり一人の全力プレーを期待することと合わせ、野球を通じて、ここ球都「敦賀」がさらに発展することを祈念する次第です。
 
その後は、自身が事務局を務める、気比史学会の敦賀市民歴史講座(第2講)へ。
 
講座の開講は14時ですが、12時前には生涯学習センター2階にある気比史学会の部屋に行き、機材や資料等の準備、会場の図書館3階への運搬、設営と、役員の皆さんと一緒に作業を済ませました。
 
この暑さのなかですので、どれだけ足を運んでいただけるか若干心配しておりましたが、何のその。
 
定員100名に対し、約80名の方にお越しいただき感謝した次第です。
 

【多くの皆さんにお集まりいただいた会場の様子】
 
今年度第2講となる講座では、朝倉氏研究の第一人者である、元福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館長の水野和雄先生をお招きし、「越前朝倉宗家をめぐるお家騒動」と題しご講義いただきました。
 
講義では冒頭、水野先生ご自身の活動紹介や人生観などについての思いをお伺いした後、以下の構成にて順次お話しを進められました。
 
・はじめに(歴史を学ぶ楽しさ、前回の復習)
  ※以前に「元亀争乱」をテーマにお話しいただいている。
・朝倉宗家をめぐるお家騒動
・朝倉4代孝景落髪
・朝倉義景と従兄弟景鏡の確執
・朝倉宗滴と古渓宗陳
 
事前に、史学会の糀谷会長からは「朝倉氏と敦賀の関係をお話し願いたい」とのリクエストがあったことも紹介され、「はじめに」の部分では、「玄蕃尾(内中尾山)城跡は、朝倉義景が永禄12年(1569)信長に対峙するため椿坂に構えた城で、その後柴田勝家も天正11年(1583)の賤ヶ岳合戦でここに本陣を置いたという確信を持つことが出来た」ことに触れられ、興味深く拝聴した次第です。
 
講座のタイトルにもある「お家騒動」に関しては、
 ①和田合戦
 ②景総事件
 ③景豊の乱
 ④景高没落
 ⑤堀江景忠の乱
 ⑥朝倉景鏡の謀叛
の6つの出来事について、詳しく説明があり、③では、文亀3年(1503)4月、敦賀郡司朝倉景冬の子景豊(妻は元景の娘)が、朝倉元景や孝景の末子教景(宗滴。妻は景豊の妹)等と連合して朝倉3代貞景に謀叛を企てたものの、教景は、妻の兄である景豊の謀叛の誘いに悩んだ末、福井市八幡の本郷竜興寺に入寺し宗滴沙弥と号し景豊の謀叛を一乗谷の朝倉貞景のもとに密告。貞景は、数千騎を率いてただちに敦賀の前坡山に陣を置き、大将の宗滴は敦賀城を包囲し景豊を滅ぼしたこと。
 
⑥では、朝倉5代義景と従兄弟の関係にある大野郡司朝倉景鏡は、朝倉景高を父、烏丸冬光の娘を母として誕生しており、朝倉宗家に最も近い立場にあり、永禄7年(1564)頃から謀叛の兆しが窺えたとあり、元亀元年(1570)4月の織田信長との天筒・金ケ崎城の戦いでは府中まで出馬したものの一乗に帰陣し、そのため手筒・金ケ崎城主朝倉景恒(朝倉景紀の次男)は、信長軍に城を開け渡し永平寺に逃げ込んで遁世したことなど、ここでも朝倉氏と敦賀の関係を意識したお話しを伺うことができました。
 
なお、講座の「まとめ」については、資料にあったそのままを以下、引用いたします。
 
朝倉宗家を揺るがしかねない戦いや謀叛、内乱は、初期にあっては、
 ①朝倉一族が相分れて宗家存続を賭けた骨肉相食む戦いがあり、次いで
 ②宗家の上席争い、
 ③宗家に取って代わろうとする謀叛、さらには
 ④後継者問題での景高没落、
 ⑤足利義昭による朝倉家臣の懐柔、
 ⑥朝倉景鏡の謀叛の兆候等々が見られた。
しかし、朝倉宗家は権力の座を揺らがすことなく、織田信長によって滅ぼされるまで大国越前の領国経営を5世代にわたって安泰に支配し続けた名門中の名門であったと言えるであろう。(終)
 
先の大河ドラマなどにもあったよう、どこか優柔不断で頼りなさげな印象のある越前朝倉氏ですが、最後の一文に、それを払拭せしめんとする水野先生の並々ならぬ気概を感じたところであり、戦国の世にあって、天下統一を左右する一目を置かれる存在であったことを、改めて認識する機会となりました。
 
同じ福井県でも、敦賀以西の方にとって朝倉家は「嶺北の人」とのイメージがありますが、手筒・金ケ崎の戦いを始め、当時既に要衝であった敦賀とも大いに関わりがあったことを念頭に、今後はそうしたことも周りにお伝えしていければと思います。
 
結びに、朝倉氏への思いを込めてご講義いただきました水野先生に心より感謝申し上げるとともに、先生が冒頭に仰ったご自身の人生観「ひとかけらの人生、楽しく生きよう」との言葉を紹介し、本日のブログを閉じたいと思います。
 

【水野先生、ありがとうございました】

【お知らせ】やまたけNEWS(第17号)を発行しました

ブログ 活動報告

定例会ごとに発行しております「やまたけNEWS(第17号)」を本日の朝刊に新聞折込み(敦賀市内)しましたので、ぜひご覧ください。
 
また、市外の方におかれましては、このホームページのトップ画面下欄にPDF版を掲載していますので、そちらにてご覧いただければ幸いです。
 
なお、記事の内容への質問、ご意見がございましたら、是非お気軽にご連絡いただけますようお願いいたします。
 

【今朝の広告群。街頭演説の際、いつも駐車場をお借りしている「ツルガ薬局」さんと一緒という偶然。「相談のできる薬局」、「あなたのとなりに いつも地元のツルガ薬局」。私もそうありたい。】

「タブレット導入」に向け、越前市・坂井市の両議会を視察

ブログ 敦賀市議会

中国電力と関西電力が山口県上関町で共同開発を目指す原子力発電所の使用済み燃料の中間貯蔵施設を巡り、西哲夫町長は昨日、調査を容認する意向を表明しました。
 
中国電力は同日、早速文献調査を開始。
 
現地調査の準備も進めるとする一方、西町長は反対する住民もいることを念頭に、中国電力側に「戸別訪問や住民説明会などにより丁寧に情報提供すること」、「町民から要望があれば先進地の視察研修を検討すること」などの条件を付けています。
 
また、「現実を直視する必要がある。感情論でこの町は耐えられない」とも訴える西町長の心中を察するところですが、仰るよう、今後より丁寧に進めることが重要と認識する次第です。
 
さて、話しは変わり、昨日の敦賀市議会は、議会運営委員会の「タブレット導入検討ワーキング」にて、福井県内の越前市、坂井市の両市議会を行政視察。
 
視察は、同ワーキングメンバー主査の浅野好一・議運委員長(主査)を筆頭に、山本貴美子委員、縄手博和委員、私の4名と事務局2名に同行いただき、午前中は越前市議会、午後は坂井市議会に伺ってきました。
 
本視察は、先に開催した議会運営委員会において、議会改革の一環として、「タブレット導入」と「委員会のインターネット配信」について、ワーキングを設置し検討を進めるとしたことを踏まえてのものであり、当ワーキングとしては事前に調査項目を取りまとめのうえ臨んだもの。
 
視察においては、タブレット導入の目的や導入プロセス、機器・文書管理システムなどの選定、運用方法、オンライン会議、導入後のメリット・デメリットなどに関し、両議会ともに、大変丁寧に且つ実経験を交えてご教授いただき、大いに参考になった次第です。
 

【坂井市議会での視察の様子。こんな画面まで作成いただき感謝。】
 
タブレットというと、実施効果はペーパーレスによる紙の使用量や資料をコピーする業務量の削減をイメージされるかと思いますが、もちろんそれはそれとして、我々が目的とするのは、議会内での情報伝達の迅速化や理事者との情報共有、さらにはオンライン会議の実施や活動の見える化などによる「議会力の向上」。
 
実際、両議会においては、目的とすることを既に実践するところまで進んでおり、敦賀市議会の対応が遅れていることに刺激を受けたほか、両議会のお話しを踏まえ、より良いものにしていこうとの意識が高まった次第です。
 
帰路の車中でも、視察したことを振り返るとともに、メンバー各位と認識共有したところですが、今回学んだことをしっかり持ち帰り、今後の導入検討に生かしていく所存です。
 
結びに、大変お忙しい中、時間をオーバーしてまで対応いただいた橋本副議長を始めとする越前市議会ならびに後藤議員を始め坂井市議会、そして両議会事務局の皆様、誠にありがとうございました。
 
今後とも、同じ県内の議会として連携を図らせていただければ幸いに存じます。
 

【越前市議会の本会議場にて。両議会の皆様に感謝です。】

“球都敦賀”の週末は「野球フェスティバル2023」

ブログ 敦賀と野球

16日にあった東海道新幹線の混乱を避け、昨日帰京した長女。
 
休みを1日延長することを快諾いただいた勤務先の方には感謝するところです。
 
新幹線の方は、一昨日のダイヤ乱れの影響が残っており、娘からの連絡では、米原を8時57分に出発予定の新幹線が約2時間遅れで到着し、乗車したとのことでしたが、こうして献身的に大動脈の運行を守る、運転司令や施設管理、乗務員の方など、JR関係者の皆様に敬意を表する次第です。
 
さて、東海道新幹線の混乱に関する影響では、専大松戸高校のブラスバンドが到着しないというハプニングがあった「夏の甲子園」。
 
熱戦が続く、全国高校野球選手権大会は昨日、3回戦4試合が行われ、前回覇者の仙台育英(宮城)が優勝候補の一角、履正社(大阪)を4-3で下し8強入り。
 
同じく、昨日勝利した花巻東(岩手)、16日に勝ち進んだ八戸学院光星(青森)と合わせ、大会史上初めて、8強に東北勢3校が入ったとのこと。
 
先日、漫画「ドカベン」にあった「神奈川を制す者、全国を制す」の言葉で紹介した慶應高校(神奈川)も残っており、「最も面白い」と言われる明日の準々決勝が大変楽しみになってきましたが、ちょうど明日19日、20日と、敦賀では「野球フェスティバル2023」が開催されます。
 
小中高とそれぞれ、トーナメントによる試合が行われますが、4年ぶりの開催とも相まって、こちらも熱戦が繰り広げられることを期待するところです。
 

【4年前の「敦賀野球フェスティバル2019」の様子】
 
 →トーナメント表など、大会の詳細は以下リンクよりご覧ください
 
なお、ここ敦賀は全国に4つしかない「球都」と呼ばれるまち。
 
「球都」とは、昔から野球が盛んなまち、いわゆる「野球どころ」と呼ばれるまちのことで、桐生(群馬)、木更津(千葉)、松山(愛媛)、敦賀(福井)がその対象と言われています。
 
敦賀高校の前身、敦賀商業(愛称:とんしょう)時代には、「北陸に敵なし」と言われるほど、無類の強さを誇り、甲子園でも全国の強豪と熱戦を繰り広げたことが由縁ですが、この歴史自体が徐々に薄くなっていると感じるところ。
 
週末の「敦賀野球フェスティバル」では、ぜひそうした「敦賀と野球」の歴史を思い返していただく機会になればと思うとともに、まずは楽しんでプレーすること、そして甲子園、さらにはプロ野球やメジャーリーガー(吉田正尚選手は敦賀気比高時代、この球場でプレーしている)を目指すようなお子さんが一人でも多く増えることを期待したいと思います。
 
最後に、「球都敦賀」のことを詳しく書いた過去ブログをリンクいたしますので、皆様方におかれても、敦賀と野球の歴史に触れていただければ幸いです。
 
 →2019年9月24日ブログ「鉄道と港、そして野球のまち敦賀」はこちらから

長崎県対馬市議会の特別委員会が「文献調査」受け入れの請願を「採択」

ブログ 原子力

台風7号は通り過ぎたものの、昨日は大雨の影響で東海道新幹線が大混乱。
 
15日の運休で移動できなかった、お盆の帰省客でごった返す各駅の様子や乗車したは良いものの、9時間車内に缶詰め状態などのニュースに触れ、大変な状況を目にしたところ。
 
同じく帰省していたわが家の長女も昨日、東京に戻る予定でしたが、通常ダイヤに戻るとされる本日の移動に変更。
 
勤務先のご配慮に感謝するところですが、いずれにしても、大動脈にも影響を与え続けた自然の脅威をまざまざと感じたお盆となりました。
 
さて、そのようななか、お盆の時期にも関わらず開催されたのが長崎県対馬市議会。
 
対馬市では6月20日、原子力発電所で発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分場に向けた文献調査を巡る請願書8件(5件は反対)の取り扱いについて、特別委員会を設けて付託すると全会一致で決定していたところ。
 
市議会ではその後、設置した特別委員会にて、請願団体の代表者や有識者を参考人として招致するなど議論してきましたが、昨日開催した同委員会で、地元の建設業団体が提出した調査受け入れを促進する請願を賛成多数で採択しました。
 

【文献調査受け入れの請願を賛成多数で採択した対馬市議会の特別委員会(産経NEWSより引用)】
 
文献調査を巡っては、市内の建設業団体が人口減少や経済衰退を理由に受け入れを要請する一方、漁協の一部や市民団体は1次産業や観光業への風評被害を訴え、反対する請願を出していましたが、反対の請願は不採択に。
 
9月12日に予定されている本会議でも採択される見通しであり、今後は、処分場に慎重な姿勢を示してきた比田勝(ひたかつ)市長の判断に注目が集まるとされています。
 
現在、文献調査を進める北海道の寿都町、神恵内村に続き、調査にはより多くの自治体(原子力発電所の立地自治体も含め)に手を挙げて欲しいと考える私としては、対馬市議会の判断を尊重し、市長も前に進める姿勢を示していただきたいと思うところです。
 
また、原子力の関係で言えば、中国電力と関西電力が山口県上関町で建設を計画している原子力発電所の使用済み燃料の中間貯蔵施設を巡っては、西町長が18日にも、調査の受け入れに対する態度を表明するとされていることや、さらには「夏頃の放出」としている東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出の件についても、判断時期が近づいています。
 
こうした件に触れるに、決して課題を先送りしないとの覚悟のもと、客観性ある科学的根拠をもって進めることが、日本の原子力政策にとって極めて必要なこと。
 
寿都町や神恵内村が文献調査に手を挙げたのは、日本にとってこの最終処分の問題をどうにかしないといけないという、まさに「国家観」あっての行動。
 
繰り返しになりますが、バックエンド側の問題に関しては、原子力立地自治体も電力消費地も関係なく、自分ごととして捉えていただくことが肝要であることから、先に述べた相次ぐ原子力関連の話題に対しても、関心を高めていただけますようお願いいたします。

台風一過と「とうろう流し」

ブログ 敦賀の歴史・文化 防犯/防災

台風7号が日本海側に抜けました。
 
この台風での被害を受け、鳥取県は鳥取市に災害救助法の適用を決定。
 
兵庫県は香美町に、京都府は舞鶴市など3市に適用を決定しており、改めて被災に遭われた方に対し、心よりお見舞い申し上げます。
 
敦賀においては、市が昨日8時30分に「災害対策連絡室」を設置のうえ、会議では、市内公共交通機関の運休や気比の松原海水浴場の全面閉鎖、全市民を対象とした自主避難所を2箇所開設(その後、追加で2箇所開設)するなどの対応が確認されました。
 
夕方以降は、強い雨風となり、大雨で最も心配される「笙の川」は、同21時55分に福井県土木部砂防防災課と福井地方気象台が「警戒レベル4相当情報[洪水]」を共同で発表。
 
氾濫危険水位(2.10m)に到達し、氾濫の恐れありとされました。
 
これは、避難指示の発令の目安ともなる訳ですが、結果して、市は避難指示を出すことなく、その後水位は低下し、難を流れた次第。
 
この際の雨量情報としては、多いところで1時間に30ミリの雨が降っており、当分この状態が続くとしつつ、呉竹水位観測所における笙の川水位予測は、
 ・発表時(21:55)水位2.16m レベル4
 ・1時間後    水位2.12m レベル4
 ・2時間後    水位2.06m レベル3
 ・3時間後    水位2.02m レベル3
と、次第に低下するとされていたことから採られた判断と推察いたします。
 
以前に議会の一般質問で、まさに同じような対応(レベル4で避難指示を出さなかった)をされたことの考えを確認した際、「あらゆる情報をもとに水位予測をし判断する」旨の回答があり、「レベル4=即避難指示」ではないことを理解した訳ですが、今回もそうした判断のもと、結果、混乱等もなく今を迎えていることに安堵するところです。
 
さて、台風は過ぎたとはいえ、今日は台風が日本海を少し速度を上げながら北上、台風に向かって南からは湿った空気が流れ込むため、西日本から東日本の太平洋側は雨雲が発生しやすくなる見込みとあります。
 
幸い、日本海側はその影響は小さいようであり、「大花火」は中止となったものの、実施予定の「とうろう流し」では、お盆で帰ってこられていた御霊を厳かにお送りできればと思います。
 
台風襲来により、「動」と「騒」の漢字が浮かぶ、今年のお盆となりましたが、最後は「静」と「穏」で、ご先祖様に思いを寄せる一日になればと思います。
 

【気比の松原の海が幻想的な雰囲気になる「とうろう流し」。静かに御霊をお送りできればと。(ベストワンバスツアーHPより引用)】

お盆と重なる「終戦の日」の意味とは

ブログ 人生観

ゆっくりとした速度で進む台風7号は、午前5時前に和歌山県・潮岬付近に上陸。
 
「嵐の前の静けさ」とは、まさに今の状態を言うのかと思いますが、雨は降り始めたもののまだ無風の敦賀。
 
今後の進路や注意、警戒の内容については既に、皆さんニュースなどで十分お知り置きと思いますので、ここでは割愛しますが、福井県は本日夕方から明日朝に掛けて通過する予報につき、不要不急の外出を控えるほか、市からの情報にも留意されての対応をお願いいたします。
 
なお、敦賀市においては、プッシュ型(自動的に届く)の防災情報ツールとして「トンボメール(敦賀市防災メール)」がありますので、登録がまだの方はぜひ、以下リンクより登録いただけますようお願いいたします。
 
 →トンボメール(敦賀市防災メール)の登録はコチラから
 
さて、奇しくも台風襲来と重なりましたが、本日8月15日は、78回目となる「終戦の日」。
 
日本は先の大戦で、軍人、民間人合わせて310万人の同胞を喪いました。
 
ここに、すべての御霊安らかなれと鎮魂の祈りを捧げます。
 
8月15日は「終戦の日」というだけではなく、ちょうどお盆にあたることから、日本人にとって「特別な日」とも言えます。
 
釈迦に説法でありますが、お盆、つまり仏教でいう盂蘭盆会(うらぼんえ)は、祖霊信仰という日本の古い信仰と仏教の融合によるいかにも日本的な習俗であり、お盆には死者の霊がそれぞれの家に戻ってくるとされ、生者とのほんの僅かな魂の交流を終えて、8月16日までには死者は「あの世」に戻っていきます。
 
お墓を参り、仏壇に手を合わせれば、そこに帰ってきているかの如く感じる訳ですが、僅かな期間とはいえ、死者は生者とともに過ごし、生者は死者を偲ぶ、いわばご先祖様を大事に思うこの習俗こそ、日本の文化であり心と思う次第です。
 
加えて、お盆と「終戦の日」が重なることによって、私たちは、先の戦争で命を落とした310万にのぼる死者たちを偲び、改めて哀悼の意を表するとともに、今の私たちがあることは、そうした方々の犠牲と努力の上に成り立っていること、そして大東亜戦争の意味とは何だったのかを自らに問い直す機会でもあると思うところです。
 
敦賀市においては、本日正午、政府主催の全国戦没者追悼式に合わせて予定していたサイレンを、台風7号の注意喚起と誤認する恐れがあることから取り止めるとありました。
 
サイレンのある無しに関わらず、哀悼の誠を捧げることに変わりありません。
 
私も正午には、先に述べた思いを込めて静かに黙禱を捧げることといたします。
 

【靖国に眠る英霊。敦賀から鎮魂の祈りを捧げます(2018年5月 やまたけ撮影)】

「第74回とうろう流しと大花火大会」は中止

ブログ 敦賀の歴史・文化

八丈島の南を進む強い台風7号。
 
福井地方気象台によると、今後、日本の南海上を北西に進み、15日から16日にかけて福井県にかなり接近し、通過する可能性があるとされ、台風の進路や発達の程度によっては、15日は暴風や警報級の大雨となる可能性が高い見込み。
 
また、同日に警報級の高潮、16日は暴風や警報級の大雨、高潮となる可能性があるとし、同気象台は、暴風や土砂災害、低い土地の浸水や河川の増水、氾濫などに注意・警戒するよう呼び掛けています。
 
昨日のブログと重複しますが、お盆時期に直撃する台風に対しては、ある程度「予測」ができることから、各自においてリスクを回避した計画や行動のもと、「備える」ことが肝要と考えるところです。
 
そうしたなか、8月16日開催予定の「第74回とうろう流しと大花火大会」について、台風7号の影響により中止とする旨、主催者の敦賀観光協会が昨日発表しました。
 
同協会はホームページで、「事前準備が不可能なことと十分な安全確保が困難なことから中止とさせていただきます」と理由を説明のうえ、「尚、順延はございません。楽しみにしてくださっていた皆様には大変申し訳ございませんがご理解の程よろしくお願いいたします。」との言葉が記されていました。
 

【SNSにて公表された花火大会中止のお知らせ(敦賀びー旅<敦賀観光協会公式>のinstagramより引用)】
 
振り返れば、この花火大会は、2019年は台風接近、2020年と21年は新型コロナウイルスの影響で、昨22年は直前の雷雨(雷警報発報)により中止となっており、今年は5年ぶりの開催となる予定でした。
 
こうした経過を辿る「夏の風物詩」だけに、敦賀市民をはじめ、多くの方が開催に期待を寄せ、楽しみにしていたことは言うまでもありませんが、台風が準備の日に合わせて襲来するとあっては致し方ないもの。
 
私自身も誠に残念ではありますが、安全と混乱回避を最優先に判断し、早めの公表をされた主催者の対応を支持いたします。
 
なお、灯ろう流しに関しては、販売は15日は行わないものの、16日の13時~19時半に松原公園入口で行われ、18時半からの読経は関係者と来場者の安全を考慮しながら実施するとしていますので、お伝えしておきます。
 
楽しみにしていたことが、天気に左右され叶わなかった時こそ、まさに思うのが「芭蕉(ばしょ)さん」が敦賀で詠んだこの句。
 
「名月や北国日和定めなき」
 
残念な気持ちをポジティブ思考で前向きにチェンジし、来年こそは、「6年ぶり」となる約11,000発の大花火を打ち上げられればと願う次第。
 
敦賀市民の悲願達成は1年先に持ち越しとなりましたが、来春には北陸新幹線が敦賀開業となります。
 
より多くの方に「敦賀の花火」を知っていただき、沿線にお住まいの皆様もぜひ、夏の敦賀にお越しいただければ幸いです。

お盆の日本列島を直撃する「台風7号」

ブログ 防犯/防災

総務省が8月1日に公開した、令和4年度の「ふるさと納税」自治体別寄付金額で「10位」となった敦賀市。
 
いわゆる納税寄付額ランキングですが、敦賀市は、昨年の8位から2つ順位を落としたものの、一昨年は9位と「トップ10」の常連入りとなっていることは凄いこと。
 
寄付件数は50万1,071件(+1.12倍)、寄付額は87億4,881万円(1.13倍)と、今年も驚くほど多くの方にご寄付いただいたことに心より感謝申し上げます。
※( )内は、いずれも前年度比
 
なお、頂戴した寄付金については、寄付者のご意向に沿った形でさまざまな分野のまちづくりに活用しておりますが、その趣旨に即したものか、あるいは透明性をもった運用など、引き続き、適切に管理がされていることを確認してまいる所存です。
 
さて、目的別にご寄付いただく中で、産業観光振興の活性化につながるご支援も多くいただいているところですが、敦賀の最もメジャーな夏の風物詩といえば「とうろう流しと大花火大会」です。
 
5年ぶりの開催となる今年の「とうろう流しと大花火大会」は、約11,000発の花火を打ち上げる予定で、市ホームページの紹介を引用すれば、「今大会のテーマは『敦賀ひかりの華暦』です。敦賀の四季折々の美しい風景を多彩な花火で描き、来年春に開通する北陸新幹線開業を祝うプログラムでお届けします。」とあり、5年ぶりの開催ということを含め、メッセージの込められた花火になることに期待高まっていたところ。
 

【敦賀観光協会ホームページより引用】
 
一方、このお盆時期の日本列島を直撃する、非常に強い「台風7号」の進路を見るに、8月15日から16日に掛けて、暴風域の中心が福井県嶺南地方を通過する予想となっています。
 

【台風7号の今後の進路予想。中心が敦賀近辺を通過することとなっています。(ウェザーニュースより)】
 
こうした状況から、既にJR西日本は12日、台風7号の接近によって北陸エリアの路線(北陸線、小浜線、越美北線)では15日の夕方から16日の早朝に掛けて、列車の遅延や運転見合わせの可能性があると発表しています。
 
花火大会が開催される16日夜には「台風一過」となると思われるものの、次第に強まる暴風や大雨などへの対応、花火自体も事前準備などを考慮すれば、実施は極めて難しい状況と考えるところです。
 
5年ぶりの開催で期待高まるとはいえ、相手は自然。
 
最新の台風情報を把握しつつ、主催者側におかれては早目の実施判断と公表が求められるとともに、市民の皆様におかれましては、結果がどちらになろうと、冷静に受け止めていただきますようお願いいたします。

« 古い記事 新しい記事 »