聖地「市営野球場」に詰まった思いは無形の宝

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北陸地方もようやく梅雨明け。
 
例年より9日遅れだそう。
 
新型コロナに引っ張られたかのように到来が遅くなった今年の夏でありますが、短いとはいえ、子ども達にとってやはり楽しみは夏休み。
 
感染対策も踏まえれば、舞台は屋外、この機会に魅力満載の敦賀の自然を味わっていただければと思います。
 
さて、そんな夏空と照りつける日差しの中、昨日は敦賀高校野球部保護者会にて市営野球場の整備を行いました。
 

 
元々、この時期に行う意味合いは、チームも新旧交代、これに併せ父母会も次代に引き継ぐとことから、子ども達がお世話になった感謝の念を込め、市営野球場と学校のサブグラウンドを全学年の保護者で整備するというもの。
 
しかしながら、先般確認された敦賀市内でのコロナ感染に配慮し、極力人数を絞って実施することに切り替え、この日は3年生と一部2年生の父兄にて、対象も市営野球場のグラウンド、外野スタンド、球場周辺とし、主に草取り作業を実施しました。
 



 
この市営野球場については、甲子園球場と同じ歴史を持つ「球都つるが」の「聖地」であり、昨年9月24日のブログでもご紹介しておりますので、この機会に是非、皆さんにもお知りいただきたく存じます。
 →→→球都敦賀の歴史についてはコチラから
 
作業の方は約3時間、父母合わせ30名弱にてエリアを分担し、新チームに引き継ぐに相応しい、気持ちの良いコンディションになったかと思います。
 
そして何とビックリの発見。
 
センターからライトにかけての外野スタンドにブロックで形づけられた「TSURUGA」の文字が浮かび上がりました。
 

【写真は「T」の部分】
 
数人で話していると、以前はこの形に沿って花が植えられ、正面スタンドからでも文字に見えたとのことであり、球場に愛着が込められていた様子が伺えました。
 
そう思えば、今はどうか?
 
通常は元敦賀高校野球部監督の方が「愛着を込めて」一人で管理をされていたり、現監督や敦賀高校野球部の生徒がグラウンド整備に精を出してはいるものの、それでも限界があります。
 
また、私自身、昨年の9月議会で意見提起しました通り、外部飛球を契機に一時球場の使用中止、平成27年からは再開はされたものの、実質上、試合や打撃練習が出来ない「球音の響かない球場」となっていることは「聖地」の扱いとして如何なものか、市が条例に基づいて管理する以上、本来の姿に戻すべきとの考えであり、今一度この点については確認していかねばならないと考えるところです。
 
話しが若干逸れましたが、草取りをしながらグラウンドを見つめるに、敦賀商業時代から続くこの「聖地」で、現3年生は、制限がある中でも知恵と工夫の練習メニューで汗を流し、青春を過ごした姿を思い浮かべるとともに、この日で本当に高校野球生活にピリオドを打つのかと感慨深い思いとなりました。
 
おそらく、この日参加された父兄の皆さんそれぞれが「終わったなぁ」と同じような思いを持たれたのかと存じますが、その思いは大切に胸に仕舞い、今後は別の形で次代をしっかりサポートです。
 
そうして思えば、年輪のように積み重ねられた、この聖地「市営野球場」に詰まった思いというのは、無形の敦賀の宝ですね。
 
そのような思いと心地良い疲労感に包まれた昨日でしたが、今日は福井県高校野球大会の決勝戦。
 
こちらも例年と違い、県No.1が決まってもこの先続く甲子園がないことから、試合が終わりると同時に夏の終わりを感じるのではないかとの思いもある訳ですが、梅雨は明けたばかり。
 
様々な思いが込められたこの大会に相応しい熱戦で、球児の将来と夏の盛り上げにつながることを期待するのみであります。

敦高野球部の「夏の終わり」で得られた「価値」と「清々しさ」

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連日、高校野球の話題で恐縮ですが、昨日は私にとって生涯忘れないであろう日となりましたのでご紹介を。
 
今日は議員としてではなく、ひとりの親としての立場で述べさせていただきますことご容赦願います。
 
福井県高校野球大会は昨日から2回戦に入り、組み合わせ上、唯一2回戦から登場する敦賀高校、福井商業高校の対戦が敦賀市総合運動公園野球場にて行われました。
 
本大会のスタンド観戦に関しては、背番号を付けた選手の親、家族、1チーム100人までという制限の中、集合・入場時間厳守、事前の観戦者名簿提出、入場時の検温、観戦時のソーシャルディスタンスは勿論、不要な場内移動禁止という徹底した感染防止対策を行なったうえでのものでした。
 
また、大声での掛け声やメガホンを叩くことも禁止、つまり選手へ応援の気持ちを送る方法は唯一「拍手」ということで、恐らく生涯最も拍手をしたのではないでしょうか。
 
そうしたある種静寂、特別な雰囲気で迎えた試合は9時プレーボール。
 

【ベンチ前集合もソーシャルディスタンスで】
 
夏の甲子園出場22回(県内第1位)を誇る「炎の福井商業」、同じく17回(県内第2位:敦賀商業時代含む)を誇る「全者一丸の敦賀高校」、福商は2013年から、敦高は1999年から甲子園から遠ざかってはいるものの、県立屈指の両校。
 
これまでも甲子園の切符を懸け、激闘が繰り返されてきた、いわば「宿敵」であり、昨秋の県大会においても大量点を先制した福商に徐々に追い付き、10-9で敦高が劇的な逆転勝利を納めた関係であり、この大会で再戦するということも何かの運命のようなものを感じた次第。
 
試合の方は、両先発ピッチャーが無難な立ち上がりを見せるものの、1-1から迎えた3回裏、2アウトから3連打にて福商が2点を加点。
 

【我が息子は1安打、守備でも全力プレーが見れただけで十分】
 
その後、敦高は得意の継投で0点に抑えるも、福商のエース奥村君の球威と変化球の切れは最後まで落ちることなくゼロ封。
 
9回表には、2アウト1、3塁とし最後までチャンスを作り粘るも最後は三振で力尽き、結果、1-3で敗戦を喫しました。
 

【試合後のスタンド前挨拶では、さすがにホロリ涙が流れました】
 
この福商のエース奥村君、実はウチの長男も含め敦高の数名のメンバーとは中学時代にKボール(旧名KWBボール)の福井県選抜で同じチームメイトだった選手。
 
当時も唸る速球を武器とし、表情を変えずに投げる頼もしいエースでしたが、この日は敦高の前に立ちはだかりました。
 
体付きは勿論のこと球速衰えることなく一人で9回を投げ切り、しかもマウンド上の闘士満々の姿は、敵ながら天晴であり、その成長を我が子を見るように嬉しく感じました。
 
こうして奥村君と対戦できたことも、野球の神様がくれた運命だったのかもしれません。
 
この敗戦により、敦高にとっては「最後の夏が終わる」ことが現実となりました。
 
思い返せば、秋の県大会準優勝、北信越大会ベスト8まで進み、選抜21世紀枠の全国9校にまで選出されながらもう一歩のところで逃した悔しさ、さらに再度の挑戦を誓った「夏の甲子園」という目標をコロナで失いながらも、仲間と1試合でも多く試合をしたい、先輩から引き継ぐ「敦笑」をもって「地域の方への感謝」をプレーで示したいと最後まで諦めることなく全力でプレーする敦高野球部の姿は、私にとって誇りに思えました。
 
かつて経験したことがないことが相次ぎ、正直何でこの年に…と思った時期もありましたが、そんな中でも腐ったり、やけになったりすることは1ミリもなく、とにかく前を向く、ポジティブに「今出来ることを精一杯やる」敦高野球部そして我が子の姿を見ていると、そんな気持ちなどいつの間にか何処かへ消えていました。
 
一番苦しい、悔しいのは部員、マネージャーであるはずなのに、皆で支え合い、励まし合い、こうして試合を終えた彼等、彼女らの姿は、困難や悔しさを乗り越え、笑顔にまで変えられた「人間としての強さ」を感じるまでに、一回りも二回りも成長していました。
 
今なお人類が戦っている新型コロナですが、彼等、彼女等がこれからの人生を歩むうえで否応なく感じる「社会の理不尽や厳しさ」に対しても、皆で乗り越えたこの時間と経験が糧となり、必ずや乗り越えてくれることでしょう。
 
大会前の激励会で監督さんが部員に対して掛けたのは、「勝負はついてもこの大会で必ず得られるのは『価値』である」との言葉でした。
 
今、戦いを終え、敗戦により高校野球生活にピリオドを打った選手にとっても保護者にとっても、まさしく得られたのは「価値」であり、私は昨日から何か清々しい気持ちになっています。
 
この厳しい環境で戦ったのは、部員のみならず、常に気を配っていただいた指導者の皆さん、そして食事や精神面でサポートを続けてきた親や家族です。
 
そういった意味では、関係した方々皆が、コロナと対峙した高校野球生活の誇りと自信を今後の人生に生かし、それぞれの立場、ステージで必ずや活躍することを祈念するところであります。
 
こうした貴重な経験と選手の全力プレーをこの目に焼き付け、「ひとつの区切り」を迎えることが出来たのも、最後に独自の福井県高校野球大会を開催いただけたからこそであり、福井県高野連を始め、全ての関係者の皆さんに感謝するとともに、勝ち残ったチームにおかれては、最後の最後までの奮闘、全力プレーを期待し応援いたします。
 
最後に一言。
 
ありがとう敦高野球部!ありがとう高校野球!
 
「敦笑」と「全者一丸」の思いは永遠に不滅です!

「球都」の名に恥じぬスコアボードであるために

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2回戦から登場の敦賀高校vs福井商業のカードは本日9時に順延となったものの、昨日の福井県高校野球大会は福井・敦賀両球場とも3時間遅れで1回戦の計4試合が行われました。
 
試合は大差がついたものもあれば、終盤までもつれたものもありましたが、福井新聞D刊の速報写真に写る球児はどれも泥まみれの全力プレー。
 
この先も傘と曇りマークが混在する天候が続くようですが、どんより空気を吹き飛ばす熱戦と元気ハツラツのプレーを期待するところです。
 
さて、タイトルを見るに今日は何の話しかとお思いかと存じますが、取り上げるのは本大会でも使用されている敦賀総合運動公園野球場のスコアボードのことであります。
 
今から述べますことは、決して市の対応への「批判」や「なぜ修理してないのか」と結果論で申し上げるものではないということを初めにお断りさせていただきますので、その点誤解なきようお願いします。
 
敦賀総合運動公園野球場は、これまでも市内の学童野球から高校野球までを始め、ビッグイベントとしては2013年に開催された「第23回世界少年野球大会」や2018年の「福井しあわせ元気国体」(成年男子:軟式野球)の会場としても使用されてきているところです。
 
しかしながら、昨秋の高校野球県大会でも表示がされていなかったのは一時的な故障と思っていたスコアボードに関して、実は国体を終えた頃から調子が悪く、表示がされたりされなかったりの状態が続いていたそうで、タイミングの悪いことに、この福井県高校野球大会開幕日の朝には完全に制御不能状態となってしまったとのこと。
 

【制御不能状態のスコアボード】

【3塁側の芝生エリアにある第23回世界少年野球大会の記念植樹】
 
「スコアボードくらい無くたって野球は出来る」と仰る方もおられると思いますが、甲子園のイメージにあるように、選手にとっては、チーム旗がなびくボードに自分の名前が掲示されていることによる誇りや自負心、観る側にとっては常に得点やカウント、エラーかヒットかなど視線を送る、野球場に無くてはならないシンボル的存在がこのスコアボードであると言えます。
 
不調のスコアボードに関しては、地元野球ファンの方からもご意見をいただいたこともあり、管理者である市のほうに確認すると、不調当初から市内業者やスコアボードメーカーによる点検を行なったり、制御基盤の熱が原因ではないかと扇風機などでの冷却を試みたり、本大会開幕日の試合終了後には数時間を掛けて調査を行ったりと、出来得る対応、手は尽くしているとのことでした。
 
ちなみに、今回の大会での球場使用に際しては、このスコアボードの状態では選手や関係者も残念であろうと、敦賀市からは美浜や丹南など別球場での開催を打診したそうですが、高野連としては、グラウンドコンディションや設備面を優先され、結果、敦賀にて開催することとなったとのこと。
 
この不調状態に関し、経過や対応などについて市に話しを聞くに、何より一番の問題は、設計・据付したメーカーが、今ではスコアボード事業から撤退しており、ブラックボックス的な部分(制御基板)に対し設計思想に基づいた対応が出来ないということだそう。
 
また、磁気パネルを使い電光表示と同等のスコア表示や文字情報を表現する「磁気反転型」スコアボード(オセロのイメージ)が既に古い型式になってきているということで、パソコンで言えば、サポートされていないOSを騙し騙し使用している状態であることを考えれば、メンテナンスで対応せよというのは酷な状況であるということが良く分かりました。
 
そうなると、抜本的に最新の機能のものに取り換えれば良いのではとなる訳ですが、制御基板のみならず、もちろんボード側の改修も必要となるため、費用も大きなものとなり、予算措置など事業採択に対しては行政サイドでも苦慮していることも伺った次第。
 
私の考えを述べさせていただくとすれば、桐生市(群馬県)、木更津市(千葉県)、松山市(愛媛県)と並び、この敦賀市は、「野球どころ」であることを示す全国4つの「球都」の称号を与えていることを「誇り」に思うことや敦賀気比高校の選抜大会優勝で全国に「敦賀」の名を轟かせたこと、その反面「球音が聞けない」松原の市営野球場、「県内唯一バックネットのない高校」と揶揄されている敦賀高校の存在などに加えて、「表示されないスコアボード」の存在は正直、「球都」として「恥ずかしい」ものであり、すぐにでも改修すべきとの考え。
 
一方、既に手は尽くし、残るは抜本的な改修の道しかないことからすれば、大規模な支出を伴うこの改修が、災害対策や公衆安全など緊急を要する事業と較べ、優先してでも実施すべきことなのかとの考えも浮かびます。
 
両者が交錯するところでありますが、議員である以上、自身の考えは明確にしておかなければなりません。
 
一番には、先に述べたように、敦賀は野球のまち「球都」であるとの誇りをベースとし、本来あるべき施設の機能や住民サービスは維持すべき行政の立場、病気と同じでこのまま末端治療を続けていても抜本的改善とならないこと、そして何より、こうして不安定な状態であることにより、学童野球から大人まで、この球場で試合をした証や積み重ねた努力の成果がスコアボードに表されることで残る、親御さんを含めた「記憶」や「思い出」の機会を逸することは、お金に代えることが出来ない崇高なものであることを踏まえれば、答えはひとつ、「改修すべき」であります。
 
もちろん、掛かる費用やいつ実施するかに関して入念な検討が必要であることは言うまでもありませんが、これ以上、余計な不満や批判を生まないためにも、やはり「今後の対応方針」をキチンと示すことが大事なことだと思います。
 
昨日の「ふるさとの海」も同じかもしれませんが、野球場ひとつとっても、そこでプレーした人、スタンドで応援した人のかけがえの無い思い出は一生ものであり、次代に受け継がれるもの。
 
本日残念ながら、私にとっても「スコアボードなし」の記憶と思い出が残ることになる訳ですが、この思いをする方が1人でも少なく出来るよう、今後の課題として捉え、しかと対応せねばと思う所存であります。

本日「福井県高校野球大会」開幕!すべての球児、マネージャーにエールを送ります!

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本日、いよいよ「福井県高校野球大会」が開幕します!
 
春の選抜大会に続き、次こそはと目標にしていた「夏」への挑戦の場までも新型コロナウイルスによって閉ざされた高校球児。
 
聖地「甲子園」を目指し、練習を積み重ねてきた彼等の無念や思いは、当事者の彼等にしか分かりません。
 
従って、私たちが軽快にその思いを語ることは出来ませんし、語ってもいけないとずっと思ってきましたが、本日無事に「夏」の代替大会が開幕を迎えられることで、少し胸のモヤモヤが晴れるような気がしています。
 
福井県内においては、小康期を経て新型コロナ新規感染者4名が確認されている状況ではありますが、早くに県独自の代替大会開催を決定、背番号を付けた選手の保護者の観戦を可とすることを決断された福井県高校野球連盟並びに関係者の皆さんには心より感謝申し上げます。
 
これにより、今や懐かしい球場の雰囲気を味わい、グランドを駆け巡る選手の様子を生で目に焼き付けることが出来ることに一保護者として幸せを感じるところであります。
 
昨日の地元紙には全出場校30チームの紹介も掲載されましたが、各チーム主将の豊富には「野球が出来ることへの感謝」との言葉が大変多く書かれており、この大会が持つ意味を個々の選手、チーム全体で噛み締めているように感じられました。
 
ある指導者の方が仰った言葉、今日からの1試合1試合で勝ち負けがついたとしても、チームに必ず残るのは「価値」だと。
 
まさにその通りだと思います。
 
言葉では表せない思いを経験した選手の皆さん、マネージャーの皆さんにとって、これからの人生の糧となるような一生の思い出に残る大会になればと切に望みます。
 
息子が所属する敦賀高校は、大会前唯一の対外練習試合を先の日曜日に実施。
 
相手は滋賀県立伊香高校。
 
隣県隣町の旧木之本町(現在は長浜市)にある伊香高校は、数年前に敦賀高校の練習場所であった市営球場が突如として使用禁止となった際、毎日峠道を越えマイクロバスで通い、ともに練習させてもらった高校。
 
同じ県立高で、過去甲子園にも複数回出場していることに加え、今年は春の選抜大会21世紀枠の全国9校(敦高は北信越、伊香高は近畿ブロック選出)に残りながらも、一歩届かず涙を飲んだ、同じ境遇を味わったもの同士。
 
そして、双方を引き合わすかのように、3年生にとって最後となる練習試合をこの両校で行うということで、何か人生の巡り合いのようなものを感じながら、私も久々の野球観戦をさせていただきました。
 
試合は、敦高が序盤リードをしながらもミスを逃さず伊香高が逆転し、そのまま勝利。
 
勝敗に関係なく、球児がユニフォームを汚し、溌剌とプレーする姿に心が洗われるような清々しい気持ちとなりました。
 
そして何と、最後に両校の監督さんが企画したサプライズ!
 
先に述べた関係、味わった境遇から、3年生全員に記念Tシャツのプレゼントと監督さんからの温かい言葉が掛けられました。
 


 
胸には、手を繋ぐように「IKA」と「TSURUGA」の文字、真ん中には「絆」、左肩には両校が選ばれ、逃した21世紀枠を意味する「21」、そしてカラーはコロナを忘れない、医療従事者への感謝の意を示す「ブルー」と全てにおいて意味の込められたものでした。
 
その日の試合展開のように、野球も人生もピンチの時もあればチャンスもある。
今年のかつて無い経験は、この先の人生において必ずや生きる時が来る。
野球を通じて得たチームメイトや伊香高、敦高との人間関係は宝物、これからも大切に。
 
本当に素晴らしい企画、素晴らしい言葉を掛けてくださった指導者の方々に感謝しかありませんでした。
 
奇しくも滋賀県大会も本日開幕を迎えます。
伊香高校の初戦は大津商業。
秋の実力そのままに一戦でも多く勝ち上がることを祈念しています。
 
これは敦賀高校の経験ですが、おそらく各校には各校の準備やドラマがあって、この日を迎えているのだと思います。
 
甲子園では無いけれど、今日からの1試合1試合は紛れもなく「球史に残るもの」であることは間違いありません。
 
目の前の白球を全力で追い、がむしゃらにプレーする、ベンチでグラウンドでチームメイトと歓喜の声を挙げる、そんな当たり前の姿を見せてくれれば、親は本望です。
 
ありきたりのエールしか送れませんが、この福井県大会に感謝をし、プレーする全試合の選手諸君を応援します!
 
頑張れ!すべての高校球児、すべてのマネージャーさん!

選手の躍動感からもらうチカラ

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先週19日、県外往来などの自粛解禁と同時にプロ野球が開幕。
 
贔屓の縦縞は、宿敵相手に気持ちの良い負けっぷりで3連敗スタートとなりました。
 
いつもであれば、やや気持ちも沈むところでありますが、今年は何と言っても待ちに待ったプロ野球。
 
観戦出来ること自体が嬉しく、優しくチームを見守るといった穏やかな心境であります。
 
それにしてもこの無観客試合は寂しいものだと思いきや、何のその。
逆に見応え満載ではありませんか。
 
ピッチャーの投げるボールがミットに納る際の「バチン!」、バッターが打つ時の乾いた「カコン!」、さらにはスタンドにホームランが飛び込んだ際の「ドカン!」など、観客の声援の中では聞こえづらかった様々な音が新鮮であり、プロのスピード感やパワーをより感じることが出来るといった点が醍醐味にも思えるほどです。
 
もうひとつ言えば、ベンチからの声と元気。
 
ヒットが出た際などには、選手もあんなに「よっしゃー!」なんて声を出していたとは。
 
プロであろうが、そこは少年野球さながらの「野球小僧」の集まりと思えてしまうところが何だか嬉しく感じた次第です。
 
つらつらと感想めいたことを書きましたが、これも「これまでの当たり前」に気づいたひとつの例といったところでしょうか。
 
プロ野球は当面、このスタイルでの試合が続くと思われますので、まさに「五感で感じる」楽しさをを満喫したいと思います。
 
もちろん、いつまでも負けて笑ってばかりではいられませんが。。。
 
さて、野球は野球でも、こちらは高校野球。
 
福井県では、以前に独自の大会を7月18日より開催すると正式発表していることを受け、その目標に向け各校球児たちも気持ちを切り替え練習に励んでいるところ。
 
 
長男が所属する敦賀高校も同じく練習を再開し、泥だらけにして帰ってくるユニフォーム姿はやはり嬉しく頼もしいもの。
 
先週土曜日には紅白戦も行われ、保護者の皆さんも感染防止対策を図りながら、選手がグラウンドで駆け回る待ち侘びた姿を見ることが出来たよううです。
 

 
この日、私は労働組合の定期大会と重なってしまったため試合観戦には駆け付けられませんでしたが、保護者のカメラ係りの方が撮影いただいた沢山の写真で大満足、選手の躍動感と笑顔など観戦気分を味わいました。
 
何も気にせずにプレーや観戦が出来るまでには、まだまだ時間が掛かるとは思いますが、こうして少しづつ通常に戻りつつあるとともに、やはり野球のみならずスポーツをする姿からは力をもらえることを大いに実感した週末となりました。
 
新型コロナにより、これまでの「当たり前」は「当たり前ではなかった」ことに気付いた訳でありますので、今後はそういったことひとつ一つに感謝の念を持ち、じっくり味わい、楽しみながら生活していきたいと思います。

努力の成果を出し切る場!福井県高野連と高体連が英断を発表!

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高校生の子、特に高校球児を持つ親にとっては、一昨日、昨日と嬉しいニュースが続きました。
 
一昨日は、阪神甲子園球場と阪神タイガースが、日本高等学校野球連盟に加盟する野球部の3年生全部員を対象に、「甲子園の土」キーホルダーの贈呈を行うこととなったとのニュース。
 
この企画は、阪神タイガースの矢野監督をはじめとしたコーチ・選手たちの「高校球児のために何かできることはないか」という声の中から実現した企画で、実際に選手をはじめ阪神園芸、球団職員の皆さんが球場の土を集めてくれるというもの。
 

【バックスクリーンをバックに土を集める矢野監督】

【甲子園の土キーホルダーのデザイン】
 
矢野監督からは、「現状を受け入れられないであろう方々もいる中で、なにか少しでも前を向いてもらえることができないかと考え、選手、裏方みんなでエールの想いを込めて土を集め、お贈りします。」とのコメント。
 
約15万人と言われる高校球児に届くのは、8月下旬とのことであり、「聖地」から届く心あたたまるキーホルダーを楽しみに待ちたいと思います。
 
そして、昨日は、福井県高校野球連盟が独自の県大会開催を決定したとのニュース。
 
この大会は、「福井県高校野球大会」と題し、公式戦扱い、トーナメント方式、土日・祝日を中心に開催。
通常のベンチ入り選手数20名は変わらないものの、3年生のみ背番号21以降の選手登録を認め、試合ごとに入れ替えを可能にするとの選手の気持ちに寄り添った粋な計らいともなっています。
 
無観客試合ながら、部員、指導者、保護者の一部の観戦は認めるとのことであり、感染症対策を睨みながらのそういった県高野連の配慮に対しても感謝したいと思います。
 
大会は、7月18日開幕。
 
球児には、とにかくベストコンディションで、仲間とともにこれまでの努力の成果を出し切ってもらいたいと切に望みます。
 
さらに、昨日は県高野連とタイミングを合わせたかのように、県高体連も7月から始まる「県民スポーツ祭高校の部」をインターハイや県高校総体春季大会(インターハイ予選)の代替大会に位置付けるとの発表。
 
「福井県高校夏季特別大会」と称し、30競技を行うとのこと。
 
これで、運動系部活動に属する県内高校生には、何とか「大人が」最後の舞台を提供してあげられた形となり、保護者の一人として関係者の皆さんに感謝するとともに、選手のサポート、応援を最後までしていきたいと考えます。
 
ただ、唯一残るは「文化系部活動」の皆さん。
同じ高校生のラストチャンスに運動系も文化系も変わりありませんので、知恵と工夫により可能性を捨てることなく、「力を発揮する最後の舞台」を何とか作っていただきたいと、こちらも切に願うばかりであります。
 
とはいえ、海水浴場開設もなし、花火大会も中止と例年の楽しみがことごとく無くなる中での久しぶりに明るく前向きになるニュースとなったことは間違いありません。
 
梅雨が明けて迎える夏。
真っ黒に日焼けした高校生(屋内競技は日焼けしないけど)が、球場やグラウンド、コートや体育館で全力プレーする姿を大きな楽しみに、県民の皆さん全体で選手の後押し、各大会の盛り上げをしてあげられればと思います。

夢舞台叶わぬ球児に贈る「球けがれなく道けわし」

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一高校野球ファンとして、そして高校球児を持つ一人の親として、ある程度の覚悟はしていたものの、いざ現実に直面すると胸が痛くて堪りません。
 
昨日、日本高校野球連盟(以下、高野連)の運営委員会等が開催され、注目の夏の甲子園大会を中止するとの決定がされました。
夏の大会としては「戦後初」、センバツを含めた春夏中止は「史上初」になるとのこと。
 
18時から開催された高野連と主催者である朝日新聞社合同の記者会見もライブで視聴しましたが、新型コロナウイルス感染の状況を踏まえながら、各都道府県高野連とも連携を図りながら、あらゆる可能性を探りつつ熟慮を重ねてきたうえで、全国から集うことによる感染リスクや準備不足、学業への影響など、「球児たちの安全」を最優先に判断した結果との中止理由でありました。
 
また、印象に残ったのは、高野連の八田会長の「高校野球は、あくまでも教育の一貫であることを重んじた」との言葉。
 
勝利至上主義などとも揶揄される中にあって、原点に立ち返る考えに基づき判断されたと受け止めたい。
 
とは言え、甲子園を目指す予選参加校は3,800を超え、全国15万人の高校球児たちの思いは幾ばくか。
相手がコロナ感染であろうと、軽々に「仕方ない」の一言で片付けることは到底出来ない訳であります。
 
仲間とともに青春の全てを懸け「夢舞台へ挑戦」するはずの、その機会すら失った球児に対して、こちらもあらゆる可能性や手段を探り、これから出来る代替策を講じることが、大人の役割と強く思うところであります。
 
これは、高校野球に限らず、先に中止を決定している高校総体(インターハイ)に関しても全く同じであります。
 
野球に関しては、高野連自身も昨日の会見で、選手権の地方大会という位置づけはなくなるものの、代替の地方大会開催については「地方の自主判断に任せるというのが基本姿勢」と述べており、本福井県においても前向きに検討との考えを示していることから、今後出来得る限りの協力をしていきたいと考えます。
 
全国の球児たちも同様かと思いますが、部活動が休止になって以降、約2か月の間、高校3年生になった我が長男も日々、家での筋トレやストレッチなどを欠かさず行っている姿を見てきました。
多くは語りませんが、再開後にある「甲子園への切符を懸けた戦い」に備え、並々ならぬ闘志を込めて備えをしていたのだと思います。
 
その姿は、昨日の中止の決定を聞いても変わらず、黙々と筋トレに励む姿がありました。
 
敦賀高校は、今春のセンバツ21世紀枠選出校の全国9校にまで残り、甲子園出場まであと一歩まで行きながら落選した苦い記憶があります。
あの時の「平常心で物事を受け入れよ」との監督さんの教えで「落胆や悔しさ」を乗り越え、「次への力」に変えることが出来た訳ですが、一度ならぬ二度までものこの場面にあっても、そういった姿を見せないというのは、あの時の経験が心身ともに一段成長させていたのだと感じるとともに、親に敢えてそういう姿を見せない、泣き言を言わないようにしているのかとも思うと、胸が切なく、無駄に言葉を掛けることを止めた次第。
 
この状況になって、ひとつ言えることは、これで全てが終わったわけではなく、仲間とプレーする可能性はまだ大いに残っているということ。
 
3年間培ってきた努力の成果を確認する最後の機会に向け、「これで終わり」でなく「これから何をすべきか」をチームメイトとともに良く議論し、前に進むことが、必ずやこの先の人生の糧になると信じています。
 
「球けがれなく道けわし」
 
これは、ドカベンで有名な水島新司氏の野球マンガ「球道くん」の主人公、中西球道君が大切にしている教えで、私も好きな言葉です。
人生訓に置き換えれば、「人生という道は険しいけれど、白球を無我夢中で追った直向きな努力と信念があれば乗り越えられる」ではないかと。
 
最後になりますが、長男へは機を捉え直接、この気持ちを伝えたいと思いますし、心の中では全国の球児にも同じ思いを贈りたいと思います。
 

【写真は昨年の夏の甲子園開会式の様子】

球春遠くとも「敦笑」から元気をもらう

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新型コロナの影響により、様々なイベントの中止・延期が決まるなか、福井県高野連も3日、春の北信越地区高校野球福井県大会を中止すると発表しました。
 
致し方ないこととは言え、他の高校スポーツも同様、特に最終学年を迎える生徒にとっては、これまでの努力の成果を試す場、チームの皆とプレーする残り少ない場がひとつ一つ失われていく訳であり、その心中を思うと正直胸が痛くなります。
 
そんな中、我が息子も所属させてもらっている敦賀高校野球部のマネージャー4名が、手作りマスク100枚を市の社会福祉協議会に届けたとのニュースが先日ありました。
 

 
同校野球部は以前よりボランティア活動にも取り組んでいるところですが、こんな時に何か貢献出来ないかと、部活自粛で生まれた時間を逆に活用し、自らの発想と行動で取り組む姿、笑顔でマスクを贈るマネさんの姿は、社協のみならず市民の皆さんにも元気を届けたのではないでしょうか。
 
まさに、野球で敦賀を明るく笑顔にする「敦笑(とんしょう)」のスローガンをマネさん達が実践した形で、私も2つの意味で元気をもらいました。
 
こんな生徒たちが、球音無く、無念のまま青春の1ページを閉じてしまうことのないよう、そういう意味でも新型コロナを1日も早く抑え込まねばなりません。
 
本日の敦賀の桜は、私が住むひばりヶ丘町内のグランド。
野坂の御嶽をバックに凛と咲く桜からは、華やかさより力強さ(コロナに立ち向かう)を感じました。
なお、外出に関しては、3密条件は1つも揃っておりませんのでご容赦のほど。
 


センバツ出場を祈願!「敦笑」に春よ来れ!

ブログ 敦賀と野球

雷鳴轟く、敦賀の昨夜。
いわゆる「雪起こし」級の雷はこれで二度目と記憶しますが、週間天気予報を見ても「雪だるま」はなし。
気まぐれの度合いが年々高まってきている北陸の天気でありますが、心と装備の備えだけは怠らぬようにしましょう。
 
さて、昨年12月14日のブログでご紹介しました、第92回選抜高校野球の21世紀枠候補に選出された敦賀高校(以下、敦高(とんこう)」。
昨日は、氣比神宮にて指導者と部員、保護者合わせ約60名で「出場と必勝祈願」を行いました。
(以下、若干親の思いが入った内容となりますが、そこはご容赦のほど…)
 

 
境内で保護者が待つなか、初練習とばかりに学校から氣比神宮までランニングで訪れた部員の表情は皆などこか晴れやか。
北信越ブロック代表校に選ばれた自信と「甲子園」という目標が一歩づつ近づく高揚感からなるものでしょうか。
いずれにしても、意気揚々、堂々とした姿は見ていて頼もしいものです。
 

 
と言っても、現実はあくまでも「候補」の段階。
敦高と同じく、現在選出されている全国9ブロックの代表校から「21世紀枠」として甲子園に出場できるのは「3校」。
一般推薦29校と合わせて行われる、運命の選考委員会は今月24日に行われます。
 
「自分たちが野球をする姿で敦賀の人を笑顔にしたい」との思いを込め、先輩から受け継ぐたチームスローガンは「敦笑(とんしょう)」。
ここまでワクワク感と期待を膨らませてくれた部員に感謝しつつ、ここまで来たら花咲かせてあげたいと思うのが心情。
彼等が掲げた目標の達成と敦賀が野球で活気づく「春」となることを期待し、あとは願うばかりです。
 

 
こうなったら全てプラス思考!曇天から一転晴れわたる空は、朗報が訪れる前兆!

敦賀高校がセンバツに王手!敦笑で目指せ甲子園!

ブログ 敦賀と野球


 
冷え込みは厳しいながらも晴れやかな青空が広がる昨日の敦賀。
「まだ決まったわけじゃない」と言い聞かせながらも、思わず顔がニヤついてしまう大変嬉しいニュースが飛び込んできました。
 
日本高等学校野球連盟より「第92回選抜高校野球大会21世紀枠」の全国9地区の候補校が発表され、何と敦賀高校が北信越地区の候補校として選出されました。
 

 
選考理由は次の通りだそう。
 
過去、春4回、夏17回の出場を誇る敦賀高校は、最新の出場が20年前の夏。
近年は、強豪私学に甲子園への道を断たれている。
グラウンドは狭く、バックネットもない状態で工夫を凝らした練習と熱意で、秋の県大会準優勝まで勝ち上がった。
21年ぶりの出場となった北信越大会では、長野日大に4-1で快勝。2回戦で星稜(石川)には完敗したが、名門復活に地元は盛り上がっている。マネージャーが保護者に対し、特別なアプリを使って、練習やミーティングの内容を伝えるなど、一体感のある取り組みを行っている。
北信越は、金沢商(石川)との比較になり、甲乙つけがたいながら、野球の伝統校であることや、恵まれない練習環境を克服していることなど、部活動としての優れた取り組みが評価された。
 
奇しくも、学校近くの市営野球場が利用制限されており、打撃練習に使えなことなどが選考理由につながったことは皮肉なことであるが、十分な練習環境のない中、場所や練習内容を工夫しつつ、勝利至上主義からの脱却を図り、今秋の県大会準優勝、北信越大会では36年ぶりの勝利を収めた。
 
今後は、来年‪1月24日‬に開かれる選考委員会において21世紀枠全国9地区の候補校を東西に分けて最初に東5地区(北海道、東北、関東・東京、東海、北信越)から1校、西4地区(近畿、中国、四国、九州)から1校を選出、さらに残った7校から地域を限定せず1校を選出し計3校が選抜甲子園出場となる。
なお、選出されれば、福井県勢としては初の21世紀枠での出場となる。
 
前身の敦賀商を含め、選抜で4度、夏の選手権で17度の甲子園出場を誇る古豪が目指す、1999年以来の甲子園。
 
野球で敦賀の人を笑顔にするとの思いを込めた「敦笑」を合言葉に白球を追う、「敦高球児」の甲子園出場を心から願い、全国に「球都つるが」の名が響くことを大いに期待し春を待つこととしたい。

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